110話
通行止め
「オンドリャアアアアアアアア!!」
先制パンチで吹っ飛ばされたのは花山さん。それを見た木崎はヤッパも持ってないのに、果敢にも拳で殴りかかります
木崎渾身の右ストレートはピクルの顔面にヒット。しかし蚊に食われたほども感じぬピクルはその手首を無造作に掴み・・・
”ビキュッ!”
かつて恐竜達とも渡り合ったであろう、その破壊的握力で握り締め。恐ろしく嫌な音を立ててひしゃげる木崎の右腕
「折れる」なんて言葉じゃ生ぬるい。まさに文字通りの「粉砕骨折」粉です。粉
骨がなくなったみたいにプラプラになりました
右腕を押さえ、声にならない悲鳴を上げてその場にうずくまる木崎。久々に出たのにこんな役とは可哀想な男だ
興味を失ったように立ち去ろうとするピクルだったが、しかしその前に立ちはだかったのは顔面蒼白の寺田であった
「頼む・・・ッッもう少しいてくれッッ」
ゆっくりしていってね!
ゆっくり寺田キタコレ
たった今、目の前で人間の腕が粘土のように潰される場面を見せられたばかり。その恐怖心たるやどれほどか
しかし神心会空手の門弟として、なんとか克巳が来るまでの時間を稼ごうとする寺田。お前は男だ
”ベチィッ!ガッ!ゴッ!”
横を通り過ぎようとしたピクルの顔面に上段廻し蹴り。膝の内側に蹴りこむ強烈なローキック。間髪入れずアッパー
『ビビるのは後回しだ!攻めろ!』ワイルドリーガーの吉野を彷彿とさせる寺田の奮戦
だが哀しいかな。ジュラ紀から甦った怪物の前では、木崎のパンチも神心会黒帯寺田のパンチも同じでしかない
ビタン!とハエ叩きのように真上から右腕を振り下ろしただけで、あえなく寺田はのしイカにされてしまいました
ゆっくりしていった結果がコレだよ!
寺田のまぶしい勇気は無駄に終ってしまうのか。否!男が命を賭けたのだ。報われないはずがない
「行かせねェよ」
立ち去ろうとしたピクルを止めたのは起き上がってきた花山さんだ。さぁきた。こっからが花山薫の喧嘩です
強者と闘える喜びか。ニタッと牙を見せて笑ったピクルが、凄まじい勢いで花山さんに組み付いた。相撲のぶちかましだ
”ドォン!”
トラックをもぶっ飛ばずピクルの突進
普通の人間が受け止めればそれこそ何十mと吹き飛ばされ、全身の粉砕骨折と内蔵破裂で即死といったところでしょう
ところがドッコイこの人は普通の人間じゃない
ピクルのぶちかましを四つに組んで受け止める花山さん
まったく予想しなかった結果に、ピクルの表情から笑みが消えます
組んだ相手から肌で感じる圧倒的なパワー、威圧感。それをかつてピクルが戦った相手達に例えるならば―
花山さんスゲエエエエエエエエエエエエエ!
花山さんトリケラトプス級
烈先生との戦いでもこういう描写はありませんでした。流石はパワーオブパワー。そこにシビれる!憧れるゥ!
まさにこの2人の激突は規格外。もう人類の喧嘩じゃありません。完全に怪獣大決戦だコレ
一方その頃、誰もいない道場で目を覚ました独歩。克巳は既に現場へ向かったようです
「フフ・・・化けるかもな」
ピクルに挑む克巳に僅かながら可能性を見出した独歩。勝つ負けるは問題ではない
結果がどうあれ、この戦いは「愚地克巳」という一個人を大きく成長させることだろう
空手界のリーサルウェポン・出陣!次号へ続く!
うーむそれにしてもこの流れすごいな。花山さんが克巳の前座じゃないか。克巳の大化けに期待せざるを得ない
111話
精神力
時は21世紀。場所は日本国東京。色とりどりのネオンさんざめく繁華街
であるにもかかわらず―古代戦士の網膜を通した脳には、まるで別な物が描かれていた
組み合った男から感じる圧倒的重量感と底知れぬパワー。それこそはまささしく彼のよく知る―
自分の行く手に立ちふさがるこの雄
自分よりも小さいこの雄が―
かつて己と雌雄を決した好敵手達と
同等の力を有している!
「原始だ恐竜だとご大層な騒ぎだが・・・それっぱかしじゃアンちゃん
新宿(ココ)じゃ通らねェ」
パワーだけでも十二分ですが台詞がまたカッコイイ花山さん。恐竜がどうした?新宿ナメんなよと
恐竜をも素手で倒す原始人がジュラ紀から現代に甦った!しかしそんなモンスター相手に力比べで負けてないヤクザ
バキ知らない人間にこの文面だけでキャラ紹介するともう完全にちょっとしたSFです
目の前の小さな人間が、トリケラトプスにも匹敵するパワーで自分を押し返していることに驚愕するピクル
無理もないことだったろう
この雄を取り巻く様々な社会的事情
義理?人情?責任?約束?
