正義超人の証
『お、俺はかつて一度だけ超人パワーの吸収に失敗した時がある
それはキン肉マンの尋常ならざるパワーを取り込もうとした時だ
あの時と同じ!俺が受け止め切れないほどのパワー!
カオス・・・てめえは一体!?』
カオスのパワーを取り込んだものの、その膨大な量を受け止めきれずに崩壊を始めるバッファローマンの肉体
身を切り裂き、焼くような痛みと熱さ。沸騰した血液が身体中を駆け巡り、ボコボコと痛めつけます
3回目のうんこひりパワーアップしたクローンターちゃんみたいね
「いかーんバッファロー!すぐに奴のパワーを返すんだ!」
たまらず奪い取ったパワーをつっ返すバッファローマン。干からびていたカオスの肉体が瞬く間に元通りに戻っていく
しかしパワーを返したバッファローマンの方は元通りというワケにはいかず、過ぎた暴飲暴食で大ダメージを負ってしまいます
悪魔霊術解けたコレ!
集合していた傷が元の位置に散らばるのと同時に激しく血を噴出すロングホーン。ぶしゃー
そしてなぜか観客席のキン肉マンが左腕をおさえて苦しみます。なんでさ
「そうかバッファローマンのロングホーンはお前の血肉に鍛えられ出来上がった物
つまりお前とバッファローマンはロングホーンによって繋がっている
ロングホーンがダメージを負えば
その痛みがお前にも伝播するという事か!」
気
は
確
か
か
理解不能のゆで理論キタコレ。ロングホーンはキン肉マンの血肉で鍛えられた為、
ロングホーンが傷つけばキン肉マンの左腕にも痛みが伝播するそうです。どういうアレだコノヤロウ
じゃあ万太郎が傷を負ったらビビンバ痛がるんじゃね?
久々のゆで御大の本気に、全国の読者は発狂寸前です
「クックククどうだい。これで解ったろ?」
「こ、この凄まじいパワーは断じて人間なんかじゃねえ・・・超人のものだ!」
「パワーを証明できれば疑う余地もねえだろ。このカオスが超人である事を!」
ドッギャアアーン!!!(荒木風)
「か、カオスが超人じゃとお!?」
驚愕に目を見開く万太郎と委員長。憧れの眼差しで”あんちゃん”を見つめるガキんちょハウスの子供達
記憶を取り戻したカオスは声高らかに自分が超人であることを宣言。ヌーヴォー潰す気満々だった委員長を驚かせます
「フン。超人としては認めてやるが!
正義の二文字がつく超人と認めるにはまだまだ不十分だぜーっ!!」
「ハ!元は無頼で卑しい悪魔超人のオメーに言われたくねえや!」
カオス超正論。鉄条網で首を絞めたり、皮膚の焼ける臭いをいい香りとのたまうバッファローマン
いったいどの口で「正義とは認めない」とか言ってんでしょうか。お前こそ正義超人じゃねえよ
2000万パワーズの連携で吹き飛ばされるも、慌てず騒がずパートナーに的確な指示を飛ばすカオス
「万太郎俺をキャッチしろーっ!
そしてそのまま俺を投げろ!」
落下のダメージをゼロにするのと同時に、そのまま万太郎の投げっぱなしスープレックスでモンゴルマンにボディプレス!
さながらリーダー交代したかのようなマッスルブラザーズヌーヴォー。さっきまでと打って変わって完璧な連携を見せつけます
迸るカオスの才覚はもはや完全に試合を支配し、打撃戦に於いては超人界トップクラスであろうモンゴルマンさえ圧倒する
「セイ!セイ!セヤアーッ!」ビシィ!ビシィ!バシィ!
小橋健太ばりの逆水平連打で悠然とモンゴルマンを追い込むカオス
トドメとばかりに胴回し回転蹴りを放ちますが、ハッと気付いたカオスはこの一撃をワザと外します。なぜか?
「カオスお前は・・・!」
その理由は攻撃を外されたモンゴルマン自身が理解していた。彼の真後ろには、真っ赤に赤熱する火刑金網
カオスはモンゴルマンを火刑金網に叩き込む一撃に躊躇したのだ
相手を気遣う優しさと、あくまでクリーンな勝利を求める高潔さ。その精神こそはまさに・・・
「フハハハハー!お前のパートナーがピンチだぜー!
超人十字架落としーっ!」
カオスの行動にモンゴルマンが唸った次の瞬間、頭悪そうな笑い声を上げながら万太郎を抱え上げるバッファローマン
グワッシャア!
バッファローマンの情け容赦ない一撃が万太郎を火刑金網にブチ当てる!
たった今、自分も喰らうハズだったその一撃を回避してもらったというのに。敵には容赦なくブチ込む脳筋パートナー
恥ずかしすぎる相棒にモンゴルマン涙目です
と、ここでアクシデントが発生!バッファローマン渾身のスープレックスを叩き込まれた火刑金網が
引き千切れて観客席へ!このままでは一般客に怪我人が出る大惨事に!
しかしその時。会場の誰よりも素早く行動し、身を呈して金網の激突から観客を守った超人がいた!
誰あろう。試合中のカオス本人である
「我等正義超人が神より類稀なパワーを与えられたのは・・・
己の事は二の次に考え、人間を悪の手から守る為だ!」
カオスの口から紡がれたのは、万太郎がスグルから説かれた教えとまったく同じものであった
父から子へ。遥か昔から脈々と受け継がれる
正義超人の精神!
お前こそはまさに正義超人!ユーアー・ザ・ジャスティス!
カオス格好よすぎ。完全に脳筋悪魔超人扱いのバッファローマンが哀れすぎる次号へ続く!
