お笑いコンビコースマス
「キャー!マイケルかわいい〜っ!」
「こっち向いてベルモンド〜っ!」
電飾キラキラのメルヘンな馬車に乗って登場したヘルズベアーズ。会場中に女の子達の黄色い声援が飛び交います
そう、会場を埋め尽くした客のほとんどは若い女性。その見た目の愛らしさにクマコンビのファンになった、格闘技素人達です
「一気に脱力しちまったぜ。ヌーヴォーの試合も終わった事だしこの試合の勝敗は見えている
俺達も呑気に構えてられないぜ。帰ってツープラトンの練習といこうモンゴルマン」
注目の万太郎の試合を見終えた今、着ぐるみ超人の試合など観る価値もないと帰ろうとするバッファローマン。しかし・・・
モンゴルマン汗かきすぎ
「ヌチャ」って拳法着までグチャグチャになってんじゃん。どんな発汗量だよ
「モンゴルマン、まさかお前がBブロックの偵察を選択したのは・・・
この試合を見る為だったというのか?」
「私自身も何故だかはわからない・・・しかし本能が訴えかけてくるんだ
『この闘いを見よ』・・・と」
クマの試合に異様なまでの警戒心を抱くラーメンマン。そんなにウォーズマン怖んなよ可哀想に。敵じゃないんだから
ゆったり亀スピードの馬車がやっとリング脇に停車し、ヘルズベアーズようやくリングイン完了
「お前ら散々待たせおって〜っ!!」
長い入場パフォーマンスに散々待たされた苛立ちから、ゴング前の先制攻撃に出るチームコースマス
しかしクマは殴られるより早く、その両拳をはっしと掴んで防御。この状態からどんな反撃技が飛び出すのか?
おっと?ベルモンドとマイケルがメテオマンとスプートニックの手を繋いだまま円を!この態勢から・・・
音楽に合わせて踊り始めたァーッ!!
なんだこりゃ。最初は困惑していたチームコースマスも、慣れてくるやノリノリで踊り出します
最後は4人揃って観客に向けて一礼。どこのミュージカル劇団だお前ら
「カワイイ〜ッヘルズベアーズ!」
「スプートニックマンも素敵だったわよーっ!」
「メテオもカワイイわーっ!」
降りかかる女の子の声援に、ポリポリと頭を掻きながら照れまくるチームコースマス。なんてこった
コイツ等すげえ萌えキャラだ
「ハッ!?い・・いけない。我々はこいつらをぶち殺さなければならないんだ」
我に返った台詞がまたイカス。あれだけ踊っておいて今更「ハッいけない」もないモンです。なんて憎めない連中なんだ
気を取り直したチームコースマスは今度こそ先制攻撃のタックルを敢行。ヘルズベアーズをリング外までブッ飛ばします
ここで打ち鳴らされる試合開始のゴング! 一回戦Bブロック第2試合「チームコースマスvsヘルズベーアズ」開始
「同士スプートニックマンよ。あの二人を見ているとあの忌まわしき思い出が甦ってこないか」
「ピキピキ〜ッ。ああ同士メテオマンよ。私も同じ事を考えていた
祖国ソビエト連邦が3年前に開催したモスクワ五輪
そのマスコットキャラクター『小熊のミーシャ』にそっくりだ」
「そっくり」て言っても。そりゃクマだしなぁ
「西側諸国のやつらがボイコットしたあの大会の恨み・・・今こそ晴らしてやろうぞ」
えらく愛国精神に満ちたチームコースマス。モスクワ五輪の諸国ボイコットは未だ彼等のトラウマになってるみたい
先制タックルでベルモンドが額から流血すると、会場中からは悲鳴と声援の雨あられ。コースマスは更に荒れます
「観客のバカどもめ。ミーシャのほうがずっと可愛いのに
五輪の時は無視しやがって〜っ!」
「ヘルズベーアズなどミーシャとは似て非なる子供じみたヌイグルミ!
まさに西側の退廃文化と享楽主義の権化だ!」
ミーシャ萌えのスプートニックマン
たかがクマのヌイグルミを引き合いに「退廃文化と享楽主義の権化」とまで言うメテオマン
ダメだコイツら面白すぎる。もうメロメロ
ラスト、リングによじ上ってきたベルモンドを素早くツープラトンの態勢に捉えたところで次号へ続く
次号もチームコースマスの面白言動に注目だぜ!
