11話
呑み込む壁
今日は入学式。真新しい制服に身を包み、異様とも言える浮かれ顔でやってきたのは我らがヘタレ小僧・明日夢
美しく咲き誇った満開の桜に心奪われて、すっかり夢心地の登校です。お前随分ゆっくりしてるけど時間は大丈夫なのか?
案の定、高校の正門で明日夢を待つひとみたちはまたも待ちぼうけ。毎回毎回しょうもねえな明日夢・・・どこまで使えねえんだよコイツ
ようやく遠くから走ってくる明日夢を見つけると、3人はさっさと校門をくぐりぬけて中へ。とりあえず遅刻はしなかったみたいね
で、入学式ってことは同級生のあきら・・・おっと?その頃あきらはイブキの特訓に付き合ってました。お前入学式出ないのかよ
どうやら新型ディスクアニマル、黄赤獅子(キアカシシ)と浅葱鷲(アサギワシ)のテストを行っているようです
威吹鬼の音撃管の攻撃を受けても銃弾をはじき返しながら突進するディスクアニマル達。おおマジかよ・・・すげえ耐久力じゃん
「さすがみどりさんだね、手堅い仕事をしているよ」
新型アニマルの性能に満足気なイブキ。彼がポツリともらした“みどりさん”とはいったい何者なんでしょうか
無事に入学式も済みんだ帰り道、ひとみは明日夢にたちばなへ行こうと提案。「ヒビキに新しい制服姿を見せたい」と嬉しそう
確かにひとみの制服姿は猛烈にイイです。生足サイコーです。思わず劣情を催してしまうほどに
もし俺が明日夢だったらこのまま土手に押し倒し「俺のこと好きなんだろ?だったらいいよな?な?」と言いながらその唇を(略
スマン。話が脱線した
万引き少年に襲われそうになったところをおやっさんに助けられ、中途半端な気持ちを引きずったままの明日夢
せっかくのひとみの申し出にも行く気が沸きません。「あ・・・持田は行けば。僕はちょっと・・・」逃げるようにその場を走り去る明日夢
本当にどうしようもねえな。コイツにひとみは勿体なさすぎるよ。俺にくれよ!
迷いを吹っ切るように走ってきた明日夢は、本屋の角から突然現れたたくさんの荷物を抱えた女性とぶつかってしまいました
たちまち大量の荷物が路上に散らばる荷物・・・っていうかお菓子ばっかりだ。この女性は何者?
詫びながら拾い集める明日夢に女性も恐縮。袋が破れてしまったこともあり、彼女の荷物を目的地まで運んでやることにしました
「私が悪かったのにありがとうね。運んでくれたお礼にお茶でもご馳走するわ」
遠慮しながらもいう彼女についていく明日夢。目の前に現れた店はなんと・・・・おお、お約束たちばなだ
「あ、みどりさんいらっしゃいー・・・・ってあれェ?明日夢くん?!」
出迎えた日菜佳も明日夢がいることにびっくり。みどりと呼ばれたその女性も改めて明日夢とヒビキを関係を知り納得する
なるほどこの人が件の「みどりさん」か。どうやら猛士の一員で、ディスクアニマル開発を担当しているらしいです
栃木の猛士支部から魔化魍出現の報告が入った。近くに鬼がいないことから、現場に向かったのはヒビキと香須実だ
ヒビキのその手には威吹鬼が試していた新しい2枚のディスクがキラリと輝く。新製品は鬼全員に支給されてるみたいね
その頃、罪もない人間を襲う今回の童子と姫。農夫のおっさんをクロスボンバーで圧殺してました
漢字の演出で「壁」って出てたので、おそらく今回の魔化魍はぬりかべではないかと思われます
蠢く巨木に可哀想なおっさんをエサとして与えた童子と姫。そんな2人の前に全身を黒装束に身を包んだ謎の男が現れる
上から下まで真っ黒で、帽子かぶって、髪はロン毛で・・・なんでしょうかこのバンパイアハンターDは
男の前にひざまずくと頭を下げる童子と姫。おおう、どうやらやっと黒幕のご登場のようですよ
「ありがたく頂戴いたします」
男は謎の塊を取り出すと、姫の喉の奥深くへと突っ込みこれを与えた。ほーこれが魔化魍をパワーアップさせるのかー
現場へと到着したヒビキはさっそく森を探索。すると、待っていたぞと言わんばなりに童子と姫が現れた。速攻で響鬼変身!
「鬼さんこちら・・・手の鳴るほうへ・・・」
「お前らのほうからお出迎えとは珍しいな」
童子と姫も怪童子・妖姫へと変身するが、なんと今回は更に2段変化!皮膚を硬質化させ武者童子・鎧姫へと変身したではないか
一瞬驚いた響鬼でしたが喧嘩は先手必勝。すぐに気を取り直していつも通り鬼火を吹きつけます・・・・・・・が!