闘将ラーメンマン
いかなる時であろうと、人々を厄災から守るのが正義超人!
脳筋バッファローマンの後先考えない攻撃により、観客席へ吹き飛んだ赤熱金網から身を呈して観客を守ったカオス
その勇気ある行動こそ、超人パワーがどうだとかそんな事を遥かに超越した”正義超人であることの証明”であった
「だ・・・大丈夫かいみんな・・・」
「あ・・・ありがとう助かったよ」「ちょ、ちょっとあんたの方こそ」
「俺の事なら平気さ・・・あいにくガキの時から炎には慣れちまってるもんでな
心配ないよ。人間を守るのは俺達正義超人の務めだから」
己が行動を恩に着せるでもなく。あくまで正義超人の当然の務めだと、心配する観客に笑顔で応えるカオス
守られた観客達はその笑顔に魅了され、その一連のやり取りを見ていた周囲も感動に涙する。お前こそは正義超人の王子様
まっさきに声を上げて泣き出すハラボテ萌え
試合が終ってからも何かとナンクセをつけてきそうな委員長でしたが、このカオスの行為にメロメロにされた模様
超人であるということも証明されたし、これでカオスの件に関しては一切不問にしてくれそうです。良かった良かった
『さっきは私に対して大攻勢を仕掛けながら、最後の蹴りはワザと外し・・・今度はあの行動!
この男はフェアプレイや人間を守る心という、正義超人としての絶対条件を持ち合わせている
このカオスという男・・・本物の正義超人なのか!?』
脳筋のバッファローマンとは違い、正義超人の中でも冷静沈着で聡明なラーメンマンはすぐにカオスの人格を正当に評価
その瞬間、彼の脳裏に浮かんできたのは恩人・ドクターボンベの言葉だった
「植物状態は確実と宣告された瀕死の私を救ってくれた貴方には、礼を言っても言いつくせません」
「何を言うかラーメンマン・・・いやモンゴルマンよ。お前にはまだまだ死んでもらうワケにはいかん」
中国終点山。ドクターボンベの手により、霊命霞削ったモンゴルマンマスクを手渡された時のラーメンマンの回想です
感謝の意を込め頭を下げるラーメンマンに対して、ドクターボンベは煙草をふかしながら突然こんな話を始めるのだった
「ワシの第六感が訴えかけてくるんじゃ・・・
この先、この地球ではお前正義超人と悪行超人の大きな戦いがいくつか起きるだろう
だがお前達の友情パワーはそれらの悪行パワーを打倒し、この大地に平和をもたらす
そして争いのなくなった世に正義超人は必要なくなり、超人達は故郷へと帰っていくだろう」
「・・・?それは素晴らしい予見ではないですか」
「いやモンゴルマンよ。ワシの頭に浮かぶその時代は漆黒の時でもあるのだ!」
どこのノストラダムスだよこの人は
謎の予知能力でこれから数年後に起きるであろう”間隙の襲来”を予見するドクターボンベ。こんな能力があったなんてビックリです
驚くモンゴルマンをよそに、やたら呼吸を荒げながら尚も語るドクターボンベ。大丈夫かこの爺さん
「平和な世が続いた為、次代を背負う正義超人が誰もいない”間隙の時代”が訪れる
そこを突いて新たに育った悪行超人どもが攻めてくるのだ!
しかし安心せいモンゴルマンよ。ワシには更にその先も見える!
そこに必ずや旧世代と新世代の間隙をつなぐ
若き救世主が現れる!
その救世主が現れるまでおぬしには生きていてもらわねばならない!
正義超人の中でも武勇に優れ気高く本質を見抜く力に長けているお前なら
きっと数多いる超人の中から真の救世主を見つけられるハズ!
おぬしはなんとしても生き延びて正義超人界の壁となり地球平和の礎となるのじゃ!」
なんという事実。ラーメンマンもまた未来に現れるであろう”間隙の救世主”の存在を知る1人であったのだ
しかもドクターから「その超人を見極めろ」という使命まで授かってました。なんかユパ様みたいだな
『もしもこのカオスという超人がボンベの言う
”間隙の救世主”だとしたら・・・!』
聡明なラーメンマンはすぐにボンベの言葉を思い出し、目の前の若者にオーバーラップさせる。流石です
「さっさとくたばりやがれーっ!」
そんな聡明な相棒をよそに、
自分の後先考えない攻撃のせいで怪我をしそうになった観客を
その身を呈して守ったカオスに対して背後から襲い掛かるバッファロー
お前マジいい加減にしとけ
この浅はかさはもはや脳筋という言葉では済まされません。もうある意味セイウチン以下です。終っトル
「認めるよカオス!お前は正義超人以上に正義魂に溢れる男だ!」
「万太郎!」
当然ながらそんな卑劣バカに遅れを取るヌーヴォーではなく、万太郎がすかさずカットに入ってこれを阻止!
「対戦相手をよく見ろカオス!」
「おめーに言われるまでもねえー!」
口は悪いが、万太郎に助けてもらったカオスの表情は実に嬉しそう。やはり万太郎の「認める」という言葉が嬉しかったのか
ここにきて再びチームワークを取り戻したヌーヴォーは、息のあった華麗なツープラトンで卑劣バカをマットに這わせます
そんなカオスの活躍を目の当たりにし、ラーメンマンはボンベより授かった自分の使命を果たす為、ある覚悟を決める
「奴が間隙の救世主かどうかを見極めるには、私自身が大きな壁にならなくてならない
その実力を推し量るにはこのモンゴルマンマスクは邪魔だ
正義超人界百年の大計を鑑みれば
下すべき結論はただひとつ!」
”間隙の救世主”を見極める為!己は礎となろう!