クマ顔面陥没
「オラ〜ッお嬢さん方!可愛いクマさんが苛められるのをよく見ておくんだな!
ロシアン・シックルーッ!!」
スプートニックが下半身を固定したベルモンドの顔面に渾身の両膝蹴りを放つメテオマン。スーパークリーンヒット!
たまらずダウンしたベルモンドはなんとか起き上がりますが・・・・・
きもっ!!(怯
膝をくらった部分が思いっきり窪んでますち、近寄るんじゃねえ化物!
「またお嬢さん方の悲鳴を球場に響き渡らせてやるぜーっ!
メテオ・プーシカーッ!!」
その名の通り、隕石にメタモルフォーゼしたメテオマンはその形態でベルモンドに高速体当たり!
お嬢さんをキャーキャー言わすことに固執するメテオマン。なんだこの変態ぶりは
変態アタックの直撃を食らって数mも吹き飛ばされたベルモンドでしたが、運よくそこは自軍コーナー
マイケルがベルモンドの窪んだ顔面に手を突っ込んで元通りに直します。ひー
コースマスの奇襲攻撃からようやくの一呼吸。仕切り直しでヘルズベアーズの攻撃フェイズとなるか?
「同志メテオマンよ。リングにメルヘンの入り込む余地などないことを思い知らせてやろうぜ」
「おお例のものか〜っヌラヌラ〜ッ」
「我々の一回戦の舞台が屋外の川崎球場に決まったのはまさに天の配剤
コースマス1号!ミダリオン!」
かけ声とともにガキガキとその姿を変形させていく二人。スプートニックはロケットに、メテオマンはその発射台に変身!
ロケットだせえー!!!(ガビーン)
原型を留めない変形をしたメテオマン発射台に対し、スプートニックロケットの変形が微妙すぎる
「ロケット点火!グレイブヤードオービット衛星打ち上げ5秒前!
4、3、2、1、ゼロ・・・発射ーッ!」
白煙を吹き上げて上昇していくロケット。ある程度までいくと、2号ロケットを切り離してスプートニックはリングへ帰還
果たしてチームコースマスの打ち上げた2号ロケットはいかなる技なのか?ついに高高度でロケットが爆発!
ピカーって派手に光っただけで何も起きません
「わーいキレイキレイ」などと両手を上げて喜ぶヘルズベアーズ。観客の女の子達も「クマちゃんへのお詫びね!」
などとボンクラな解釈でコースマスの打ち上げ花火を持てはやします。効果が出るのは次号か?
「ワァーイワァーイ。あそぼーっ」
綺麗な花火を見せてくれたお礼とばかりに、腕を組んでスプートニックの周りを走り回るマイケル。くるんくるん
しかしだんだんそのスピードが上がってきて・・・・グルングルン!はえー!疾きこと風の如く!
見かけによらぬ怪力でスプートニックをジェシーメイビアのようにブン回すマイケル
そのままスープレックスの態勢に移行したところで次号へ続く!コースマスの空振りロケットの効果は果たして?
ゆでのトリビア再び
「わーい楽しい楽しい!」などと可愛くハシャギながら、いかにも偶然っぽく技を繰り出すヘルズベアーズ
無表情なぬいぐるみ顔だけに、攻撃する様が凄まじくシュールです。ズゴォズゴォて
格闘技素人の女性客達が「クマちゃんのハシャギ具合が偶然いい感じで攻撃になってる」と思い込んでる中
確かな見る目を持った超人達はヘルズベアーズの恐るべき実力に気付き始める
「降るぞ〜ッバッファロ〜!この試合とんでもない量の血の雨がぁ〜っ」
相変わらず異常なほどに恐怖心丸出しで怯えまくるモンゴルマン。この試合の凄惨な結末を予見します
「調子に乗るなヌイグルミども〜っ!おい同志メテオ!」
「同志スプートニックよ!用意はできているぜ!
クマコンビの猛攻にいいように翻弄されていたコースマスでしたが、これ以上はやらせないとばかりに反撃開始
ベルモンドを必殺のツープラトンに捕らえます
「シベリアの大嵐プーリヤーーッ!」
血の雨降ったーッッ!!!
