41話
偽りのバトルファイト
【 1万年前の地球 】
まだアンデッドたちが支配者になるべく戦いを続けていた頃。光姐さんことタイガーアンデッドも他のアンデッド同様、戦いの最中にいた
敵アンデッドを撃破するタイガーアンデッド!バックルを開いて倒れた相手を、上空に現れた巨大なモノリスがカードに封印する
そう。ライダーシステムのない1万年前、アンデッド達の戦いはそのモノリスを裁定者・バトルマスターとして繰り広げられていたのだ
光姐さんがそんな昔の夢を見ていた頃、 新たな野望に燃える天王路。彼の前にそそり立つの物体こそまさしくそのモノリスであった
残るアンデッドはあと4体。「この戦いもあと少しで終わる」、と表情を緩ませる虎太郎だが、まだジョーカーの問題も残っている
ジョーカーが勝ち残れば世界が滅びるという推論自体は嘘とは思えず。始を救いたい一真だが、世界のためならジョーカーの封印も厭わないと改めてと誓う
そして依然睦月はカテゴリーAに支配されたまま。つまりカテゴリーAはまだ封印されていないことになる。ならば残りアンデッドは実質あと6体という事か
「お前は甘すぎる。お前などアンデッドではない」
「違う!オレは強い!そしてもっと強くなるんだ!」
その頃、当のアホ睦月は光姐さんと小競り合い中。激昂して光に襲い掛かる睦月だったが、そこに居合わせた望美が懸命にこれを止めた
動揺しながらも邪険に望美を突き飛ばす睦月。しかし望美はバッグから弁当を差し出し、なんとか以前の心優しい睦月に戻ってもらおうとする。健気ね
そんな2人を横目に外へ出た光は、一真、橘さんと遭遇。ダブルライダーVSタイガーアンデッド戦闘開始!これが虎姐さんの強いこと強いこと
タイガーアンデッドはブレイドとギャレンのツインジャックフォームをことごとく跳ね返し、それぞれに一撃くれて変身を解除させてしまう
『つ・・・強い!あれがアイツの本当の実力なのか』
虎姐さんの後を追ってきた睦月はその実力を垣間見てショックを受ける。つーかお前も生身で痛い目見ただろうがよ。何を今更
立ち去る姐さんを追おうとする睦月。一真らはそんな睦月を止めるが、アホ小僧は「あのアンデッドは俺の獲物だ」の一点張りで話を聞こうとしない
レンゲルへと変身しようとしたその時、再び現れる望美。思わず変身を躊躇する睦月。その姿から、一真らは睦月が完全にカテゴリーAに支配されていないことを察知する
しかし、睦月はそんな一真らの指摘を振り切るように強引にレンゲルに変身。望美は変身した睦月の姿に恐れおののき、逃げ去ってしまうのだった
虎太郎は仮面ライダーとアンデッドの戦いを描いた原稿を出版社へ持ち込みに。が、「ライダーの話題は扱うな」と上から圧力がある、と原稿を突き返される
「上からの力って・・・もしかして天王路って人と関係があるんじゃないですか?」
何気ない虎太郎の問いに激しく動揺する編集長。過去、天王路という男に興味を持った人間が何人も原因不明で消えているという。一体天王路とは・・・?
一方、光はダイヤのカテゴリーKであるギラファアンデッドを発見。スッキリとしたマスクに眼鏡のクールな優男。ちょっと映画ピンポンのスマイルに似てるね
ハンサムガイに果敢に戦いを挑む姐さん。ギラファも変身して迎え撃つが、攻撃を軽くあしらいながら自らは仕掛けようとしないギラファ
「よせ、アンデッド同士の戦いなど無意味だ。俺と手を組め」
そんな2体を発見した一真はブレイドに変身しようとするが、ギラファは特撮掟破りの変身中に攻撃でこれを阻止。なんてヤツだコイツ!
そのままギラファはタイガーを撃破。バックルを開き倒れこんでしまう光。目をつぶって封印されるのを待つが、1万年前のようなモノリスは一向に現れない
「だから言ったろう・・・無意味だと。この世界にバトルマスターは居ない
アンデッドを封印できるのはジョーカーと・・・人間どもの作ったライダーシステムだけだ」
ギラファの変身を解除した金居(人間名)は、現代のバトルファイトは人間に仕組まれたものだ、とどこか寂しげに言い残して去っていった
バトルファイトを仕組んだ人間?光るの脳裏に浮かんだのは無論天王路。あの男が・・・?怒りと無力感から来る悲しみに言葉も出ない
睦月はそんな傷心の光姐さんを助けると、夕暮れのベンチに腰掛けて話しこむ二人。命を助けられたは光姐さんは不思議そうに問う
「なぜ私を封印しない?」
「教えてくれ・・・俺は本当に弱いのか」
「お前の中には光がある。あの女の子を自分に近づけまいとしたのもそのせいだろう」
「そんなモノがあるから・・・俺はいつまで経っても強くなれない・・・!」
悔しさに拳をわななかせる睦月だったが、その手に握られているバッグに気付いた光。望美のバッグと、そして手作り弁当だ
「なんだそれは?」
「あ、あぁ・・・弁当だ。思わず持ってきちまったか。食うか?」
「こんなもの・・・食べたことないぞ」
自らも一個頬張りながら、望美の手作りおにぎりを差し出す睦月。不審な表情を浮かべつつも一口かじってみる姐さん
「・・・・・おいしい」
初めて食べる味に驚きつつも、もぐもぐと美味そうにおにぎりを平らげる。ぬおー姐さんすげえいいキャラだぁ
しかしその途端、いったい何を思ったかイキナリ睦月にゲンコツくれてどこかへと姿を消してしまいました。なんやねん
ラストシーン。光が赴いたのは天王路の研究所だった。しかし潜入した光姐さんを廊下で待ち受けていたのはまったく見知らぬアンデッド
ギシャーギシャーと気持ちの悪い唸り声を上げる姿から高い知性は感じられず、全身をヌメヌメした粘液が覆っていて非常にグロテスクです
「よせティターン。お前の相手はライダー達だ」
戦闘モードに入る光だったが、そこへ目当ての天王路本人が現れた。アンデッドの名は「ティターン」、ライダーたちを滅ぼすために造られたという
「このティターンの毒はアンデッドの力を活性化させる。つまりライダー達に注入すれば・・・
彼等の意識はアンデッドに乗っ取られ、消滅するということだ
・・・・・・ついてきたまえ。キミが見たがっている物を見せてあげようじゃないか」
ライダーシステムを作ったのは天王路ら。それを滅ぼそうとは何を考えているのか?疑問を抱く光に「ライダーの役目は終わった」と言う天王路
施設の奥へと連れて行かれる光。そこで光が見たものは・・・1万年前のバトルマスター、モノリスだった
「ふ・・・封印の・・・石・・・・!?」
愕然とする光。そしてその頃、ライダー抹殺の命令を受けたティターンは手始めとして、仮面ライダーレンゲル・上條睦月に狙いを定めていた
カメレオンのように皮膚を背景と同化させ、背後から奇襲するティターン。なんとかこれを回避した睦月はレンゲルに変身して応戦する
カテゴリーKギラファ登場。天王路の目的、そしてモノリスの正体は?
謎が謎を呼ぶ展開で次週へ続く!