その堅固な外皮は鬼火をまったく受け付けない!音撃棒の火炎弾も撃ち込んでみますが、こちらも同じ結果です
音撃棒でなんとか受け止める攻撃も、今までの相手とは違いパワフルそのもの。響鬼はなすすべなく防戦一方に追い込まれてしまう
うーむ。これまで瞬殺されるのが仕事だった童子と姫がこれだけ強いと結構新鮮だなぁ
たちばな。改めてみどりとお茶を飲みながら語らう明日夢。そんなとき、カラカラと店の戸が開いてひとみがやってきました
「・・・・安達くん?」
「あ、持田!こ、これはその、違うんだ!」
行かないと言っていたのに・・・不満の表情を露にするひとみ。あー可哀想。状況を上手く説明できない明日夢が腹立ちます
そんなヘタレ小僧に助け舟を出したのは日菜佳。事の経緯をかちつまんで説明すると、ようやくひとみも状況を理解してくれました
なんでもみどりさんは中学の頃からヒビキの同級生で、ヒビキが猛士に入ることになったきっかけにも関わっているとか
そんな話を一通りしたあとみどりさんは店を去り、明日夢とひとみは二人っきりでなかなかいい空気を作ってましたが・・・おや?
明日夢は目の前で壁が動いたのを目撃してビックリ。そう、猛士関東支部の本拠地であるこの店には隠し通路や部屋が存在するのだ
よせばいいのに好奇心旺盛な明日夢、もたれかかるように壁に耳を当てるとグルン!突然壁が向こう側へと倒れてしまった
「わああ――――――っ!!!」
壁が倒れた穴へと吸い込まれるように落ちてしまう明日夢。中は滑り台のようになっていて、そのまま猛スピードで滑り落ちていく
そして同じ頃、武者童子らに追い詰められた響鬼も崖下へと吹き飛ばされてしまい、ゴロゴロと急斜面を落下していくのだった
両者転がり落ちながら次週へ続く
12話
開く秘密
たちばなの隠し扉を開けてしまい地下へ落ちてしまった明日夢。携帯電話の光を頼りに真っ暗な通路を歩いていると、またも隠し扉を押してしまう
お前は隠し扉発見の職人か。通路とはうってかわって明るい光に満ちたその部屋の様子に明日夢は思わず息を呑む
そこには壁いっぱいに変身音叉、変身鬼笛、ディスクアニマル・・・更には音撃棒、音撃武器に至るまで、鬼の戦闘アイテムがズラリと並んでいた
ヒビキの使ってるモノと同じ音叉を手にとり、ニヤニヤ笑う明日夢。と、そこに現れた人物はなんとみどりさんです
「え?明日夢くん?」
「あっみどりさん!」
意外な場所での再会。お茶など出され、ヒビキと幼馴染のみどりからこれまで知りたかった猛士の事やヒビキの過去などを教えてもらう明日夢
古来より日本全国に跋扈する「魔化魍」というバケモノたち。同じ魔化魍でも、出る場所によって色とか形が微妙に違っているという事
魔化魍を討つ「鬼」と、それをサポートする猛士という組織。近年は魔化魍出現が頻繁になり、鬼の仕事がが多忙になっている事。などなど・・・
一方、武者童子と鎧姫に圧倒され崖下へ転落したヒビキ。河原で気絶してたようですが命に別状はなく、ディスクアニマル達に叩き起こされます
キャンプに戻ったヒビキはおやっさんに緊急事態を報告。するとおやっさんも過去の資料に「鎧を着た童子、鎧姫」を見たことがあるとかなんとか
「何かわかったら教えてください。俺なりに気付いたこともあるんで、なんとかやってみます」
童子・姫を追跡していたリョクオオザルのディスクをセットするヒビキ。おお?なにこれDAの見た映像ってテレビに出力もできるのか。すげーじゃん
ポータブルTVで映像を改めてチェックし、2体の弱点を探ろうとするヒビキ。果たしてパワーアップ体となった童子達に弱点はあるのか?
しばらくして。イブキとあきらがたちばなにやってきましたが、おやっさんと日菜佳は地下の作業で不在。店には客のひとみが一人ポツンといるだけ
「どうしたんでしょう。お客さんいらっしゃるのに・・・・あら?城南・・・」
ひとみの制服を見て、城南の生徒であることを確認するあきら。あーやっぱあきらも同じ学校なのか。入学式は出席しなかっただけなのね
隠し扉が降りているのに気付いたたイブキは、おやっさんらが地下室に入ってしまったまま誰かが通路を閉じてしまった状況を理解
閉じ込められた二人が出てくるまで、あきらと一緒に「たちばな」の店番をすることに。あきら(*´Д`)ハァハァ
その頃、明日夢はみどりからヒビキが鬼になったきっかけの話を聞かされていました
中学生の頃、ケンカが原因でクラスメートが転校。「自分がそのケンカを止めていれば・・・・」と、ヒビキが猛烈に落ち込んだ時期があったという
そんなヘタレヒビキを見かねたみどりが「男でしょ!ウジウジと情けない!」とハッパをかけ、それがきっかけで前向きになったらしい
万引きを目の前に何も出来なかった自分を重ねる明日夢。あのヒビキさんにもそんな事があったのか・・・みどりの話に明日夢は勇気づけられます
「鎧が溶けてるような絵・・・ですか。なるほど俺の考えで間違いなさそうです」
ストップウォッチ片手に映像と睨めっこし、武者童子らの弱点を発見したヒビキ。おやっさんの情報でもその裏が取れ、いざリベンジに出陣です
童子と姫を乗せてズリズリと人里へ向けて移動する巨大魔化魍ぬりかべ。そうはさせるかと追いすがったヒビキは速攻で響鬼に変身!