もはやチームとしての究極の超人タッグ優勝は捨て、この一戦でカオスの器を測ることに全霊を注ぐラーメンマン
自分にとって生命維持装置とも呼べるモンゴルマンマスクさえも剥ぎ取り、命を賭してその使命を全うせんとする
その姿には正義! 今 お前はまぶしい!
これぞ闘将・ラーメンマン!
卑劣バカがマジ蚊帳の外の展開で次号へ続く!
審判のキャメルクラッチ
「モンゴルマンお前・・・マスクを取ったりしたら!」
「フッ・・・マスクを取ったからといってすぐに絶命するわけではない
それよりもモンゴルマンマスクをつけていては私の実力を100%発揮できないのだ」
命綱ともいえるマスクを剥ぎ取った相棒を心配する卑怯バカ。しかしラーメンマンは「うるせーバーカくそして寝ろ!」とこれを退けます
ていうか流石ゆで御大です。霊命木のマスクがなくなっても植物人間に戻るだけのハズなんですが絶命って。死ぬんかよ!
更にはマスクを被っていると100%実力を発揮できないとか、ディープな読者も初めて聞く情報言いたい放題です
「ラーメンマン>モンゴルマン」なんて今まで全く公式データ存在してねえっていうか、ファーストがジャンプ連載してた当時の超人データだと
モンゴルマン超人強度100万パワーとかになっててむしろモンゴルマンのほうが強かったんだぜ※
※ ファーストに詳しくない若い朋友達に優しいはんぺらコラム
「超人強度100万パワーモンゴルマン」について
同一人物のハズなのに、なぜかモンゴルマンのほうがちょっとだけ高かった超人強度(ファースト連載当時データ)
なので当時は「モンゴルマンマスクは超人強度を3万パワー上昇させる」等という裏設定がファンの間で補完されていた
もちろん最近の超人大全データではラーメンマン・モンゴルマンともに97万パワーに修正されているが、
はんぺらと同年代のオールドファンは、当時から御大のテキトー設定に翻弄されっぱなしだったのである。良き思い出だ
「早くマスクをつけろ!」という卑劣バカの鳩尾に強烈な肘を入れ、マスクを客席のスグルへと預けるラーメンマン。決死の覚悟です
「カオスよ!お前が本当に間隙の救世主なのかどうか!この私が巨大な壁となって確かめてやる!」
忍法跳ね頭ー!
気合とともに宙へ飛んだラーメンマンの辮髪がバネ状に!どこのムジナだ!敵の意表を突く術か!
っていうかムジナの忍術はどれも説得力あったよな。歯の間から打ち出す高圧水流カッターとかリアルっぽくて凄かったぜ
とか思ったらノーズフェンシングのように髪の毛を突き刺す攻撃でした。グオゴゴゴ!ギャアー!
お前は狼髏館・鎮獰太子か
邪魔者の万太郎を排除したラーメンマンは、そのままカオスとの華麗な空中大決戦へ突入します
「この俺の為にビクトリー・ラーメンマンとなってくれて光栄だぜーっ!」
「お前が本来の姿を晒したんだ。ならば私も正体を晒さなければ
礼を失することになるのでなーっ!」
ラーメンマン左上段回し蹴りからパンチのコンビネーション→カオスこれをかわして裏拳から空中ドラゴンスクリュー
これを延髄斬りで切り返してカオスをマットへ叩きつけるラーメンマン→カオス、腕で着地してすぐにジャンプ
ラーメンマンは反撃の蹴りを胸当てで受け止め、蹴り足挟み殺し!→追撃の回転蹴りをすんでの所で回避するカオス!
香港映画のワイヤーアクションのような凄まじくも美しい空中攻防を経て、同時にマットに着地する両者
「モンゴルマンの時の攻撃もかなりだったが・・・本来の姿となった一撃一撃は
まさに鉄棒で殴られているかのようだぜ」
「当たり前だ。私はお前が超えねばならない巨大な壁なんだからな・・・・だが
フフ・・・なかなかどうして。お前の裏拳もなかなかだったぞ」
これはカッケー。左脚から血を噴出すカオスだったが、ラーメンマンもまた裏拳によって鼻血を噴いていた。両者の激突はほぼ互角!
目の覚めるような攻防に、会場中はカオスコールとラーメンマンコールで真っ二つに割れる大歓声の渦。万太郎と卑劣バカの疎外感すげえ
「フフン。ラーメンマンと少しばかり良い攻防をしたからといって調子に乗るなよ
ここは対戦相手を光らせる場じゃねえ!いかに相手の光を消し
完膚なきまでに叩きのめすかを競う場所だーっ!」
「完膚なきまでに叩きのめす場・・・そんな事わかってるよーっ!」
ここで互いに空気の読めないパートナーがリングへ乱入。最後の総力戦へと雪崩れ込みます
わだかまりが解けたヌーヴォーは息のあったダブルドロップキックで2人を吹き飛ばし、フィニッシュホールドを画策する
「カオス!2000万パワーズを破るには一人一人が強いだけではダメだ
やはり強力なツープラトンでないと!いくぜーっ!」
言うなり、フラついたラーメンマンを弓矢固めに捉えた万太郎。そこにカオスがボディプレスを合わせる連携のようです。地味!