42話
復活の睦月
「これは封印の石・・・・・バトルファイトのマスター」
愕然とする光。アンデッドを倒せばモノリスが敗者を封印する・・・それがバトルファイトのルール。何故そのモノリスがここにあるのか
「それは現代の戦いが私のものだからだよ」
アンデッドいくら他のアンデッドを倒しても誰にも封印されない。すなわち光は絶対にこの戦いの勝者にはなれないということになる
天王路はすべてのアンデッドをライダーに封印させ、最後はそのライダーを同士討ちさせてすべてを終わらせるつもりだという
いったいこの男の目的は何なのか。激しく詰め寄るが、なぜか天王路から感じる凄まじい威圧感に恐れをなす光姐さん
「どうしたね・・・・?コレが怖いのかね?」
天王路が懐から取り出したのは一枚のラウズカード。裏なので何のカードか見えませんが、光は危険を察知してその場を逃走するのだった
その頃、天王路が放った刺客ティターンは、レンゲルにその毒液を注入していた。助けに入ったブレイドもその光景をただ見守るだけ
もがき苦しみ、睦月の姿に戻ってしまうレンゲル。一真は睦月を連れ帰り介抱するが、依然激しくうなされたまま。一体何が起こったのか?
睦月を心配する望美はおにぎりを手に再びカジノへ。が、そこにいたのは戦う目的を失い、失意のドン底にいる光姐さんだった
「なぜお前たちだけが繁栄を謳歌する・・・なぜ私の種族は片隅で生きていかねばならない!!」
タイガーアンデッドに変身して望美に怒りをぶつける姐さん。しかし望美は毅然とタイガーを見据えると、恐れずに口を開く
「怖くありません!あなたも!そして睦月も!」
その真っ直ぐな瞳に気圧される光。そこに現れた橘は望美に睦月が倒れたことを伝えその場から逃がすと、タイガーを前に身構える
しかし既に戦意を失っていたタイガーは変身を解除。光の姿になると、望美が落としていったおにぎりをいとおしげに見つめるのだった
「・・・これ・・・おいしかった・・・・・」
一方、ティターンの毒により苦しんでいたアホ睦月は、スパイダーアンデッドに完全に支配しようとしていた
手出しができない一真らを好き勝手にぶっ飛ばして大暴れする睦月。駆けつけた望美はスパイダーの姿になった睦月を恐れず抱きつく
「ぐ・・・・ッ!邪魔を・・・するなッッ!」
瞬間、睦月はなんとか自我にしがみつき、人間の姿に戻ると望美を突き放してどこかへと逃げさってしまう
そんな睦月の前に現れる光。アンデッドに支配されて戦う睦月。目的もなく戦う睦月を自分と同じだ、と言う光はタイガーに変身
「お前はもうすぐ人間でなくなり・・・ライダー達に倒されるだろう。だが・・・・
その前に私が倒してやる。容赦はせんぞ!」
激突する二人。タイガーの圧倒的な力に押されるレンゲルだったが、一瞬の隙をついてレンゲルラウザーがタイガーの腹部を深く突き刺した
「フッ・・・・・よ・・・・よく・・・やった・・・・」
一瞬、光の姿に戻ったタイガーは謎めいた言葉とともにレンゲルに封印された。そしてなぜか彼女の消えた後にはラウズアブゾアーバーが残されていた
消えた睦月を必死に探す一真と橘さん。その前にゆらりと睦月が現れた。いよいよ目も血走ってヤバイ感じになってます
「剣崎・・・・橘・・・・くたばれ!」。
睦月変身!ブレイド、ギャレンも変身しこれを迎え撃つが、レンゲルはおもむろにギャレンのラウズアブゾーバーを取り出した
驚くWライダー。タイガーの封印により、レンゲルも13枚のカードを全て揃えたのだ。ラウズされるクイーンとキングのカード!
「見ろッ!これが俺のキングフォームだ!」
予期せぬ事態に身構えるWライダー。だが、アブゾーバーは突然異常をきたし激しくスパーク
なんと睦月の肉体からスパイダーアンデッドが飛び出したではないか!そしてカテゴリーAの力を失ったレンゲルは変身解除!
一体何が起こったのか!?
「やぁ・・・久しぶりだね睦月くん。やっと私の力を使いこなしてくれたか。彼女のおかげだな」
睦月の精神世界― そこで睦月はかつて封印したタランチュラアンデッド・嶋さんと再会していた。そしてもう1人の影は・・・光姐さん!
睦月をカテゴリーAから解放しようと進んで封印された嶋さん。同じく封印された光。二人は力を合わせ睦月の心の覚醒を促したのだ
「睦月・・・カテゴリーAを封印しろ。光と闇に操られるな
自分の中に両方抱えて戦い抜け。自分との戦いに終わりはない」
光姐さんの言葉に深く頷く睦月。現実世界に目覚めると、目の前には醜悪なるスパイダーアンデッドの姿が迫っていた
「お前を・・・封印するッ!」
うおー。睦月ちょっとカッケーじゃないかコノヤロウ!今週の魅せ場です
覚醒した睦月はスパイダーアンデッドと激突。変身はできずとも、その身に宿る嶋さん―タランチュラアンデッドの力で互角に渡り合う
「睦月!これを使え!」
一真が放り投げたキングラウザーが一閃する。スパイダーアンデッドは大爆発して倒れ、睦月は見事に封印に成功するのだった
「やったな睦月!ついに自分の力でカテゴリーAを封印できたな!」
「よくやった睦月。これでお前も本当の仮面ライダーだ」
晴れて「仮面ライダー」レンゲルとしての力を手に入れた睦月。しかし喜ぶ一真&橘さんをよそに、睦月の脳裏には光の姿がよぎる
橘さんの話によればアブゾーバーを貸してくれと言ったのも光だという。光は睦月を助ける為に、最初から封印されるつもりで戦いを挑んだのだ
人間の心を取り戻した睦月は、見つめる面々らの目をはばかることなく、ボロボロと大粒の涙をこぼして嗚咽した
「俺が・・・・もっと強ければ・・・・!」
泣きながら立ち尽くす睦月を優しく抱きしめる望美。少年は二人の恩人・・・いや2匹のアンデッドに生かされ、今ようやくその永い闇を抜けた
次週へ続く!
43話
ライダーチーム疑心暗鬼
カテゴリーAを再封印し、支配から解き放たれた睦月。真の仮面ライダーになったお祝いにと、一真らメンバーとささやかなパーティーを開く
河原のバーベキューに舌鼓を打つ面々。始と天音ちゃんもいるので、何気にメイン人物全員集合です。放送始まって以来じゃないでしょうか
「俺、本当に仮面ライダーになれたのかな・・・って。今までみんなに迷惑をかけてきたし・・・」
皆が楽しく飯を食う中、肝心の睦月だけが背中にどんより雲を背負ってます。まぁたしかに迷惑はかけたな貴様
そんなヘタレ睦月を一真達は「これから助け合っていけばいい」と励まし、睦月も力のない笑顔で応えるのでした。そんな冒頭
翌日。アンデッドサーチャーで感知した現場に急行した一真と橘さん。目の前で戦っているのはあのティターンとギラファアンデッドだ
ティターンを圧倒していたギラファだったが、ライダー二人に気がつくと人間体・金居へ戻り「今はお前達と戦う時ではない」と消え去ってしまう
ブレイド、ギャレンW変身!残ったティターンに2人がかりで立ち向かうも、ティターンの巧みなムチ攻撃に圧倒される体たらく。よえー!