スプートニックが両腕をロックして逆さに押さえ込み高高度から落下。追いすがったメテオマンが両脚を押さえてリングに叩きつける!
アタル版マッスルスパークを二人がかりで仕掛けたような、見事な大技です
凄まじい衝撃により背中が大きく裂け、綿も通り越して中身からドバドバ流血するベルモンド
ビクビクのたうち回ってます。なんでこんなにいちいちやられっぷりがグロいんだクマチーム
悲鳴を上げるヘルズベアーズファンの女の子達。その様子を見たスプートニックが腹ただしげに毒づきます
「本物のクマでもないのにカワイイと言ったり憐れみを持ったりするこの幼稚さ・・・
これぞまさしく西側享楽文化に毒された民達の末期的症状
何が偽物で何が本物か見極める力がない」
出た西側享楽主義。「クマかわいい」と言っただけで「末期的症状」とまで言い切るスプートニックが素敵
いい感じにテンションが高まったスプーは観客中に聞こえるように、そのまま大声で更に言葉を続けます
「我がソ連の英雄ガガーリン少佐の有名なあの言葉も!
西側では”地球は青かった”などと凡庸この上ない言葉に訳されているが・・・
真実は”地球は青いベールに身を包んだ花嫁のようだった”という
西側はこのような詞的センス溢れる言葉をダサく曲解して伝えたんだ!」
リンカーンのヒゲに続いて興味深いトリビアの泉が炸裂。そんなに博識を自慢したいのかゆで御大
Wikipediaで確認しましたが、確かにそういう説があるようです。はんぺらリンカーンのヒゲは知ってたけどこっちは知らなかったぞ
溢れ出る西側享楽主義への怒りを対戦相手へとぶつけるコースマス
流血でグロッキーのベルモンドをスプートニックが無理矢理立たせると、その傷口にメテオマンが蹴りを連発!エグい攻めです
「やめてー!お願いやめてちょうだい〜ッ!」
残虐極まりない攻撃は女の子達には少々ショックが強すぎます。皆一様に泣き叫んで懇願しますが・・・・
「ダメだ思い知るんだーっ!こんなヌイグルミのクマなど!
血にまみれてしまえばただの気色悪い布と綿の塊だということを!」
しかしお嬢さん方に悲鳴を上げさせる事に至上の悦びを感じる男・メテオマン。そんな願いを聞き入れてくれるハズがありません
キックからパンチの連打に移行して、更なる悲鳴を求めますが・・・ここでスプーの腕を振り払ったベルモンドの反撃!
メテオマンのパンチに合わせて正拳割り!
ベアークローキター!
クマだけにまさに熊の爪!次号へ続く!
えー。というわけでベルモンドの中身=ウォーズマンと判明しました
ここで重要なのは、このウォーズマンはネプチューンマンと一緒に密航してきた未来のウォーズマンであるという事
そして俺は前に「マイケルの中身はこの時代のウォーズマンで、Wウォーズマン?着ぐるみは対消滅を防ぐ為?」
と予想意見を書きましたが、よくよく考えたらこれは有り得ませんよね
だってこの時代のウォーズマン死んでますもん
「重体」じゃないんです。姫路城ゼブラチームとの戦いまで超人墓場にいるんです。タッグ組めるハズないんです
だったら誰だよ!マイケルの中身!
ウォーズマン級の実力者で、「未来から来た」というウォーズマンの話を聞き入れてタッグを組んでくれる人物?
そんなヤツこの時代にいるか?まったく予想できねえ!
マイケルの正体予想のせいで俄然面白くなってきたU世。来週も目が離せないぜ!
イデェ!
必殺のベアークローで反撃に転じたベルモンド。素早くスプーの肩に乗っかると、その頭部に肘を落とします
「イデェ!」
スプーの悲鳴がナチュラルすぎて好感触。そこらへんの高校生かお前は
両脚でガッチリ首をホールドしたベルモンドはそのままエルボーの速射砲!見るも無惨なメッタ打ち
モンゴルマンの予見通り、血の雨降りまくりです
「ううっ?ヘルズベアーズのこのムーブ・・・どこかで見たような気が・・・!」
ベルモンドの攻撃する姿を見て、記憶の片鱗になにか引っかかるものを感じるミート
うん。第21回超人オリンピック決勝戦で見てるからな。エルボー地獄
メテオマンのカットでなんとか窮地を脱したスプー。ヘルズベアーズが二流超人でない事を悟り、いよいよ本気を出します
「同志スプートニック。そろそろ用意していた布石を使う頃合だな」
「あぁ。我等がソ連邦が世界に冠たる宇宙開発の先進国であることを見せてやろう」
どうやら2週前に打ち上げたロケットをやっと使うようです。はいスプー!解説!