そんな様々な人間模様から発揮される
理屈や常識、人智を超えた
ある種神懸かり的な力
そんな力は今までピクルが戦ってきた相手達には望むべくもない
それを発揮するには彼等はあまりにも巨大すぎ
あまりにも強力すぎ
そしてあまりにも脳が小さすぎた
すなわち「精神力」である
健全な精神は健全な身体に宿ると言うが。若干19歳にして多くの組員達の人生を背負う花山組二代目
ただのボンボン暴力団組長ではない、「弱気を助け強気を挫く」そんな侠客像を絵に描いたような男である
その精神力たるやどれほどのものか
今回、克巳は神心会空手を継ぐに相応しい「二代目」としての自分の器を自ら試そうとしているわけですが
そういう意味で花山さんは、克巳が今通ろうとしている道を何年も前に通り過ぎた男になるわけであります
なるほど、こうして比較してみると対照的な2人なんだな
待ち侘びていた
己の全てをぶつけてもいい実力者
ピクルの口が大きく吊り上がる。烈先生戦に続いて、花山さんにも「本気を出していい相手」という認識を示したみたい
しかしところがドッコイ。ピクルが歓喜の表情で花山さんに挑みかかろうとしたその瞬間
なぜか花山さんはピクルの顔を優しく撫で、その力を緩めてしまいます
「終りだ。足止めして悪かったな」
なんと花山さんの「俺は足止め役だったのさ」宣言が!おおおお・・・おこの展開は正直意外だったぞ
「遅ェぞ」
そしてピクルの後ろには既にその男が立っているではないか
うひょーまさかの燃えるジェット展開で登場!さぁ今こそ盟友・烈海王の仇を取り父を越えろ!空手界のリーサルウェ・・・
うぇ?
「バキ・・・・・」
(つд⊂)ゴシゴシ (;゚д゚)
_, ._
(;゚ Д゚)
なんで来たお前
克巳のカコイイ登場シーンに胸を躍らせてページをめくった全国読者が一斉にツッコミを入れたに違いありません
セックス大好き!前科モンの空気主人公なんの前触れもなく登場!こいつKYにも程がある
「克巳ー!早くきてくれー!」と全国読者がクリリンの如く絶叫したオチで次号へ続く!
112話
到着
「人を斬る」その一点のみに向けて作られた日本刀がそうであるように
「人を撃つ」その一点のみに向けて作られた拳銃がそうであるように
一つの目的に向け機能を追及し徹底的に無駄を排除したその姿は
美しく・・・
目的の善悪に関わらず人心を惹きつけてやまない
「キレイだ・・・・美しい・・・」
問答無用のKYぶりで現場へ現れた空気主人公。ついに生のピクルと初対面を果たします
厚木基地夜這いメンバーがそうであったように、ピクルの肉体美に惚れ惚れと見入る刃牙。格闘家としてはたまらぬモノがあるでしょう
大将である克己の到着を待ちわびていた神心会空手の門下生達ではありますが、この想定外の大物登場に騒然
なにせ噂に聞く地下闘技場のグレートチャンプ。この地上最強の少年が史上最強のモンスターにどう仕掛けるのか
僅かな一挙動も見逃すまいと、固唾を飲んで2人の様子を見守ります・・・・が
「ごめん・・・会ってどうしようってワケでもなくて・・・
徳川のジッちゃんにピクルさんの逃走を聞かされて―花山さんに頼んで・・・
ただ会いたくて会いたくて・・・会いたかった。それだけ・・・ゴメン」
わかった。早く帰れお前
先週あれだけ克巳登場を期待していた読者に冷や水を浴びせるような登場をしておきながら
「会いたかっただけで特に用事はないッス」とはにかむ刃牙。もう本当になんやねんと
しかしそんな刃牙の好意が解るのか。ニコニコ笑いながら拳をすっと差し出すピクル
そう、厚木基地で勇次郎が自分にそうしたように。おそらくは友好を示す握手のつもりなんでしょう
オレ、アマゾン!マサヒコ、トモダチ!
「ハハハ・・・・こうかい?」
アマゾンのような邪気のない笑顔で触れ合いを求めるピクルに、刃牙も苦笑しながら右拳を突き出します
と!次の瞬間!
ゲゲェーッ!?これはー!?