2匹ももすぐさま例の鎧体に変化。そのパワーで再び襲い掛かりますが・・・・おっと?なんと今回響鬼は回避に徹し、一切反撃しようとしません
新型ディスクアニマル黄赤獅子と浅葱鷲も大活躍ですが、やはりそれも時間稼ぎ。どうやら響鬼はなにかを待っているようです
「おーおー流石はみどりの新作だ。・・・・あと30秒ってトコか」
やがて武者童子らはアニマルたちを蹴散らして響鬼に一撃!肩を貫かれて苦悶する響鬼でしたが・・・・きました。待っていた”時間切れ”
突然苦しみだす童子ら。見る見る外皮装甲が歪み、消滅していくではないか。そう、この急激なパワーアップは時間限定のシロモノだったのだ
すなわち30分以上戦うとオーバーヒートするウォーズマンみたいなもの
「鍛えないで急に強くなろうなんて甘いんだよ!」
素体に戻った2体など鬼の敵ではない。例によって必殺の火炎弾でこれを瞬殺。すぐに魔化魍ぬりかべを追います
人里寸前でぬりかベを捕まえいざ勝負。ってうへえ・・・ぬりかべってナメクジの魔化魍かよ。顔とか触手がえらくキモイじゃないか
こんなキモイ奴は秒殺だ!と触手をズバズバ叩き潰し、速攻で懐に潜り込むと音撃鼓をセットオン!いくぜプライド男祭!
「はああああああああああああああああああ!!!」
猛 火 怒 涛 の 型 !
ドンドコドコドコドンドコドコドコドンドコドコドコ!!
ばご―――――ん!
一気に叩き込む清めの音。さしたる攻撃も見せずにあっさり爆発四散です。魔化魍ぬりかべ・滅殺完了!
放送開始以来、初めての危機らしい危機を無事乗り越えたヒビキ。その満足そうな笑みも今までで一番の表情です
ラスト。みどりの話を聞いて、万引きの件も随分とふっ切れた様子の明日夢。スッキリした顔をして店内へと戻ってきました
既に席では同じ高校だと知ったひとみとあきらが意気投合。「もしかしたら同じクラスかもね」などと、すっかり親しげに話しています
おやっさんと日菜佳もなんとか抜け出し、ようやく店内に全員集合。明日夢がヒョッコリ顔を出すと、女子高生二人がピッタリとハモる
「安達くん!?」 「安達くん!?」
「え?」と顔を見合わせる美少女二人。キョトンとする一同。そして当の明日夢は清々しい笑顔でこれに応えるのだった
次週へ続く
13話
乱れる運命
たちばな。鬼のシフト表をチェックするヒビキとおやっさん。イブキの弟子・あきらが学校へ行く暇がなくて、どうにも可哀想なのだ
ちなみにヒビキは「特別遊撃班」という特殊なシフトに任命されたようです。各地の戦闘を助っ人して回る遊撃ポジションだそうな
あきらと同じクラスの明日夢に授業のフォローを頼もうと提案するヒビキ。賛成するおやっさん。そこへみどりが新開発したアイテムを手にやってきました
名付けて爆裂火炎鼓。清めの音を最大限に増幅するという新型音撃鼓である。今後の強敵相手の戦いに大いに役立ってくれそうです
その頃、とある山中。童子と姫が片膝をついて何者かに服従の礼を・・・おっと、再び登場。謎のバンパイアハンターD!
男は童子のあごを上げ、前回とは違った色の塊を口の中へとねじ込んでいく。小刻みに体を震わせる童子。いったい何が起ころうとしているのか
朝からの腹痛に顔を歪めつつ学校へ向う明日夢。ひとみも心配そうだが、途端にその顔がパッと笑顔に。なんと校門のところにいる人影はヒビキさんだ
ひとみに言い寄られても無反応のクセになんてやつだろう。このホモ小僧にひとみは勿体なさすぎるよ。よってひとみは俺のモノ!俺のモノ!