しかしチームワークを取り戻したとはいえ、急造コンビは急造コンビ。やはり百戦錬磨のラーメンマンから見れば隙だらけです
「マッスルブラザーズ・ヌーヴォー。お前達は相変わらずツープラトンの呼吸がなっていない!」
ラーメンマンは弓矢固めをいともたやすく脱出。味方にボディプレスを誤爆してしまったカオスの頭上から襲い掛かる
「カオスよ。お前は私という壁を越えられる逸材ではなかったようだな」
俺、そういう顔してるだろ?
カイ並みの放送禁止顔でカオスのバックを取ったラーメンマンは、18番のフェイバリットホールドに捉える
キャメルクラッチ!
上半身引きちぎりか、はたまたラーメンにして食ってしまうか。この恐怖の殺人技からカオスが逃れる術はあるのか?
いよいよ大詰めの次号へ続く!
暴君ネプチューンマン
「カオスよ。私はお前こそが間隙の救世主かと思ったが・・・どうやら違っていたようだな!
私が正義超人へ転向したことで、超人を殺めることはもう無いとでも思っているだろうが
このトーナメントには世の中の為にならないワルどもが跋扈している!ならば私も・・・
ブロッケンマンを真っ二つにした頃のワルに戻らないとな!」
ついにフェイバリットホールドであるキャメルクラッチにカオスを捉えたラーメンマン
なんだか身勝手な物言いで殺す気満々です。まぁモーターマンも真っ二つにしてるしな
「た、たしかに凄い技だが・・・俺は・・・絶対に返す〜っ!」
しかしカオスも負けてはいない。なんと漲るパワーでよろよろと立ち上がったではないか。これはたしかに外せそうです
相棒の奮闘振りに、ロープ際でバッファローマンに押さえ込まれてる万太郎も激を飛ばします
「お前ならきっと外せる!今までお前のことを人間だとか繋ぎのパートナーだとか馬鹿にしてごめんよ
今ならわかる!お前は立派なパワーとテクニックを兼ね備えた正真正銘の超人であり
セイウチンやキッドに勝るとも劣らない・・・いやそれ以上の
ボクにとって唯一無二のパートナーだということが!」
キッドより。セイウチンより。俺の最高の相棒はお前だ!とカオスを激励する万太郎。ちょっとホモっぽいぞ
流石にムッとした表情を見せるキッドと、怒りの咆哮をあげるセイウチン。お前ら自分から去ったクセにまだ万太郎のこと好きなのかよ・・・って
「るせーっ!」吹いた
そんなセイウチンに容赦なく叩き込まれるネプチューンマンの逆水平。アンタ鬼や
ていうかセイウチンがまだ言葉を理解できるほど知性が残ってたことに驚いたよな
「お前ならきっとやれるさ!」
「ふん何を気休めを・・・」
友情の応援を鼻で笑う卑怯バカ。しかし万太郎はそんな言葉に乱されることなく、毅然と言い放つ
「気休めなものか!カオスの実力を一番認めてるのはアンタ達2000万パワーズじゃないか!
だからこそラーメンマンはモンゴルマンマスクを捨てたんだろ!
いけえーっ!カオスーっ!」
「万太郎・・・ウォアアアア〜ッ!」
皆が自分を認めている。パートナー万太郎も。そして対戦相手である2000万パワーズも!
万太郎の声援で元気120%全開のカオスは完全に直立!
対するラーメンマンは老獪なテクニックでカオスの足をマットに突き刺し、スタンディングキャメルクラッチを仕掛けますが
なんとカオスは裂かれそうになった自分の腹に手を当てると、その血を使ってラーメンマンに目潰し攻撃!
「ぐくっ!まさかこんな返し方をするとはな!」
「言っただろ!俺は自分の宿願の為には命だって捨てる覚悟だと!」
肉を切らせて骨を断つ。まさに捨て身の切り返しによって、必殺のキャメルクラッチから脱出したカオス
素早くラーメンマンの両腕を掴み、変形のチキンウイングフェイスロックに捉えて渾身の力で締め上げますが
ラーメンマンはセコい髪の毛攻撃で難なくこれを脱出。カオスの脱出と温度差ありすぎ吹いた
「マッスルブラザーズ・ヌーヴォーよ。お前達が個々にかなりの実力者であることは解った
しかしやはり最大の難はツープラトンにある!
ここは2000万パワーズ極意・手練のツープラトンで一気に勝負を決めよう」
「フフフフ。いよいよあれをやるんだな」
「リャ――――ッ!」
必殺のツープラトンで勝負を決めに出た2000万パワーズ!出るか!?ロングホーントレイン!
ヌーヴォーはこの珠玉のツープラトンをどうやって打ち破るのか?そしてまだ見ぬ彼等独自のツープラトンは生まれるのか?
クライマックスの次号へ続く!
無駄ページ多すぎロングホーントレイン
「ヒヨっ子に本物のツープラトンを教えてやる!」とばかりに、ついに伝家の宝刀を抜き放つ2000万パワーズ
マッスルドッキングとは違い、ラーメンマンがバッファローマンを担いだら完成するお手軽合体技。複雑な手順は一切必要ないんですが…
なぜかラーメンマンいきなりの大ジャンプ。「ヒュター!」などと叫びながらバッファローマンに向かって急降下します
「体力が無くなったのでマンタまでジャンプが届かずバッファローマンに誤射したんだわ!」
凛子のトンチキな発想と、無駄な動作に異様なコマ数をかける相変わらずのゆで流に全国読者ゲンナリです
背中同士を合わせて着地を決めるラーメンマン。「まさに阿吽の呼吸〜っ!」ってそんな凄いか?アナウンサー
そのまま2人は腕を組んでグルリと位置を反転。読者の誰もが知る、ロングホーントレインの体勢の完成です
最初からラーメンマンがバッファローマンをよいしょと背負えばたった1コマで済む技なのに
技の入りから完成まで実に6ページかけました。マジ勘弁してください先生
『あーっとこれぞマッスルドッキング、クロスボンバーと並び称される超人タッグ界必殺必中技
”きらめきの流血列車”ロングホーントレインだーっ!」
相棒を担いで敵に突進するだけの技ですが
確かに往年の肉ファンにとってはマッスルドッキング、クロスボンバーと並び称されるツープラトン。なんだか知りませんが
いつのまにか”きらめきの流血列車”などというやたらポエミィな二つ名までついてます。流石はゆで御大
「このロングホーントレインを喰らった者はキラキラときらめく血飛沫をあげてマットに沈むことから
きらめきの流血列車と呼ばれているのだ!」
「血飛沫をあげてマットに沈むことから〜」じゃないだろと。自慢げに語るラーメンマンが頭悪そうすぎて吹いた
ケンダマン&スクリューキッドにしか当たってませんから!この技!