拳を合わせるやいなや、フワリと地面から離れる刃牙の両脚。ピクルはなんの力も込めていません
なんということでしょうか。これはまさに彼自身が勇次郎から受けた「合気」の理
ピクルはあのたった1回味わっただけの不思議な技を、いともたやすく自分のモノにしてしまったのである
「野性の本能などという言葉ではもはや足りない、ピクル自身の持つ天才的な格闘センス。チートすぎます
圧倒的機能美を備えた肉体を目の前に晒され
更にその肉体には合気という近代武術の最高峰
恋焦がれたオンナの媚態を前に
かろうじて制御されていた少年の自制心
そして少年の五体に流れる呪われた闘気が
たちどころにリミットを振り切った
一回転して着地した刃牙ではありましたが、予想もしなかったピクルの返礼にもう全身勃起状態
全裸のボニータを前にして、それでもなんとか十代の性欲を我慢していたというのに
開脚して「くぱぁ」されたようなモノです(例え最低)
「い、挿れていいですかッ!」
辛抱たまらん刃牙の、半ば無意識に近い感覚で放った上段廻し蹴りがピクルにクリーンヒット!
揃いも揃った空手家達が大口開けて見入る華麗な一撃を決めるも、着地してからハッと我に返ってピクルに謝り倒す刃牙
「ごッ・・・ごめん!ごめんなさい!」
しかし例によってまったくノーダメージのピクルは特に敵意を示すでもなく、笑顔のまま刃牙に目で合図します
くいくい、と視線を道先に向けてトコトコ歩き出す。どうやら刃牙達に「ついてこい」って言ってるみたい
「・・・で?」
「あの・・・行っちゃいました・・・刃牙さんと花山さんと・・・3人で・・・」
「・・・・ふ・・・・ふ・・・・ふゥゥゥ・・・・ん」
数分後。ようやく現場に現れ置いてかれた自分に茫然自失のリーサルウェポン
この顔ときたら!(号泣)
あれだけ盛り上げておいてなんというネタキャラ扱い
克巳はこのまま弄り倒されて終るのか?あのサンドバッグへの7連撃が本当に出オチになってしまうのか?
板垣先生どうにかしてやってよ!なんとか意地を見せてほしい次号へ続く!
113話
恋慕
「ナルホドね。ナルホド・・・・
父親をハリ倒してまで・・・喜び勇んで来てみたら・・・
いないと・・・行っちまったと
いとおしい彼女はつまらん彼氏を残し・・・気の利いたクラスメイトと出かけちまったと」
「申し訳ありませんッ」
気合十分で現場に現れたもの、意中ピクルは刃牙達を連れてトンズラした後。プルプル震えて喋る克巳がどうにも気の毒ね
それにしても刃牙と花山さん、2人とも冷たいにも程があります
集まりに集まった神心会空手の門下生達が克巳の到着を待ってたのは解ってただろうに。なんで待っててやらないかなー
怒りと屈辱にまみれ、今にもキレ出すかと思われた克巳でしたが、次の瞬間フッと持ち上げた表情は意外にも笑顔でした
「よかったじゃん。なァ、考えてもみろよ。もともとキッカケは烈師範の仇討ちだ
志を果たすのはなにも俺じゃなくてもいい
範馬刃牙でも花山薫でも、烈師範の無念を思う気持ちは皆同じだ。いいんだよ・・・俺じゃなくても」
父親をハリ倒してまで来たというのに、出鼻を挫かれいきなり自暴自棄のリーサルウェポン
ヘラヘラ笑いながら「よく考えたら仇討ちって俺じゃなくてもよくね?」など言い出し、門下生達をざわつかせます
「お言葉ですが・・・それでいいんでしょうか?烈先生の恩義に報いたく我々は立ち上がった
更には寺田先輩もピクルに不覚を取っている。そんな相手を人任せでいいんでしょうか?
刃牙ではなく!花山でなく!克巳師範が仇を討ってこそでは?」
そんな大将を見かね、苦言を呈する崎村という若い門弟。なかなか気骨のある若者です
たしなめられた克巳はやや反省したようにトーンを落とし、崎村の言葉に応えます
この顔ヤベエ
目ェ腐りすぎ。明らかに瞳孔が開いて焦点が合ってません
ネタキャラとして行き着くとこまで行き着き今度は顔芸に開眼か。全国の克巳ファンが救われません
「ところで崎村・・・質問がある
勝てるのかなァ?この俺があのピクルにッ」
死んだ目のまま問いかける克巳を見て、思わず顔面蒼白になる崎村。これは変なほうの意味で怖いぞ
「相手は嘘か真かTレックスの天敵とまで言われる史上最強の戦士だ!
そんなモンスターにこの愚地克巳がッ!
この出来の悪い甘ったれの二代目がッ!
本気で勝てるとッ!
おまえらは思ってンのかよッ!」
ついに門弟達を相手にとぐろを巻き始めました。なんというかもう最悪です
なんと答えていいかわからずシーンと静まり返る門弟達。その静寂は克巳に反省を与えるに十分なものでした
瞳を伏せ、頭のバンダナをすっと取る克巳。何をトチ狂っていた。自分はこの戦いを始める前になんと言った?