「学校までおしかけちゃって悪いな少年。あきらのことでちょっと頼みたいんだけどさ・・・」
「わかりました。僕にできる範囲で出来るだけフォローするようにします」
猛士の仕事で休みがちなあきらをフォローすることを明日夢は快く約束。喜ぶヒビキだったが、腹痛に苦しむ明日夢のことを気にかける
そんなヒビキの悪い予感は的中。時間とともに痛みがどんどん増していった明日夢はついに授業中倒れ、救急車で病院へと運ばれてしまうのだった
一方こちらは仕事の威吹鬼&あきら。今回の相手はうぶめ。まだ幼体のウブメの為、餌を取りに行こうとする童子と姫に威吹鬼が立ちはだかる
威吹鬼の音撃管による攻撃に対し、怪童子は例の強化装甲バージョン・武者童子へと変身する・・・・が!ここでその肉体に更なる異変が起きる
目は赤く輝き、口元からは鋭い牙。そして何を思ったか威吹鬼ではなく妖姫に襲いかかると、その肩口に鋭い牙を突き立てたではないか!げー!
「なッ・・・!これは・・・!」
「共喰い・・・?」
噴出す白い血を吸血鬼のように吸い始める童子。恐ろしきかな共喰いです。どうやら新たな変身は正気を保てず、理性を無くしてしまう模様
童子は妖姫の血液を吸い尽くすと、今度はなんと慈しむうぶめの幼体にむしゃぶりつき、食い尽くしてしまう。ボリボリムシャムシャ!
う、うぶめの赤ちゃんー!(絶叫)まだ小さい魔化魍だったのに・・・可哀想ね
そして食事を終えた童子は呆気にとられる威吹鬼とあきらをよそに、背中からはえた羽を使ってどこかへと飛び去ってしまいました。おのれバケモノめ
イブキから連絡を受けたおやっさんはさっそく調査を。ヒビキもまた、風邪をひいて寝込んだ香須実の代理・日菜佳と一緒に現場へ急行する
威吹鬼に目もくれず妖姫と魔化魍を襲ったところを見る限り、どうやらあの狂った童子は魔化魍を餌にしているらしい。ならばヤツの行き先は・・・
ヒビキとイブキは近くで魔化魍やまびこを追っている猛士の鬼の1人、弾鬼と合流することにする
一方、やまびこ出没現場は既に戦闘中。出ました弾鬼さん。既に「3人目」として登場が決定している轟鬼よりも先駆けて登場しちゃった意外性の男
身構えるポーズが前傾姿勢でなかなかカッコイイ。ワイルドっつーかなんつーか。ガオレンジャーとか仮面ライダーアマゾンみたいな印象を受けます
戦おうと身構えたそのとき、風のように例の発狂童子が乱入!やはり弾鬼を無視して2匹に襲い掛かると襲うと、あっという間に噛み殺してしまいました
「こいつか・・・イブキの言ってたヤツは!」
「よくもお父ちゃんとお母ちゃんをー!」と巨大魔化魍やまびこ登場。しかし狂い童子強い!目玉にワンパン叩き込んでKO
すげえぜ発狂童子!音撃武器も使わずに魔化魍を!「魔化魍は清めの音でしか倒せない」という設定を思いっきり無視だ!
あまりにもあっという間の出来事に呆気にとられ、何も出来ずに突っ立ってるだけの弾鬼。飛び去っていく乱れ童子をただ見送るだけである
現場に向かっていたイブキとあきらは空飛ぶ発狂童子を発見。先制攻撃で鬼石ドカドカを撃ち込む。威吹鬼の攻撃に敵意をむき出しに向ってくる童子
敵の素早い動きに苦戦しながらも、必殺の「音撃射・疾風一閃」を見舞う威吹鬼。なにせ巨大魔化魍をも仕留める鬼の最大攻撃です
いくらパワーアップしてようがこれを受けて無事でいられるハズは・・・アレぇ!?勝ったと思った次の瞬間、威吹鬼は信じられない光景を見る
なんと疾風一閃は翼を吹き飛ばしただけ。童子は態勢を立て直すと、体内に食い込んでいた鬼石を自らの気合いで外へと絞り出してしまった!げー
威吹鬼と合流しようと急ぐヒビキだったが、タイミング悪く不知火がパンク。ヒビキは日菜佳に修理を任すと、走って威吹鬼のもとへと向かう
走りながら音叉を木に打ち付けて響鬼に変身する。その走りはまるで心のあせりを体現しているかのようで鬼気迫る
そしてそんな響鬼の不安が的中したかのように、威吹鬼は童子と壮絶な戦いを繰り広げていた。音撃管が通じず、互いにパンチやキックの応酬
威吹鬼の蹴り技が華麗でカッケー。しかしパワーと体力で上回る童子が次第に威吹鬼を圧倒し始めると、一瞬の隙を突かれて背後に回り込まれてしまう
”ガブゥッ!!”
「ぐわああああああああああッッ」
鋭い牙が威吹鬼の左肩に深く突き刺さる。悲鳴をあげる威吹鬼。どんどん血を吸い上げていく童子の恐るべき攻撃に、あきらもただ震えてなす術がない
間に合うか響鬼!?そして弾鬼さんはどうした!緊迫の展開で次週へ続く!
