「ねえミスター小泉。ヒトラーに勝てる見込みはあるの?」
「おそらく今のままでは勝つ事はできんだろうな。奴の繰り出した技の数々・・・
「帝国電撃戦」「神々の黄昏」そして
「ハイゼンベルクストライク」
あれらはこの世のものではない。勝つ可能性はゼロだ」
地球最強の打ち手であったベネディクトをも屠り去った、並列時空多重和了という超絶の魔技
湯川博士を筆頭に世界中のス−パーコンピューターでもって解析を進めてはいるが、現状での勝率は皆無であろう
キッパリと「勝ち目なし」と言い切るプーチンに、しかし小泉順イチローは毅然とした表情で答えるのだった
「それでもゆかねばならん
勝てぬとわかった戦いに挑み、ヒトラーの技を我々の前に露にしてくれた
その思いに応えねばならん。たとえ犬死であっても」

玉砕討死も辞さず。自分達の為に散った仲間のように、自らもまた地球の為に散ることを誓う小泉
それに勝つ可能性0%というのはあくまでも現状の話。湯川博士の解析が光明を見出すかもしれないし、何よりも
「幸か不幸か少々時間ができた
ここはヒトラーに勝った雀士に御教授願おうじゃねえか」

そう。現状の実力で敵わぬのなら主人公が今よりもっと強くなればいい
麻生総理の発案により、少年漫画のお約束
「強敵との戦いの前に猛特訓」入りました
それにしても驚いたのは
ヒトラーに勝った雀士の存在。かつてあの怪物を倒した人間がいるのか
いやかつて倒されたからこそ、彼らは月へと逃げ延びそこで報復の牙を研いでいたワケで
つまり勝った雀士とはおそらく・・・読者がピーンときたところで、一行はその強者の集う「伝説の雀荘」へと向かう

「誰ど打づ?」
日本一の霊場・恐山
死者の魂が集う山として知られ、「口寄せ」と呼ばれる降霊術でその魂を降ろすとされるイタコは日本で最も有名なシャーマンであろう
麻生総理に案内された伝説の雀荘とは、まさにここ恐山であった。大和田先生の発想力凄すぎる。なんつう展開だよこれ

ちなみにイタコの婆ちゃん3人の名前は後呂星江あとろほしえ、良岸シズらきししず、黒戸タキくろとたき
アトロポス、ラケシス、クロートー。すなわちギリシャ神話のモイラ運命の三女神です
からくり屋敷の読者層だと、おそらく神話よりもFSSのファティマ3人の名前が真っ先に思い浮かんだことでしょう。アトロポスは俺の嫁
>イタコのお婆ちゃん3人の名前はギリシャ神話の運命の3女神ですね。老婆なのも神話通りです
…と、書こうとして確かめたら早くもウィキペディアのモイラの項目にムダヅモが載ってて吹いた

尚、よく混同視されるノルン(ウルズ、ヴェルザンディ、スクルド)北欧神話の運命の三女神
メガテンシリーズにも仲魔悪魔として登場したこともありますが、こちらはああっ女神さまっで断然知名度高いですね。スクルドは俺の嫁

あまりにも設定が似ていることからノルンはモイラの影響を受けて考えられたとも言われていますが、その真偽は定かではありません





「ヒトラーに勝った者達と手合わせ願いたい」
小泉の要望を受けて口寄せを始める三人のイタコ。その身に降りてくる伝説の雀士とはやはり彼らなのか
6巡目。特に場に動きの見られない状態で先制リーチを打つ小泉だったが・・・・
「ククク少し誘いを出したらすぐに戦を仕掛けてきおったわ」
「愚かな。日本は本当に騙しやすい」
その7筒は申し合わせたようなトリロンに突き刺さってしまう
ダマテンだというのに河には3人とも周到に4筒の引っ掛け。老練というかなんというか、野村野球のような打ち筋です
「ボヘミアの伍長を倒したいだと?」
「そいつらを倒したら次はお前の番だ日本野郎」
「千島とカラフトだけじゃ飽きたりねェ。北海道もよこしやがれ」
言わずもがな。ヒトラーに勝った雀士とはつまり彼らのこと以外に有り得ない!