「すまん・・・勝てるからやる勝てないからやらない
そういう戦いじゃないと言ったのは俺じゃねェか
みんな・・・・この通りだ
烈師範のため 神心会のため
どうか俺に協力してくれッッ!」
あの自信過剰の唯我独尊男が門弟達に深々と頭を下げた
元より勝つつもりで仕掛けた戦いではない。友のため。神心会のため。そしてなによりも自分のために
自分の殻を打ち砕くため、あのモンスターとやる!
そんな克巳の姿勢に心を打たれた門弟達は、渾身の「押忍!」でこの若き大将をサポートすることを誓うのだった
尚、門弟達がピクルを追跡するために再び夜の街に消えたあと、残された克巳のなにやらビルの2階を見上げる描写が
これはただ1人残った克巳が物思いにふけっている描写なのか、それとも何か用があってこのビルを訪れた描写なのか
解釈によって次号からの克巳の行動予想も変わってくるのですが・・・・・
さて渦中のピクルは刃牙達を連れてどこに向かっていたのかと言いますと、あらかたの読者の予想通り
土地勘を持たないピクルが「ついてこい」などと言える場所は限られます。つまり彼が場所を知っているところです
「まさか・・・ここにくるとはね」
「このアホウがッ!どこほっつき歩いとったンじゃッ!」
ピクル、刃牙と花山さんを連れて地下闘技場へ「ただいま」
帰ってきたピクルを怒鳴りつけた光ちゃんも、予期せぬ2人の友達を連れてきたことに表情が緩んでます
すなわち、これからここで起きるであろう出来事に心躍らせて
「どうしよって言うのかな・・・こんなところ連れてきて・・・」
「バキや・・・どーするもこーするもあるかいや
ここは・・・・何をする場所じゃ?」
ジジイまったく反省してねえー!
烈先生が片足を失うという事態まで招いてしまった「VSピクル」。全然自重することなく興奮気味の光ちゃんがかなりアレです
たしかに今回は烈先生の時とは違い、ピクルの腹が満たされてるので負けても食われるということはないでしょうが
その事情を光ちゃんが知ってる、知らないは別としてもう少し反省の色を見せてほしいです
「喧嘩売られとるンぞバキィッ!」
「だよね・・・」
光ちゃん大興奮の刃牙VSピクル開幕か?我等のリーサルウェポンは一体どうなってしまうのか?
克巳ー!早くきてくれー!な次号へ続く!
114話
羽化
「そうだよね・・・売られてンだよね喧嘩。受けなきゃ・・・」
まさかのピクルからの「やらないか」に全身勃起状態の刃牙。気が狂いそうなほどの高揚を理性でおさえつつ、上着を脱ぎ捨てます
しかしその時、意外にも刃牙に待ったをかけたのは花山さんだった
「いいのか?こんなウブいのを巻き込ンじまって・・・
いや・・・余計なことだったか。コイツもやりたがっているようだしな」
「な・・・」
まさかの花山さんの苦言に「余計な事は言うなや」と露骨に嫌な顔をする光ちゃん。この爺マジ反省してねえな
この言葉を途端に刃牙の表情から高揚感が消え失せ、シュンとうな垂れて臨戦態勢を解いてしまいます。えー
「助けられたよ花山さん。5年前に犯したミス・・・再び繰り返すところだった
静かに暮らしていた罪もない者達の領域に踏み込み、ムリヤリ生き死にの闘いに引きずり込んだ
迷惑なハナシだ」
刃牙の脳裏をよぎるのは13歳の時に体験した夜叉猿との戦いと、それがきっかけとなった彼の悲惨な末路だった
いやこの場合はピクルから勝負挑んできてんだから、そんな真面目に考えずに受ければいいだろ!と読者は思うでしょうが
しかしやはり「自分のせいで夜叉猿を死なせてしまった」という刃牙のトラウマを考えて彼の立場になってみれば、
ここで戦う気が萎んでしまうのも無理はないというもの。「なんじゃそら根性なしが!」とは気軽には突っこめません
「チョットだけ遊んで欲しかっただけなのに・・・俺はそれに乗じて思いを遂げようとした
バカをやるところだっ・・・・」
刃牙が面目なさそうに視線を地面に落としたその瞬間。ピクルは動いていた
”ドッ!!!”
花山さんと光ちゃんの視界から忽然と姿を消す刃牙。直後、観客席から激突音
ワシの波動球は
百八式まであるぞ!
完全にタカさんだこれ
ライナー軌道で観客席上段に突き刺さった刃牙。吹き飛ばしたのはテニスボールではなく、ピクル渾身の蹴りだった
刃牙はやはり間違っていた。思いやりの気持ちなぞピクルにとっては知ったことではない
彼は戦いたくて刃牙をここへ連れてきたのだから
「見てみぃ・・・頭上に挙げた拳・・・」
「同じだ・・・今も太古も勝ち名乗りは同じ」
一撃で刃牙をぶっ飛ばし、ご機嫌で勝利のダンスを踊るピクル。しやしかし刃牙も無敵の地下闘技場チャンピオンです
この一発で間違っていた自分の認識から目を覚まし、本気モードでピクルへの反撃を・・・・・反撃・・・・あれ?
