21話
ケンカのリュウ儀
「侑斗くんが変身したのはゼロノス・・・デンライナーにおける電王のような存在です
で・・・気になるのは良太郎くん。キミの知っている”桜井さん”が今回も現れたと
2007年から消えた”桜井侑斗”はいくつもの時間の中に現れ
そして現在でも桜井侑斗と名乗る若者が出現した
しかもイマジンと契約し、ゼロノスに変身する・・・
これはやはり、彼が若い頃の桜井侑斗本人であるということでは・・・?」
「僕にはそうは思えません」
侑斗がゼロノスに変身した報告を受けたオーナーは、侑斗が桜井さん本人である可能性を示唆
しかし自分の知る桜井さん像とあまりにもかけ離れた侑斗に、良太郎はその説を真っ向から拒否します
「いつか必ず桜井さんを現代連れ戻します」と珍しく強気で語る良太郎に、オーナーは含み笑いを浮かべて一言
「そうですか。まぁ・・・焦らないことです」
「それはルール違反ですよ」などと咎めることもなく、ただ良太郎とハナにその同じ言葉を残して部屋を去っていきました
やはり”ゼロライナーとともに消滅した時間”とは自分の時間の事のようです。その事実にハナは激しく動揺するのだった
そんな中、小学生低学年のようにクレヨンでお絵描きに熱中するリュウタロス
その絵を見たウラタロスはちょっとした危惧を感じ取り、一応良太郎とハナにも報告しておきます
「この絵・・・?」
「そ。どうやらリュウタの中ではこういう事みたいだよ」
スゲー前衛絵画だ
リュウタロスが描いていたのはゼロノスを撃ち殺してるガンフォームの絵
お姉ちゃん大好きのリュウタロスとしては、”愛理の婚約者”と名乗った侑斗はやはり気に入らない存在のようです
「さあさあいらっしゃい!美味しい七夕お菓子セット!たったの700円だよー」
その頃、なぜか愛らしいトラの着ぐるみを着てお菓子の店頭販売中のデネブ
通りがかりに販売員の若者田中が倒れたため、持ち前のお人好しでこれをお手伝いすることにしたのです
『へへっ。ツイてる・・・世の中には世話好きなヤツもいるもんだな』
しかし過労と日射病で倒れたと思われたこの田中。実にしたたかな男で、症状は大したことないのに具合の悪い演技を続け
デネブの好意に甘えて自分は日陰のベンチでゴロゴロ夢心地。とんでもないヤロウだ
そんな田中に今週のイマジンが取り憑き契約を迫りますが、夢心地の彼はその受け答えもえらいテキトーです
「うーん・・・ムニャムニャ・・・望みぃ・・・・?
課長のバッキャローめ。こんな仕事押し付けやがって・・・」
「わかった・・・課長だな」
テキトーに答えた田中の言葉を契約と受け止め、課長に制裁を加えにいくトータスイマジン
シンプルイズベスト。今までこんな単純に望みを叶えようとしたイマジンがいたでしょうか。なかなか好感が持てます
それにしてもすぐ近くで売り子をしていながらイマジンの出現に気付かないデネブが鈍感すぎる
モモタロス達なんかは遠くでイマジンが現れてもすぐ察知するのにな。この辺の能力には個体差がるのでしょうか
「そういえばお名前は?この前聞きそびれちゃったから」
「・・・・桜井。桜井、侑斗」
一方、デネブの世話好き付き合ってられない侑斗は一人ミルクディッパーへ。ついに愛理に名前を明かしてしまいます
期待と、僅かな不安を含んだ瞳で愛理にそう告げた侑斗だったが。返ってきた愛理の言葉は・・・
「そう、桜井君。綺麗な響きね。これからも良ちゃんと仲良くしてあげてね」
「・・・・・・ッ」
まるで反応なし
それが彼女にとって幸か不幸かはわからないが。愛理は「桜井侑斗」という名前を聞いても、何も揺り動かされないみたい
ちょうど店に戻ってきた良太郎は勝手に名を明かした侑斗に憤慨するが、侑斗は静かに一言こぼして店を出るのだった
「心配すんな。名前を聞いても何も思い出さなかったよ。案外冷たいモンだな」
やはり侑斗は愛理に自分のことを思い出してほしいのだろうか。だとするならば彼は婚約者の”桜井さん”と同一人物・・・?
「ねぇねぇ、あの桜井侑斗っての、なんでお姉ちゃんと結婚するの?」
「あぁん?そりゃ好き同士だからやろ」
「お姉ちゃんアイツのこと好きなの?なんで?」
やっぱり侑斗のことが気に入らないリュウタロス。どちて坊やの如くキンやウラにしつこく聞きまくります
「女が男に惚れるちゅうたら理由は決まっとる!強いからや!」
「あ ちょ」
「このバカグマ!」
「・・・へー。アイツ強いんだ。強いからお姉ちゃん好きなんだ。ふーん」
キンタロスの迂闊な発言のせいで、自分が侑斗より強ければ愛理は侑斗に興味がなくなると理解したリュウタロス
なにせ一般人のオッサンさえ軽いノリで射殺しようとする彼の事。これは波乱の予感です
「契約者の望みだ。痛い目を見てもらおうか」
「ひいい!?ば、化物!」
その頃、田中の課長に制裁を加えに行ったタートスイマジンは、契約通り素直にこれを実行。まともなイマジンだ
なんかウサギの姿をした自分を複製すると、2人がかりで課長を容赦なくボコります
なるほどそうか、今回の契約者のイメージモチーフは「ウサギとカメ」ってことね。それにしても課長が可哀想だ
やや傷心気味でデネブのもとへ戻ってきた侑斗は、ベンチで寝ている田中の足元を見てデネブを叱り付けます
「お前ってほんっとイマジンに鈍感だよな」
「ゴメン侑斗・・・・まったく気付かなかった」
イマジンに憑かれた証である大量の砂。ここでようやく目と鼻の先で行われていた契約に気付いたデネブ
侑斗の言うように、デネブはイマジンの存在を察知する能力に関してはとてつもなくボンクラのようです
「お前はここで契約者から目を離すな。場合によっちゃ野上に頼ることになる
・・・チッ、アレさえなきゃ野上なんかに頼らないで済むんだが」
あれほど良太郎を小馬鹿にしていながら、それでも緊急時にはその力を頼ろうとする侑斗。それには理由が・・・
「なんだ?お前ら俺になんか用か」
イマジンを探索する侑斗の前にリュウタロスダンサーズが登場
危険な空気を感じた侑斗は彼らから逃れようとしますが、あっという間にリュウ良太郎らに包囲されてしまう
「お前強いの?強いからお姉ちゃんも好きになったんだよね?
でも・・・僕もお前やっつけて強くなるよ。いいよね」
「・・・こいつはヤバそうだな。デネブ!来てくれ!」
「侑斗!?」
自分が侑斗より強いことを証明し、愛理の気を引きたいリュウタロス。短絡的思考で侑斗に襲い掛かります
遠く離れたデネブに助けを求める侑斗。リュウはガンフォームに変身し、容赦なく侑斗に銃撃を浴びせかける
途中、ハナが戦いを止めに入りますが彼女など意に介せず銃撃をやめない傍若無人ぶり
コイツはまったく手がつけられません
「変身して戦って!リュウタは良太郎も制御できないのよ!」
「勝手なこと言うな!こんなことで無駄な変身はしたくないんだよ!
ゼロノスになれる回数は決まってるんだからな!」
そしてこれが侑斗がイマジン退治に際して良太郎を頼る理由
ゼロノスは電王と違い、変身回数に制限があったのだ
そういえば電王がベルトにパスをかざすの対し、ゼロノスは切符みたいなのをスラッシュさせてたな。なるほど
「おい起きろ!契約は果たしたぞ!早く過去と繋がれ!」
一方。侑斗を助けるためにデネブが離れ、1人になった田中の元へ契約を果たしたタートスイマジンが戻ってきた
怪物にガクンガクン揺さぶられて目を覚まし、恐怖におののく田中
しかし強烈な思いのある契約でなかった為、どうも過去への扉は繋がらないようです。課長マジやられ損
「くそっ・・・仕方ない。変身!」
カメラ戻って再び侑斗VSリュウタロス。リュウタロスの銃弾がハナの足をかすめると、侑斗も変身を決意
それにしてもリュウタロス・・・ついにハナに怪我までさせました。問題児すぎる
「最初に言っておく!俺はお前より確実に強い!」
「そんなのやってみなきゃわかんないよ?」
リュウタロスが殺す気満々なので、侑斗も手を抜くわけにはいきません。本気でぶつかり合う2人のライダー
互角に渡り合う2人は、最後は互いにバイクにまたがり疾走真正面から激突するのだった
電王VSゼロノス!リュウタロスVS侑斗!果たして勝者は?次号へ続く!
22話
ハナせない未来
「僕の勝ちだね」
激しい戦いの末、ガンフォームの一撃がゼロノスの剣を弾き飛ばした。勝ち誇って銃口を突きつけるリュウタロス
「俺はお前より確実に強い!」って言ってたクセに割りと大したことないな侑斗
『ダメだリュウタロス!』
「うっ良太郎!?なんで・・・ッ」
結局トドメの直前に良太郎の意識ががリュウタロスを追い出すことに成功し、事態はなんとか事なきを得ます
「どういうことだ野上!特異点のクセに自分のイマジンも制御できないのか!
こんな事でゼロノスに変身してたらカードがいくつあっても足りないんだよ!」
すごい剣幕で良太郎を糾弾する侑斗。貴重な変身カードをイマジン退治以外で使ってしまったのだから無理もありません
憤慨してその場を去る彼だったが、傷ついた右脚を引きずりながらその背中を必死に追いかけたのはハナだった
「お願い教えて!なぜ消えたはずのゼロライナーが存在するのか!」
それはきっと消滅した時間と関係があるハズ。しかしハナの事情など知らない侑斗は酷な条件を突きつける
「ギブ&テイクだ。デネブの代わりに売り子をやれよ。そうしたらさっきの質問に答えてやる」
トラの着ぐるみを着たまま駆けつけたデネブを見るなり思いついた意地悪
しかしまともに歩けないほど我しているにも関わらず、必死のハナはこの難題を二つ返事で承諾
そんなハナの様子に心を痛めた良太郎は彼女の事情を説明し、約束を絶対に守るよう侑斗に強く念を押すのだった
「ハナさんはゼロライナーと消えた時間にいた人間なんだ
ハナさんは絶対に約束を守る・・・だからキミも必ず守って」
「なんで契約完了したのに過去と繋がらない?