チャーチル!ルーズベルト!スターリン!
卓上のヤルタ会談トリオ!
「なるほどヒトラーに勝った男達か・・・相手にとって不足なし!」
>CIAとMI6とKGBが漫画家を暗殺するため、日本に工作員を送り込んだとの情報が入りました
>ヤルタ会談メンバーの人相、ベネディクトが善人に見えるわw

近いうちにキリスト、ブッダ、ムハンマドが卓を囲みそうで空恐ろしいぜ!
>外国首脳すらあっさりと呼び寄せてしまうイタコ凄い!さすが悪魔将軍復活の(予定)地
>卓上ヤルタ会談の面子、すっごい悪そうな人達だな…
戦後、麻生元総理のお爺さんや白洲次郎さんも優れた打ち手でこの国を守ってくれたのだろうか

OVAムダヅモでは
石柩から蘇った毛沢東と勝負してましたが、ついに原作でもあの世との対戦が解禁に
仮想ヒトラーの特訓相手としてはこれ以上ない存在です。それにしても全員悪党面すぎ。最後は小泉のこと認めてくれるんだろうか
ラストは月へと帰還したヒトラーが
「月よ私は帰ってきた」アナベル・ガトーのような台詞を吐いて引き
多重時空魔法にあの世との交信と、とどまるところを知らず加速するカオス。もうどんな展開がきても驚かない次号へ続く!


「総統閣下!エラトステネスクレーターを!」
「ロンメルめ。レーヴァテイン火神の剣を使うつもりか」

なんぞこれ
月に戻ったヒトラーですがまだ月面には着陸しておらず、小型UFOから見た月面の変化を見て忌々しげに低くつぶやきます
さいしゅうぼうえいシステムがスターバスターを撃つかのような。イゼルローン要塞がトールハンマーを撃つかのような
まぁどちらもリスペクト元は
デススターのスーパーレーザー。要するにヤバイ兵器ってことです

「ここがエリア51だぜハニーバニー!」
「何もないわねぇパンプキン。ホントにここがUFOの秘密基地なのぉ?」
「まちがいねー。米軍がここで密かにUFOの研究を・・ん?なんだこの光はウボァー!」
ネバダ州ロズウェル・エリア51

かつて墜落したUFOが運び込まれ、宇宙人が回収されたという風説があまりにも有名なアメリカ空軍基地管理区
今ではアメリカ軍がUFOの開発を極秘研究で行っているとかいないとか

矢追純一のUFO特番のおかげで、日本人でも知らない人間はいないであろう有名な基地です
その基地が今
天空から突き刺された炎の剣によって、真っ二つに両断されていた

地球を破壊するくらいの光線かと思いましたが、それほど無茶な兵器ではなかったようです
いや星間射撃なんて十分凄いんだけどさ。既にグスタフ列車砲を見せられてるからなぁ

尚、神話やメガテン好きの朋友はレーヴァティンをスルトの持ってる炎の剣と認識しているでしょうが(俺もだった)
実は北欧神話の「レーヴァテイン」の名が登場する文章部分には
炎の剣といった記載は一切なく
「スルトの炎の剣との同一視」されるのは、「これではないか?」という異説が広まっただけにすぎないそうな(WIKI参照) そーなのかー

「なんだと!?エリア51が壊滅!?
なぜわかった!あそこが
US宇宙軍秘密UFO基地だと・・・なぜわかった!」
第四帝国の超兵器レーヴァテインによってその全機能を沈黙させられるエリア51。その報告にジョージが驚愕する
【月の第四帝国に対抗する為の宇宙軍基地】
それがムダヅモ世界におけるこの基地の役割だったようですが、月からの先制攻撃によってその切り札を出撃させることなくあぼん
「敵の戦力が整う前に叩く」のは基本中の基本。ロンメルの軍略家としての智謀が冴え渡ります
ヒトラーに叛旗を翻したロンメルは地球に対して侵略の意志がないのかと思ってましたが、当然ながらそうではないみたい
むしろヒトラーが行わなかったエリア51への先制攻撃を行った分だけ、よりシビアに地球攻略を考えてるとも言えるかも
>ブッシュJr「なぜわかった?大事なことなので二回言いました」
ジョージが大事なことなので2回言った「なぜわかった?」が気になる
ロズウェルにUFOがあるって、ある意味誰でも知ってるワケですが。このジョージの反応はそれは加味していないみたい
これはもしやアメリカ防衛省の中枢に第四帝国のスパイでもいるって伏線でしょうかね?まぁあんま深読みするトコでもないか





「大分弱っているようだな。無理もない・・・ギアナ高地から連荘だからな」
「それは気の毒だ。次の局は少々ゆっくり打とうじゃないか」
「そうだ休み休み打ちたまえ
ロン!三暗刻ドラ6!!
何回騙されれば気が済むのだバカ日本人が!」
「えげつない・・・本当に地獄野郎だなスターリン」
「なんのキサマには負けるわ」
「たしかに」
一方、あの世から降臨してきた三巨頭を相手にボロクズ状態の小泉
三人は基本的な麻雀力の高さは勿論ですが、それ以上に三味線が酷く終始翻弄されっぱなしです
このイタコの婆さん三人がヒトラーとやれば勝てるんじゃね?
という考えがまず思いつきますが、麻生総理曰く「今のヒトラーはWW2の時よりケタ違いに強いから無理」とのこと
小泉はあくまでも「この3人に勝てなければヒトラーになんて勝てるはずがない」という試練を受けているワケです