14話
喰らう童子
発狂童子に左肩を噛み付かれた威吹鬼。鮮血を噴き出させ苦悶するも、何故か童子は口を離すと吸った血を吐き出してしまう
何か不味いモノでも口にしてしまったかのような反応。反撃に出た威吹鬼をぶっ飛ばした童子は、その眼光をあきらへと向けた
キスできるくらい顔を近づけて匂いをかぐ童子。俺のあきらがケダモノに犯られてしまう!
動揺する全国のあきらファン。しかし「こいつも不味そう」とばかりにあきらを放すと、どこかへと立ち去ってしまいました
守られたあきらの貞操(違う)どうやらコイツは完全にとも喰い専科。糧とするのは魔化魍だけのようです
「コイツか・・・!はあああああああああああッ!」
その直後。森の中を走る響鬼がトコトコ歩く童子と遭遇。すかさず背後から火炎弾を見舞います。主役のクセになんて不意打ち
火炎弾は見事に命中したものの、やはりダメージは無し。恐ろしい勢いで反撃に出た童子にたちまち追い込まれる響鬼
しかしそこへ威吹鬼とあきらが合流。音撃管で童子を銃撃すると、さすがに分が悪いと悟ったのかそのまま逃げ去っていきました
火炎弾はともかくとして、疾風一閃も通じない恐るべき強敵。響鬼達はひとまず日菜佳の合流を待って態勢を立て直すことに
「”乱れ童子”ですか」
「うん。こないだの鎧童子と同じ文献を調べてたらね。とも喰いする童子ってのが載ってて」
変種「乱れ童子」前回現れた鎧童子もそうだがここ近年における魔化魍のパワーアップ、そして出現率は自然のそれではない
おそらく何者かが「より強い魔化魍」を作るための実験を行っているのではないか、と推測するおやっさん。おお当たってるよ
あのバンパイアハンターDの行動はまさしく「より強い魔化魍」を作る実験に相違ない。しかし今回のは・・・?
「でもとも喰いしちゃったら元も子もないじゃないですか」
「それだ。ワザと作ったのか・・・それともとも喰いしないヤツを作ろうとして失敗したのか」
Dの思惑がどちらだったにせよ。乱れ童子が強敵であることに変わりはない。ヒビキはイブキと協力してこれを討つ決意を固める
同じ頃。明日夢が入院した病院へと駆け込んできたひとみは、偶然いとこの戸田山鳶造と再会
聞けば戸田山の先輩が入院しているため、その世話をしているという。出ました。この男が「3人目」である轟鬼
入院している先輩とはつまりカニにやられた弦の使い手・斬鬼。轟鬼は斬鬼の弟子なのだ
「高校の友達が授業中に倒れて」というひとみの話に、さっき会った郁子の顔がピンと来た戸田山はひとみを案内
手術室の前へとやってきたひとみは、郁子から明日夢が盲腸であることを知らされたちまち表情を曇らせるのだった
その夜。ベースキャンプのヒビキたちがディスクアニマル総動員で乱れ童子の行方を追っているころ、森の中に立つ人影
バンパイアハンターDです。なんか謎の液体を地面に注入すると、そこから童子と姫を作り出したではないか
なんだコイツ。品種改良だけじゃなくてゼロから魔化魍を生むこともできるのか。この2匹を作った目的は・・・・?
手術も無事に終了し、一夜が明けるとようやく目を覚ます明日夢。女性看護士に促され、院内を歩く練習をさせられる事に
点滴に足をひっかけて転倒しそうになってしまった時、力強く明日夢の肩を支えてくれる謎の男性が現れます
この人が戸田山の先輩、カニにやられたザンキさん。渋い中年の魅力にじみ出るいい男です
「入院ははじめて?」
「中学生かい?」
「そうか高校入学したばかりで入院か・・・ま、焦らずにな」
おぼつかない歩き方の明日夢にフレンドリーに話しかけてくれるナイスガイ。ですが微妙にホモっぽいぞ
しかし当の明日夢もホモですから。優しげなザンキさんの魅力にすっかり参ってしまった様子
「俺は今日が退院なんだ。入れ替わりだな」と去っていくザンキさんの背中をポーッとした表情で眺めるのでした
「お前は失敗作・・・よって我等が始末する」
乱れ童子の前に現れたのは昨夜Dが作った童子と姫。どうやら失敗作を抹殺するために放たれた刺客だったようです。ほう
2体は怪童子と妖姫に変身し乱れ童子へ突貫。少し遅れてディスクアニマルで場所を突き止めたヒビキ達が到着しました
ちょうど3体が固まっているのを確認すると、響鬼またも不意打ち。なんて卑怯な主人公なんだろう
固まってるとこに火炎弾を叩き込み、まずは怪童子と妖姫をまとめて撃破。一匹焼け残った乱れ童子を迎え撃ちます
連携攻撃で乱れ童子を追い込む2匹の鬼。響鬼が真正面で戦いつつ、威吹鬼に後ろから音撃鼓を貼り付けてもらうというセコい戦ぽ・・・
もとい頭脳的な作戦で太鼓のセットオンに成功。今こそ新型音撃鼓「爆裂火炎鼓」の力を見せろ!