遅れて駆けつけた睦月は毒に注意するよう声をかけるが、ブレイドとギャレンは簡単にぶっ飛ばされ。ティターンにも逃げられてしまいました
苦戦する一真らを目の当たりにしても、自らは変身しなかった睦月。お前正気に戻っても迷惑かけっぱか
「睦月・・・・お前は・・・」
やはりまだ「仮面ライダー」としての己を肯定できないのか。何も言わずその場から歩き去る睦月を、ただ黙って見送る橘さんだった
ハカランダにふらりとやってきた一真ですがどこか様子が変。押し黙って口を開こうとせず、あきらかに普段とは雰囲気が違います
あまつさえ天音ちゃんが学校で描いた家族の絵をフォークでグサグサ刺して破壊。こえーよコイツ
始から渡されたトレイをわざと落としたかと思うと、始に襲い掛かかる一真。危うく攻撃をかわした始でした一真ははそのまま店からトンズラ
更に公園でデート中の睦月と望美の前に現れた一真は、公園に置かれた鉄製のオブジェを2人に向って倒すという暴挙にまで及ぶ
危うく難を逃れた睦月は一真がかつての自分と同じように、ティターンの毒に冒されアンデッドと化していると察知する
睦月はさっそく橘さんに状況を報告。橘さんはすっとんで白井邸に戻るが、そこに居たのはカレーを美味そうに食ういつもの一真だった
「橘さんも一緒に食べますか?結構美味いっすよ」
屈託の無い笑顔はとてもアンデッドの演技とは思えない。どうやら睦月の見間違いかと安心する橘さんでしたが、そこに到着する始
始が言うにはハカランダに現れた一真からはアンデッドの気配が感じられたという。いったいどちらが本当なのか?
自分の目で確かめてみよう、と家の中に再度突入する橘・始・睦月の3人。しかしそこに一真の姿はなく、既にどこかへと出かけたあとだ
バイクで一真を後を追った3人は、一般の人々に襲いかかるブレイドを発見。やはり始と睦月の話は本当だったのだ
『なぜだ!?俺や睦月ならともかく・・・あれほど強い心を持った剣崎がなぜ・・・?』
大いに動揺しながらもブレイドの後をひとり追う橘さんだった ―そして数時間後。その橘さんと合流したヘタレ睦月
スタンドで給油中、いきなり背後から睦月の首を絞める橘さん
『毒に侵されていたのは剣崎さんだけじゃない!?まさかあのとき橘さんまで毒に!?』
その場はなんとか事なきを得た睦月だったが、アンデッド化した橘さんはそのまま始の前にも現れ奇襲攻撃を仕掛けていく
合流した始と睦月は2人がティターンの毒に冒され、アンデッド化してしまったのだと確信する
そしてラスト。その4人がついに顔を合わせます。普段どおりの口調で話しかけてきた一真をいきなり殴りつける始
「俺がジョーカーになってしまった時・・・お前はおれを助けるために戦ったな
今度は俺の番だ」
「橘さん・・・あなたは何度も助けてくれた。だから今度は俺が!」
W変身!カリス&レンゲル!それぞれ一真と橘さんを受け持ち、戦闘開始
「何を言ってるんだ始!?何故こんなことを!」
「睦月!どうした!?いったい何があった!」
一方、突然2人に襲いかかられワケがわからない一真&橘さん。仕方なく2人はブレイドとギャレンに変身し、これを迎え撃つ
しかしこれはどうも様子がおかしい。一真&橘さんはどう見ても普段通りの二人だ。アンデッドに支配されているとは思えない
つまり一般人や睦月達を攻撃した一真&橘さんはおそらく・・・偽者ッ!4人はまんまと天王路の策略にハメられたのだ
つーか本気で戦ってるかどうかで気付きそうなもんだが。始&睦月揃ってダメぽ。4人ライダーの戦いは次第に熾烈さを極めていく
「ふふふ・・・仮面ライダーの最後だ・・・」
その頃、4人のライダーの戦いをモニターで見つめながら不敵な笑みを浮かべる天王路
果たして彼の目的とは?4人の誤解は解けるのか?
展開は更に混迷を深める次週へ続く!
44話
偽者は誰だ
一真達がティターンの毒でアンデッドに取り込まれていると思い込んだ始と睦月。天王路の思惑通り、誤解により潰しあう4人ライダー
だが優勢に立ったブレイド、ギャレンが自ら変身を解くと流石に始&睦月も冷静さを取り戻す。しかし自分達を襲ったのは一体誰だと言うのか?
始も睦月もいまだ心から信じようとはしない。とりあえずこの場は剣を納め、始は一真を、睦月は橘さんをを監視する、という事になりました
そんなワケで始の監視のもと生活を送ることになった一真。常にストーカーに追われてるみたいで心が休まる時がありません
スーパーで買い物中、ついにストーカー行為に逆ギレしてしまう一真。レモン汁をピュピュッ!と始の目にかけてトンズラです
「このガキャー死なす!」と追走する始。なんとか一真を発見しましたが、近づくや否や再び襲い掛かってきました。やはり一真はアンデッドに?
だがそのとき!始は襲い掛かってくる一真の腕に包帯がないことに気づいた。本物の一真は自分の攻撃を受け腕にケガを負っていたはず
「お前は剣崎ではない!誰だ!?」
始に投げ飛ばされたニセ一真はついにその正体を現した。言うまでもなくその正体は合成アンデッド・ティターンである
「フッなるほどな・・・そういうことか」
なおも攻撃を仕掛けようとする始だったが、ティターンは周囲の背景に溶け込むように姿を消してしまいました
その後。一真がニセ始に、橘さんがニセ睦月に襲われるも、始の連絡網によりすべてティターンが仕組んだ罠だったことが説明されます
白井邸で雁首揃える4人ライダーと栞&虎太郎。ようやく判明した事実でありますが、こうなれば尚更疑心暗鬼の状態に拍車がかかる
「・・・そういうわけだから。みんな自分が本物だって証拠を見せてくれないか。俺はこの腕の怪我が証拠だ」
まるで鬼の首とったように自慢気な顔でみんなに腕の怪我を見せる一真。なんかアレ気味で笑えるシーンだ
すると突然深い溜息をついて頭を抱えだす睦月。一体どうしたのかとみんなが心配すると、元気なさげに口を開きます
「俺・・・カテゴリーAを封印してもみんなに迷惑かけっぱなしで・・・・
こんな俺が本当に仮面ライダーとしてやっていけるのかなって・・・」
「うん。お前は本物の睦月だ」
「いつも迷惑かけてますから」とうなだれた睦月に対して「本物だ」のお墨付き。なかなか酷だな一真
「睦月、それは俺も同じだ。伊坂に騙され・・・トライアルBにも騙され・・・
こんな情けない俺のせいで・・・・大切な人も失ってしまった」
「橘さん・・・橘さんも本物ですね」
本当に容赦ないな一真
「俺は騙されまくりバカ人生だから」とうなだれた橘さんに対して速攻の本物認定。先輩をなんだと思ってんでしょうか
疑われたことに腹を立て椅子を持ち上げてキレた栞も本物。鼻の下に牛乳をつけて部屋に入ってきた虎太郎も本物
始に関してはまぁ・・・・と思ったらドッコイ!いきなり身体を丸めて苦しみだす始。なんとジョーカー化の発作です
なぜ今更?13枚のハートのカードは完全にジョーカーの力を封じ込めたのではなかったのか?とりあえずお前は本物の始だ
狼狽する仲間達から逃げるように白井邸を飛び出す始。一真らは動揺しつつもその後を追う
必死でジョーカーの力に抵抗する始。だがそれも空しく、駆けつけた一真達の目の前でその姿はジョーカーへと変貌してしまう
「しっかりしろ始!頼むやめてくれッッ!」
一真の叫びも届かず襲い掛かるジョーカー。やむを得ずギャレン・レンゲル・ブレイドは変身してジョーカーを迎え撃つ
圧倒的パワーで暴れまわるジョーカーではあったが3人ライダー共闘の前には不利。ギャレン&レンゲルが両脇からその身を捕まえる
「やれ剣崎!チャンスは今しかない!」
ブレイラウザーを振りかざす一真。しかしどうしてもその剣を振り下ろすことが出来ない
「ダメです・・・俺にはどうしても出来ません!」
と、そこ突然飛び込んできた影。ティターン!ティターンはライダーには目もくれず猛然とジョーカーに襲い掛かった
しかし驚愕!なんと次の瞬間にはティターンはギャレンと、そしてなんとジョーカーの手によって羽交い絞めにされていた!