「日本もUKも小さな島国にすぎん。ともに狭く資源も乏しかった
なのに勝者と敗者に分かれた。日本に足りなかったのは何だと思うね?
それは舌の数だ」
「舌の数・・・?」

「そうだ。多くの国を戦争に巻き込め、ベストなのは自国が戦っている国と戦わせること
騙し討ちでも大ボラでもいい。”敵の敵”にするのが勝利の鍵だ」
勝者の権謀術数
チャーチルが語る日本とUKの差は、口先三寸で他国を戦争に巻き込み自国に有利になるよう動かさせた事
「おいィ?それはあもりにも卑怯すぎるでしょう?」と小泉が侮蔑の視線を送ると、チャーチルは更にこう続けた
「なんだねその不服そうな顔は
まさか汚いとかズルいなんて砂糖菓子のような甘い言葉をかける気かね?ネンネじゃあるまいし
ならば問う
何千何万という国民が死の淵に立たされた時、君ならどうする
清く正しく美しく死ねと言うのかね?

私はお断りだ。アカと手を組もうが何が何でも勝利を掴み、
国民と生きる道を選ぶ
三枚舌四枚舌・・・好きな枚数で呼びたまえ」

極めて正論なチャーチルの言葉。自分一人の喧嘩であれば、美意識を貫いて敗れるのもいいだろう
しかし国のトップであれば”国民を守る”という義務がある
いや義務と言うよりも。心からそう思い、国民の為に自分を犠牲にできる人物だけが国を動かすべきなのである
『これが・・・勝者の覚悟か』
その言葉と覚悟を聞き、小泉ジュンイチローは何を思うのか
これは三巨頭一人ずつから国家元首の心構えみたいなのを伝授されてパワーアップしていく流れでしょうか?それとも逆に
「私は自国の国民も!そして全世界の国民も守りたい!」
とかもっとスケールでかいことを言ってそれらを全て否定し、三巨頭に認められる流れか。これもありそうだな。どっちだろう
月のパートも小泉のパートも目が離せない次号へ続く!


「完全に包囲しました。一気に革命を成功させましょうロンメル元帥!」
「慌てるな。上空を見ろシュパイデル。迂闊に動くなよ・・・我々はすでにルーデルの射程圏内にいる
それによしんばここで閣下を消しても、
死んだヒトラーは生きてるヒトラーよりたちが悪い」

蟻も逃がさぬ完全包囲体勢の中、ついに月に降り立ったヒトラーは革命の獅子となったロンメル元帥と直接対峙する
ここで即ヒトラーを殺害しないのは、上空に
ルーデルさんのスツーカが飛んでるからだけではない
高いカリスマを持った人間をその権威が堕ちぬうちに暗殺することは革命としては失敗だからである
その理念や威光を打ち崩し大衆の目に晒すことができねば、彼の命を絶ったとて信奉者によってすぐに第二の革命が起きてしまう
故にロンメルはこの包囲体制の中、正々堂々彼を叩き潰すつもりなのである

「なぜ余を裏切った?」
「このバカげた戦いをやめさせる為です。今地球と戦うべきではない
我が第四帝国はまだ幼く、とても小さい。正面からぶつかる戦争ともなれば
やがて地球の連合軍の物量に押し潰されていくでしょう
”月は栄光ある孤立を選ぶべし!”それが!」
「それがデザートフォックス戦車隊の出した結論かロンメル」
第四帝国と地球連合のミリタリーバランスは、まさにジオン公国と地球連邦の関係
大きく先進している科学力でルウム戦を大勝したとて、本気のガチ戦争となれば結局最後にものを言うのは物量の差
歴戦の将であるロンメルはこの戦争に勝機がないことを見出し、無益な血を流さぬ為にクーデターを決起したのだった
つうか
ロンメルはやっぱ戦争否定派だったのね。完全な善玉ポジションだこれ
軍事面においては語るべくもない英雄の分析と進言は、はたしてヒトラーにどう届いたのか
「ロンメル・・・・

お前はそんな重責を一人で抱え込んでいたのか・・・?
すまぬ偉大な男ロンメルよ。卿をそこまで追いつめたのは余だ
もういいゆっくり休め。恩給も倍にしよう!地球がよく見える雲の海あたりで静かに暮らすといい」

例の聖人君子モードを発動し、涙の抱擁でロンメルの懐柔に出るヒトラー。居並ぶ兵達はたちまち決意が揺らぎます
しかし有象無象には抗えないカリスマなれどロンメルもまた稀代の傑物。この誘惑に微動だにせず、目を合わせることなく毅然と言い放つ