「地球の周回軌道には”スペースデブリ”と呼ばれる代物が存在している事を知っているか?
耐用年数を過ぎた人工衛星やロケットが切り離された際に生じた破片など・・・
宇宙のそこかしこには、そうした金属片が10cm以上の大きさの物だけでも
実に7000個以上も漂っていると言われている」
宇宙のゴミ『スペースデブリ』
これらが宇宙を漂う速度は低軌道で7〜8km/s、静止軌道で3km/sという凄まじいものであり、
その運動エネルギーは大きさ10cm程度の小さな部品が衝突しただけで、宇宙船ひとつを完全に破壊してしまうと言われています
「このゴミが地球上に落下してきたらどうなると思う?大気圏で燃え尽きずに落下すれば
小型ミサイル並みの破壊力を発揮する!」
「発揮する!」って言われても。10cm程度の金属片はまず大気圏で燃え尽きるけどな
「さっき私達が打ち上げたロケットはそのスペースデブリを撃墜して落下させる無人衛星さ!
西側退廃文化にまみれたアホな観客ども!とっておきのショーだ!」
「このバカげたクマのぬいぐるみどもをスペースデブリで刺し貫いてやるわーっ!
スペースデブリ撃墜波発射!」
スプートニックが空へ向けてマイクロウェーブを照射すると、軌道衛星がスペースデブリを次々と狙撃。すると・・・・
”小型ミサイル並みの破壊力”が雨あられと降ってきました
超絶広範囲殲滅魔法メテオスォーム!普通は10cmの金属片なんて大気圏で燃え尽きま(ry) もうね、アホかと
川崎球場が灰燼と化すッ!!
ドォオオオオオオオオオン!!!
って
「マイケル&ベルモンドがハチの巣だ〜〜〜っ!」
被害これだけで済みました。もうワケわかりません
色々ツッコミたいんですがこれだけ言っておきましょう。ゆで物理に俺達の常識は通用しねえ!
「かわいいヌイグルミのクマもこうなってしまえばただのボロ雑巾だなぁ
どうれ最後にヌイグルミの中身を透視して正体を拝ませてもらおうか
まずはベルモンドからだ。どうせ正体もふざけたやつだろう・・・・ウ!?
こ・・・これは!?なんだこの体内は・・・!」
「熊のボディの下にもうひとつのボディがぁぁ〜っ!」
台詞おかしいぞスプー
自分で「正体拝ませてもらおう」って言ってんじゃん。それって「中の人」がどんな奴が見てみるって事じゃん?
「な、なんだこの機械の身体は!」って驚くならわかるけど。なんで「中の人がいる!」って驚いてんだ
中身がないならそれは「クマ超人」であって「クマのヌイグルミ超人」ではないわけで。そんな事を今更(ry) あーイライラするわ!
ゆで御大の思考マジ常人には理解不能
あまりのちぐはぐさに読者のフラストレーションが溜まってきたところで次号へ続く!
ベルモンドの正体
「こ、この機械と配線コードまみれのボディ!そこに粘りつく筋肉と思われる組織!
こいつ道化を演じてやがるが中身はとんでもない実力派超人だ
し・・・しかもベルモンドの中にいるのは我々の同志かもしれない!」
「い・・いよいよ姿を現す・・・このモンゴルマンを川崎へ導いた者の正体が!」
透視スコープでベルモンドの中身を覗き見たスプーはその肉体に驚愕。その超人が何者であるかを察する
ラーメンマンはラーメンマンで血ぃ出すぎ。いよいよベルモンドの中身が白日の下に晒されそうです
かくしてスペースデブリシャワーをまともに浴びて瀕死の重傷と思われたヘルズベアーズでしたが
暴走初号機のように再起動
「ゴギャアー!」「ガゴォー!」「ゴギュー!」
「ゴギャアア〜ッ!」
マジただの怪獣
愛らしい姿は消え失せ、牙を生やした大口を開けて耳障りな雄叫びを上げながら攻撃するヘルズベアーズ
腕だけムキムキになったり脚だけムキムキになったりして、チームコースマスをボコボコに
一発の反撃も入れられずにテディークラッシャーを食うコースマス。クマ暴走から僅か9ページ。あっという間の決着でした
脳天をカチ割られての失神KO。大王が慌ててゴングを鳴らそうとしますが、その時瀕死のスプーが立ち上がる
よろよろとベルモンドに近づいたスプーは残された気力を振り絞って、「中身」の超人に話しかけます
「私の透視によるとベルモンド。アンタは我等の祖国ソ連を代表する超人だよな?