「フッ。芝居にかかったな」
ジョーカーの姿から人間体に戻る始!ジョーカーの姿になったのはすべてティターンをおびき出すための芝居だったのだ
「生き残れば世界が滅びるというジョーカー・・・すべてのアンデッドにとって一番倒したい相手だからな」
おーこれはなかなか凄い仕掛けじゃないか。多くの視聴者が思わず「おー」と唸ったんではないでしょうか。っていうか始!
任意でジョーカーに変身できる上に自我も失わないのかよ!ズルくね?
形勢逆転。変身したカリスを加えた4人ライダーは必殺・集団リンチコンビネーションでティターンをボコボコに
そしてキングフォームにチェンジしたブレイドに、カリス、ギャレン、レンゲルは各々の6のカードをパスする!
『スペード6』 『ハート6』 『ダイヤ6』 『クラブ6』 『スペードK』
スペード6は「雷」 ハート6は「風」 ダイヤ6は「炎」 クラブ6は「氷」 それぞれのスートの属性攻撃を司るアンデッドだ
『4カード』
ずばっしゃー!!!!ちゅどーん!
4属性の力を合成させティターンを斬り裂くブレイド!派手にぶっ飛ばされたティターンはスコーピオンとカメレオンの2枚のカードに封印!
これでいよいよ残るアンデッドはあと一体。否、ジョーカーがまだ・・・橘さんの不安げな視線の先には、笑って語らう一真と始の姿が映っていた
ティターンが倒され思惑が外れてしまった天王路。さぞかし歯噛みしているかと思えば、さにあらず。、謎のカードを手に変わらぬ不敵な笑みを浮かべていた
「結局生き残るのは究極のアンデッドただひとり・・・そして私は神の声を聞くのだ」
不気味な絵柄が浮かび上がる、そのカードは・・・・3頭の犬!すなわち地獄の番犬・ケルベロスである
次週へ続く!
45話
ケルベロスの力
「神よ、あなたは53体のアンデッドを作った。しかし、私はここに新たなアンデッドの誕生を宣言する」
5枚目のエース・ケルベロスのカードをモノリスへと投げつける天王路。途端に石版が輝き、ケルベロスアンデッドが現れた
まだ制御が不完全なケルベロスはカードの持ち主である天王路以外の人間を獲物としか思わない。たちまち研究室は惨状と化してしまう
「ご苦労さま仮面ライダー諸君・・・・・そして、さようなら」
誰も動かなくなった研究室。たったひとり椅子に座る天王路はブランクとなった5枚目のエースのカードを拾い上げ、ほくそ笑むのだった
一方、一真からワイルドJ、エレファントのカードを手渡された睦月。喜んで受け取りながらも、なぜか「もう使うこともないかも」と消極的な発言を
まだ一体残っているアンデッド。一真はその一体を封印するまで戦いは終わらないと諭しますが、やはり睦月はどこか納得していないみたい
望美のデートの待ち合わせにハカランダへやってきた睦月。居合わせた始を外へと連れ出すと、アンデッドと人間の共存はできないのか、と問います
「アンデッドは最後の一体になるまで戦いつづけるものだ。人間との共存など望んでいない」
睦月の考えををにべもなく斬って捨てる始。しかしそれでも睦月は食い下がる
「でも!争いを好まないアンデッドだっているはずです。アナタや嶋さん・・・そして彼女のように」
と、そこへ痺れを切らした望美がやってきて話題中断。始はなおも迷い続ける睦月に対して「お前は今を楽しめ」と声をかけるのでした
そんな始の前にケルベロスが出現。残っているのはダイヤKギラファアンデッドのはず・・・存在しないはずのアンデッドを前に不審を抱く始
戦闘を仕掛けたカリスだったが、なんとケルベロスはカリスがラウズしようしたキングのカードを掃除機のように吸収するとパワーアップ!
強烈な攻撃を見舞い、倒れたカリスから更にすべてのカードを吸引するケルベロス。カードを失った始はジョーカーの姿に戻ってしまいます
「アンデッドサーチャーに反応!一体はカテゴリー不明!もう一体は・・・ジョーカー!?」
「ぐあァッ!ううううううッッ・・・・!」
「そんな!?相川始はもうジョーカーには戻らないハズじゃあ!?」
白井邸ではジョーカーの変身に呼応して一真が体に変調を。苦しむ一真に驚く虎太郎と栞は、アンデッドサーチャーに反応したポイントへと向かう
時同じく、手持ちのアンデッドサーチャーで現場へとやってきた橘さんは、ケルベロスの猛攻からなんとか逃れてきたジョーカーと遭遇
「橘か・・・カードをアンデッドに奪われてしまった・・・俺はまた・・凶悪なジョーカーに・・・ううっ!」
カードを奪われ本能を抑えきれなくなったジョーカーは、なんとか相川始であろう苦しむ。最後は自ら胸を抑えるとバッタリ昏倒してしまう
橘さんはいっそここでジョーカーを封印してまおうかと迷いますが、結局は近くの小屋でかくまうことに。やはり根っこは優しい人なのね
やがてやってきた一真らも橘さんに事情を説明されますが、始の変わり果てた姿にショックを隠せません
とりあえず畳の上に横たわるジョーカーの姿が異様にシュールです
その見た目にビビった虎太郎が小汚い茣蓙を上からかぶせるともう。更にシュール
睦月は望美とデート中、ギラファアンデッド・金居を発見。「睦月は仮面ライダーの仕事を頑張って」と、物分りのいい望美。デート中断です
金居に人間と共存できないか、と問い掛ける睦月。しかし金居はその端正なマスクを歪め、鼻でせせら笑う
「戦いをやめてどうする?仲間のクワガタ虫達と森で静かに暮らすか?人間と共存などあり得ん事だ」
クワガタ種族の世界を作るという金居に、睦月の言葉は通じない。しかしそれでも根気よく説得を続けていると、そこにケルベロスが現れた
「アンタが最後のアンデッドじゃなかったのか!?」
「いやコイツは・・・・・人造アンデッドだ!」
驚きながらも睦月はレンゲルに変身。一真からもらったワイルドJのカードでエレファントアンデッドを解放する!