「おわかりになっていないようですな閣下。私は金や暇がほしくて叛乱を起こしたワケではない・・・
再び滅びの道に入ってゆく祖国を黙って見ていられなくなっただけだ!
さあ卓につけアドルフッ!!」
か、かっこいいタル〜
ロンメルマジ主人公状態。是非地球連合の面々と共闘してほしかったところですが今となっては敵わぬ夢か
ロンメルがヒトラーの名を呼び捨てにして麻雀卓を指し示すと、さっきまで聖人君子だった男の雰囲気が一変する
「余をアドルフと呼ぶのは敬愛するワーグナーと、愛する家族だけだ
お前はワーグナーでも家族でもないぞロンメル・・・ッ」

「それは好都合だ。遠慮なく叩き潰せる」
名前を呼び捨てにされたのがスイッチになって魔王モード発動。すごいジャンプ漫画的です。いよいよ両雄卓上で激突
ロンメルのお引きはハンス・シュパイデル。対してヒトラーに呼ばれ傍に行こうとしたトリスタンを制し、その横に立ったのは・・・
「私が出るわ。伝説の英雄をこの手で殺す・・・・

ゾクゾクするわ」
>これはイゾルデ無双の予感
>イゾルデたんのゾクゾクする発言に全ムダヅモ読者も震え上がりました

キター!むしろ俺らがゾクゾクする氷の微笑!
全国のロリコン野郎どもが待ちに待ったイゾルデ登板です。ロンメルブッ殺宣言を軽く口にするその実力の程は?
そして地球サイドのほうは前回の意味深な台詞から
まったく進展なく同じように小泉がボコられてただけでした
今週は中休みの回といったところでしょうか。これまでずっと超展開急展開の連続だったので全然OKですけどね。次号へ続く!


ついに切って落とされた第四帝国内乱の決戦の幕。ヒトラーVSロンメルの麻雀対決
初っ端からいきなりイゾルデがロンメルから5200をアガり、前回の引きからも今週は彼女の一人舞台かと思われましたが

このワルキューレのコスプレ一回だけでイゾルデの仕事は終り
さぞやキュートでプリティ、かつ妖艶で淫靡な闘牌が炸裂するかと思ったらそんなことはなかったぜ
「なんの恐れることはありません。たかだかイッツードラ1ではありませんか
総統は教皇戦の際に麻雀力が2038Adhにまで落ちています。全盛期には考えられません
まぁ結果的にはかろうじて勝ちましたが・・・・
あの程度の老いぼれに手こずるようではヒトラーおそるるに足らず!」
月の子の速攻にて先制されたものの、まったく怯む様子がないのはロンメルのお引きハンス・シュパイデル
ヒトラーの麻雀を完全に解析し尽くした上でのこの蜂起でしょうから、この自信は頷けます
ましてその対象は地球での戦いで戦闘力を大きく摩耗しているともなれば、序盤の5200放銃など屁とも思っていないでしょう
たしかにシュパイデルの戦力分析は正確だったのかもしれない。
余計な一言さえつけ加えねば
「麻雀力は小泉ジュンイチローをも凌ぐと言われておりましたが・・・
いやいやどうしてフタを開けてみればただの御老体!
それを仕留めるのにあれだけ苦労されるとは・・・ハハッ、落ちたものですな総統!」
「シュパイデル・・・・」
死闘を繰り広げたベネディクト16世を引き合いに出され、「ジジイに苦戦とかワロス」と部下から嘲笑されたヒトラーの顔色が変わった
そう、アドルフ・ヒトラーはシュパイデルに対して激昂していた。しかしその理由は決して
自分の力を侮られたからではない

「テメ ラッツィンガーさんディスってんじゃねーぞ。あァ!?」

>てめえラッツィンガーさんをディスったなー!?総統閣下がDMC読者だったとは
>ヒトラーがディスるとか使い出す漫画を初めて見たぜ・・
>ヒトラーのDMCパロは次週最終回を迎える若杉先生に対するリスペクトってトコでしょうかね

ヒトラーがプッツンした瞬間、その髪の毛が逆立ち金色に輝いた。それを見たシュパイデルが狼狽する
「え!?そ、そんな・・・バカな!それは・・・ウボァー!」

そしていきなりハイゼンベルクストライク
サイの振るシーンさえ描かれない、呪文詠唱をすっ飛ばした「いきなりべノン!」的な即死演出でシュパイデル死亡
緑色の自動卓が瞬く間に真紅に染まる中、ヒトラーは爆発せんとする怒りを押し殺しながら低く呻いた
「余のことを言うのはいい・・・だが。余と死闘を繰り広げ、あまつさえこの高みにまでいざなってくれた
ラッツィンガーを詬辱することは許さん!」

>スーパーアーリア人って、隠し持ってた切り札じゃなくて教皇という強敵(とも)との戦いで覚醒した力だったのか
教皇本当にギリギリまでヒトラー追い詰めてたんだなあ
>倒した相手に敬意を払う敵キャラって何時の時代もかっこいいですね

ヒトラーはベネディクト16世を嘲笑されたことに怒ったのだ
そしてこの会話からスーパーアーリア人とはあの戦いで初めて覚醒した力であり、ロンメルらは初めて目の当たりにした事が解ります
つまり彼らの研鑽してきた対ヒトラー戦術など、この金色の戦士の前では毛ほどの役にも立たないということを意味していた





ロンメルは見た
綿密に研究し打倒の確信を得ていた・・・はずであった
しかしそれらの血の滲むような努力が水泡に帰すような
異次元の強さを!