お前・・・さては契約を覚えてないなー!」
ボンクラ契約者・田中のテキトーな契約のせいで、過去の扉を開けないトータスイマジン
哀れボンクラ田中は怒ったトータスイマジンにボコられ、病院送りになってしまいます。馬鹿なヤツだ
一方、ハナの元にはナオミと良太郎が駆けつけ売り子の手伝いを。2人の協力でお菓子は飛ぶように売れます
「ちょ、良太郎・・・あなたはイマジンを見張らなきゃ!」
「大丈夫、手分けすることにしたから。僕はいつもハナさんに助けてもらってるから・・・
たまには僕にもハナさんを手伝わせてよ」
途中、ショバ代を巻き上げにきたチンピラをモモ良太郎がジャイアントスイングする場面が笑えるぞ
「おう、こいつはナイスアイディアやな。まるで身体を手に入れたようや!」
「やれやれ。僕の美意識からは大きく外れるんだけどねぇ」
その頃、怪しげなゾウとペンギンの着ぐるみ2体が病院の一室を覗き込んでいた
着ぐるみという「殻」に入ることにより、長時間の実体化を可能としたウラタロスとキンタロスだ
覗き込む病室の中には、全身包帯グルグルで両手足をギプスで固定された怪我人が2人
「田中・・・お前があの化物を俺にけしかけたのか」
「うぅ・・・か、課長ぉ・・・」
めでたく同室となった課長と田中です
「逆恨みしやがって・・・こんな馬鹿な事をする部下はお前くらいのものだ
現場に回されたのは大事な展示会に遅刻したお前の自業自得だろうが!
クビにならなかっただけでもありがたいと思え!」
「あ!そうか思い出した・・・俺あの化物に・・・」
課長が化物に襲われた事と、その説教によってトータスイマジンと交わした契約をようやく思い出した田中
「ようやく思い出したか。手間をとらせる」
同時に現れたトータスイマジンは、恐怖に怯える2人を尻目に過去の扉を開放
キンタロスが阻止しようと飛びかかるも、やはり砂の身体では相手にならず一発でふっとばされてしまう
ウラタロスから連絡を受けた良太郎は、すぐさまロッドフォームに変身し過去へと飛ぶのだった
2006/11/29
「へぇ、こりゃ珍しい相手だな」
前回もその能力を見せたトータスイマジンは、兎形態の自分を分裂。2対1でロッドフォームを追い詰める
が、そこに助っ人ゼロライナーが颯爽と到着
侑斗が懐中時計の侑斗と睨み合って対峙するシーンが描かれますが
懐中時計の侑斗が素早くその場を去ると、侑斗もこれを無理に追おうとはせずイマジン退治を優先します
果たして2人は同一人物なのか?ゆで的に言えば対消滅の危険性もあるな
「デネブ、カードはあと何枚だ?」
「8枚」
「多いのか少ないのかわからないけど・・・変身ッ!」
明らかに少ないだろともっと慎重に使え
この変身で残りは7回。このゼロノスの変身回数も、今後の展開の大きなキーとなってきそうです
「ぬう、電王も分裂したのか?」
「最初に言っておく。一緒にするな!レベルが違う」
「ふふん、言ってくれるね」
ダブルライダー共闘キター。ウラタロスは亀を、侑斗は兎をそれぞれ受け持ち、これを圧倒
ゼロノスはアルタイルフォームでも余裕勝ちできそうでしたが、そこはそれ番組上ベガフォームで派手にトドメです
「最初に言っておく!
・・・・特に言う事はないっ!」
「なら最初から言うなー!」
デネブ最高すぎる。至極まっとうなツッコミを返した兎だったがデネブの強さの前にあえなく爆死
「こっちもそろそろ決めるか。亀は1人でいいんだよ!」
ロッドフォームの必殺キックで亀も一撃KO。うーん、ウラタロスは台詞がクールで洒落ててカッコイイよな
暴走したギガンデス2体を倒すため、ライダー同様デンライナーとゼロライナーも初の共闘に
空を飛ぶギガンデスへブンはイスルギのフライトレドームがあっさり撃破。よえー
四足獣型のギガンデスヘルにはゼロライナーが立ち向かう!
ちなみに2両編成のゼロライナー、緑色の水牛ヘッドのほうがドリル。黄色いほうはナギナタという名称
ドリルで巨大ギガンデスを真正面から受け止め思いっきり投げ飛ばすと、先頭車両をナギナタにチェンジ
巨大なプロペラが飛び出すと、ヘリコプターのように空に飛び上がります。ゼロライナーすげー
「やれやれ・・・もう電車じゃないねコレは」
お前が言うな。ウラタロスのツッコミにツッコミたい。イスルギもフライトレドームあるじゃんよ
フィニッシュはプロペラでギガンデスを細切れに。2両とも格闘戦武器しかねえのか
かくして巨大バトルも余裕の勝利。何気に電王はこのCGバトルがクオリティ高くて、毎回毎回関心してしまう
「俺は消えた時間については何も知らない
ゼロライナーの持ち主とも会ったことはない
・・・これが俺の知っている全てだ。約束はちゃんと果たしたぞ」
戦闘を終えた侑斗は、お菓子を完売したハナとの約束を守り「自分の知っていることを全て」話した
しかし哀しいかな。その答は「何も知らない」という淡白なものだった
ガックリと肩を落としてうな垂れるハナを見て、流石に気の毒に思うところがったのか。侑斗は去り際に一言付け加えた
「・・・これだけは言える。ゼロライナーは確かに一度、時間と一緒消えた
だか今はそれが存在している、ということだ」
「ハナさん、それって・・・もしかしたら消滅した時間も?」
「そ・・・そんなハズは・・・ううんでも・・・」
ゼロライナーは消滅を免れたのではなく、確かに一度消滅したらしい
だが今、ゼロライナーは確実に存在している。失われた時間における存在が復活しているという事実は、
もしかしたら消滅した時間も復活しているかも知れないという可能性を示唆している
在り得ない説に戸惑いながらも、しかしハナはわずかな希望の光を見出すのだった。次回へ続く!
23話
王子降臨、頭が高い!
「ちょっ・・・なにこの車両!?犬や猫だらけ・・・」
「あ〜あ、見つかっちゃった」
街で子猫などを拾ってきては、デンライナーに連れてきてこっそり飼っていた動物好きのリュウタロス
乗客からの苦情でその事実を知ったハナ達が車両に突入すると、そこには思いもかけなかった存在まで・・・
「なんだお前達、無礼な。私の前では礼節をわきまえよ」
見たこともない真っ白な鳥型イマジンが、なぜか赤ん坊を抱いて座ってました
「我が名はジーク。だが呼ぶ時は気軽に”プリンス”で構わん
そこのお手伝い、お前に子守を命じる。大切な我が兄弟だ・・・大事に扱えよ」
「あ、あの・・・まさかキミ・・・その赤ちゃんに憑いてるの?」
「いかにも憑いている。いささか経緯があってな
だが高貴な私が赤ん坊の姿でいるのは屈辱的でもある・・・お前は丁度良い」
高圧的ながらも、どこか親しみやすい自称”プリンス”ジーク。なんと抱いている赤ん坊に憑いているという
しかもそれを伝えるなり、「赤ん坊の格好はやだから」という理由でいきなり良太郎に憑依してしまいます
「フッ・・・降臨」
「おいテメエ!勝手に何してやがる!」
怒ってジークを追い出そうとするモモタロスらだが、何故かその支配力はリュウタロス以上でまったく歯が立たない
突然デンライナーに現れた、この謎だらけのイマジンは一体何者なのか?