「イッパツじゃったのぉ・・・運んでやるか。喰われんうちに」
一発でオワタ\(^o^)/
瞳孔を開いて鼻水と涎を流し、完全KOです。お前ホント何しに出てきたんだよと
こいつのせいで克巳が可哀想な役回りになってると思うと泣けてきます。一方その頃、渦中の克巳はと言うと・・・・
道場で独り寂しく一生懸命鍛錬してました。チクショウなんか涙が・・・
親指だけでその重量級の体重を支え、逆立ちで道場を一周する克巳。思い出すのは少年時代に聞いた父の言葉
「こいつだけで道場を一周するんだ。その握力で拳ィ固め・・・ブッ叩く!
人間なら無論一発。正確に射抜きゃ牛でもイケる」
『牛か・・・フフ・・・相手が牛だったらどんなに楽か』
倒すべき相手に比較すれば、牛という相手のなんと脆弱なことか。克巳は自嘲気味にほくそ笑みます
まぁ克巳は牛どころか夜叉猿も余裕で退治してるしドイルも屈服させたし
実力的には十分人外クラスなんですが、どうしても「噛ませ」「ネタ」というキャラの扱いが先行してしまっている悲運の男
最近は自分自身でもネタキャラを自覚した台詞吐いてるし、バキの可哀想な男No1です
だからと言ってどうするッ
空手家である俺が
空手以外の何にすがる
しかし愚直なまでに空手家の克巳。圧倒的実力差の敵に対しても「俺にはこれしかない」とひたすら黙々と鍛錬を続ける
初登場時の自信家ぶりと増長はすっかりなりをひそめ、見る者の同情を誘う努力家キャラへと変貌を遂げた克巳
そんな彼の前に、予期せぬ人物が現れます
「れ・・・烈さんッ!」
「同志よ・・・」
義足も痛々しい烈海王、迷える克己の前に降臨!
ピクルの強さを身を持って知った男は、克巳に何を説くのか?今回のサブタイからしても克巳の覚醒は間違いなさそう
何しに出たかワカらん空気主人公は引っ込んでろ!克巳、今こそお前が主役だ!次号へ続く
115話
501年目
「同志よ・・・不思議な噂を耳にした。先ごろ比武にて喫した私の敗北
その仇を君達神心会が討とうとしていると。真偽を確かめたい」
一人黙々と稽古に打ち込む克己の前に現れたのは、右脚の義足も痛々しい烈先生
神心会が自分の仇を討とうとしている事が気に入らないのでしょうか。なんだかちょっと不機嫌そうです
「俺が言い出したことです」
「不可思議ッ!私に歯が立たぬ相手に―
私に指導される立場の君等が仇討ちとは笑止ッ!」
やはり怒っていた烈先生。無論エゴなどではなく、神心会の人間を危険な目に遭わせたくないが為の厳しい忠告なのでしょう
しかし克巳とて覚悟の上。烈先生に怒られたからと言って「スミマセンでした!じゃあやめます」などとは引き下がれません
「仰るとおり。武術界の先達であるあなたの仇を討つ。出すぎた行為です
でも討ちたい。俺はもう知ってしまっている。烈海王の武がまるで通じなかった事実
それでもなおッ!否!だからこそなおッ!
俺の空手 ぶつけてみたい!」
「勝てるかな?君の空手でッッ」
仇討ちなど建前。 「俺の空手ぶつけてみたいんだ!」という本音に、それを聞いた烈先生はやや嘲るような口調で図星を突く
珍しく怒りを露にする烈先生にギロリと睨まれ、果たして克巳の返答は?