「ああ!ロンメル元帥が一撃で!」
ヒトラーの大三元に放銃したロンメルは48000失ってハコ。かくして周到に周到を重ねた一大蜂起は無残な返り討ちに終わってしまう
息も絶え絶えのロンメルを悲しそうな瞳で見下ろすヒトラー。朦朧とする意識の中、偉大なる元帥は総統へ最後の言葉を伝える

1944年。「月の総司令官に命ずる」という辞令に困惑したロンメルは、当たり前のようにその命令を断ろうとしていた
しかし「断れば命はない。家族も肩身の狭い思いをするぞ」と脅迫され、彼はそれに従わざるを得なかったのである

「ヒムラー長官・・・これは長官ご自身の考えか。それとも総統閣下のお言葉か?」
「私の言葉は総統のそれと同じ、と考えていい」
SS長官ハインリッヒ・ヒムラーの言葉が真実であったかどうかはわからない
しかしロンメルはその言葉に抗うことなく従い、愛する妻子を守る為に彼らを残して月へと降り立った。今から65年前のことである

「月には・・・月には何もありません・・・閣下・・・
何も・・・・」

英雄元帥が涙を流して息を引き取ると、ヒトラーの双眸からも熱いものが止めどなく流れ落ちた
ロンメルにとって、月での65年という歳月はいかなるものであったか
ヒトラーはきっとロンメルの心に気付いていなかったのではない。誰よりも彼の地球への思いを解っていたのだろう
だからこそ無謀な地球侵攻を押した。彼のような、地球に帰りたがっている同胞達の為に
だが皮肉にもその無謀な決断を止める立場にあった人物もまたロンメルであった。二人は理解し合えないが為に争ったのではない
理解していたが為に激突せねばならなかったのではないだろうか

ロンメルの亡骸の手を取り、そっと胸の前で組ませるヒトラーの背中がその全てを物語っていた
エルヴィン・ロンメルが散ったこの日も
地球光は月を青く照らしていた

ということでこの戦争、第四帝国側には第四帝国側なりの背景があるという今回のお話でした。うーん大和田先生熱いな
スペースノイドが地球の重力に惹かれるってのはまさにガンダム的な戦争理由ね
一区切りついたところで次号は休載。5月15日発売の再開号を待ちましょう


「ロン!死ねこのクソジャップがァァッ・・・・ギャアアアアアアム!!」
恐山での三巨頭との戦い。前々回ラストでヤルティックキャノン※(役満のトリロン)という致死攻撃を受けたハズの小泉
しかし何故か電撃を浴びて悲鳴を上げたのは
手を倒したルーズベルトのほうだった
それもそのハズ、当たりの1筒はルーズベルトのフリテン牌。まさかのチョンボによって救われたに見えた小泉ですが・・・
「違う!私は断じてチョンボなどしていない・・・
やってくれるファッキンジャップめ。私の河に3筒を置いたな!
もう一度核攻撃してほしいか あァ!?」

「馬鹿な。我ら三巨頭相手にイカサマだと?」

「フッ・・・証拠でもあるのかねMrプレジデント?」

なんとルーズベルトの河は小泉の電光石火のサマ
清廉潔白の主人公らしからぬ、なりふり構わぬこのやり口。チャーチル曰く「勝つ者の覚悟」を小泉も身につけたということでしょうか
つうか豪盲牌も相当酷いイカサマだと思うんで今更ですけど
この事象で驚くべき点はイカサマ自体ではなく、どうやって三巨頭の目をかいくぐってそれを成功させたのかということです
「光速でも出せるというのなら話は別だが・・・・む・・・?
なるほどそういう事か」

>小泉さんのアレは、イカサマなのかそれとも「別の並行世界の捨て稗」を呼び寄せたのか
ここで小泉の身体が謎の発光をしていることに気付いたチャーチルが意味ありげに笑いを浮かべます
なんでしょうかこれは。スーパーアーリア人に対抗する為のスーパー日本人化の兆し?
だとすれば確かにこの3筒送りはただのイカサマではなく、ハイゼンベルクストライク的な超常能力と思われます
「ほう・・・これであのチョビヒゲに勝てるかな?」
「さぁな。それはこの者次第だ。良き力で地球を救うか、あるいは滅びの道を歩むか
文字通りサイは投げられたのだ
スターリン、ルーズベルトそろそろ我々の残り時間もなさそうだ」
「まだ打ち足りんが・・・せいぜいやってみることだ。こっちへ来たら粛清してやろう」
「老兵はただ消え去るのみ・・・か」
「あとは残った者に託そうではないか。
未来を」