「しかも今回はタダのロングホーンじゃねえ。キン肉マンの血肉で鍛えられた
ストロンゲストロングホーン搭載の特別仕様列車だ!お前達の勢いもここまでよ!
ロングホーントレイン!発車ーっ!」
田園コロシアムに暴走特急降臨。ヌーヴォーに狙いを定め、ラーメンマンの剛脚が唸る!
万太郎とカオスは右へ左へと大きく走って狙いから逃れようとしますが、そんな簡単に外せるような技ではありません
「バカめ逃すか〜っ」
ラーメンマン超ガン見。このコマシュールすぎる
こっち見んな
「ロングホーントレイン・ポイント切り替えーっ!」
逃げるターゲットに合わせて寸分違わず軌道修正してくる脅威のホーミング性能。ついに暴走特急が獲物を捉えた!
グワッシャアアア!!!
2人まとめて血飛沫を撒き散らして吹き飛び、灼熱金網に叩きつけられるヌーヴォー。その様はまさにきらめき流血列車
勝利を確信した2000万パワーズは万太郎に狙いを絞り、バッファローマンの両角でこれを捕獲。脇腹をグリグリと抉ります
「チームリーダーの首はもらった!ドリルホール・ホルンーッ!」
もはや勝負あったかと会場の誰もが思った、その時だった
「フフフフ・・・」
「な・・・何がおかしい!?」
突然バッファローマンの攻撃を嘲笑するかのように笑い出した万太郎。突然の勝利フラグです
万太郎は2000万パワーズの何に気付いたのか?マッスルブラザーズヌーヴォー反撃開始の次号へ続く!!
ロングホーンは父の温もり
「フフフ・・・苦しくて泣き出したいほどなのに・・・なぜか幸せで癒される・・・
な・・・なんなんだ?この感覚は・・・」
「フッ!ファイターってやつは余りに深い傷を負うと、激痛から逃れるよう
大量の脳内麻薬が分泌され逆に幸せな気分になるというからな!」
前回、バッファローマンのドリル攻撃を受けて不適な笑いを浮かべた万太郎。何か打開策でも見つけたのかと思いきや
「なんかわかんないけど気持ちいいYO!」という、単なるマゾ的快感を感じていただけのようです
バッファローマンは「そりゃ脳内麻薬出てんだよバーカ!」と一蹴しますが、ここで万太郎の意識は幼い頃の回想シーンへ
「ち、父上痛いよ〜!」
「バカモン万太郎!折角のタッグマッチなのにタッチにこんか!
痛い思いをしたくなくば、敵より先んじてツープラトンを繰り出せ!」
それは年端もいかぬ万太郎の、まだ筋肉隆々だった頃のスグルとのタッグマッチスパーリングの思い出だった
これまで万太郎の教育に関してはひたすら甘やかしてきた描写しかないスグルですが、このシーンは随分スパルタです
もっとも過去設定がいきなりひっくり返る事なんて御大の基本技なので、真のゆでファンはいちいちツッコミません
「まず敵の目を見て的確に距離やスピード、角度を量りぶつかっていく!
次にパートナーとの技のタイミング!息を合わせるにはパートナーのヘソを見ることが大切だ」
「へ・・・ヘソ・・・?う、うんわかったよ」
「万太郎よ。タッグで最も大切なのは相手を信頼する心。つまりは強い絆じゃ
ワシら親子のような強い絆をパートナーとも築くんじゃーっ!」
まだヨボヨボじゃない、逞しかった父の腕。そこまで思い出した時、万太郎は今自分が感じている奇妙な癒しの正体を理解した
「そうだあの時の感覚に似てるんだ・・・辛いはずなのに・・・この温もり・・・安心感!」
「死ねやオラァ〜ッ!再びキン肉スグルが俺にパワーを貸してくれてるぜーっ!」
万太郎の脇腹をえぐるドリル回転を続けるロングホーンに、再び「肉」の文字が浮かび上がる
脳筋バッファローマンは「キン肉マンパワーでトドメだぜー」と勝ち誇りますが、聡明なラーメンマンはここで事態に気付きます
「いかんバッファローマン!その肉マーク・・・今回はお前の攻撃にではなく
万太郎の耐える力のほうに作用している!」
「そ、そうか・・・この感覚は幼き頃父上に抱き締められた時の感覚なんだ!
父上の左腕の血肉で鍛えられたことにより、ボクとカオスを散々苦しめたロングホーンだけど・・・
しかし今はグズっているボクに”もっと頑張れ”と
その太い両腕で抱き締めてくれた父上の温もりが伝わり・・・
ああ〜っ力が・・・漲ってくる〜っ!」
スグルの左腕の血肉で鍛えられたロングホーンでの攻撃は、万太郎にとって父の腕に激励されている効果を与えていたのだ
かなり無茶苦茶ですが感動的シーンです。流石は御大!