「さァ・・・?勝算があるからやる。ないからやらない
そういう闘いではないと決めてあります」
克巳は動じない
烈先生の言葉に憤るでもなく、消沈するでもなく。穏やかな表情で「勝ち負けは関係ない」と一言
その反応は予想していたパターンのどれにも当てはまらなかったのでしょう。思わず眼を見開いて感嘆する烈先生
まさに「男子三日逢わざれば刮目して見よ」というヤツです
「変わったな。克巳さん」
ほっこり
ホッコリ出たコレ。真面目にカッコイイシーンなのに北斗のPを思い出してどうしても吹いてしまう
「そういう私もこうして変わってしまったが―伝えられることは山ほどある
克巳さん。4000年の蓄積を誇る中国武術の4001年目
君が引き継いでみないか」
そしてここで烈先生の爆弾発言。右脚を失った自分がもう成し得ることの出来ない、中国武術の「4001年目」
それを引き継ぐ人間として克巳を指名したのである
「カラテ・・その歴史は遡ると中国は崇山へ辿りつく
やがて琉球へ渡り、風土に根ざす独自の発達を遂げ大いなる進化を果たし
大正11年富名越義珍により本土へ上陸・・・今日に至る
克巳さん。空手はまだ若い。沖縄から数えてもたかだか500年
皆が501年目を迎えようとする今日
あなただけが4001年目に先んじる」
さながらキャバクラの客引きの如く克巳に言葉を投げかける烈先生
確かに中国武術4000年に対し、空手の歴史は500年。ましてやこれほどの拳雄の直々の申し入れです
強さを求める人間ならば悪い話ではないハズですが―
「ありがたい・・・・しかし。そのお気持ちだけを」
克巳は視線をやや落とし、申し訳なさそうに答えた。当然である。彼が目指すところはタダの強さではないのだから
「若いなら若いまま
未熟なら未熟なまま
501年目をぶつけたい
空手に殉じたいのです
空手じゃなければならないのです」
俺は空手界のリーサルウェポン!空手とともに生き、空手とともに死ぬさだめ!
あくまでも克巳の目指すものは空手の極み。強くなれればなんでもいいというモノではないのである
そんな当たり前のことを本人の口からハッキリと言われて、ここでようやく烈先生も深呼吸。頭を冷やします
「・・・余計なお節介をするところだった
ときに克巳さん。私にその501年目を補佐することは?」
『イヤだからそれじゃあ・・・アンタがからむと・・・・
せっかく501年目が・・・4001年目とごっちゃになって・・・』
烈先生あんま自重してねえー!
「4001年目を押し付けるのは止めた!501年目を補佐させてくれ!」と方針を改め、再び頭を下げてきました
克巳にしてみればどっちも一緒。501年目の純正空手に、遥かな時を超えて4001年目の中国武術をインブリード
ここは断らなければいけない場面ですが・・・・
右脚を失ったあの希代の拳法家が
もう昔のように闘うことの出来ない拳雄が頭を下げている
その頼み、断ることができようか
『ま・・・いいかァ・・・』
4コマ目の「やれやれ負けたよ」という感じの克巳の表情がたまりません。こりゃ腐視点では克巳×烈先生完成の瞬間だな
4001年目の中国武術との合流
そう
これが空手の501年目
革命的な足跡が
今刻まれようとしている
克巳、未だ誰も未踏の新境地へ!
超進化を遂げた501年目の空手でピクルに挑む!
次号へ続く!
116話
克己心
「闘う覚悟もなく・・・無目的のままのこのこ出掛けるから無様な不覚を取るのだ
我が子ながら虫唾が走るわ
あの甘ったるさにはッ!」
冒頭からいきなり出オチだこれ
ピクルの蹴り一発でKOされた刃牙。家に帰って寝転びながら何故か親父のモノマネ中
その頃、親父は光ちゃんを相手に不肖の息子の文句をタラタラ垂れていましたが、その様子を想像しているようです
「爺よ。なんという幸運だ
仮にもあの野性に触れちまったんだ・・・あの野郎眠れぬ夜が続くだろうぜ」
「・・・なァんて言ってるんだろうな。あの腑抜けめ!って
たしかに・・・・眠れないや。当分・・・・教えてくれたんだ
話すことさえできないあの雄が あんなに雄弁に
あれで十分・・・彼が何者でどれほどのものなのか
たった一発で親友だ」
ピクルに蹴られた胸板にはものすごいアザができ、未だに痛みが治まらない。威力の凄まじさを物語っています
そんな痕を眺めながら「もう俺ら親友だ」とニヤつく刃牙。正直キモイです
超えられる・・・・
あの領域を・・・・
このままでは決して行けぬと予感していたあの領域へ―
アイツとならば 超えられるッ!
ピクルの持つ野性に触れ、彼との闘いの中にこそ勇次郎の領域に手が届くカギがあると確信する刃牙
まさに「アンタの翼に乗せてもらって俺も飛ぶ!」状態です
しかし当然ながらピクルと闘いたがっている、その闘いから何かを見出そうとしているのは刃牙だけではなく―
パァンッ!
「たしかこのようなものだったな。通称”マッハ突き”
君が持つ、唯一私を驚かせた技だ」
4001年目と501年目の融合により、新たな拳の地平を切り拓こうとする烈&克巳コンビ
烈先生が打ってみせたのは、今は懐かしの克巳の最強必殺技「マッハ突き」です
「足の親指2箇所で発生させた力を足首で加速
更に両の膝へ送り込み加速。股関節と腰部にて加速。脊髄にて加速
肩で加速。肘で加速。手首で加速―で、拳
かつて君が花山氏にこの技術を放つのを目にした」
全身8箇所の同時加速が生み出す跡超スピードパンチ。その速度は音速を超えることから、命名マッハ突き!