ソ連の英雄のアンタが・・・なぜ同志の私達をこんな目に遭わせる?
アンタもクレムリンに拾われて強くしてもらったんだろ?今は正義超人かも知れないが
西側享楽主義を殲滅するという役目は・・・わ、忘れていないんだろ?
栄光あるソビエト連邦の為に戦ってきたんじゃないのか?」
祖国の為に生きる漢・スプートニック
瀕死の状態ながら、「中身」の超人に向かって愛国心を問うこの精神力
その崇高なる愛国心に押されたのか、だんまりを決め込んでいたベルモンドが静かに口を開きました
「・・・・スプートニック。お前にだけは言っておこう
我々の祖国は近いうちに崩壊する。それが歴史だ」
「な・・・なんだと!?」
ベルモンドが発した言葉に目を剥くスプー。その直後、着ぐるみをブチ破って「中身」の超人が飛び出した!
っていきなりスプー胴体貫通
なッ何をするだァーッ!許さん!
もう勝負はついていたのに。「俺とアンタは同郷じゃないか」と話しかけてきたスプーを問答無用でSATSUGAI
カブトで言えば神代剣クラスの萌えキャラだったのに!
果たしてこの外道超人の正体は一体!?って言うまでもなくウォーズマンでした
更に言うまでもありませんが、ソビエト崩壊を知っている事からもわかるように21世紀ウォーズマンです
未だ正体不明のマイケルは次号その姿を晒すのか?それとも次の試合までお預けか?気になる次号へ続く!
スペシャルリザーブマッチ
「ああ!あの超人は!」
「今わかったぞモンゴルマン・・・何故お前が川崎球場観戦に固執したのか」
『ああーっと!ヌイグルミ超人ベルモンドの正体はなんと!
ファイティングコンピューター・ウォーズマンだーっ!』
ついに道化のベールを脱ぎ捨て、正体を白日の下に晒したウォーズマン。その衝撃に川崎球場が揺れに揺れます
それも当然。この時代のウォーズマンは先の宇宙超人タッグで死亡しているハズなのだから
「バカな・・・ウォーズマンはこの両腕の中でたしかにこと切れたはずだ!
このロビンマスクが臨終を看取ったのに・・・これはどういう事だ!?」
ウォーズマンの登場にAブロック会場も騒然。彼の死を看取ったロビンマスクも動揺を隠せません
「はん!これもニュージェネレーションとかいう輩達の企みだ!
ウォーズマン復活を演出して、私達正義超人を動揺させようとしているに違いない!」
スグルなどは相変わらずバカ推理の一点張り。まぁこの読者をイラつかせるブタ野郎は仕方ないとして、
頭脳明晰なロビンを始め、当の新世代超人がまるでこのからくりに気付かないのがゆでテイストすぎます
お前等。まったく同じく宇宙超人タッグで死んだネプチューンマンという例が目の前に居るんだからさ
「もしかしてこのウォーズマンも!?」って考えに行き着かないか普通は。本当に右も左もバカばっかりの漫画だ
「ピ・・・ピキピキ・・・そ、祖国ソビエトが崩壊するだと?そんなデタラメ信じるものか・・・」
「お前のような古い考えの超人はペレストロイカ後の激しい時代の変化についていけぬ
遠からず負け犬として死ぬ運命。俺は時計の針を早めてやったに過ぎん」
「ピ・・・ピキィ!」
グシャア!