「なんにしても詳しい事情を聞かなきゃ・・・赤ちゃんをお母さんに返さないと」
「ふむ女、良い事を言った。赤ん坊には母親が必要だからな」
早速ジークから事情を聞く一同。意外にも彼は赤ん坊を親元へ戻してあげたいという意思があるらしい
そもそも何故赤ん坊などと契約してしまったのか。赤ん坊に願いなんてあるのか?その疑問にジークが答ます
「予期せぬカタチと言ったところか。およそ半年前、私が最初に憑いたのはこの子の母だった
彼女は居心地がよく・・・いつの間にか私は彼女の中で深い眠りに落ちてしまった
そして次に気付いた時、私は彼女ではなく、赤ん坊の中にいた」
「赤ちゃんと一緒に・・・生まれてきちゃったって事?」
へーなんだこれ。「妊婦に擬態したワームから生まれたひより」を少し彷彿とさせる、何とも不思議な設定です
最初母親にとりついたがそのまま眠ってしまい、気がついたら赤ん坊に憑いた状態でこの時代に生まれてきていたという
で。まったくワケもわからないまま、無垢な「兄弟」を抱えて病院の外に出たジークに声をかけたのがリュウタロスだった
つまりリュウタの拾い癖で赤ん坊と鳥を拾ってきてしまったのである
「よいかお前達、我が兄弟の母は私にとっても母・・・
家臣一丸となって母を捜してまいれ。さあゆけい!」
「誰が家臣だコノヤロウ!調子に乗ってんじゃねえ!」
ハナ達を家臣扱いし、母親を探して来いと命令するジークにモモタロスらの堪忍袋もいい加減に限界
ホーストばりのローキックをビシビシと数発叩き込みますが、今度はそれにジークがキレた
「主に逆らうとは何事か!頭が高い!」
言うなり、なにやら不思議な力でモモタロス達を15cmほどの小人にしてしまいます
元より赤ん坊を返すのはハナ達の総意ですが、ジークの不思議な力で更に逆らえなくなってしまいました
「ふむ・・・なるほど特殊なイマジンですね。既に契約者がいながら良太郎君を独占できるとは
おそらく2007年に”生まれる”というカタチで出現した事が、彼を特別にしているんでしょう
他のイマジンよりも、この時代に存在する力が強いんです」
解りやすいオーナーの解説。なるほどリュウタロス以上の良太郎支配率はそういうワケだったのか。ジークすげーな
「うふふ今日は安かったなぁ、こんなに買えた。侑斗、夕飯は何が食べたい?」
その頃、侑斗の身体で夕飯の買出し中のデネブは安く食材が買えてニコニコご機嫌。萌え
と、その時。近くをすれ違った挙動不審の男に注目する侑斗
なにやら赤ちゃんを抱えた女性達を発見しては、ささーっと近づいて赤ちゃんの顔を確認しています
赤ちゃんを探しているということは、どうやらジークの「兄弟」と何か関係がありそうな人物ですが・・・
『デネブ気付いたか?、あの男を追うぞ。イマジンにマークされてる』
「ええっ、まだ大根が安い店が残ってるんだけど・・・」
男を物色するように、彼の近くをふわふわ漂っている光球に気付いた侑斗。事を未然に防ぐため彼を尾行します
イマジンよりも大根を優先しようとするデネブ萌え
「お前の望みを言え。どんな願いも叶えてやろう・・・・
だが あまり面倒なのはやめておけ」
かくして契約を結ぶスコーピオンイマジン。やたら面倒臭がりで妙に好感が持てるイマジンです
男の願いを聞き届け、早速行動に移ったスコーピオンイマジンを更に尾行する侑斗&デネブ
光球が憑く前に邪魔すりゃいいのに。なんで黙って目の前で契約させてんだ
「ここが目的地か・・・真面目に願いを叶えようとするとは珍しいイマジンだな」
スコーピオンイマジンがてくてく歩いてやってきたのは、大企業・鷹山グループの豪邸の前
面倒くさがりのクセに、願いを曲解せずまともに叶えようとしてるそうです。コイツ最高だな
「ここは野上に連絡するか。ゼロノスのカードは節約しないとな」
「ん?彼ならもう来てるぞ侑斗」
「野上?なにやってんだアイツ・・・あんなイマジンいたか?」
相談中の侑斗達の前に現れたのは、赤ん坊を抱いて正門へと堂々近づいていくジーク良太郎
そう、実は赤ん坊は鷹山グループの御曹司。当然ながらジークは誘拐犯と間違えられて包囲されます
「おのれ無礼な・・・・不愉快だ、ここはお前に任せるぞ」
どうしようもない状況でジークに引っ込まれ、おろおろ狼狽する良太郎。まったくもって気の毒なヤツだ
機転を利かせたデネブの煙幕弾によって、ガードマン達の包囲から脱出することに成功した良太郎
屋敷に侵入し赤ん坊の母・栞を誘拐したスコーピオンイマジンを電王に変身して追いかけます
「いーいタイミングで現れやがったなぁ。ウサばらしさせてもらうぜ!」
「電王か・・・面倒だな・・・俺は最悪の気分だ」
戦闘もまったくやる気ないスコーピオンイマジン萌え
意気揚々と切り込むソードフォームはスコーピオンをラクラク追い詰めるが、あと一歩のところで橋げたが落下
崩れてきた瓦礫からすんでのところで栞を救うことには成功したが、スコーピオンイマジンには逃げられてしまう
「大丈夫ですか?よかった・・・
それに安心してください。あなたの赤ちゃんも無事見つかりましたから」
「本当に・・・?ありがとう・・・」
安心した栞はその場で気絶。赤ん坊を抱いたハナがここで合流しますが、同時に響くパトカーのサイレン
「ハナさんは早くここから逃げたほうがいいよ。僕は残って警察に事情を説明しないと」
その場に赤ん坊を置いて自分も逃走すればいいような気もしますが、あえて自らパトカーへと赴く良太郎
誘拐事件の犯人と決めつけられ、パトカーに押し込まれて警察へ連行されるのでした
「やれやれ野上のヤツめ・・・なんて運の悪さだ」
護送される容疑者・良太郎を心配の眼差しで見守るハナ&侑斗。果たして容疑はすんなり晴れるのか?次号へ続く!
24話
グッバイ王子のララバイ
「僕があの赤ちゃんを拾ったのは本当に偶然で・・・(中略)・・・というワケなんです」
「ううむ・・・たしかにつじつまは合ってるが・・・って、コラ!寝るな貴様!」
「ぐがー!ぐごー!」
鷹山グループ御曹司誘拐の容疑者として、警察の厳しい取調べを受けるハメになった良太郎でしたが
口から生まれたウラタロスがあれよあれよと言葉を紡ぎ、調書300枚くらいの壮大なホラ話で刑事達を翻弄
果ては延々と長すぎる話を聞かされてダウン寸前の刑事達を尻目に、ウラからタッチしたキンタロスは大イビキをかいて爆睡
刑事さん達マジ可哀想です
「おい化物、話が違うじゃないか。母親を誘拐してくれるんじゃなかったのか?」
「面倒な邪魔が入ったんだよ。契約なら果たすから少し黙ってろ」
「頼むぜ・・・俺はあの鷹山グループから金をむしり取らなきゃ気がすまねえんだ」
一方、赤ん坊の本当の誘拐犯にしてスコーピオンイマジンの契約者・増田は手ぶらで帰ってきた怪人を糾弾していた
かつて鷹山グループに勤めていた増田は5年前に会社をクビになり、それ以後は転落人生まっしぐら
それ故会社を逆恨みし、身代金目的で赤ん坊を誘拐した真性のクズ野郎でした
この悪党にさらわれた後、赤ん坊に憑いたジークが覚醒してリュウタロスに保護された、という経緯だったワケです
せっかく誘拐した赤ん坊がいなくなると、今度はその母親まで誘拐しようという外道増田。コイツはメチャ許さんよなァ!
「なぜ私がそんな事をせねばならんのだ。昼寝の邪魔をするでない」
「アンタのせいで良太郎は捕まったのよ?ほらとっとと行くわよ!」
「主の為に尽くすのは家来の務め。それが家来の喜びでもあろう?」
逮捕された良太郎を救う為、真犯人を捕まえに行こうとジークに詰め寄るハナだったが当の本人はのんびりお昼寝中
その王様気取りでまったく無責任な態度にハナの怒りの鉄拳が炸裂します。ゴッ!
「主、主って偉そうに!だったら主らしく家来の面倒も見なさい!」
「・・・たしかに言う通りだ。私は主として間違っていたのかもしれん
これからは家来達にご苦労とねぎらい言葉をかけてやるとしよう
私を殴ってまで苦言を呈してくれるとは・・・ありがとう、姫ごふっ!」
ハナを「姫」と呼び、抱きしめようとして2発目の鉄拳でダウンするジークがイカス
しかしながらハナの言葉を真摯に受け止め、反省したジーク。赤ん坊を通して母親・栞に良太郎が恩人であることを伝えます
「お迎えに上がりました野上様。奥様が是非とも屋敷にてお礼を申し上げたいと」
かくして栞の証言で容疑が晴れ、シャバに出てきた良太郎を黒塗りのリムジンがお出迎え。鷹山の屋敷に招かれることに
「うぅん最高だ・・・この世界に来てようやくまともな食事をとった気がする」
「この度は本当にありがとうございました。父も夫も喜んでおります
もし野上さんがよろしければしばらく屋敷に滞在なさってくださいな
でも不思議ね。なんだか野上さん他人って感じがしませんわ」
鷹山邸で豪勢な食事をご馳走になり、あまつさえ豪華な客室を与えられて長期滞在まで承諾するジーク良太郎
やはり栞もジークに対して強い繋がりを感じるらしく、すこぶる好印象を持ったようです。そりゃ一応母だしなー
「我が母、我が兄弟、そして我が城・・・こここそが私の居場所だ!
・・・・うん?な、なんだこれは?」
ベッドの上でご満悦のジークだったが、運命とはなんと皮肉なものか。突然訪れた身体の変化に目を見開いて恐怖する
どういうことか、ジークの身体は砂になって少しずつ崩れ始めていた
「契約者が幼すぎたのですよ。イマジンの基盤はいつも”記憶”です
姿形も、契約も、過去へ飛ぶのも・・・全て人の記憶に依存しています
しかし赤ん坊の記憶など、日々塗り替えられてしまうもの
もう赤ん坊の中ではジークの存在など完全に忘れ去れていることでしょう
つまり・・・繋がりが消えてしまったのです」
「それじゃジークは・・・」
「・・・・チッ」
突然ジークを襲った謎の異変について、デンライナーの一同に解りやすい解説をしてくれるオーナー
それはつまり契約者が死ぬのと同義。契約者を失ったイマジンはその時代に留まることは出来ず、消滅するしかありません
自分達を家来扱いし、更には小人にまでした気に入らないヤツですが。消滅すると聞いてはモモ達も流石に言葉が出てこない
増田との契約を果たすため、再び鷹山邸に栞をさらいにやってきたスコーピオンイマジン
運悪く庭に出ていた栞にボディブローをくらわし、拉致しようとしたその腕をガッシと捕まえたのは・・・・・
「我が母になにをするか。・・・変身ッ!」
既に身体の半分ほどが消滅しかけているジーク。母を守る為に颯爽とスコーピオンの前に立ちはだかります。カッケー
おもむろにベルトを装着し、パスをかざすジーク良太郎。舞い散る純白の羽根とともに、白の電王がその姿を現す!
変身!仮面ライダー電王・ウイングフォーム!
「劇場版だけのライダー」とか銘打たれてたクセに思いっきりTVシリーズに登場です
「降臨。満を持して」
言うが早いか、目にも留まらぬ二刀流ブレードにより一瞬でスコーピオンイマジンを切り裂くジーク。はええー!
専用BGMまでかかって、こりゃもう一撃で仕留めたかと思われたナイスシーンでしたがしかし残念
致命傷を免れたスコーピオンは一瞬の隙を突いて飛び起き、気絶した栞を担いでトットコ逃げてしまいます
既にジークにはスコーピオンイマジンを仕留めるだけの力は残っていなかったのだ
「良太郎・・・ぐっ・・・た、頼む・・・・・母を助けてくれ!」
消えつつある身体で、しかし今は自分のことよりもで栞を救って欲しいと良太郎に懇願するジーク。今週の名場面ね
「うん・・・待っててジーク!」
ジークの気持ちを受け取った良太郎。契約を果たし、増田が会社をクビになった5年前に飛んだスコーピオンを追走する
消えゆくジークの為に覇気みなぎるタロウズの前にはやる気のないイマジンなどものの敵ではありません
ロッドフォームからアックスフォームへのリレーでこれを華麗に撃破。無事ジークの大切な母を救い出すのでした
「姫、皆の者・・・ご苦労だった・・・感謝する・・・」
いよいよ消え去る時が迫ってきたジーク。ハナに諭されたように、「主」としてモモタロス達の労をねぎらいます
なんと答えていいのかわからず、悲痛な表情でジークの消滅を見守ることしかできない一同。しかし・・・
「オーナー!このチケット使えませんか!?