散々悪役面で小泉をボコボコにしていた三巨頭ですが、その覚醒を見届けると何かちょっとだけ良い人達に変化
小泉とヒトラーの対決に地球の未来を託し、笑顔で再びあの世へと戻っていきました。国家元首としての格を落とさなかったなこいつら





「そ、空の底が抜けた・・・?さっきまで吹雪だったのに・・・・
まるで地上に太陽が降りたよう・・・・!」

小泉の修行が終わると同時に、強烈な吹雪に見舞われていた恐山の天候が一変
救世主の誕生を祝福するかのように天空から光が差し込み、門の中から生まれ変わった小泉が姿を現した
今までの小泉さんとは何かが違う・・・なぜかしら
胸がドキドキする・・・!

ゆかりちゃん巨乳自重
なんか顔つきもえらいロリ化してもう完全に別人みたいになってますがカワイイので不問。ロリ巨乳・・・許せる!
このゆかりちゃんが小泉に感じてる感情は、ヒトラーに心酔するトリスタンとイゾルデに似ているような気がします
小泉がヒトラーのいる高みに近づいたという演出でしょう
「うまぐいっだが?わい良がったがじゃこった
こった婆様が地球ば救っただはんで」
「こったおもへのねじゃ」
「んだんだ。ジサマさうだで土産話できたじゃ」

「爺さんに土産話ができた」と自分達の成した功績を喜び、ニコニコと笑い合うイタコの婆さん達
「ありがとう。あなたたちのおかげで・・・」
彼女達に礼を言おうと振り返った瞬間、小泉はその先の言葉を紡ぐことができず息を飲んだ

>自分の巫力を越える霊力の霊を入れたから死んだんですね。わかります
アトロポス!ラキシス!クローソー!(号泣)
「イタコの限界を超えた口寄せだったんだよ。それを承知の上で皆喜んで引き受けてくれた」
「じゃ、じゃあ麻生総理はこうなるとわかってて・・・?」
「ああ。非情と言うなら言ってくれていいぜ」

三巨頭の降霊は、彼女達の命を賭した一世一代の大仕事だった
しかしその残酷な依頼を麻生総理は敢えて頼み、そして彼女たちはそれを喜んで引き受けたのだ。この地球を救うために
麻生総理を非情と責めることは、総理経験者の小泉にはできなかった。指導者は時にその肩に重い十字架を背負わされるのだ
今新たに三人の老婆の命の重荷が加えられた
重い・・・とてつもなく重い。しかし
ジュンイチローはその重みに屈することはできない
出来る事は
ただ深く頭を垂れるのみであった

「行こう。ヒトラーの待つ星へ」
ベネディクトに加え3人のイタコ。その背中に重き十字架を背負い、小泉ジュンイチローはヒトラーと戦う力を手に入れた
あとは決戦の地、月へと赴くだけですが・・・UFO基地がことごとく破壊された地球にその移動方法は存在するのか?
そしてその頃、ハイゼンベルクストライクを解析していたJAMSTECでは湯川博士がモニターに映し出されたデータに釘付けになっていた
「へっ、つかまえたぜぇ〜ヒトラーの尻尾をよ」
天才科学者の頭脳、ついにハイゼンベルクストライクを捉える?
いよいよ最終決戦へ向けての要素が埋まってきたところで次号へ続く!


「派手にやられたな。USAの虎の子の秘密宇宙基地も全滅した。ロンメルのとんだ置き土産だ」
「第四帝国内では叛乱が起こって足並みが乱れている。叩くのは今だ
今が絶好のチャンスなのに・・・!」

冒頭、見るも無残な廃墟と化したロシア・バイコヌール宇宙基地
レーヴァテインによって完膚なきまでに破壊された基地に鎮痛な表情で佇むプーチンと、そこにやってきたG8首脳達

帝国の内乱はヒトラーを討つ千載一遇のチャンスだというのに、月に行くための手段を失っているという歯がゆい状況
皆がなんの解決策も打ち出せず押し黙る中、やや遅れてこの会議にやってきた車椅子の女性が毅然と言い放った