致命傷を負いながらも最後の力で言葉を続けたスプートニックでしたが。「どうせお前は時代の変化で死ぬ」という、
ウォーズマンの辛辣極まりない言葉がトドメになって死亡。その巨体をマットに沈めました
こと切れたスプーの目をそっと閉じさせるウォーズマン。同郷の戦士としてのせめてもの憐れみか
って言うかそんな情けを見せるくらいなら殺さないでください。なんで殺す必要があったのか(号泣
かくしてBブロック第2試合は、色物チームと思われたヘルズベアーズが圧倒的な強さで2回戦進出
その正体は死んだハズのウォーズマンというビッグニュースに、リングサイドはたちまちスポーツ記者達でごった返します
「あなたは本当に亡くなったウォーズマンと同一人物なのですか?」
「この究極の超人タッグに参戦した目的は?」
「マイケル、あなたの正体はニューカマーなのですか?それともやはり
ウォーズマン同様、有名超人の変装した姿ですか!?」
ここが一番読者の知りたいところ。しかしウォーズマンとマイケルはその質問には一切ノーコメント
記者達のカメラを全てベアークローで破壊すると、逃げるように川崎球場を走り去ってしまいます
「グガァアー!」って叫ぶマイケルがセイウチンみたいで実に頭悪そうね
「さっき確かに聞こえた・・・『我々の祖国は遠からず崩壊する』と・・・そ、そうか!
ソ連が無くなる事を知りうるということは!あのウォーズマンは!」
そしてバカ揃いの中、やはり一番最初にからくりに気付いたのは超人界の頭脳ことアレキサンドリア・ミート
ウォーズマンがソ連崩壊を口にしたことから、彼が34年後からやってきた未来ウォーズマンである事を察したようです
「川崎球場にウォーズマンか!こうしちゃいられねえや!」
「今からでも遅くねえ!川崎球場にウォーズマンを拝みに行こうぜ!」
その頃Aブロック会場蔵前国技館。川崎にウォーズマン現るの報は超人ファン達を魅了、観客達が大移動を始めました
AブロックとBブロックに格段の差別をつけたワンマン主催者委員長にとって、これは予想しなかった誤算
観客の移動を防ぐために頭を悩ませていると、何かを思いついた側近が耳打ちを
「如何でしょうか委員長。客の足を止めるためにもあのルールをここで適用しては?」
「それは妙案かもしれん。アドレナリンズもヌーヴォーも勝つには勝ったがダメージが大きい
例のルールを適用せんことには今後の大会運営にも支障をきたしかねんからのう」
なにやらまた腹黒いワンマンルールを持ち出しそうな嫌な予感。果たして委員長の言う「例のルール」とは一体?
「会場の皆様どうかご静粛に!川崎球場に負けじとここ蔵前でも
皆様のためにビッグニュースを用意致しました!」
リング中央に上がった委員長のマイクアナウンス。「ビッグニュース」という言葉に観客達の足が止まります
「周知の通りまだA・Bブロック一回戦にも関わらず凄惨極まりない試合が続いております
このままではせっかく勝ったチームが次の試合に出れないという事態も考えられます
そういう不測の事態に備えて宇宙超人タッグ特別ルール十二条を適用
ただ今からスペシャルリザーブマッチを行うことと致します!」
何言ってんのこのハラボテ
K1の谷川も裸足で逃げ出す腐れプロデューサーぶり。リザーブマッチって棄権者が確定してからやるもんだろうが
アドレナリンズもヌーヴォーも別に次の試合に出れないってほどのダメージじゃないよ!
進出者の意思も確かめないでリザーバー用意て意味不明すぎます。誰も逆らえないワンマン運営ぶりここに極まれり
マジでハラボテ更迭してくれよ。超人委員会潰れるぞ
まぁ、ゆで展開に文句を言うだけ不毛というものなので愚痴はこれくらいにして
とりあえずリザーブ選手が誰なのか気になります。夜叉猿か巨大アナコンダか斗羽さんか
ビッグボンバーズだったらゆで御大は神。マジで
次号へ続く!