ジークが最初お母さんに憑いた時、お母さんの願いを契約として聞き届けてたんです」
そこへ1枚のチケットを持った良太郎が帰還。聞けばそれは、栞の記憶の記憶から取り出したチケットだと言う
『赤ちゃん、無事に産まれてきてね』
妊婦ならば誰でも願う母の愛。ジークはその願いを聞き入れ、赤ん坊に憑いた。つまり彼は既に契約を果たしていたのである
「ということは・・・お母さんの過去へ飛べば?」
「赤ちゃんとの契約は全て断たれ、ジークくんは消えなくて済む。という事になりますねェ」
おーすごい。なんだかちょっと強引などんでん返しで助かったぞ
そんなワケで一同はすぐさまデンライナーで栞の過去へ
そこは若き日の栞の結婚式が行われていました。ジークが新たに生きる世界に相応しい、希望に満ちた日と言えます
「それじゃあジーク、元気でね」
「ありがとう皆の者。やはり世界は私の為に回っていたな
それでは姫、名残惜しいが・・・ぐふっ!」
ハナに別れのハグを見舞い、本日3発目の鉄拳を喰らうジーク。光体になって吹っ飛びます
栞が高く投げ上げたブーケにダイレクトでブチ当たるジーク。良太郎達に感謝と別れを告げるかのように、白い羽が美しく舞い散るのだった
うーんジーク惜しいなぁ。別にレギュラーになってくれてもよかったのに。次週へ続く!
25話
クライマックスWジャンプ
「起きろ野上。クライマックスに人手が足りないんだ」
「ん・・・あれ侑斗・・・?なんでこんな時間に僕の部屋に・・・
クライマックスの事なら僕じゃなくモモタロスに言ってよ・・・」
「チッ寝ボケてやがる。面倒だデネブ、このまま連れて行くぞ」
真夜中、突然良太郎の寝室に現れた侑斗とデネブ。ハッテン夜這いかと思いましたがそうじゃないようです
夢心地の良太郎を抱きかかえゼロライナーが向かった先は、なんと恐竜達が闊歩するジュラ紀
ワケもわからず狼狽する良太郎に催眠ガスを吹きかけ再び静かにさせると、その身体にウラタロスが入り込んで・・・?
「うーん変な夢見たなぁ・・・たしか侑斗に連れられて恐竜時代に行ったような
・・・んんっ?なんだか妙に身体が重い・・・これってもしかして・・・?」
翌朝目を覚ました良太郎は、身に覚えのない疲労感に困惑。昨夜の出来事が夢ではなかったのではないかと思い始める
話を聞いたハナはウラタロスとデネブに事実関係を確認するが、2人はまったくもって無実無根だと言う
「僕は釣りは一人でやる主義だよ?まして侑斗と一緒になんて在り得ないよ」
「俺も侑斗も野上良太郎の家には行ってない。本当だ信じてくれ
残念だ・・・お前達ともっと仲良くなれてたら疑われずに済んだのに
このキャンディがもっと美味しかったら・・・ッ」
「デネブキャンディがもっと美味しかったら仲良くなれたのに」と悲観するデネブマジ可哀想
ナオミの怪しいコーヒーゴールデンジェントルブレンドを飲んで口調が変わったモモとキンが笑えます
「本当か?もし嘘だったらお痛い目にお遭いになりますよ?」
「僕は理解するよ。キミは嘘はつけんタイプだからね」
「あ、ありがとうクマゴロー」
「キミ・・・それ1文字しかあっとらんよ」
「安心しろ野上。この桜井侑斗が店番を手伝ってやる。この桜井侑斗が!」
「いやキミ、デネブでしょ?」
店先でビンを踏んで怪我をした三浦(面白いけどマジ迷惑な客)
を愛理が病院に送りに行ったため、居合わせた侑斗と2人で店番をすることになった良太郎
始めはデネブに促されてイヤイヤやっていた侑斗だったが、店の天井に星の飾り付けをし始めるとその表情がニコニコ笑顔に
「ねぇ、もしかして星とか好きなの?」
「・・・別に」
愛理の婚約者の侑斗も星が好きだった。良太郎は目の前の侑斗と、いなくなった桜井侑斗の奇妙な共通点に心ざわめくのだった
と、その時店にやってきた客・青木を見るなり動きを止める2人。彼の足元からこぼれる砂はまさしく契約者の証
ハナとナオミにピンチヒッターの店番を頼み、2人は青木を尾行することに
「兄ちゃん今日は休みになったから。面会終了時間までずっと居てやれるからな
・・・綺麗な星空観に行ける場所もちゃんと考えとくから」
難病を患って入院している妹を見舞う青木。妹はもうずっと長いこと入院しているらしく、星空を見るのが望みらしいです
病院までやってきた良太郎と侑斗はイマジンの気配を察知。侑斗は契約者のフォロー、良太郎はイマジン退治と役割を分担する
「イマジンは頼むぞ野上」
「うん、任せて」
侑斗に初期の頃のような棘がなくなったからか、別段ギクシャクもせず同一目的に対して割といい感じで連携が取れてます
しかしなんの準備する間もなく兄妹の悲鳴が聞こえ、慌てて病室に向かって走る二人
その時!何故か病室の1つがゼロライナーと繋がり、中からデネブが飛び出してきた
「スマン野上良太郎、クライマックスだから」
ワケのワカらない良太郎を拉致してゼロライナーへ戻るデネブ。そしてどうした事か、その客室にはさっきまで一緒にいたハズの侑斗が・・・
「フヒヒヒヒ・・・さあそこをどけ。お前の望みを叶えてやろうと言うんだ!」
「の、望みだって・・・?あ、あれは夢じゃなかったのか・・・うわっ!」
突然現れた化物から妹を守ろうとする兄を殴り飛ばし、恐怖に怯える妹を連れ去ろうとするスパイダーイマジン
「お前に星空を見せてやることが兄貴の望みだそうだ。さあ来い
鉄塔にでもくくりつけてやる!」
イヤ普通に見せてやれよ。そのほうがお前としてもラクだろうよとツッコミたい。変なイマジン
そこへヒーローのタイミングで侑斗登場。スパイダーイマジンを思い切り殴りつけ、その前に立ちはだかります
「ぬぅ、ゼロノスか?」
「生憎だがお前の相手をするのは俺じゃない。任せたぞ野上!・・・アレ?」
しかしゼロライナーに拉致された良太郎がいるハズもなく。仕方なく侑斗はなけなしのカードを使ってゼロノスに変身するハメに
「はじめに言っておく!俺はかーなーり機嫌が悪い!
野上め・・・イマジンは任せとけって言っておきながらどこへ消えやがった」
ちなみに今回、この戦闘シーンで流れたBGMはダブルアクションじゃありません。そう、やはり用意されていた専用曲
中村優一&大塚芳忠デュエット曲『Action-ZERO』
うほースゲー。大塚さんくらいベテランの方にこんな早いテンポの曲を歌わせるとは妥協ねえな
いきなり姿を消した良太郎に怒り心頭の侑斗は、鬼気迫る戦いぶりでスパイダーイマジンを圧倒
地面に転げて逃げ回るスパイダーを何度も何度も容赦なく斬りつけます。残虐超人!
「侑斗落ち着け!そんな戦い方はダメだ!
体力を消耗しすぎて持久戦になった場合自滅する可能性も・・・」
ゼロノス初戦闘の時のように、侑斗の残虐ファイトをたしなめヒーロー然とした戦い方を強要するデネブがイカス
説教を聞くのも面倒だったのか、侑斗はすぐにデネブにタッチ。ベガフォームで一気に勝負をつけます
「はじめに言っておく!今日はもう早く終らせて帰りたい」
「それはバカにされてると思って構わないんだな?キシャァーッ!」
ばっごぉーん!!
おちょくられた挙句、まったくもってイイところなく爆死するスパイダーイマジン。近年稀に見る雑魚怪人です
それにしても病院でスパイダーを退治した侑斗達と、良太郎を拉致してゼロライナーを走らせる侑斗達。これはもしや
ラスト。良太郎を拉致したゼロライナーはようやく目的地に到着。そこで良太郎が目の当たりにしたものは・・・
実体化した身体で、たくさんの忍者達と戦っているモモ・ウラ・キン・リュウ4人の姿だった
「なにこれ・・・また夢?」
「言っただろ。クライマックスに手が足りないってな」
次週へ続く!
というワケで今回の話は、劇場版と深くリンクしたまるまる2話使った番宣とも言うべきエピソードみたいです
良太郎を拉致した侑斗達は劇場版ドラえもん「のび太の大魔境」のアレだな
劇場版を楽しむためには来週の話、来週の話を楽しむためには劇場版は見逃せないって仕組みか。商売上手だな東映
26話
神の路線のチケット
「ななななな、なんなのこれ。アレはなに!?」
わけもワカらぬまま侑斗とデネブに拉致され、はるばる江戸時代まで連れてこられた良太郎
実体化して闘うモモタロス達や、岩壁をブチ破って出現した恐竜ヘッドを持つ時の列車に目を白黒させるばかり
「あらゆる時を超える列車、ガオウライナー
言っただろ。クライマックスにお前が必要だってな。ま・・・そういうワケで」
前回の冒頭同様、催眠スプレーをかけられ眠らされる良太郎。ぼんやりとする意識の中、今回はキンタロスが近づいてきて・・・
「よっしゃ。ほな入るで」
どうでもいいけど「ガオライナー」って飛行機とかと合体してガオウガイガーになりそうな名前ね
「野上!イマジンは任せろと言っておきながらどういう事だ!」
「侑斗!これどういうこと!?いきなり江戸時代連れて行くなんて!