「この中G8に男はいないのですか?
ここで議論を重ねる意味はありません。即刻ヒトラーを討つのです」

出た”鉄の女”マーガレット・サッチャー
体調さえ万全ならば、ティモシェンコの代わりに地球側代表戦士になっていた人物。格付的にはパパブッシュ級であろう女傑です
「ESAのアリアン5や日本のロケットがあるでしょう。それで月に行きなさい」
「アリアン5や日本のロケットではパワーが足りないのですマダム
燃料タンクも大きいし脱出装置や帰還船・・・人工衛星とはレベルが違うのです」

「ロケットならなんぼでもあるじゃない!」というサッチャーでしたが、それは宇宙船知識のない人間の台詞というもの
月まで行って、無事地球に帰ってこれるクラスのロケットは現在地球上には存在しないのである
この事実を聞いて納得するかと思いきや、どっこいサッチャーさん
そんな事はハナから承知でした
「帰還船など不要。燃料も半分でよろしい」

月への片道切符キタコレ
決戦の地で死す覚悟の人間のみが乗れる一方通行ロケット
『なんという冷徹な判断・・・だが正しい!
月へ行くにはそれしかない。これが冷戦を生き抜いた鉄の女か・・・!』

およそ非人道的な提案なれど、これがまさに今地球の選択できる最良の選択。三巨頭も言った「指導者の覚悟」だった
しかし誰がそれに乗るのか?と一同がざわめくと、サッチャーは落ち着き払ってその勇気ある者の名を皆に伝える

「彼は承知しましたよ。私の提案を聞いたあの人は、ただ深く静かに頷いて
「わかった」と
一言だけ発したのです」

>麻雀漫画の雑誌でアルマゲドンが載っていたんですが何かの間違いでしょうか
「宇宙か」
小泉ジュンイチロー、母なる地球に別れを告げ単身決戦の地へ!
今更この漫画に言う言葉じゃありませんがハリウッド映画級に壮大なスケールで次号へ続く


「どういうつもりですかぁ!ロケットはぁ軍事目的にぃ転用可能ですぅ!
それを国外でぇ運用するなんてぇ〜これは明らかにケンポー違反です麻生総理ぃ!
我々はぁっケンポー九条を守りぃ!軍事主義をぉ打破しぃアジアの平和のぉ」

のっけから低脳を晒すオバハンは福島みずぽ
地球を守る為に単身月へと向かった小泉と、それをバックアップした麻生総理の行動を憲法違反だとキーキー糾弾してます
大和田先生は
政治家の好き嫌いハッキリ描いてくれて実に清々しいな
「あの・・・総理。なんと返信を打ちましょうか?」
「”バカめ”だ」
「え?」

オペレーターの女の子がオドオドと返信文書の内容を求めると、麻生総理は微動だにすることなく吐き捨てた
「バカには”バカめ”と言ってやれ。べらぼうめ

起動承認!やまと発進!」
ウザいオバハンを痛快に切り捨て、ファイナルフュージョン承認!
かくして小泉ジュンイチローを乗せた宇宙ロケット「やまと」は、二度と戻ることはない旅路につくのだった。そして・・・・





「こんな原始的な機械で月に来るなんて・・・地球人の考えることはよくわからないな」
72時間後。月面アペニン山脈付近に着陸したやまとは第四帝国の手によって回収され、その基地内部へと運び込まれた
まずは颯爽とスーツ姿の小泉ジュンイチローが登場。敵地のど真ん中にありながら、その佇まいには微塵の恐れも見えません
そしてその後やまとから身を乗り出したのは彼のおヒキ。それは当然毎度お馴染みのタイゾー・・・・ではなく、
全身を包帯でグルグル巻にした、正体不明のコート男だった

「ここが月・・・でございますかジュンイチロー様」
「そうだ」
小泉に対して尊敬語で接する謎の怪人。ロボット刑事Kみたいなビジュアルです
正体不明の人物の登場にざわめき立つ第四帝国側。早速マリエルがその麻雀力を測ってみると、驚きの結果が測定される
「0Adh.です」
「ゼロアーデルハイドですって?そんなバカな。タイゾーですら7Adh.あるのに」
謎の包帯男の麻雀力はタイゾー以下の0。しかし麻雀を打つ以上、最低値が0などということがあるのでしょうか?
「今「やまと」をスキャンしましたが・・・この船には人間一人をギリギリ生かすだけの装備しかありません
やまとは完全一人乗りの宇宙船です。もしもう一人乗っていたというのなら・・・その人間は
72時間の間、酸素も水分もカロリーも要らない人間という事になります」
「バカな・・・それじゃあれは屍体だとでもいうの?」
一人乗りの宇宙船に乗ってきた二人の人間

なかなかSFミステリー的な展開。なるほどこれで包帯男の正体が見えてきました
「ゾンビとかおっかねー」とビビるイゾルデでしたが、ここでヒトラーがさも当然のように空中浮遊しながら現われます