『リモート』
「さあ、一緒に戦ってくれ!」
カプセル怪獣だよ!敵だった時は相当な強さを誇っていたエレファントアンデッド。これは結構戦力になるのでは?
どがぼ――――ん!!!うわー
ケルベロス、圧倒的パワーで象を瞬殺!ワイルドJのカードも吸収してしまいます
更にレンゲルのカードも掃除機のごとく次々と吸収。カードの力を失った睦月は変身を解除されてケルベロスに追い詰められてしまう大ピンチ
そこへナイスタイミングで一真と橘さんが合流。睦月を救出しようとするが、その2人を呼び止めるように天王路が姿を現した
「トライアルシリーズ・・・ティターン・・・すべては最強アンデッドケルベロスを生み出すための実験だ
諸君らは実に役に立ってくれたよ。感謝している」
「すべては計画どおり」という天王路に怒りを露にする一真達。速攻で変身してケルベロスに立ち向かう
が、ケルベロスは攻撃を仕掛けようとしたギャレンのカードをあっさり吸収。なにもすることなく変身を解除されてしまう橘さん萎え
恐るべき強さのケルベロスに対抗すべく、キングフォームに変身しようとする一真。しかし橘さんはこれを制止しようとする
「よせ剣崎!今のお前はジョーカーの影響力を強く受けている!
今キングフォームの力を使えば、また前と同じように・・・!」
しかし今、キングフォームの力なくしてケルベロスは倒せない。一真は橘さんの声を振り切るようにキングフォームへ変身!
ブレイラウザーを投げつけ、ケルベロスの胸に突き刺すと、そのブレイラウザーめがけてロイヤルストレートフラッシュを放つ!
『スペード10』 『スペードJ』 『スペードQ』 『スペードK』 『スペードA』
『ロイヤルストレートフラッシュ』
バッゴオオオオオオオオオオ!!!
さながら避雷針に落ちる稲妻の如く。ブレイラウザーに吸い込まれるように放たれたロイヤルストレートフラッシュの衝撃波!
さすがのケルベロスもこの圧倒的なエネルギー波に呑まれてはひとたまりもない。その身体は粉々に砕け散って倒された
「!? まさか・・・ケルベロスが・・・」
まさかのケルベロス敗北に愕然とする天王路を改めて凝視するブレイドキングフォーム
ついに対峙した黒幕!そしてケルベロスは本当に倒されたのか!?次週へ続く!
46話
モロボシダン、明けの明星になる
ケルベロスを倒し、奪われたカードを取り戻した一真達。橘さんは天王路に勝利を宣言するが、天王路はそんな二人をせせら笑う
いきなり一真と橘さんのボードからの解雇を通告、さらにライダーシステムと封印したプライムベスタの返還を要求してきました
「それはボードの物のだ。解雇された君達が持っていていい物ではない。返してもらおう」
ケルベロスも倒されたのになんて図々しい物言いでしょうかこのオッサン。この場でフクロにされてもおかしくないのに
「聞けませんね。オレたちはこれからもアンデッドを封印する。それがオレたちの使命だ」
強い語気で元上司の命令を却下する橘さん。この場で痛い目見せればいいものを、そのまま見逃してしまいました。甘いなぁ
アジトに戻った天王路は封印の石の前に座して新たな策を練る。と、そこへ現れたのはギラファアンデッドこと金居です
天王路の手中にあるケルベロスのカード、それがあればジョーカーを封印することができる。アンデッドにとっては喉から手が出る逸品だ
ギラファアンデッドに変身して天王路に詰め寄る金居。しかしオッサン、ここで邪悪な笑みを浮かべるとガバッ腕まくり!
「どうやらケルベロスの本質を理解していないようだね・・・変身!」
その腕には埋め込まれたカードリーダー!驚くギラファを横目にケルベロスのカードをズブリと差し込む天王道
その姿は瞬く間に変貌し、ケルベロスアンデッドUと化した!
「な・・・!?アンデッドと融合したのか!?」
「クヒャヒャヒャ・・・違う!私はアンデッドになったのだよ!」
キモイぞケルベロス2!胸部から天王路の顔がハミ出してていかにもバケモノって感じのグロテスクさ加減
圧倒的なパワーを振るうケルベロス2の前に、ギラファは手も足も出ずにメッタクソにやられてしまいます
一方、一真らは奪い返したカードでジョーカーを始の姿へ戻すことに成功。しかしいつまでたっても目を覚まそうとしない始・・・・と!
突然起き上がった始が、普段とはまったくの別口調で喋り始めたではありませんか
「みなさん初めまして。私は・・・貴方達の言うところの”カテゴリー2”」
「わ・・・私達人間の始祖・・・ヒューマンアンデッド?」
覚醒したヒューマンアンデッドは、これまで内部から働きかけてきたおかげでジョーカーも人間の中で生きていこうと願っているという
始を封印したくない一真はこの言葉にホッと胸をなでおろすが、アンデッドがバトルに勝利し最後の一体となったとき何が起こるのか?
ヒューマンアンデッド曰く、世界を自分の望むように変えることができる力が与えられると
それすなわち万能の神の力を得るという事である
ならばヒューマンアンデッドは、かつて戦いに勝利したとき何を望んだのか?しかし彼はその質問には答えず、再び深い眠りに落ちてしまうのだった
その頃、傷だらけの金居を発見した橘さんと睦月のバカ師弟。追ってきたケルベロスUに立ち向かうが、その正体が天王路であることを知り激しく混乱
ヘロヘロの金居を連れて白井邸へと帰り、天王路がケルベロスとと融合したという事態を報告するバカ師弟
どうでもいいんですが金居が緑色の鼻血出してて笑えます。すごいシュールね
天王路がトライアルシリーズやティターンを作り、今ケルベロスUとなったのも、すべては万能の力を手に入れるため
いったいその神の力でいったい何をしたいというのか。一真らは目覚めた始とともにケルベロスUとの戦いに赴くのだった
ついに天王路と対峙する一真、橘さん、始、睦月。勢揃いした4人の仮面ライダーを前に天王路はすべてを語る
ボードの設立からアンデッドの解放、ライダーシステムの開発・・・・・とすべては自らがバトルファイトの勝利者となるためのシナリオだった
それは一真らの戦いも人類の平和のためでなく、現在の人類を滅ぼし新たな世界の神になろうという天王路の野望の為だったという事
「変身!」 「変身!」 「変身!」 「変身!」
怒り心頭に達した4人は一斉にバイクを走らせると大きくUターン。ライダーに変身してケルベロスUへ挑みかかった!
おおっ素でカッケー!ここは今週最大の魅せ場ですよ
4人がかりでも苦戦を続けるライダー達。しかしそこへ意外な救援が現れた。ギラファアンデッド金居!