そんな超絶の秘技ではありますが、克巳は視線をやや落としてちょっと哀しそうな表情。それもそのハズこの技は
他ならぬ烈先生に「中国は2000年前に通過してるし」と一笑に付された技である
「なぜ今更この技を・・・?」という感じの克巳に対し、ここで烈先生は驚くべき事実をカミングアウトする
「告白しよう。背スジが凍ったものだ
あの時私が言い放った言葉―それ自体に嘘はないが。事実は
私においてすら表演(演武)の段階までで実用経験は皆無!
培った戦術にて勝利は拾ったが・・・
あの結果に見るほど私とキミに実力の差はないッ」
な、なんだってー!!!
なんということでしょうか。「2000年前に通過した」中国拳法のマッハ突きは、烈先生レベルでも演武で使うのがやっと
実戦において、あのように使用することなど出来ないという
あの試合はさながらキン肉マンVSカメハメのような電撃戦で決着しましたが、そのカメハメも試合後に言っていました
「私は長年の経験で隙を突いただけ。まともにやりあえばキミのパワーには勝てない」と
あの時、烈先生も心境的にはそれに近いものを抱いていたと言うのか?
「2000年前に〜」発言のせいでやたら格が落ちてしまったイメージのあるマッハ突きですが、よくよく考えてみれば
あのタフネスオブタフネス・花山薫をKOで仕留めたトンでもない奥義です
中国拳法の達人なら誰でも使えるような、そんな甘っちょろい技であるハズがなかったのだ
「永きに渡る中国武術の歴史 この技を使いこなせるとしたら
おそらくは唯一人」
すごいジジイ引き合いに出したコレ
中国拳法の達人でも、実戦レベルでマッハ突きを使いこなせるのは頂点中の頂点・郭爺様くらいのものだという
それはつまり克巳は天賦の才だけで言えば郭海皇に匹敵するという事である
なんという超絶パワーアップの予感。これまで散々噛ませキャラの地位に甘んじてきた屈辱を払拭する時がきたのか?
「克巳さん。磨いてみないかこの技術を
今以上に速くッ
今以上に迅くッ
君だけが持つ天賦の才に預けたまえッ!」
4001年目と501年目の融合。その答は未だ誰も見たことのない「新たなるマッハ突き」に!
覚醒せよ克巳!今お前の拳は神速を越える!
次号へ続く!
恐ろしく中身のなかった今週のバキ。ネームは多かったけど内容的にはオリバさんとバキが見開きで殴りあった回に匹敵する
そういうワケなので、略式レビューで軽く流します
117話
オアシス
「ドラム缶で140ダース。空気との比重は約1.5倍・・・クロロホルムだ」
地下闘技場、武舞台を埋め尽くす真っ白な煙はドラム缶140ダース分のクロロホルム
アルバートペイン博士が隙を見て液体を流し込み、戻ってきたピクルを眠らせることに成功したのだった
「こうして本人が戻ってきたから実現したこと・・・完全な監禁施設の建設が急務です
我々には責任があるのです。出逢ってしまった故の責任が
人類の為ピクルを未来に生かす責任がッ!」
科学者・生物学者・そして考古学。あらゆる観点から見ても、その学術的価値計り知れないピクルの存在
博士は「完全監禁しておこう」と力説するが、しかし光ちゃんとストライダムはまったく別の見解を示していた
「ピクルを閉じ込める施設・・・要らんよ。奴はここは動きはせん
バキを蹴っ飛ばしてからクロロホルムで眠らせられるまでの数時間―彼は一歩もここを動いてない
気付いたのじゃ。ここがオアシスであることを
ここにいれば遊び相手にも餌にも事欠かないッ」
「同感だ」
2人は「もうピクルはここから動かない」と博士に反論。なぜならば、彼の欲するモノはここにいればやってくるからだ
「お前等は羽田空港のレイプ事件を忘れたのか?」と声を荒げて2人を説き伏せようとする博士だったが、ここでピクルが目を覚ました
クロロホルムの白い煙の中から上半身をむくりと立ち上げ、キョロキョロと周囲を見回す
その行為が何を意味しているのかを悟った光ちゃんは、観客席から大声で呼びかけてやるのだった
「おおいピクルゥ!餌も友達ももう少しじゃあ!まだ休んどってええぞ!」
「バカなことを・・・その言葉が解ると思って・・・?」
「友達が来るまでもう少し寝てろ」と言った光ちゃんに、博士は半ば呆れ顔でそう言いかけましたが・・・・
オレサマオヤスミナサイ
言われるがまま素直に再びクロロホルムの煙に沈むピクル
どうやら彼を真に理解していたのは、アルバート博士ではなく光ちゃんとストライダム大佐だったようです
で、ラスト。自宅でトレーニング中の刃牙。ギュッと握り締めた両拳を開くと、中からは丸まった新聞紙が出てきました
『以前は決して隠すことのできなかった1枚の新聞紙・・・
今は完全に拳の中に隠せる』
1枚の新聞紙をクシャクシャに丸めて、拳の中に完全に隠してしまうという芸当。とてつもない握力を必要とする妙技です
以前は出来なかったそれを出来るようになった自分に、たしかな成長を感じる刃牙。オリバさんとの戦いもあったしなぁ
『次はぶつける・・・この力を思い切り・・・言わずもがなピクルへッ!』
そして何故かその丸めた新聞紙でリフティングをしたところで次号へ続く。イミフ
「今週のチャンピオンを読み逃して、来週のバキを読んでも内容はまったく変わらない」という今回の内容でした。酷いなコレ
キレイな新聞紙、片手だけで丸めて拳の中に隠せるか?皆もやってみよう!