人間が空を飛んでる事に今更なんの説明もないのがこの漫画のクオリティ。総統閣下ぱねぇ
「死人と打つのもまた一興よ。フフ・・・いい眼をするようになったな
いざゆかん戦いの舞台、ヴァルハラ宮へ!!」

かくして地球の命運をかけた最後の麻雀勝負、いよいよ闘牌開始
メンツは地球側:小泉ジュンイチロー、UNKNOWN   第四帝国側:アドルフ・ヒトラー、トリスタン・ゲッベルス
って
イゾルデたんじゃねええええええええ!!!
バカな・・・イゾルデの闘牌シーンがあのワルキューレのコスプレ一度きりで終わりだと・・・・そんなバカな・・・
最終戦ではきっと可憐なコスプレ七変化で読者を魅了してくれるだろう
と思われていただけに、これはファンとしてはかなり残念無念な展開です。もうイゾルデの魅せ場はないのか?





「は、速いッ!奴の理牌のスピードは・・・0.12秒!?
バカな!人類の反応の限界をはるかに超えているッ!!」

東一局。配牌を配られるや否や、アクセルトライアルのような速さで理牌を完了する包帯男
それは視認→判断という脳からの命令もそうですが、何よりも人を超えた手の速さがあって初めて成せるタイム
読者がその正体に確信を持てたところで、ヒトラーや小泉よりも先んじてその包帯男に先制リーチが入ります

「この捨牌からお読みになるのは至難の技でございます
あなた様は必ずや振込むことになるでしょう。それだけは確かでございます」

「ならばこれでアタってみるがいい!現物ジャスティス!」
小泉のみならず、敵方であるトリスタンにも尊敬語で接する包帯男。アカギみたいな振り込み予告をして揺さぶりをかけてきました
予告通りになるのは癪なので、トリスタンは「これなら絶対に当たれないだろ!」とリーチ宣言牌である2筒を打ちますが・・・

「ロンでございます」
「ウボァー!?バカな!2筒は現物だぞ!チョンボじゃないか」
待ちはチートイツ2筒待ち。予告通り一発で打ち込んでしまったトリスタンですが、彼の言う通りフリテンチョンボのハズ
しかし周囲が困惑する中ヒトラーだけはそのアガリの謎を見抜き、更には包帯男の正体まで看破する

「トリスタンよ。うぬはまだ若すぎるようだな・・・余には既に見えておるぞ。正体を現せいッ!」
言うが早いか包帯男のコートに火を放つヒトラー。これから毎日人を焼こうぜー!
瞬く間に燃え上がった衣服の下から、ついに地球側代表・小泉ジュンイチローのオヒキがその衝撃の正体を現した
「ああっ!?キサマは・・・アシモ!!!」

>ASIMOのあまりのかっこよさに爆笑した
>このアシモはプーチンの技やティモシェンコの技をトレースして使えるかもしれん
>無謀すぎる月面着陸&博徒ASIMOぱねぇッス。まじ大和田先生の思考は常軌を逸しすぎ(褒め言葉
>なぁはんぺらさん教えてくれ。いったいどんな人間なら
「ジュンイチローのオヒキがアシモ」って予測できるんだ…(ガクッ
デデーン。まさかの超展開
包帯男の中身は日本が誇る二足歩行ロボットASIMO!
「ロボット刑事Kみてえだな」というファーストインプレッションは、ある意味間違っていなかったのである
彼が姿を現すと同時に、リーチ宣言牌だった2筒の模様がすうっと消えて白に変化する。そう
あの2筒は白に映し出したホログラフィックだったのだ。ASIMOスゲー
「どういうつもりだ?オートマータをオヒキにするなんてッ!」
イカサマ機能満載のロボットを堂々とオヒキに連れてきた小泉
「おいィ?それはあもりにも卑怯すぐるでしょう?」とトリスタンは糾弾しますが、当の本人は涼しい顔でしれっと答えた
「確かに彼は人間ではない。しかしその身はまぎれもなくメイドインジャパン。すなわち」
「日本人でございますよ」

日本で作られたロボットを地球代表として選出して何が悪い?そもそもレギュレーションに「人間」という言葉もありません
言い返すことのできないトリスタンは唇を噛みしめ、キッと目の前の男を睨みつけることしかできない
忘れていた・・・この男は生来のギャンブラー・・・
ペテン!イカサマ!勝つ為なら手段を選ばぬ

宰相博徒だという事を!!
小泉ジュンイチロー、威風堂々!
これが「勝つ覚悟」だ!読者予想の遥か斜め上をカッ飛ぶ超展開で次号へ続く!
>これは小泉の脱出方法がはやぶさでもおかしくないレベル
>「日本国元首相とヒットラーとアシモが地球の命運をかけて月で麻雀をする」
知らない人に行ってもまず信じてもらえませんよねコレってなぐらいにカッ飛んでますね


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