「実現させようぜ・・・君の望んでいた平和ってやつを」
金居の言葉を真に受けて奮起する単純な睦月。なんかパワー全開で初めての3枚コンボ技を発動させます
『ラッシュ』 『ブリザード』 『ポイズン』
『ブリザードベノム』
ズゴッ!とケルベロスUの腹に突き刺さるレンゲルラウザー。これが思いのほか効いたらしく、一気に形勢が傾きます
流れるような連携で一気に攻め立てる4人。キングフォーム&ワイルドカリスに変身すると、互いの必殺技を同時に叩き込む!
『ロイヤルストレートフラッシュ』
『ワイルド』
どばっしゃあ――――!!!
ロイヤルストレートフラッシュとワイルドサイクロンの同時攻撃。これには流石のケルベロスUもひとたまりなく撃破ですよ
変身を解除し人間の姿に戻った天王路は、戦意を喪失しながらもなお一真らにも叫び続ける
「バカな事を!バカな事を!貴様らは何をしたかわかっているのか!
そこに居るのはカテゴリーキング!ジョーカーだぞ!
こいつらが残れば人類は滅びる!だったら!この私が新しい世界を・・・!」
”ザンッ”
「うぉあ・・・ッ」
天王路その台詞を最後まで続けることが出来なかった。ギラファアンデッドの剣が彼の背中を袈裟斬りに切り裂いたのだった
天王路の命を奪い、ケルベロスのカードを手に入れる事。これこそが金居の目的。これでジョーカーを封印しバトルファイトの勝利者になれる
最初から自分に代わってライダーたちにケルベロスUを倒させるつもりだったのだ。無論、睦月への言葉も真っ赤なウソである
「ふ・・・甘いなボウヤ。オレの平和に人類など不要だ」
「だましたのか!」と情けなく歩み寄る睦月を冷たく切り捨てる金居。やはりアンデッドと人間は共存できないのか?
次週へ続く!
47話
橘朔也最後の戦い
ギラファに傷つけられ入院していた睦月もほどなくして退院。迎えに来た一真に、アンデッドと共存しようとした自分が甘かったのかと問いかけます
そんな睦月を慰める一真。しかしいずれにせよ、すべてのアンデッドが封印されれば睦月もレンゲルに変身しなくていい平和な日がやってくる・・・
レンゲルになる運命を与えられた自分としては、それは運命に勝ったということなのか?それとも・・・若き仮面ライダーの悩みは尽きなかった
ハカランダでは天音をカメラに収めながらも胸を締め付けられそうになる始がいた。「いつまでこのままでいられるのか」そんな始の前に金居が現れる
このまま戦うことをやめ、勝利者のないままバトルファイトを終わらせないかと提案する始。今の幸せを永遠のものにしたい、という始の一縷の望だった
だが。金居はかつての雪山での対決を口にしながら始を挑発する。かつてカリスとギラファの戦いに巻き込まれ、命を落とした人間の男がいた
その男こそ、遥香の夫で天音の父・栗原晋。遭難した晋の死因は凍死ではなかった。2匹のアンデッドの戦いに巻き込まれて死んだのである
そして晋はカリス=始に家族の写真を渡し「家族を頼む」と告げて息を引き取った。これで今までの回想シーンの映像に繋がるワケです
「フフ・・・あの子供に教えてやらないのか?父親を殺したのは自分だと」
「貴様・・・・ッ!」
三度対峙するカリスVSギラファ!しかしギラファは狡猾にも戦いの前に心理的プレッシャーを与えてくる
「ジョーカーの勝利とはバトルファイトのリセット。あらゆる生命が死に絶え無に帰る
誰一人助からない・・・無論、お前が大事にしているあの家族もな」
自分を倒せばジョーカーが勝利することになり、遥香と天音を含めすべての生命が消滅することになる。その言葉に途端に動けなくなるカリス
手も足も出せないダルマになったカリスはやられ放題のボコボコに。緑色の鼻血出してもうフラフラです
そこへ駆けつけた一真と虎太郎。しかし助けに入ったブレイドに対し、ギラファはケルベロスのカードを使用。なんとスペードAを吸収してしまう
更にギラファは始にカードを突き刺そうとしますが、生身の一真と虎太郎が懸命にこれを阻止。ギラファの両腕にしがみついて始を逃がします
「今のうちに早く逃げろ始!」
「キミのことは好きじゃないけど・・・!いなくなったら天音が悲しむからね!」
二人の妨害でカリスを逃がしたギラファは忌々しげに舌打ちをしながらこれを追走。つーか一真と虎太郎殺さないのかよ!甘すぎぞオマエ
傷ついた始は運良く睦月に拾われとある廃屋へ。そこへ連絡を受けた橘さんが駆けつけてきました。神妙な顔つきで睦月に迫ります
「睦月・・・リモートのカードを貸せ。ヒューマンアンデッドを解放する」
橘さんが無い知恵絞って考えた策。それはヒューマンアンデッドを解放した上で、ジョーカーとギラファを封印する事
そうすればバトルファイトの勝利者は再びヒューマンアンデッドとなり、人類は守られる。しかしそれは相川始がこの世から消える事を意味する
つか橘さんも睦月も頭悪いぞ。嶋さん復活させろ。したら始と嶋さん残して戦いを止められるじゃないかよ
どうして仮面ライダーはこうもバカ揃いなんでしょうか。そんな視聴者のツッコミを無視しつつ、睦月は橘さんの案を拒絶
「剣崎さんはこの人を信じています・・・そして俺も信じたい」
「だが睦月。コイツはアンデッドなんだぞ」
「この人は運命と戦っています!
人は誰にでもその権利があるんじゃないですか!?」
仮面ライダーになった自分の運命と、人間になろうと戦う始の運命を重ね見る睦月。レンゲルに変身し、始を守るためギャレンと対峙します
しかしカテゴリーAに操られている状態のレンゲルならいざ知らず。ガチのタイマン勝負で弟子に遅れを取るほどギャレンは弱くありません
一足飛びに踏み込んできたレンゲルの打ち下ろしを身体を倒して回避すると、そのままガラ空きのボディめがけてギャレンラウザー速射!
「や・・・・やっぱり強いですね・・・橘・・・さん」
どさり。アホ弟子を簡単に倒すと、ギャレンは傷だらけの始にラウザーを向けた。始は抵抗しない。瞳を閉じて覚悟を決めたようだ
と、そのとき始の携帯が。始を心配した天音からの電話だった。心配させたくないと思う始は、つとめて明るい声で天音に語りかけるのだった
「あぁ・・・すぐに帰るよ・・・うん。剣崎もみんなも一緒に・・・うん・・・約束だ」
廃屋から少し離れた海辺の岸壁。ジョーカーを追ってきたを探して金居が現れた。その彼の前に立ちはだかる男・・・橘朔也!
「相川始は渡さない」
イカス!やはりこの人は根っからのお人好しだった!
ジョーカーを封印しなければ人類は滅びてしまうことはわかっている。しかし、橘さんはあくまでも始を信じる一真や睦月に賭けたのだ
ギャレンに変身しギラファアンデッドに攻撃を仕掛けるが、ギラファはコーサカスアンデッドのようなバリアで銃弾をことごとく跳ね返す
逆に反撃を受け窮地に追い込まれてしまうギャレン。攻撃が通用しない以上勝機はないのか!?しかし次の瞬間!!
「この距離ならバリアも意味を成さないな!」
勝負をつけようと不用意に近づいてきたギラファにゼロ距離射撃!ギラファの剣を浴びながらも、ひたすらラウザーを撃ち続ける
マスクの装甲を割られ、素肌から大量に血を流しながら。それでもひるまない橘さんは悲痛な声で叫ぶ!