最後の煽り文句がこれまたトンチンカンでもうどうしようもありません。読者はどうでもいいよそんなの
空気主人公は引っ込んでろ!克巳がどうなってるのか早く知りたい次号へ続く!
118話
超音速
「足の親指から始まる、都合約10箇所の関節
これをフル稼働させマッハを超える・・・マッハは時速1225km
とするなら各関節のスピードは100kmを超えねばならない
不可能だ」
冒頭、科学番組か何かのDVDで音速を超える原理を再検証する克巳と烈先生。実際に鞭を振ったり色々やってます
鞭が何も打たずとも空中で鳴らすパァン!という音は、物体が音速の壁を越えた衝撃音
克巳もまたその現象を自らの拳で体現できる男ですが、何故か論理考証では「不可能」との事。なして?
「ウム。関節の数が少なすぎる」
「そう、少なすぎる。ならばどうする?」
「背骨。脊髄だ」
烈先生の答に克巳がニヤリと笑います。そう、不可能なのはあくまで可動関節が「10箇所」だった場合の話
「その通り。31個の骨片をジョイントさせた背骨・・・
内動作に関係する17箇所の各骨片を同時加速ッ
可動部位計27箇所
だから壁を越えられる」
”パァン!!!”
克巳が拳を突き出した瞬間、道場に乾いた破裂音が響き渡った
27箇所の関節同時加速。これがマッハ突きが音速を超えられる理由の正体である
なるほど、この前フリだけでもなんとなく見えてきた「進化マッハ突き」のおぼろげな輪郭。それはおそらく・・・
「しかし烈師範。これで十分なのかな?こんな程度で―
あの超雄のブ厚い筋肉繊維を貫けるのかな
アイツの対戦者達の攻撃ってこんな程度なのかな」
「無論十分ではない」
なにせ相手は恐竜の捕食者。トラックに跳ねられてもピンピンしている怪物。現代に甦ったモンスターです
あの花山さんをもKOしたマッハ突きではありますが、ピクルに対する武器としては心もとないと言わざるをえない
だからこその進化マッハ突きの開発です。さあ、前半のフリで大体見えてはきましたがその改良理念とは―
「克巳さん。この技にはまだ可能性がある
君のその手に更なる速度と更なる重さを加える可能性が」
烈先生が自分なりに導きだしたその理論を克巳に説こうとした時、その言葉を遮るように克巳が右手を開いた
ゆっくりと左手で指し示したのは、右手の指の関節であった
「ここ。そしてここ。そして・・・・ここ
手指の第三関節から第一関節までを駆動させ
更なる加速を生む」
10箇所の関節では到達できないマッハの世界。27箇所でそれを成し得ると言うのならば
その駆動関節が更に増えたらどうなるか?
これこそが烈先生、そして克巳が導き出したマッハ突きの進化法だった。しかも改良はこれだけに止まらない
克巳の人差し指は、更に自らの頭部を指した
「そんな超高速への贅沢に重さをも加えたいと言うのならここ
頭脳を使う?いいや違うね
人体最重量部位頭部ッこいつをフル可動させ―
鋭利な貫手に
頭部の重さを加える」
”パァンッ!”
そう言って克巳が繰り出したマッハ突きは、これまでに聞いたこともない衝撃音を生み出した
完全に呆けた顔で克巳の一挙動を眺めていた烈先生は、ようやく我に返ってその奇跡に驚嘆するのだった
空手史上最完全なる武器
完成と相成る
「フフ・・・今わかったよ。君がなぜ最終兵器と呼ばれていたかを」
克巳には見えていた!マッハ突きの最終進化形!
誰が呼んだか空手界のリーサルウェポン
駆動関節30箇所の超加速と
頭部の重さを拳に乗せる体重移動が生み出す
絶対回避不能・防御不能の槍!
『マッハ貫手!』
天才・愚地克巳、連載開始以来今が最も輝いてます。あとはこれが実戦でピクルに決まりさえすれば・・・ッ!次号へ続く!