国辱・ビッグボンバーズ
Bブロックに客を取られたくないあまり、ほとんど思いつきのようにスペシャルリザーブマッチを宣言した委員長
その自分勝手な大会運営ぶりに、実の息子であるイケメンも憤りを抑えられません
「親父の行動見てるとなんて腹黒いヤツなのかとイラついてくる」
その言葉はまったくもって読者の代弁
このシリーズ最大の悪党は時間超人でもネプチューンマンでもなく、委員長に違いない
そんな腐れ委員長、「リザーブマッチは想定しておった」と何故か準備万全。先週決めたクセに・・・
蔵前・川崎両会場にはいつの間にか多数の超人達がスタンバイ。各員その手に電光スイッチを持たされます
スカルボーズやローデス、フィッシャーズ、そして我等がビッグボンバーズなど懐かしい顔ぶれ勢揃い
「我と思わんチームであれば数は問わぬ!今すぐにそのスイッチを押せ!
間引きバトルロイヤル、もしくは一回戦で敗退したチーム以外は全て有資格者とする!
エントリー受付の制限時間は5分!さあ血気盛んなチームよ名乗り出るがよいーっ!」
100を越すタッグチームが全て有資格者。これはまたバトルロイヤルになるのか?・・・と思いきや意外な展開
委員長の思惑に反して誰もスイッチを押そうとしない超人達。凄惨な一回戦を見たせいで、皆ビビっているのです
そんな中、スイッチを押そうか押すまいか迷うチームあり。ビッグボンバーズ。流石ゆで!
「カナディアンマンよ。俺達が先の宇宙超人タッグにエントリーしながら
突然乱入してきたはぐれ悪魔コンビにその座を剥奪された時・・・
故国へ帰った折には散々人々に罵倒されたものだ
ヘタレだの国辱だのと
これはあの時の汚名返上のチャンスだと思わないか?」
そんな目に遭ってたのかお前等。気の毒に
石を投げつけられるスペシャルマンはまだいいとして、
経営するジムを人々にぶっ壊されるカナディアンはマジで涙を誘います
「よし、押すか!」
「ああ!ビッグボンバーズの捲土重来だ」
ようやく腹をくくった二人がボタンに手をかけたその時、先んじてとんでもないチームがエントリーを表明してしまう
「そのリザーブマッチ、エントリーさせてもらうぜ!」
なんと名乗りを上げたのは時間超人コンビ世界五大厄。既に本戦でのシード扱いが確定しているチームです
「お前等何を言ってんだ」とナツコや委員長がたしなめますが、サンダーは何食わぬ顔で冷静な返答
「雑魚どもの試合観戦にも飽き飽きしていたところだ。肩慣らしにはもってこいよ
それに委員長・・・アンタの今一度有資格条件を精読してみな
我々の参加を阻む一項などどこにもないハズだ」
「グム・・・た、たしかに」
「これはお前達にとっても都合がよかろう?
俺達がシードで居座っているより、1試合でも多く闘うほうが俺達を倒しやすいハズ」
まったくもって正論であり、反論の余地ない時間超人の言い分。リザーブマッチ1組目は「世界五大厄」に決定します
「おいおい、あんなおっかない連中とやらなきゃいけねえのか?」
「くわばらくわばら。こりゃ高みの見物決め込んだほうが得策だな」
ただでさえビビってた超人達は、相手が強豪・時間超人になったせいで更に尻込み。誰もボタンを押そうとしません
さっきボタンを押しかけたビッグボンバーズは・・・?
「・・・所詮は補欠試合・・・血を流すにはリスクがでかすぎる」
「そ、そうだな。ビッグボンバーズの捲土重来はまた今度ということで」
この国辱どもめ
そらジムも破壊されるわ。しかしヘタレ二人組がエントリーを見送ったその時、謎のコンビが声をかけてきたではないか
「スペシャルマンにカナディアンマンよ。お前達のエントリーの権利・・・
俺達に譲ってくれないか」
『ええい誰もエントリーせんとは・・・このままではワシはとんだ恥かきオヤジじゃ』
思惑通り事が運ばず、観客からのブーイングに頭を抱える委員長。読者としてはこのまま恥をかかせたいところですが
エントリー受付時間残り数秒というところで、ついに電光掲示板に参戦表明の光が灯ります
「おおエントリーが現れよった!No99は誰じゃあ〜!?」
強豪・時間超人を相手にして恐れない、勇気あるそのチームとは!?
「ライトニング、サンダー。俺達が相手をしてやる!」
ブロッケンJr&ジェロニモ!
この「究極の超人タッグ」、単なるセコンドに甘んじていた二人が電撃参戦!燃える展開で次号へ続く!