爆裂強打の型!
「はあああああああああああああああッッ!!」
ドンドン!ドン!ドン!ドドォン!!
ぼが――――――ん!!!
凄えぞ爆裂火炎鼓!今までみたいにドコドコドコドコいう連打ではなく、重そうな強打をズドン!ズドン!と数発!
たちまち乱れ童子の身体から赤い衝撃波が迸り、派手な爆発音とともに爆発四散!乱れ童子滅殺完了!
「二人ともお疲れさまでした」
日菜佳の労いの言葉に、変身を解いたヒビキ、イブキはあきらとともに会心の笑顔で応えるのだった
15話
鈍る雷
朝。無事退院した明日夢は自室で手術の跡など確かめようとしてモゾモゾ。なんだか挙動不審者です。と、そのとき携帯が
ひとみの散歩のお誘いに返事をして通話を切ると、再びパンツに両手をつっこんでモゾモゾ
部屋へ入ってきた郁子は息子のオナニーを目撃してしまったと勘違いし、黙って出て行きました。なんて冒頭だろう
明日夢がダメな朝を展開していたその頃。とある山林にレジャーに訪れていた少年を、今回の童子と姫が今にも襲おうとしていました
と、そこに颯爽と現れて少年を救ったのは退院したばかりのザンキさん&その弟子・戸田山。少年を無造作に放り投げるあたり、かなりワイルドです
「いくぞ戸田山」
「はい!」
変体した童子&姫を前に、戸田山とともに自らも鬼へと変身するザンキ。弦使いの鬼は、ブレスレット変身鬼弦・音枷によって変身するのだ
スパパーン!と雷が落ちて、その姿を鬼に変える二人。ほとばしる雷でダメージを食らう童子&姫。変身エフェクトにも攻撃判定あるのかよ!
変身!仮面ライダー斬鬼!&弟子の変身体!
※(現時点の戸田山は鬼変化は習得しているもののまだ正式な鬼の襲名はしていないらしく、まだ公式サイトにも「轟鬼」の名は載っていない)
斬鬼は童子、戸田山は姫を受け持ち肉弾戦に。組み合いからハサミをへし折った弟子・戸田山に対し、師匠・斬鬼は負傷した右ヒザに力が入りません
戸田山が放り投げた姫をギターでぶった斬るも(クロザクロの御形みたいに)、童子のほうを取り逃がしてしまいます
「スンマセン斬鬼さん!スンマセン!」
「いや俺のせいだ。追うぞ!」
逃がしたのは自分のせいじゃないのにものスゲエ謝る戸田山。えらい体育会系な男です
逃げた童子を追った斬鬼と戸田山は師弟のコンビネーションでこれを撃破するが、ホッとしたのものつかの間。魔化魍化け蟹が出現する
「よく見てろよ戸田山」
房総の化け蟹には不覚をとってしまった斬鬼さんですが。弟子の前で2度もカッコ悪いところは見せられません
ギターを振り回しながらカニの脚を叩き折り、腹まで接近するとギターを思いっきり突き刺した。音撃弦『烈雷』はこう使う!
ってうわー!少し弦を弾いたところで化け蟹に暴れられ、ポーンと吹っ飛ばされてしまう斬鬼さん。どうも刺さり方が浅かった模様。やはり蟹に弱いのか
「斬鬼さん!」
叫ぶ戸田山。しかし起き上がった斬鬼さんは態勢を立て直し、蟹の腹に突き刺さった烈雷の弦に再び手をかけた!では改めてもう一度!
掻き鳴らせ!清めの音をッッ!
ギャイーン!!ドリュデドリュドリュドルリューン!!
ばご――――――――ん!!!