「俺は全てを失った!信じていた正義!信じていた組織!愛する人・・・・
だから最後に残ったものだけは失いたくない!
信じられる・・・仲間だけはッ!」
”ドガガガガガガガガガガガガガ!!!”
魂の銃弾はついに封印錠を開いた!しかし封印しようとしたギャレンの手を払いのけるギラファの剣。封印のカードは荒れ狂う海原に落ちていく
「バ・・・バカな人間だ・・・・ジョーカーが生き残り・・・せ・・・世界は・・・滅亡する・・・!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッ!!」
最後。橘朔也は咆哮とともに跳んだ。グロッキーになったギラファをともども崖下へと身を躍らせたのだ。そして封印の光が輝き・・・・・・
「え・・・?ギャレンの・・・・橘さんの反応が消えた・・・?」
白井邸、アンデッドサーチャーの前で呆然とたたずむ栞の姿があった
ラストシーン。すべてが終わった後に現場に駆けつけた一真達は、水辺でにダイヤのAのカードを発見する
「ど・・・どういうことですか・・・・まさか橘さんが・・・・」
「そんなハズはない。あの人が・・・あの人は絶対に・・・」
そして同じ頃、廃屋に1人残されていた始の前に封印のモノリスが姿を現した。バトルファイトの勝者に望みを与えにきたのだ
「やめろ!オレはなにも望まないッ!」。
始の必死の言葉をよそに、モノリスは不吉なダークローチを大量に発生させる。世界は確実に終末へと近づこうとしていた・・・次週へ続く!
48話
滅びへのプロローグ
通報を受けてとある場所へとやってくるパトカー。おっと、車から降りた2人の警官のうち1人は志村(黒田勇樹)ですよ?
天井に目をやると、そこには隙間なく張り付いたダークローチの群れがゴキゴキー!恐怖の叫び声とともに襲われる警官
が、颯爽と現れたブレイドが次々と襲い掛かる巨大ゴキブリどもを全てぶった斬る。20匹はいたであろうゴキを全滅させます
「例えお前等が何匹いようと!俺がすべて倒すッッ!」
疲れ果てた一真は変身を解除しその場に座り込んでしまうが、そこに栞から新たなるダークローチ出現の連絡が入る
睦月にも現場へ急行するよう指示を出すと、一真はまだ疲れの癒えぬ身体を押してゆっくりと立ち上がるのだった
一方の睦月も女子高生を襲ったダークローチと激しい戦闘を繰り広げていた。全て倒し終えると、そこには偶然居合わせた望美が
「睦月!どういうこと・・・?もう戦いは終わりっていってなかった?」。
睦月は「ただダークローチから逃げろ」と言うしかない。その言葉が終わるか終わらないかのうちに、新たなゴキ出現の連絡が栞から届く
「くそっ。一体いつまで続くんだ!」
睦月はすがりつく望美の制止を振り切り、満身創痍の身体を引きずって現場へと向う
すべては1週間前―――
絶望の始まりは橘朔也こと仮面ライダーギャレンがギラファアンデッドとともに崖から転落してからだった
ギャレンと引き換えに52体すべてのアンデッドの封印に成功した一真ら。しかし時同じくして、ジョーカーである始も忽然と姿を消す
ジョーカーが生き残れば世界が滅びるという定説に脅えていた一真達だったが、特に何も起こる気配はない
ホッと胸をなでおろしていたそのとき、アンデッドサーチャーが異常な数のアンデッド・・・・すなわちダークローチの大量発生を感知した
以来、大量のダークローチが街に出現。人々を襲い始め、一真と睦月は倒しても倒しても増え続けるダークローチとの戦いに身を投じていたのだ
このままでは剣崎も睦月もやがて力尽き、ダークローチに世界を支配されてしまう。ジョーカーが勝利した代償がこれだったのか?
ならばやはり自分達は間違いを犯したのか?世界は滅びるのか?
愕然として絶望感に打ちひしがれる睦月達。だが、ただひとり一真だけは始の人間としての心を信じようとするのだった
そんなある日。ダークローチから逃れるため、白井低の一室にかくまわれていた天音が一人ハカランダへと戻ってしまった。馬鹿ガキちょろちょろすんな!
たちまちハカランダの周囲を取り囲むダークローチ。このまま殺されてもあんまり同情できねえな
だがその時。静かにジョーカーが現れると、ダークローチを引き連れてそのままどこかへと消え去ってしまう
去り際、一瞬名残惜しそうに足を止めたジョーカーだったが、正体が始とは知る由もない天音は、ただ震えて見送ることしか出来なかった
ハカランダから離れたジョーカーはカリスに変身。始の意思をかろうじて保ちつつ、カリスは阿修羅のようにダークローチを倒していく
「俺はキサマらの親でもなんでもない!キサマらを生み出したのは俺の意思じゃない!
あの家にだけは・・・・・誰も近づけないッッ!!」
しかし数匹のゴキどもを瞬殺するも、すぐに身体に変調をきたしてジョーカーの姿に戻ってしまう始。更に自らの影から新たなゴキがわらわらと生まれてくる
「ぐううッ・・・やはり・・・・ダメなのか・・・!」
「始おまえ・・・・その姿は・・・・!」
天音の話を聞いて始を探しに来た一真と睦月もすべてを知る。世界を救うため、とジョーカーへの敵意を剥き出しにしダークローチを倒していく睦月
一真はリモートの使用を睦月に指示。ジョーカー以外のアンデッド存在すれば、ジョーカーが勝ち残ったことにはならず世界滅亡を防げると思ったらしい
しかし全アンデッドが封印された今となっては効果がなかった。愕然とする一真っていうかそりゃそうだろ。だから先週やっとけばよかったのに
「どうすればいい始!どうやったらそいつらを止められるんだ!」
もはや世界を救うにはジョーカーを封印するのみ。先陣を切った睦月を制し、一真はブレイドに変身すると「オレの責任だ!」とジョーカーへ斬りかかった
しかし甘蔵の一真にはどうしても始を封印することができない。躊躇し変身を解除した一真の顔面を思い切りぶん殴って去っていくジョーカー
「アナタは俺が封印します」
「よせ。お前には無理だ」
「アンデッドを封印するのが仮面ライダーだ!」
ぶん殴られた一真を放って一人ジョーカーに戦いを挑む睦月。だが始の意思とは無関係に、戦闘が始まればジョーカーは戦闘マシンと化す
いくぶん善戦はした睦月だったが、結局はその圧倒的な力の前に打ちのめされてしまう。遅れて駆けつけた一真が傷ついた睦月を介抱する
そんな一真に向って睦月は苦しみにあえぎながらも告げた
「剣崎さん・・・・もうあなたしかいない。あいつを倒せるのは」
そのころジョーカーは次々とダークローチを生み出すモノリスのそばで変身を解除。人間・相川始の姿となって一真が現れるのを待ち構えていた
「来い剣崎・・・オレを封印するのはお前だ」
それぞれが計り知れない思いを抱きながら。世界の存亡を賭けた最後の戦いが始まろうとしていた
次週!『仮面ライダーブレイド』最終回!