他にも色んな時代を連れ回して・・・死ぬ思いでやっと帰ってこれたよ」
ボロボロになって帰って来た良太郎と、怒り心頭で乗り込んできた侑斗がデンライナーで衝突。互いに言い分が通じず、険悪なムードに
「昨夜のアレも夢じゃなかったんだ。昨日はウラタロス、今日はキンタロスが入ってきた・・・
いったい僕を使ってなにをするつもりなのさ!?」
「落ち着いて良太郎。ボクはそんなことしてないってば」
「おう、俺も寝耳に水やで」
「何を言ってるのかワカらんが俺はずっと病院で戦ってたよ。消えたお前の代わりにな」
珍しくキレ気味でまくしたてる良太郎だったが、ウラとキンはお互い見に覚えのない言いがかりで首を振るばかり
侑斗もまた、イマジンを倒すという約束をほったらかして姿を消した良太郎に半ギレ状態。まともな会話になりません
そんな中スパイダーイマジンが分裂していてまだ生きているという事実が判明し、2人は今度こそと病院に張りこむことに
それにしても良太郎の体験が信じられないハナ達。いくら時の列車でも江戸時代や恐竜時代など、そんな過去には行けないハズ・・・
「方法ならあります。人の記憶に頼る事無く、あらゆる時間に行く方法が
ですが・・・その方法は今では失われたはず。一体それをどうやって・・・」
そんなハナ達の概念を覆すオーナーの解説。なんと人間の記憶に頼ることなく過去に行ける方法が一つだけあるという
しかしその方法は失われたはず。良太郎の言う事が真実ならば、いったい何処の誰がその方法を復活させたのか?
「あれが契約者だ。望みは妹に星空を見せること・・・イマジンは必ずまたやって来る」
「そっか・・・都会の夜空は明るすぎて星なんか見えないもんね」
病院でスパイダーイマジンを待ち構える2人。青木の妹に同情する気持ちは同じなのか、少し険悪ムードも和らいだみたい
ところがぎっちょんちょん。スパイダーイマジンは「妹に星空を見せる」という手段を拉致以外の方法で決行する
「ギヒヒヒヒ!考えてみりゃこっちのほうがラクだぜ!」
街の鉄塔を破壊して大規模な停電を引き起こし街の明かりをなくすことで星空がハッキリ見えるように
「くそっやられた!イマジンに飛ばれる!契約者のところに向かうぞ野上!」
妹を張りこんでいた2人にとっては裏をかかれる展開。すぐさま青木のもとへと向かうが既にイマジンはジャンプした後だった
重い身体をズリズリ引きずっている良太郎を見かねた侑斗は、やはり自分が戦おうかと思いますが良太郎がこれを拒否
「言ったでしょ。僕がやるって」
「・・・勝手にしろ」
まだ妹が元気だった頃見た、あの綺麗な星空をもう一度見せてやりたいと願う兄。心動かされた良太郎は傷ついた身体を押して時を超える
一方、良太郎を見送った侑斗の前に現れた1人の男。その人物はまさしく・・・
2001 11/18
「たまにはボクにやらせてよ」
街を破壊しまくるスパダーイマジンの前に立ちはだかるガンフォーム。正直コイツが出てくるとイマジンよりも街を壊しそうで不安です
例によってまったく当たらないお得意のめくら滅法撃ち。こいつの着弾が収束してるトコ見たことねえぞ
まぁ逃げ惑うオッサンにも当たらないくらいだし・・・平成ライダー史上最もヘタクソの銃使いだよなぁ。橘さんを見習えと言いたい
「こんなトコで時間をかけてもらってちゃ困るんだよ。クライマックスが近いんだからな」
ぼがーん!
「あれ?ボク何もしてないのに・・・つまんない。もういいや」
いつのまにか物陰から戦いを見守っていたゼロノスがボウガンでこれを援護すると、いきなり興醒めして引っ込んでしまうリュウ
結局モモタロスにタッチし、いつもの如く俺の必殺技でこれを撃破します
リュウタ出てくる必要なかったんじゃ・・・ マジ何もしてねえー
現代へと戻ってきた良太郎は侑斗とともに青木の本当の願いをかなえてやるため、妹をある場所に連れて行きたいと言う
「お前どこに連れていくつもりだ?」
「侑斗こそ。僕が連れて行こうと思ってるのは・・・」
「希望ヶ丘」
2人が同時に出した場所は、あの愛理の思い出の場所・希望ヶ丘展望台だった
兄と一緒に満天の星空を見て嬉しそうに微笑む妹を遠目から眺め、2人は満足気です
「2001年11月18日は獅子座流星群が接近していた時だからな。そりゃあ印象に残ったはずさ」
「そうだったんだ、今日も同じような流れ星が偶然見れて良かったね」
「偶然じゃない。今の時期はペルセウス座流星群が活発になるんだ。一番見やすい流星だしな」
ペラペラと星の知識を語り出す侑斗を見て、愛理の婚約者であった桜井侑斗と重ね合わせる良太郎。やはり同一人物なのか?
「野上、見直したぜ。正直あのボロボロの身体で行くとは思わなかった」
「ううん僕こそ・・・過去に連れていかれたせいで君のことを疑って・・・」
互いを褒め称える2人。先のわだかまりは水に流そうと謝ろうとする良太郎でしたが・・・その時、ゼロライナーがすっ飛んできた
「あぁ、あの事か。アレはお前の言ってることが正しかった。ほらお迎えがきたぞ」
「へ?」
前回と同じくワケのワカらぬまま現れたデネブに拉致される良太郎を、侑斗は微笑みながら見送るのだった
どうやら侑斗は自分本人から今回の経緯を全て聞かされたみたいね
でもってラスト。良太郎もようやくゼロライナーの車内でもう1人の侑斗から説明を受けることに。その内容とは・・・
「俺はお前達の少し未来からきた侑斗だ。かなりマズイことが起きてるんでな
デンライナーがハイジャックされた。牙王ってヤツが乗っ取りやがった」
「ええ!?」
「ヤツの狙いは全ての時間を支配できるという神の列車・・・放っておけば全ての時間が消滅する
だからヤツを倒すためにあちこちの時間からお前を集めてたんだ」
驚く間もなく、良太郎にリュウタロスが憑依。そしてその視線の先にはウラ良太郎とキン良太郎の姿
同一人物が3人もいたら対消滅の危険たっぷりですよゆで御大!
「さあて行くか、牙王は既に1988年に飛んだ。それにしても・・・
これは結構面白いことになりそうだな」
それぞれの良太郎の手には、一個ずつの電王ベルト!まさにタロウズ夢の競演と呼べるドラえもん展開!
更に更に、予想に反してこの劇場版番宣回は今回でも終らず次週へ続く事に!
うへえ東映め、やってくれるぜ。たしかにこれだけやられたら、劇場版見に行かないと消化不良になっちまうわ
そのやり口に感心したところで次週へ続く!
27話
ダイヤを乱す牙
「おいテメー等!よりによってこの店に泥棒に入るたぁ、いい度胸だな」
ある夜、ミルクディッパーにすこぶる頭の悪そうな小者2人組の強盗が押し入った。だがどうやらタダの物盗りではないらしく
店の床をバールで引き剥がそうとしているところをモモ良太郎に発見されると、ほうほうの体で逃げていきました
「んん〜良ちゃんどうしたの?こんな時間にお友達?」
追おうとしたモモ良太郎でしたが、ネグリジェ姿の愛理が寝ボケて部屋から出てきたため断念。お前はレフィーナ艦長か
そして尻尾をまいて逃げ出したヘッポコ泥棒達を遠くから見守る影あり。それは1体のイマジンと1つのエネルギー体で・・・
「フン・・・奴等は使えそうだな。お前も仲間になって損はないぜ?
なにしろ牙王様の命令だからな」
「ほう、あの牙王か。それはそれは・・・」
ちなみにモレクイマジンの声を演じるのは、カブトの矢車さんこと徳山秀典さん。やさぐれた言い回しが矢車さんまんまです
泥棒の一人・加藤に憑いたモレクイマジンは泥棒のもう片割れ・池の前に現れ、彼に仲間のブラッドサッカーイマジンを憑けさせるのだった
「ひいいいいいい!ば、化物ぉぉぉぉ!?」
「ガタガタ騒ぐな・・・お前には少しやってもらいたいことがある」
イマジンつーのは基本的に契約者の言うことを聞くモンだからして。契約者に命令するイマジンというのは考えてみたらコイツが初めてか
牙王の部下という立場上、自分が過去に飛んでなにかしたいという欲求は持ち合わせていないようです。なるほどな
「何か探してた?じゃあタダの物盗りじゃなかったってことですか?」
「ええ、そうみたいなんです。良ちゃんも今日からしばらく店に泊まるって」
「安心してください愛理さん、及ばずながら僕も力添えしますよ!」
「やれやれ三浦ク〜ン?キミじゃあ本当に及ばないってモンだよ
愛理さん、実はボク黒帯持ってるんですよ〜」
泥棒はミルクディッパーに何かを探しに入ってきた。ということは、再び押し入ってくる可能性が高いという事である
話を聞いた尾崎と三浦は、愛理にいいところを見せようといつもの調子で泊まり込みの見張りをすることに
つーか尾崎何の黒帯持ってんだよ。空手?柔道?なんにせよ意外な事実ね
三浦は三浦で何故かアホ丸出しの陰陽師の衣装を纏って登場。曰くこれが彼の仕事服だそうで
「怨霊退散・泥棒退治」って書いた襷までかけてます。意味がわかりません
ゲラゲラ笑う尾崎の台詞じゃないけどこいつ絶対インチキだろ
でもって着ぐるみを着て身体を保ったモモタロス、ウラタロス、キンタロス達3人を引き連れて店に到着したハナ、
更には侑斗まで駆けつけて一気に人口密度の高まったミルクディッパーは、夜を明かしてどんちゃん騒ぎになるのでした
「へぇ〜泥棒でも朝に来たりするんだ?」
その翌朝。夜のバカ騒ぎに疲れて皆が眠りこけたタイミングを見計らい、泥棒の池がそろりそろりと店内に侵入
1人起きていたウラタロスは良太郎の中に入ると、飛び起きたハナ、侑斗とともに逃げる池をバイクで追走する
「ハナさんは左から回りこんで。ボクちゃんはそのまま追ってね」
「ぼ、ボクちゃんだとぉ!?」
侑斗をボクちゃん扱いするウラ良太郎クールでカッコよす。ウラの指示で池を挟み撃ちに追い込んだハナと侑斗
必殺のハナラリアットを繰り出しますが、池がマトリックス避けしたため侑斗に炸裂
「あぁっ!ご、ゴメン侑斗!」
もんどり打って吹っ飛ぶ侑斗最高。結局池を捕まえたのは、颯爽とバイクで現れたウラ良太郎でした。美味しいなぁ
「答えろ!何故ミルクディッパーを狙った?」
「7年前、相棒と強盗した宝石を隠したんだよ。当時空き家だったあの店にな」
「7年前?なんでそれを今更・・・」
「加藤さ・・・やべ、名前出しちゃった。相棒が刑務所からこのあいだ出てきたんだ」
池と加藤が7年前に強盗した宝石。警察から逃走する際、それを当時空き家だったミルクディッパーに隠したのだと言う
「その相棒はどうした?何故お前1人だ?」
「加藤さんはおかしくなっちまったよ・・・いきなりデカい宝石店を襲うとか言い出すし
なんか身体から砂噴き出したりして気持ち悪いのなんのって」
「砂だと?そいつが襲おうとしてる宝石店ってのはどこだ?」
「・・・ここは任せたよボクちゃん。行こうハナさん、乗って!」
池の話によれば加藤はイマジンの契約者。ウラ良太郎は池を侑斗に任せ、ハナを連れて現場へ急行する
だが侑斗が池を警察に連れて行こうとすると、彼の身体からも砂が噴き出しブラッドサッカーイマジンが出現
どうやら電王をおびき出し、かつゼロノスと分断するための周到な罠だったらしい
「デネブ聞こえるか?野上を助けに行け!」
「侑斗?了解した!」
ゼロノスに変身してブラッドサッカーイマジンを迎え撃つ侑斗は、遠く離れた場所にいるデネブに良太郎を助けるよう指示
志村けんみたいに勢い良くスイカ食ってるデネブが超イカしてます
ラスト。宝石を盗むという加藤の願望を果たしたモレクイマジンは過去へジャンプ。電王はデンライナーでこれを追う
「クヒヒヒ・・・電王が飛んだようだな。俺の役目は果たした」
「!?時間稼ぎだったのか?」
デンライナーの発車を確認するや、とっとと戦いをやめて退散するブラッドサッカーイマジン
前回、未来の自分自身からおおよそ事の経緯を聞いている侑斗は、何が起きているのかを瞬時に悟ります
「侑斗!これデンライナーが向かった先のチケットだ」
「2000年か・・・なるほどここから繋がるワケだな。急げデネブ
デンライナーがハイジャックされた。助けるぞ」
2000/5/8
「へっへっへ。もう逃げられねえぜ!」
「フン・・・逃げる必要はない。これで俺の仕事は終った」
ずばっしゃー!!!!