必殺の音撃で見事に化け蟹を滅殺。しかし消耗しきった斬鬼さんは息も絶え絶えに変身を解除すると、その場に倒れこんでしまう
「あらまぁ!戸田山さぁん!お久しぶりぃ〜ん!(媚」
戦い終えたザンキさんと戸田山。報告のために戸田山がたちばなへ電話すると、日菜佳がスゲエ黄色い声で対応。あーそういう仲なんか
必死にデートに誘おうとする日菜佳と、断るのに苦戦する戸田山。ザンキさんがため息をついて受話器を取り上げ、強引に電話を代わります
「あぁ、日菜佳ちゃん。ザンキだが」
「あわわ!す、すみませんザンキさん。あいにく今父上は不在なんですけど」
「そうか。実はちょっと話を通しておきたいことがあってね・・・」
次いでザンキの口から出てきたショッキングな言葉に、日菜佳も戸田山も激しく動揺するのだった
「ザンキさん!引退ってなんスか!引退って!」
「引退は引退さ。もう鬼にはならないって意味だ」
「そういうことじゃなくて!」
「あちこちガタがきてるんだ。復帰してみればこのザマさ。今日もお前がいなかったら正直危なかった」
ザンキの衝撃発言は引退宣言であった。ケガが癒えて復帰したものの、以前のように闘えなかった自分に戦士としての限界を感じたらしい
「あとはすべてお前に任すぞ」と弟子に気合を入れるザンキさん。しかし突然の師匠の引退を受け入れられない戸田山は激しく拒否します
「そんな!俺なんかまだまだ半人前です!無理っすよ、無理無理」
しかし時同じくして。魔化魍ヤマアラシの退治に向った裁鬼さんが苦戦しているという連絡がたちばなに届いていた。応援要請だ
裁鬼さんは斬鬼さんと同じ「弦使い」の鬼。それゆえ斬鬼さんが入院してるあいだ殺人的なシフトを組まされた気の毒な人です
その連戦の疲れから体調を崩しての苦戦だそうな。特に鎧童子だとか乱れ童子みたいな「強敵」が相手で苦戦してるワケではなさそう
おやっさん比較的は近くにいたザンキさんに裁鬼のサポートを依頼。引退についてはともかくとして、ザンキさんらは現場に急行することに
「さっきは取り乱してスンマセンでした・・・別にザンキさんの後を継ぐのがイヤとかじゃないんです」
「あぁ。わかってる」
現場に向かう車の中。いまだ戸田山は気持ちの整理がつかないでいた。半人前の自分に師匠の代わりなど務まるのだろうか
と、そうこうしているうちに現場到着。そこで二人が見たものは巨大魔化魍ヤマアラシと、ぐったりして動かなくなった裁鬼の姿だった
「さ・・・裁鬼さん・・・!?」
子供を守るように現れた怪童子&妖姫と対し、ザンキと戸田山も鬼変化。やはり変身エフェクトの雷でダメージを受ける童子が笑えます
しかし頼みの斬鬼さんは変身するや片膝をついてしまう状態。やはりさっきの戦闘のダメージがまだ残っているのだ
若き鬼・戸田山はこのピンチをどう切り抜けるのか?そして戦いに敗れた裁鬼さんの生死は?次週に続く!
16話
轟く鬼
師弟並んで鬼に変化するザンキさんと戸田山。しかし変身するなり片膝をついてしまう有様の斬鬼さんは、烈雷を戸田山に手渡します
「俺は童子と姫をやる。ヤマアラシはお前に任せたぞ」
言うなり妖姫に突進した斬鬼さん、これを正拳一発で爆裂粉砕。すげえパンチだ!
鬼闘術『雷撃拳』雷を帯びた斬鬼のパンチは一撃必殺の威力を秘めているのだ。響鬼の鬼火に相当する技である
姫を瞬殺した斬鬼は童子と戦いながら戸田山に指示を。その声に安心したのか、戸田山も烈雷を手にヤマアラシに向っていく
尻尾を斬り落とし、その先っぽに捕えられていた裁鬼の救出に成功。半殺しにあったようですがとりあえず命はあるようです。良かったね裁鬼さん
「音撃斬だ!」
斬鬼の声に烈雷をヤマアラシに突き刺す戸田山だったが、雷轟を取り付けようとした瞬間、ヤマアラシに弾き飛ばされてしまう不覚
戸田山の戦いにに気を取られていた斬鬼さんもまた童子に逃げられ、ヤマアラシも逃走。戸田山のデビュー戦は苦い結果となってしまった
「・・・斬鬼さんスンマセンでした!スンマセンでした!」
戸田山は自分のミスをひたすらに詫びつつ、やはり自分には師匠の代わりなどできないとザンキさんに弱音を吐きます
「なんつーか・・・斬鬼さんが居ての俺だから・・・俺がとどめを刺すとかってのは有り得ない感じがして」
「なるほどな・・・わかった。じゃあ俺との2年間はすべて忘れろ」
あまりにもつっけんどんなアドバイスを送るザンキさん。信頼する師匠の突き放したような言葉に、戸田山は戸惑いを隠せません
その頃。足立家を訪ねてきてくれたヒビキは舞い上がった郁子を相手に苦い顔。明日夢はそんな空気を打破するようにヒビキを散歩へと誘います
ヒビキからもらったコンパスを肌身離さず心の支えにしてきたという明日夢に、ヒビキは何事にも頑張ろうとする明日夢に自分も好感を持ったという
「まぁ、なんていうかアレだな。少年はオレと似ているところがあるのかもしれないな」
「ヒビキさん・・・・・もしかして僕のこと弟子にって思ってます?」
”ピシィッ”
鋭い明日夢の反応に思わず動きを止めてしまうヒビキ。「弟子にするつもりはない」そうですが本心のトコロはどうなんでしょ
「少年だって鬼にはなりたくないだろう?」
「ええ、スイマセンけど」
キッパリと断言する明日夢。こんな時だけ男らしいというのはどうかと思うが
それでも師弟の関係に似た心の絆を改めて感じるヒビキと明日夢。晴れやかな笑顔を見交わしながらその場を別れました
一方。たちばなへやってきたイブキとあきらもザンキ引退、戸田山のデビューを知らされる
「そうですか戸田山くんが・・・この忙しさの中独り立ちは大変でしょうね。あきらも学校に行かせてやれてませんし
ボクも高校生から鬼をやってましたから友達とかいなくて・・・あきらには出来るだけ登校させてやりたいんですが」
ハードスケジュールの中の独り立ちを余儀なくされた戸田山への気遣い。そしてなかなか高校へ通えない弟子・あきらのこと心配するイブキ
ザンキと戸田山、イブキとあきら、そしてヒビキと明日夢。それぞれに絆で結ばれた3組の「師弟」であった
「オレのやり方を真似するな。オレの指示は忘れろ。お前はお前の戦い方を編み出すんだ」
それがザンキさんのアドバイスだった
戸田山は烈雷を手に一人で素振りを始める。ただ闇雲に振り回し脚をもつれて転倒するジレンマの中、ふと何かを閃く
烈雷を逆手で握る戸田山!お前は比駕中の甲斐か!