「なにィ〜ッあと少しで完全に息の根を止められるほど追い詰めたハズが〜っ!
逆に復活してきやがったーっ!」
「だ・・・だから言ってるじゃないかーっ!」
バッファローマンに思わずキレるラーメンマン吹いた。脳筋を相棒に持つと大変だな
父の抱擁で気力臨界に達した万太郎は筋肉の隆起でドリル回転を停止させると、顔面に蹴りを食らわして技から脱出
突然湧き出した凄まじいパワーで窮地を脱した万太郎の姿に、見る者はある超人の姿を重ねずにはいられない
「見たかキン肉マン!あの万太郎の全身から漲るパワー!
まさしくお前の奇跡の逆転パワーである”アレ”にそっくりではないか!」
「・・・・・!」
ニュージェネレーション肯定派のテリーは万太郎をキン肉マンU世と確信し大興奮。スグルも流石に否定の言葉が出ずに黙ってます
「グゥゥ〜ッマッスル・ブラザーズヌーヴォー・・・
ほ、本当に人類の平和と超人界の未来を託せるタッグかどうか・・・
まだあと少し・・・見極める必要がある・・・」
”間隙の救世主”かもしれないカオスと、”キン肉マンU世”かもしれない万太郎
この2人の若者は本当に未来を託すだけの資格があるのか。ラーメンマンは残された力を振り絞って最後の審判に出ます
「わ、私に残された時間はもうない・・・バッファローよ!今一度くらわせてやろうぞ!」
既にモンゴルマンマスクを取ってからかなりの時間が経過し、ラーメンマンの肉体はもう限界。これが最後の攻撃です
流血きらめき列車・ロングホーントレイン!
だがしかし暴走特急が眼前に迫る中、万太郎の心中をよぎったのは恐怖ではなく父の言葉だった
『敵を量るは目に在り 同志を察するはヘソに在りだ!』
「敵を量るは目・・・同志を察するはヘソ・・・
ああ〜っ!わかったぞ〜っ!」
土壇場で父のアドバイスの真意を解した万太郎。見つけたか?ロングホーントレイン攻略法!
そしてまだ見ぬヌーヴォーオリジナルのツープラトン攻撃は?
2000万パワーズ戦クライマックスの次号へ続く!
謎のゆで作戦
「カオス!一回戦が終って僕達が引き揚げようとした際、父上が残した言葉を覚えてるかい」
眼前に迫るロングホーントレインを前に、万太郎は父スグルのアドバイスの意味を完全に理解。相棒カオスにそれを伝える
はたしてあのアドバイスがきらめき流血列車攻略、そしてまだ見ぬヌーヴォーのツープラトン完成の糸口となるのか?
「”同志を察するはヘソに在り”これはその言葉の通り
2000万パワーズはロングホーントレインの体勢に入る際、お互いのヘソを見合って合体していた」
「なるほど。パートナーのヘソ(中心)にだけ意識を集中していれば
敵の動きに惑わされることなく正確に息を合わせることが可能だ!」
「そして”敵を量るは目に在り”の部分だけど・・・
2000万パワーズは必ず僕らの目を見据えて技を放っている
敵の目を見る事によって、心や身体の動きを全て予見し的確に技を当てることができるんだ」
パートナーとの呼吸を合わせるには互いのヘソ(中心)を
敵の動きを量るには、相手の目の動きを見る!
それこそがスグルのアドバイスの正体だったのだ!・・・・・・って
正体もなにも言葉そのまんま!
なにこれ流石ゆで御大。何かもうちょっと捻りを加えた暗喩とかがあるかと思ってましたが、何もありませんでした
そもそもこの言葉もらった瞬間、ありがたいアドバイスをもらったと言葉の意味そのままに理解するほうが普通だと思うんですが
アホの万太郎はこの土壇場になるまでその意味を解さなかったようです。読者腰砕け
しかし2000万パワーズがこちらの目を見て技を仕掛けてくるのなら、それを回避する事は敵わぬのではないか
自分達のピンチを危惧するカオスに、万太郎はこれを破る策を授けて早速アクションへと移る
「いくぞカオス!」
「おおっ!」
「幻惑・陽炎飛びーっ!!」
万太郎の後ろに隠れるようにカオスが張り付き、身体を重ねながら左右に高速で動くヌーヴォー
素早い動きで狙いを定めさせないつもりでしょうが2人重なって動く意味がわかりません
2人いるんだもの。標的はバラバラに避けた方が良いに決まってます
片方がフリーになるワケだから、隙だらけのトレインに攻撃も仕掛けられるしな。流石ゆで式理論は俺達を超越しているぜ
「無駄だーっ!思い知るが良い!
お前達は絶対にこのきらめき流血列車から逃げられんことをーっ!」
ヌーヴォーの視線から回避方向を完璧に読みきったトレインは、その動きに幻惑されることなく標的へと迫る
逃げられないと悟った万太郎は、覚悟を決めてこれを正面から受け止めようとします。瞬間、カオスが万太郎の背中から離脱!
アナウンサーが「あーっとカオス逃げたー!」などと叫びますが、当然そんなワケはなく
”ズドォッ!!!”
『なっ、なんと〜!万太郎へのロングホーントレイン激突と同時に
カオスがラーメンマンの左こめかみにキックを放っていたーっ!』
肉を斬らして骨を断つ!