2000年。戦闘シーンもそこそこにモレクイマジンはエクストリームフラッシュで瞬殺。しかしこれが終わりではなく始まりだった
イマジンを倒して現代へ帰ろうとする良太郎とハナの目の前で、勝手に出発してしまうデンライナー
驚いた二人が慌てて走り寄ると、入り口が開いて中から渋いオッサンが登場。言わずもがな渡辺裕之さんです
「俺は牙王。デンライナーは乗っ取らせてもらったぜ」
でもってこっから2分くらい、劇場版の面白そうなカットが連続でパッパッと映し出される完全なCM状態に
再び登場のジーク&ウイングフォーム、4タロス揃い踏み、ゼロライナーと6両連結するデンライナー・・・等等
「全て見たけりゃ映画館へ行け!」と言わんばかりの場面を垂れ流して次週へ続く!
うーん劇場リンク話随分引っ張るなぁ・・・今週でも全部終りきらんか。そろそろTV本筋に戻って欲しいぞ
28話
ツキすぎノリすぎ変わりすぎ
「じゃあ侑斗が何度も良太郎をさらったのはそういうワケだったんだ」
「うん・・・牙王を倒す為だったんだ。全然覚えてなかったからビックリしたけどね」
3週前からの異常事態にようやく終止符が打たれた冒頭。どうやら牙王を倒し、無事デンライナーを取り戻した後みたい
4電王のそろい踏みというクライマックスの現象に納得した良太郎だったが、なぜかオーナーは渋い顔で苦言を呈します
「ビックリで済めばいいですがねェ・・・
イマジンとの繋がりはデリケートですから、あまりああいう無茶は・・・・」
そんな折。泥棒の片割れ・池に憑いたブラッドサッカーイマジンが生き残っていることを侑斗が知らされた良太郎
イマジン発見しアックスフォームになって戦おうとしますが、何故かキンタロスは良太郎の身体から弾かれてしまう
「なんや!?良太郎の身体に入られへん!?」
「ちょっと何やってんのキンちゃん!ここは僕が・・・アレ?」
「オメーら何ふざけてんだ!普通に入れるじゃねえか!」
代わりに入ろうとしたウラもやはり弾かれてしまう。何故かモモは普通に入れ、ソードフォームでこれを撤退させますが・・・
デンライナーに戻った良太郎を待っていたのは、オーナーからの衝撃の報せだった
「ウラタロス達が消える!?どうして!?」
「ジーク君と同じ現象ですねぇ。良太郎君との繋がりが消えかけてるのです」
「で、でも僕、ウラタロス達の事忘れてなんていませんよ!?」
3人が突然良太郎に入れなくなったのは、ジークのケースと同じく契約の繋がりが消えたからだった
しかし自分は3人の事を忘れてなどいない。一体何故?と問う良太郎に、オーナーは目を伏せながら静かに答える
「いいえ。忘れてますよ良太郎君
キミは牙王と戦った時、モモタロス君と一緒に戦ったことしか覚えてません
つまり4人の電王が揃ったあの時から・・・・ウラタロス君達は
良太郎君が知らない時間の良太郎君に憑いてる状態なのです
・・・・あれはやはり無理がありすぎました」
なんだかよくワカらんけど・・・
なんだかよくワカらんけどワカったぜ!(島本風)
劇場版で3人がそれぞれ憑いたのは、今ここにいる良太郎ではない時間に生きている良太郎
つまり良太郎の忘れた時間に憑いてるという事になるそうな。なんか強引な理屈だな
「・・・そして残念ながら今回は・・・ジーク君の時のような救済方法もありません」
時の運行を守る為に使ったウルトラCだったが、それもまた時のルールから逸脱したモノだった
苦楽を共にしてきた仲間の消失という、あまりにも大きな代償。突きつけられた現実に良太郎は首を振る事しかできない
「そんな・・・ちょっと待って・・・」
「ま、消えちゃうっていうなら仕方ないよね」
「元々とうに消えてるハズだった命や。今更慌てへん」
「良太郎は嬉しいよね。僕達がいなくなればすんごくラクになるし」
「ちょっと待ってってばッ!」
気丈に振舞う3人だったが、当の良太郎は半ばパニック状態でデンライナーを飛び出し、これをハナが追いかける
流石のナオミも何も言葉が出てこず、モモタロスは押し黙って窓の外をじっと見つめるだけ。うーん、シリアスな場面だ
「やめて良太郎!そんな事したって・・・良太郎のせいじゃないんだから!」
ウラタロス、キンタロス、リュウタロスが消えてしまう。どうしていいかワカらない良太郎はタイヤを引いて土手をランニング
身体が鍛えられれば3人を繋ぎ留められるワケでもないのに、今の良太郎にはこうして自分を痛めつける事しかできない
「ハナさん、僕・・・ウラタロス達がいなければって思ったことが何度もあるんだ」
「そんなの当たり前だよ!」
「ウラタロスのせいで寝不足になるし、キンタロスが憑けばいつも身体は痣だらけ
リュウタロスなんか僕をやっつけて車掌になるって・・・ハハハ・・・
在り得ないよね。モモタロス1人だけでも大変だったのにさ・・・・でも・・・
でもねハナさん、やっぱり僕・・・・
みんなのいるデンライナーが好きみたいだ」
泣けるでぇ!(号泣)
マジで涙ちょちょ切れる感動的なシーンです。まったく朝から良いモン見せてくれるぜ電王
しかしそんな思いも空しく。デンライナーに戻った2人を待っていたのは、モモタロスとナオミしかいないサロン室だった
「消えちまったぜ・・・アイツ等」
ボソリと呟くように報告するるモモタロス。飲み残された3杯のコーヒーが寂しさを際立たせる渋い演出です
デンライナー・・・まこと広うなり申した
その時。茫然自失で立ち尽くす良太郎の身体から、イマジンの砂がサラサラと零れ落ちたではありませんか
「それは・・・ウラタロス君達が残した”欠片”のようなモノですね
強くイメージすれば何かの形になるかもしれませんよ?」
オーナーの言葉を聞いた良太郎はすぐにこぼれ落ちた砂をかき集め、一心にイメージを念じます。やがて形作られる、ある形
それは携帯電話だった
「あん?なんだよそりゃあ」
「・・・いつまでもみんなと繋がっていれるように・・・って」
「・・・へっ。相変わらずセンス悪いな良太郎」
「うん・・・悪いよね・・・ホント・・・うっうっ・・・」
良太郎が作り出した携帯電話・ケータロス(なんてネーミングだ)これが奇跡を起こす事を2人はまだ知らない
2000/5/20
「行くよ、モモタロス」
「あぁ。2人だけとは・・・最初の頃に戻ったみてえだな」
池の願いを叶え、過去へと飛んだブラッドサッカーイマジンを追った良太郎達。変身前の2人の会話が猛烈に燃えます
クニャリクニャリと巧みに攻撃を避けるイマジンになかなか主導権を握れないモモタロスだったが、良太郎は力強く言う
「チッ・・・なかなかクライマックスにならねえな。だが代わりは呼べねえしな・・・」
『違うよモモタロス。僕らはいつも一緒だ。ウラタロス達も』
「!・・・・・くそっ・・・・くそッ!ホントに消えちまったのかよ!
カメ!クマ!鼻タレ小僧!勝手にいなくなりやがって!」
ずばっしゃー!!!