最終話
永遠の切り札
傷つき倒れた睦月は入院したもの命に別状はなかったみたい。しかし最後のライダーにになってしまった一真は次々と現れるダークローチと戦い続ける
キングラウザーを鬼神のように叩きつけるキングフォームの姿はまさに修羅か羅刹。まるで何かに取り付かれたよう
「剣崎くん!そいつらを倒すよりもジョーカーを見つけて・・・!」
虎太郎の言う通り、ゴキはいくら倒しても言葉も無限に沸いてきます。元を断たねば。しかしそんな助言も、今の一真の耳には入っていないようです
ボロボロになりながらも戦う一真。大量のダークローチを相手に戦っている最中、追われている男を助け出しますが・・・・ああっこの人は!
「剣崎。それがお前のキングフォームか。遅くなってすまなかった」
チベットから颯爽とリターンズ!烏丸所長!最終回に滑り込みの再登場です
しかし油断した一真、隙をつかれてラウザーを落としてしまう大ピンチ!だが次の瞬間!地面に落ちたラウザーを手にしてゴキどもを一掃する謎の男!
「た・・・・・橘さん?」
「剣崎・・・危ないところだったな」
電 撃 復 活 橘 朔 也
なんと死んだと思われていた橘さんです。。ギラファアンデッドと崖から飛び降りたギャレンは、すんでのところを烏丸所長に救われていたのでした
前々回の壮絶にカッコイイ戦いが薄れてしまうのはナンでありますが。ともあれ最終回で出張ってきてくれたのはファンとしてありがたいことです
精も根も尽き果てたという感じで倒れてしまう一真。しかしダークローチの勢いはますます盛んになっていく。このままでは間違いなく世界は滅びてしまう
橘さんはスペードのバックルを手にすると、一真に代わってブレイドとして戦おうとしますが、起き上がった一真がこれをを阻止します
「待ってください俺は・・・考えもなしにダークローチと戦っていたんじゃありません」
自分なりの策があるという一真。橘さんはその言葉に首をかしげますが、烏丸所長はなにかをうっすらと察したようで・・・?
「久しぶりだな。ここだと思ったよ」
「あぁ・・俺達はここから始まったのかもしれない」
かつて傷ついた始を一真が介抱した思い出の山小屋。思い出をポツリポツリと語りながら対峙する二人の男。剣崎一真と相川始
お前は本当に人類を滅ぼしたいのか」改めて問う一真。「自分の力ではどうしようもできない」と答える始。そして両者は激突する
仮面ライダーブレイド!カリス!ついに相打つ!
だが剣を交えてすぐに始が本気で戦っていないと指摘する一真。そう、始はあえて封印されることにより人類を滅亡から守ろうとしていたのだ
やはりそうだったのか。始を友と思っている一真もジョーカーを封印したくはない。しかし・・・・・俺達に残されている選択肢はもう・・・・
「アンデッドはすべて封印した!お前が最後だジョーカー!」
「来い剣崎!俺達は・・・戦うことでしかわかりあえない!」
もう二人の間に言葉は要らなかった。キングフォーム、ジョーカーとなって激しくぶつかり合う。これが二人の宿命なのか?
否ッ!
一真が最後に残した世界を救う切り札。それは・・・
「剣崎はおそらくキングフォームの力で・・・
自らをアンデッドにするつもりだ」
白井邸にて。重苦しく口を開いた烏丸教授はその事実を皆に告げていた。一真のあまりの覚悟に息を呑む一同
一真がジョーカーになれば2匹以上のアンデッドが世界に存在することとなり、バトルファイトがリセットされる。世界は救われる
しかし。その為に剣崎一真という1人の人間は・・・人々の笑顔を護るためだけに戦い続けてきた若者の存在は・・・・・
「剣崎!お前をアンデッドになどさせない!」
なぜお前だけがそんな過酷な運命を背負わねばならない!後輩を救うため、現場へとバイクを走らせる橘さん
しかしその行く手を阻むように出現する何百という数のダークローチ。更には睦月の入院する病院、白井邸にもダークローチが押し寄せる
激しく戦うキングフォームとジョーカー。既にカードというチャチなギミックは捨て、互いの肉体をぶつけ合う壮絶なものと化していた
遠く離れた場所で、今まさに仲間達がダークローチの餌食になろうとしたその瞬間。キングフォームの肉体に変化が訪れた
アンデッドレリーフが大きく膨れ上がり、苦しみ始める一真。まばゆい閃光。そしてそれと同時に・・・・・・
世界中に出現していた何万というダークローチ達が。一瞬にしてこの世界から姿を消した
「ブ・・・ブレイドの反応・・・消失・・・代わりに・・・・
ジョーカーの反応が・・・・2つ・・・・」
呆然とした顔でアンデッドサーチャーの反応を見つめる栞。烏丸所長も虎太郎も何も言わない
「そんな・・・・剣崎・・・お前は最初からそのつもりで・・・・?」
ジョーカーの前で変身を解除する一真。その腕からは流れる血の色はまごうことなき緑色であった
アンデッドへと変化した友の姿に声を失う始。一真は自らの身を犠牲にして世界を救ったのだ
そこへ現れる統制者のモノリス。2匹のアンデッドを確認したモノリスは最後の一体となるまで戦いを続けるよう命じる
しかし一真は問答無用でモノリスをブチ砕くと戦いを拒否。モノリスはすぐに再生してヴーンヴーンと唸ってますが、一真はそれを睨みつけます
「剣崎・・・いくら俺達が戦いをやめようとしてもアンデッドの本能は・・・」
「それが運命だと言うのなら・・・俺は運命と戦う。そして勝ってみせる」
力強くそう告げると、始の前から姿消そうとする一真
「これから・・・どうするつもりだ」
「俺達はもう二度と会うことはない。触れ合うこともない・・・それでいいんだ
始・・・お前は人間達の中で生き続けろ」
そう友に言い残して。かつて人間・剣崎一真であったアンデッドはその姿を消した。橘さんや睦月、虎太郎、栞の前からも
ほどなくして橘さんと睦月が現場に駆けつけるが、そこには1人残された始がただ海を見つめて立ち尽くしているだけだった
「剣崎さん・・・・」
「剣崎ィィイイイイイイイイイッッ!!」
消えた後輩の名を海に向かって叫ぶ橘朔也。だが平和を取り戻した世界は、ただ静かにたたずむだけであった
やがて世界にはこれまでのような平和が訪れた。だが剣崎一真がどこへ消えたのか誰にもわからない
主を失った一真の部屋に置かれた写真も、ただ黙って橘さんに笑いかけるだけである
剣崎がどこに行ったのか誰にもわからない
剣崎は人間であることを捨て世界を守った
だが
彼はきっと 今もどこかで
運命と戦い続けている・・・
始は以前と変わらず人間として遥香、天音とハカランダで暮らしていた。買物に出た帰り道、ふと目にしたベンチに見た事のある男が・・・
『始』
「け・・・剣崎!」
微笑しながら声をかける一真に思わず駆け寄る始。しかし次の瞬間、一真の姿は霧のように消えてしまう。それは懐かしさが見せた幻
『始・・・お前は人間として生き続けろ』
そう言い残して姿を消した友・剣崎一真。彼はきっと、今もどこかでその運命と戦っている・・・・・
何処は知らぬ海辺。始のそんな思いを裏付けるように、一本のわだちがどこまでも続いていた
仮面ライダーブレイド
終劇