ヌーヴォーの作戦は万太郎を囮にして、無防備となったラーメンマンにカオスが必殺の一撃を叩き込むことだったのだ
でもこの作戦なら最初からバラバラで動いていいよな。ゆで理論マジ理解不能
しかし2000万パワーズもただではやられず、死力を振り絞って万太郎を突き刺したまま火刑金網に激突させる相討ち!
ダメージ深刻な万太郎ですが、カオスとの初連携攻撃を成功させた自信と喜びで力強く立ち上がります
「カオスお前となら・・・父上が言っていた相手を信じる心・・・強い絆ってやつを
パートナーとして築けそうだぜ!」
この土壇場になって、ベテランコンビにも負けない以心伝心の絆を築き始めたヌーヴォー。両チームいよいよ最後の激突へ
最後に頼れるのはやはり最強の技。2000万パワーズは再三となるロングホーントレインを発射、これまでで最速の勢いです
だが万太郎は慌てない。恐れない。タッグの真髄を理解した今、自分達の勝利を確信したからだ
「カオス飛べ!そして両脚を前にして僕の背中に落ちて来い!
同志を察するはヘソに在り!
敵を量るは目に在りだーっ!」
ヌーヴォーが繰り出したのは、カオスが足を相手に向けた逆ロングホーントレイン!キタコレ!まさかの同技対決だ!
誕生・スーパーツープラトン
「万策尽きて最後は猿真似か!
そんなもの俺達のロングホーントレインが粉砕してくれる!」
「これをただの猿真似と思うかー!僕達にはバッファローマンのような角はないが
このカオスの鍛えに鍛え上げた長くしなやかな両脚がある!そんな古式蒼然の特急列車なんて
21世紀の最新超特急がふっ飛ばしてやるーっ!」
正面衝突!ロングホーントレインVSビッグフット・エクスプレス!
凄まじい衝撃とともに四方に吹き飛ばされる4人。技の威力は完全に互角の相討ちか?・・・・・・・否!
バッファローマン角折れ!全身全霊の衝突は、僅かにビッグフットエクスプレスの勝利という結果に
パワーではまったくの五分だった両者の技
だがカオスの長い脚を先端部としたヌーヴォー側のトレインは、空気抵抗を抑える流線型フォルムを再現することとなったため
スピードという点で2000万パワーズのトレインを上回り、より大きな衝撃を与えることができたのだ。おお、なるほど
ゆで御大にしてはちょっとだけ説得力のある解説です
この時点でもはや勝負の大勢は決着。ラーメンマンはこめかみから血ぃダラダラ流して昏倒寸前ですが、
しかしそれでもヨロヨロと起き上がり、カオスに向けて連続蹴りを浴びせかけます。審判者としての最後の執念か
『私の全身全霊の攻撃・・・・全て避けきるとは見事・・・!』
その最後の攻撃も全て避けきったカオス。ラーメンマンはついに彼を間隙の救世主と認めたのか「見事」と賞賛する
そして自分の辮髪を結わえているリボンを取り外すと、これをカオスの裂けた腹の中にねじ込んだ
このリボンには毒薬が入っている!
助かるにはこのピアスに入っている解毒剤を飲むしかない!
などとワムウやエシディシのような事を言うハズもなく
現時点ではこのラーメンマンの行動は謎のままですが、おそらくはカオスに対して自分の意思を託したというか、
きっと何らかの力を彼に与えたものと思われます。これは次のヌーヴォーの試合が今から楽しみだな
「2000万パワーズを叩くチャンスはこれが最後かもしれない!
ここで何としても決めるぞカオス!ツープラトンの極意を忘れるなーっ!
まずは敵を量るは目に在りだーっ!」
「オオ!!」
ついにフィニッシュホールドキター!まずは万太郎がバッファローマンをキン肉バスターに捉えて空高くジャンプ!
「フン!こんなもの6を9にするキン肉バスター返しで・・・なにィ!?
こ、これはどうしたことだ!ビクともせん!」
「これをただのキン肉バスターと思うなーっ!開発者キン肉スグルから34年
21世紀で僕が改良を加えた進化型キン肉バスターだ!
マッスル・グラビティーッ!」
6を9に変えるバスター破りを試みるバッファローマンだが、進化型バスターであるマッスルGはビクともしない。カッケーぞ!
つうかキン肉バスターは48の殺人技だから開発者はスグルじゃなくてカメハメだよね
「同志を察するはヘソに在りだーっ!カオス!
お前の一番得意な技をありったけのパワーでぶつけてみろ!」
「お、俺の得意技・・・・そうだ俺にはキングジャーマンがある!」
万太郎はカオスに、「お前の一番得意な技を」と指示。その言葉にカオスの脳裏に真っ先に浮かんだ技・・・・・
まだ幼少の頃、部族最強の戦士だった父さえも舌を巻いたカオスの得意技。それがキング・ジャーマンスープレックス!
見よ!全国のキン肉マンファン達!
時空を超えて今ここに誕生する
世紀のツープラトンをッ!
ラーメンマンをレッグクラッチに固めたカオスが、
万太郎の身体をジャーマンの形で投げている!
これで渾身の力を込めてマットに激突させれば、マッスルGの破壊力は従来の数倍以上・・・いやさ測定不能!
3人分の体重を乗せられて脚を壊されつつ、アタル版マッスルスパークみたいに後頭部を叩きつけられるラーメンマンも即死確定だー!
ヌーヴォーVS2000万パワーズ!長かった戦い次号ようやく決着!見逃すな!