ここまで努めてクールを装ってきたモモタロスだったが、ここでついに感情が爆発。怒りの反撃でブラッドサッカーをボコボコにします
と、そのとき突然鳴り響くケータロスの着信音。いったい何事かと、モモタロスが恐る恐る通話に出てみると・・・
『相変わらず乱暴な戦いだねぇ、先輩?』
「なッ・・・カメか?お前どこからかけてる?消えてなかったのか?」
『いいから。早くその携帯使ってみなよ』
霊界電話かコイツは。通話の相手は消えたハズのウラ・キン・リュウの3人
言われるがままにケータロスのボタンを操作すると、電王の身体がまばいい光に包まれ同時に3人のシンボルパーツが出現
『クライマックスフォーム』
ここでBGMはOPテーマ「クライマックスジャンプ」。燃える演出で電王は4つの力渦巻く最強の戦士へと変身する
変身!仮面ライダー電王・クライマックスフォーム!
「泣けるで!」「僕に釣られてみる?」「答は聞いてないけどね」
奇跡は起きた。消えたハズの3人は”欠片”の状態から生み出されたケータロスに宿り、復活を果たしたのだった
「みんな!消えてなかったの!?」
「フフ・・どうやらそうみたいだね」
「良太郎、これからまたよろしく頼むで!」
「アハハー!でもコレ気持ち悪いね!」
「ばっきゃろう!気持ち悪いのはこっちだっつーんだよ!」
再会を喜び合う5人。もはやこうなればブラッドサッカーイマジンは台風の前に放り出されたテントウムシも同然
4人の力を集めた必殺ライダーキックが炸裂。ブラッドサッカーイマジンを吹き飛ばすのでした
うむ。やはり仮面ライダーの必殺技はキックに限るな
「どうやら良太郎君の熱い思いがウラタロス君達を繋ぎ留めたようですね」
ラスト。3人の帰還にお祭り騒ぎのデンライナーサロン室。3人ともケータロスに封入されたままの復活かと思いきや
ちゃんと身体も復元してて完璧に元通り。それにしてもオーナーの解説が結構テキトーね
「ま、腐れ縁ちゅうヤツやな!」
「そういうワケでこれからもよろしく、先輩♪」
「せんぱーいせんぱーい!わーい!」
「チッ!このばっきゃろうどもが!
せっかくせいせいしたと思ってたのにうるさくってかなわねえ!風呂入ってくらあ!」
憎まれ口を叩いてサロン室を出るモモタロスだったが、デッキへ出るなり口元を押さえて泣き出す感動屋さんでしたとさ
次週へ続く!
どうでもいいが最後のハナのパンチが凄すぎる。デンライナーの壁ブチ破るってどういう威力よ
ハナのパンチ力は花山さんに匹敵するな。間違いない
29話
ラッキー・ホラー・ショー
「どうだ、上手く入れたか?」
「入れたは入れたけど・・・ちょっとコレ違うんじゃない?」
「やっぱり無理があるようやな」
「せまいよー。僕が上になるー」
前回4人同時憑依の奇跡・クライマックスフォームを体験したタロスズ
しかしまだ自由自在にできるワザではないらしく、しばらくは4人の息を合わせる練習が必要みたい
「ええい悪霊め!久しぶりに出たな!」
数珠を取り出して拝み始める三浦萌え
無理な状態で憑かれた良太郎はパンク寸前。良太郎の身を案じたタロスズはすぐに身体から離れます
「や、やったのか・・・私が!」
自分の力で悪霊を退散させたと勘違いする三浦萌え
はんぺら的今週のヒットシーン。三浦プリティーすぎてたまらん。尾崎の100倍好きだなコイツ
「各お店ごとに賞品を出すんですけど・・・ウチは多数決でこれになっちゃって」
「「愛理さんとお茶する権利!?出る出る!僕等も出ます!」」
町内会主催の肝試し大会が開催されることになった。ミルクディッパーが出す優勝賞品は、なんと「愛理とお茶できる券」
当然のごとく尾崎と三浦は参加を宣言。リュウタロスも「僕もお姉ちゃんとお茶するー!」とやる気満々
「待って、どうせならみんなで出ようよ。僕もみんなに賞品出すからさ
優勝したら1日ずつ僕の体を使えるっていうのはどう?」
すると良太郎は賞品までチラつかせ、モモタロスら4人全員で参加しようと提案。驚くハナですが良太郎はニコニコ顔です
「いいの良太郎?」
「うん。さっき4人が上手く入れなかったのはさ、多分みんなの心がバラバラだったせいだと思うんだ
だからこれが4人の気持ちを一つにするきっかけになればと思って」
「・・・気に入ったの?アレ」
「うん。すごくいいよね!あの新しい電王!」
どうやらクライマックスフォームがいたく気に入ったらしい良太郎。あの形態に変身する為なら手間は厭わぬ様です
「やっぱ・・・センスねえぜ、良太郎」
笑顔の良太郎とは対照的に、シーンと静まり返る車内の反応が笑える。ゴテゴテとパーツをくっつけただけの新形態
どうも良太郎以外の全員はクライマックスフォームカッコ悪いと認識してるみたいね
「いやあ町内会長、肝試しにはうってつけの場所ですね」
「ふふ・・・そうだろう。ここじゃなきゃダメなんだよ、ここじゃなきゃ、ね」
肝試し会場は商店街から離れた廃校跡。なにやら意味ありげな台詞を吐く町内会長があやしげです
「ちょっと震えてるねハナさん。もしかしてこういうの苦手?」
「かなり苦手よ。でも勝負事から逃げるワケにはいかないし」
「ドキドキするなぁ。でも侑斗の為に愛理さんとお茶する拳をなんとしても・・・」
参加理由が意味不明なハナと、侑斗の為に賞品を狙うデネブもほっかむりとマスクをして参加
尾崎と三浦は昼間の準備に張り切りすぎて熱中症でダウンしてました。三浦のヘタレっぷりが見たかったので残念だ
そんな中、参加者の中にやたら目つきの濁った挙動不審の男性・町田の姿が。彼の車には一体のイマジンが・・・・
「わかった任せろ。お前の望みは叶えてやる」
お約束で仕掛け人をKOしたハナ、ビビりまくって這って歩くデネブを尻目に良太郎&タロスズは好調
「はいはいご苦労様。へぇ〜、町内会レベルにしてはよく出来てるねぇ」
「ばっきゃろうカメ!タイム勝負なんだぞ!のんびり歩いてんじゃねぇ!
・・・ってうわぁ!なんでこんなトコに犬が!」
「なんやワンちゃんくらいで情けないやっちゃのう。代われや」
仕掛けをまったく怖がらないウラタロスと、チェンジするなり猛スピードでコースを走り抜けるモモタロス
そのモモタロスが犬の置物の飛び上がれば、すぐにキンタロスと交代・・・・と、ここまでは良かったのだが
バシャア!
「・・・・・・なんやこれ?」
チェックポイントだと思って入った教室には、入口に水バケツのトラップと「残念!来年頑張って!」という看板
なんと入ると即失格になるトラップ部屋です。町内会肝試しのクセにルール厳しすぎ
「うわーん!僕まだやってないのに〜!!」
泣きじゃくるリュウタロスマジ可哀想。なんて町内会だよ
ほぼ優勝確実のペースだったたけに、まさかのアクシデントで失格になってしまったタロスズは不運と言うしかない
お前ら比駕中か
「このバカ熊!なにやってんだおめえ!」
「フン何ぬかす!もとはお前がワンちゃんなんかにビビるからやろ!」
「どっちもどっちでしょ!2人とも頭に海水詰まってんじゃないの!?」
「そうだよバカー!僕まだやってなかったのに〜っ!」
互いに責任をなすりつけあって大喧嘩を始めてしまう4人。よくよくリュウタが可哀想です
4人の気持ちを1つにしようと提案した肝試しも、結局最後は喧嘩の原因に。良太郎は深く溜息をつくしかありません
「はぁ・・・もうあの新しい電王には変身できないのかな」
「これだな?お前が探していた死体は・・・望み通り始末してやろう」
目つきのあやしい男・町田に憑いていたワスプイマジンは、校舎の一室で人間のしゃれこうべを発見
おののく町田の目の前でしゃれこうべを粉々に砕いたワスプイマジンは、契約を完了して過去へと飛んでしまう
イマジンの存在を感知した良太郎が教室に滑り込むも、僅かにタッチの差だった
「この日付に記憶は?」
「あ、あぁ・・・あの日・・・・俺は金に困って通りすがりのオッサンを襲った・・・
殺すつもりなんてなかった!でも頭を殴ったらオッサンはぐったり動かなくなって・・・
俺は死体をこの廃校の教室に隠した。新聞にも事件は載らなかった
でも今回、ここで肝試しをやるって聞いたから・・・俺はあの怪物に・・・」
「死体の始末を頼んだんですね?」
過去に殺人を犯し、その死体をこの教室に隠していた町田。その事実を完全に隠蔽する為、イマジンと契約したのだった
「侑斗!イマジンが現れた!」
一方、先行した良太郎からイマジンの情報を聞かされたデネブ。遠く離れた侑斗に連絡するも、腰が抜けて立てない有様
デネブが作り置きしていった顔ぐらいあるでっかいおにぎり喰ってる侑斗がなんかプリティーね
「わかった!野上はどうした?場所はどこだ?」
「野上良太郎は先に向かってる!場所は町外れの廃校・・・・
うっ!うわあああああ!!」
「デネブ!?どうしたデネブ!・・・くっ!」
デネブの悲鳴は言わずもがな肝試しの仕掛けに驚いた声なんですが、状況を把握できない侑斗は焦りに焦ります
既にゼロノスのカードは残り2枚という切迫した状態。だがかけがえのないパートナーを守る為、侑斗は迷わずゼロノスへ変身する
2005/12/5
ワスプイマジンを追って町田が事件を起こした過去へと飛んだ良太郎。早速クライマックスフォームへの変身を試みます
が、さっき大喧嘩をかましたばかりのモモタロスたち。気持ちを一つにしようにも上手くいくハズがありません
「ええい、いい!ここは俺が行く」
「いやいや僕が」
「いや俺が」
「僕が行くよ〜!」
結局我先に良太郎に入ろうとして、その争いでまた喧嘩。いよいよもって4人のイライラは募るばかり
「あのな・・・お前らなァッ!!」」」」
『クライマックスフォーム』
ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?
なんと「お前らいい加減にしろ!」という気持ちがシンクロした瞬間、見事クライマックスフォームへの同時憑依が成功
確かに気持ちはひとつになったけどこんな喧嘩越しの気持ちでもいいのかよ
「みんな!気持ちをひとつにできたんだね!」
「あ、あぁ・・・まぁな」
心底嬉しそうな良太郎に、まさか「喧嘩して息が合ったんだ」とは言えずバツが悪そうな4人の返事が笑える
気まずい空気から抜け出すべく、一気に勝負を決めにかかるクライマックスフォーム
脚にパーツを集合させた前回のライダーキックから一転、なんと今回は腕にパーツを集合
必殺のライダーパンチでワスプイマジンを速攻撃破するのだった
ちなみにウラタロスのパワーがメインとなる、あのキックの名称はボイスターズキック
今回使用したライダーパンチは、キンタロスのパワーがメインになるボイスターズパンチ
そしてリュウタメインになる射撃攻撃には、ボイスターズシャウトなる名称がついています。へー
戦いを終え、すぐに町田に殴られた男性に駆け寄る良太郎。すぐ手当てすればきっと助かるはず!
と、男性を抱き起こした良太郎はその顔を見てビックリ。その人物とは・・・・
「そうか・・・アンタだったのか。死んでなかったんだ」
「当たり前だ。しかし一向に犯人が捕まらんのでな、業を煮やして一芝居打ったワケだ
死体を隠した場所で肝試しをやると言えば、きっと犯人が現れると思ってな」
ラスト。手錠をかけられ、警官に連行される町田が会話を交わしている相手は・・・・そう、町内会長
殴られた会長は、その後すぐに息を吹き返していたのだ。そして犯人を捕まえる為に今回の肝試しを仕掛けたのだった
「はは・・・そうか・・・俺は殺してなかったんだ。よかった・・・」
強盗障害の容疑でお縄になりながらも、しかし自分が人を殺めていなかったという事実に胸を撫で下ろす町田
えらいアクティブな町内会長の手腕により、肝試し大会は悪人の逮捕というオマケつきで幕を閉じたのでした
「このバカッ!おかげでカードは残り1枚だぞ!」
「ゴメン!本当にゴメン侑斗!」
そしてデネブを助けるためにゼロノスに変身してしまった侑斗は、状況を理解すると激しくデネブを叱咤
貴重なカードを使わせてしまったと反省するデネブは、がっくりと肩を落としてトボトボ侑斗のもとを去ってしまいます
おー。どうやら次回はデネブ&侑斗メイン回!デネブ好きにはたまらん展開で次週へ続く!
30話
奥さん、花火どう?
「デネブ来てないか?」
「来てないけど・・・どうしたの?何かあった?」
「別にたいした事じゃない。ちょっと家出しただけだ」
冒頭デンライナーを訪れる侑斗。前回、カードを無駄に使わせたことを気に病んだデネブが家出をしてしまったらしい
一方、ミルクディッパーでは珍しく良太郎が愛理と姉弟喧嘩していた
愛理が作った乾汁並みの特製ジュースを、不審物と勘違いした良太郎が警察に通報したのが原因だそうな。すげえ
「困ったね・・・今夜は4人で花火を観に行く予定なのに・・・」
良太郎達と今夜の花火大会を観に行く約束をしていた三浦と尾崎は、夜までに仲直りしてくれるだろうかと気が気でない
愛理を避けるように店を出た良太郎は、1人トボトボと歩くデネブと遭遇。開口一番泣きつかれるのだった
「野上良太郎・・・俺と契約してくれ!もう侑斗に合わす顔がない!」
「お前の望みを聞こうか。どんな願いも叶えてやるよ」
その頃、今回の敵・ブルーバードイマジンが登場。若き花火職人・寺崎と契約にとり憑きを交わした
「おおっとそこまでだぜ!俺、参上!」
「俺も参上!」
「うるせえお前は黙っとけ!」
「電王か。なんだそのザマは?戦う前からボロボロじゃないか」
「うるせえってんだよ!」
すぐさま現場に駆けつけたモモ良太郎とデネブを見て、ブルーバードイマジンがゲラゲラと嘲笑する
さっき2人して土手から転げ落ち泥溜まりに頭から突っ込んだので、見るも無惨な姿です
ソードフォームを援護しようとフィンガーミサイルを放つも、やはり急造コンビネーションは呼吸が合いません
結局ソードフォームを背後から誤射する形になってしまい、イマジンにはまんまと逃げられてしまいます
「テメエ・・・家出すんのは勝手だがな。良太郎についてんじゃねえよ
嫌なことがあったらコロコロ契約者変えんのかよ?便利な付き合いだなァ?え?」
「・・・・・」
モモタロスの厳しい言葉に何も言い返せないデネブ。良太郎はとりあえず寺崎から契約内容を聞き出すことに
「女房にな・・・俺の花火を見せたかったのさ
5年前・・・俺は勝手に会社を辞めて、花火職人になるって言って・・・
アイツは愛想つかして赤ん坊連れて出て行っちまった
今日の花火大会はよ・・・俺の作った花火を初めて打ち上げてもらえるんだ」
「じゃあ今日の花火大会に奥さんとお子さんを呼んで・・・」
「フン!男の俺が今更アイツに頭下げられるかっての!」
寺崎の願いは自分の作った花火を奥さんと息子に見せてやること。しかし5年前に別れたきりだと言う
どうも相当な江戸っ子気質らしい寺崎。「男が女に謝れるか」と言って良太郎の言葉を跳ねのけますが・・・
「・・・・・・・・・・・・・・まぁ、女房にゃ連絡はしたんだけどよ」
強がりを言いつつも、やはり連絡は入れていた寺崎。この花火大会が復縁のきっかけになればいいのですが
「ねぇデネブ・・・本当にもう侑斗のところに戻らないつもり?
失敗したり迷惑かけたり。喧嘩したり・・・ずっと一緒にいれば必ずある事だよ
兄弟喧嘩みたいなモノなんじゃないかな
例え何があったって、本当に嫌になったりなんかしないんだ」
「・・・・・」
侑斗のもとへ戻れず悶々と悩むデネブに、姉と喧嘩中の自分を重ね合わせた良太郎は「兄弟喧嘩と同じだよ」と慰めます
「来てくれるといいですね。奥さんとお子さん」
「・・・どうかな・・・子供は俺の顔なんて覚えちゃいねえだろうし・・・」
そして花火大会当日。寺崎を会場まで送り届けた良太郎とデネブだったが、そこにイマジンが現れ寺崎をさらってしまう
既にブルーバードイマジンは寺崎の奥さんのもとへ行き、火の玉攻撃でそこら中を破壊してきたのだった
「望み通り奥さんに花火たくさん見せてやったぞ。これで契約完了だな」
「ち、ちが・・・俺がアイツに見せたかったのは俺の・・・」
例によって強引に契約完了させたイマジンは寺崎の過去へジャンプ。良太郎はソードフォームになってこれを追います
「デネブ、君は侑斗のところに戻ってあげるんだ」
「で、でも俺は・・・・」
「グダグダうるせえんだよこの野郎〜!
とっとと行けってんだ!」
踏ん切りのつかないデネブを、覇の袁術のような台詞でムリヤリ追い出すモモタロス燃え
背中を押されたデネブはようやく侑斗のところへ戻る決心がつき、ひたすらに頭を下げて仲直りを申し出ます
「侑斗!いくら謝っても足りないのはわかってる!でも許してくれ!俺は・・・!」
「あのな・・・いつまでもウジウジ言ってんじゃねえよ!」
腕組みをしながらデネブの謝罪を黙って聞いていた侑斗でしたが、ここで突然立ち上がると驚きの行動に出る
なんと残り1枚となったゼロノスカードを川へ思いきりブン投げてしまいます
「な・・・!?侑斗何を!?」
「この程度のことなんだよ!全然大したことじゃねえ!
・・・・わかったかよバカ」
「・・・お・・・おお・・・ゆ、侑斗ぉ・・・うおーん!うわーん!」
「カードを失う事など、お前を失う事に比べたらどうという事ない」と実行で示してみせた侑斗。熱いじゃないか!
その友情の深さに感動したデネブは、侑斗にすがりついて大声で泣き叫ぶのでした。うーん良いシーンだなぁ
2002/4/27
「また例のてんこ盛りフォームかよ!?
アレは心を一つにしたって言うより・・・とにかくもう出来ねえって!」
『大丈夫!それ用の秘策をナオミさんに頼んであるから!』
ブルーイマジンとの戦闘で苦戦するソードフォーム。やはり困った時はクライマックスフォーム頼みです
4人の心を1つにするために良太郎が考えた策とは?
「はいお待ちどう!ナオミ特製ベストフレンドコーヒーでーす!」
「美味い!」 「美味い!」 「美味い!」
『クライマックスフォーム』
えええええええええええええええええええええええええええええええええええー!!?
「美味い!」って感想を合わせるための特製コーヒー。そんなんでいいのかよクライマックスフォーム!
空中を飛び回るブルーバードイマジンを仕留めるため、今回の必殺技は胸部から放たれる「ボイスターズシャウト」!
その名前から察するに、おそらく強力な音波攻撃のようなものが発射されるんでしょう。どれどれ・・・
ズドドドドドドドドドドド!!!
と思ったらホーミングミサイル50発くらい撃ったー!!!(ガビーン)
すげえ技だぜボイスターズシャウト・・・まさか実弾系だったとは。ネーミングから誰が予想できただろうか
かくして花火の如く空の塵となったブルーバードイマジン。良太郎達は急いで現代へと戻ります
「おとうさん!」
「龍・・・龍か?大きくなったなぁ・・・!」
ラスト。寺崎の花火は夏の夜空に見事な大輪の花を咲かせ、その晴れ姿を妻・杏子と息子・龍が見守っていた
5年ぶりの再会を果たした一家は次々と咲く花火の下、しっかりと抱き合ってしばし離れないのであった
頭を冷やした良太郎も愛理と花火大会で再会。やさしく浴衣の襟を直してくれる姉に、いつもの安心感を覚える良太郎
そして
「おいデネブ!お前はもっとそっちのほうを探せ!」
「侑斗・・・後先考えずにあんな事するから・・・」
「うるせえんだよ!黙って探せっつーの!」
川に投げ込んだゼロノスカードを回収するため、夜の川で大捜索を続ける侑斗とデネブでしたとさ。次週へ続く!