ラーメンマンリングに消ゆ
「マッスル・エボルシオン!」
ついに炸裂したヌーヴォーオリジナルのツープラトン。まさに究極と呼ぶに相応しい凄まじい合体攻撃です
カオスのキングジャーマンによってマッスルGの威力を数倍以上に高めつつ、カオスのレッグクラッチに3人分の体重を負荷させる
アドレナリンブリッジを見た時にまともなツープラトンだと評価しましたが、この技は輪をかけてちゃんとしてます
炸裂すれば例え相手が時間超人コンビだろうと誰だろうと、二度と起き上がってはこれないでしょう
バッファローマンの身体のスプラッタ具合ヤベエ
身体が曲がっちゃいけない方向に折れ曲がって、更に正中線に沿って裂ける腹。人間の形してません
「試合終了じゃ!」
カンカンカンカンカン!!!
かくして派手に血ヘドを吐いてマットに沈む2000万パワーズ。マッスルブラザーズ・ヌーヴォー、見事大金星の勝利
新たなヒーローの誕生に沸きあがる会場。あれほど万太郎を息子と認めなかったスグルも、なにやら誇らしげな表情です
「ハッ!そうだラーメンマン!早く霊命木のマスクを!」
「フ・・・残念だが無駄だろう。あまりにも長くマスクをつけずに戦いすぎたよ
もはやマスクの治癒能力も効果はないだろう・・・」
決着後、はたと気付いたスグルは慌ててリングイン。瀕死のラーメンマンにモンゴルマンマスクをかぶせるが・・・なんという事か
腐ってやがる・・・遅すぎたんだ(クロトワ風に)
力なく首を振ったラーメンマンの言葉通り、かぶせて数秒もしないうちにマスクにヒビが入り粉々に砕け散ってしまいました
ただでさえマスクがなければ植物人間のラーメンマン、マッスルエボルシオンのダメージも手伝って完全に死ぬ寸前です
「カオスよ・・・私の目に狂いがなければ、お前こそが間隙の救世主だ。後は任せたぞ・・・・!
もしお前ともっと早く知り合えたなら・・・刎頸の友となり得たかもしれぬな
そう・・・老酒を酌み交わすような仲にな・・・ゴホッゴホッ!」
「ラーメンマン!」
「フフ・・・そんな寂しそうな顔をするな。肉体派滅びようとも我が魂は死なず・・・
よく聞くのだ。お前には私がついている!」
審判者としての使命を全うし、「お前と老酒を酌み交わしたかった」とのたまってカオスに遺言を残すラーメンマン
やはり前回カオスの腹にリボンを埋め込んだのは、自分の意思というか魂を込めて託した行為だったようです
未来の弟子なのに、まったく声をかけてもらえない万太郎涙目
「さて・・・そろそろ散り際の時がやってきたようだな」
「ダメじゃラーメンマン!すぐに救急車に乗るんじゃ!まだ助かる術は・・・!」
「日本には”武士の情け”という言葉があるだろう?
キン肉マン、テリーマン、ロビンマスク・・・私からの最後の願い事だ
3人で正義大三角ジャスティストライアングルを作ってくれぬか」
諦めないで救急車に乗ってくれ!と叫ぶスグルだが、死に場所を見つけたラーメンマンの決意は変わらない
「この世で最後の頼みだ」と、かけがえのない3人の友に正義大三角なる謎のリクエストを行います
「正義大三角だと!?」
「ラーメンマンお前・・・」
「お願いだ」
今にも事切れそうなラーメンマンに「後生の頼みだから」とまで言われては断れるハズもありません
しばし3人で顔を見つめあった後、友の最後の願いを聞き届けるため3人は苦渋の決意で空へ飛んだ
ガシィィン!
「正義大三角。正義超人の間に古から伝わる・・・
自らの死を悟った正義超人が行う最後の秘宝です」
なんかやたらマヌケな格好で大きな三角形を作り出すスグル達。ミート曰く、古くから正義超人に伝わる死の儀式だとの事
「万太郎さんはドルフィントライアングルという言葉をご存知ですか?
イルカというのは、死体が海岸にあがることが滅多にないのです
知性が高いイルカは自らの亡骸を仲間達に晒すのを恥じる修正があるとか」
目の前で展開する謎の大道芸にあたふたするばかりのヌーヴォー。すかさずミートが解説を添えてくれます
「自らの死期を察知した一匹のイルカがいるとしましょう
すると3匹の仲間イルカが三角形を作りながら泳ぎ始めます。これがドルフィントライアングル
そして瀕死のイルカがそのドルフィントライアングルの真ん中をくぐると―刹那
”そのイルカは、この世界から忽然と消える”というのです
無論、この話は南洋民族に伝わる伝説の類にすぎないのかもしれません・・・でも
ラーメンマンの場合は・・・・!」
言葉の途中でミートの瞳から流れ出す涙。大三角を作るスグル、テリー、ロビンも一様に目に涙を浮かべている
最後にマッスルブラザーズ・ヌーヴォーを振り返り、未来を担う若獅子達に別れの挨拶をかわすラーメンマン
「さらばだ!」
シュンて。シュールすぎてなんだかもう
これが正義大三角の正体。己の亡骸を晒すことを良しとしない正義超人が行う、特殊葬送法だったのだ
その肩当をリングに残し、髪の毛一本残さずこの世から完全に消え去ったラーメンマン。2人の絶叫が空へと溶けていく
闘将ラーメンマン
リングに消ゆ
誰よりも激しく華麗に戦い続けた男は、最後の時も戦いの場で終らせることを選んだ
その高潔な戦士の精神は、きっとカオスの中に・・・・否!
彼が魅了したファン達全員の心に生き続けるだろう
2回戦Aブロック第二試合・マッスルブラザーズ・ヌーヴォーVS2000万パワーズ決着。次号へ続く!