しかしコレがハマったらしく、途端に見事な動きを見せ始める戸田山。遠くからそんな弟子を見つめていたザンキさんも安心した表情だ
「去年の忘年会・・・お前がヒビキに腕相撲で勝っただろ。あの時みんな”戸田山はもう独立だ”って
俺を悪者みたいに言ったが・・・思えば俺はお前とコンビを組んでるのが楽しかったのかもしれんな」
「そんな。俺のほうこそっスよ・・・いつまでもザンキさんとコンビでやりたかったです」
その時、偵察のディスクアニマルがヤマアラシを発見。ザンキさんと戸田山師弟はすぐに現場へと向かう
道中、ザンキ引退の報を聞いたヒビキから電話が。ヒビキにとってもザンキさんは世話になった先輩なのだ
「聞きましたよ引退。えらい急な話でビックリしましたよ・・・・永い間お疲れ様でした」
「あぁ。俺の抜けた穴は戸田山が埋めてくれるさ。今電話代わるよ」
「よ。いきなり大変なデビューになったな。大丈夫か?」
「あ、あああああ、ヒビキさん!だだだ大丈夫っスよ!」
戸田山緊張しすぎ。どれだけ裏返ってんねん
「あんまり緊張してると結構ヤバイぞ。戸田山は戸田山なんだ。気負わないで頑張れ」
ザンキさんを労わりつつ戸田山を励ますヒビキ。あくまでも明るい口調だが、やはりその心中は複雑なようだ
さて決戦。現れた童子に戸田山は怒りの鬼変身。激しいパンチで童子を追い詰めていくが、そこへヤマアラシも現れた
巨大針を放ちつつ踏みつけようとするヤマアラシ。苦境に立たされる戸田山だが、師匠ザンキは変身せず見守っているだけだ
烈雷を投げつけ童子を倒すと、烈雷でヤマアラシの足をザックザックと切り裂いていく。バランスを崩し倒れこむその巨体!
ヤマアラシに烈雷を突き刺す戸田山!掻き鳴らせ!清めの音を!
「音撃斬・雷 電 激 震 !」
ギャイィィーン!!ドリュドリュドリューン
ズギャギャギャギャバリバリバリビィーン!
ぼが――――ん!!!!
力強く、そして激しく弦を弾く戸田山。激しい音撃の末、ついにヤマアラシの巨体は爆発四散した
魔化魍ヤマアラシ・滅殺完了!デビュー戦を見事に飾った戸田山。精根尽き倒れこむ弟子を師匠も祝福します
「よくやった。でもよお前・・・顔だけの変身解除とか覚えたほうがいいぞ」
「え?・・・・ああう!」
言いながら毛布をかけるザンキさん。全裸の戸田山がすごく恥ずかしそう。ほーなるほど・・・鬼外皮の下は素っ裸なのか
戸田山勝利の報告を受けたたちばなの面々もホッと一息。一人の鬼の引退、そして新たな鬼の誕生にヒビキも新たな力の躍動を感じ取る
そしてラスト。キャンプをたたみながら戸田山に鬼の名前をつけてやるシーンで締め
「轟鬼(とどろき)ってのはどうだ?」
「轟鬼・・・いいですねそれ!もしかして俺の戦いぶりから浮かんだとか?」
「調子に乗るな。”とだやま”だから”と”で浮かんだだけだよ」
「えーそんなぁ」
肩を落としながらも喜ぶ戸田山。独り立ちという形で師弟関係は局面を迎えたものの、そのコンビの良さは健在であった
次週へ続く!
17話
狙われる街
連日の猛士の仕事に追われていたあきら、この日ようやく登校です。制服姿に劣情を催してしまいそうだ
ヒビキからあきらのケアを頼まれていた明日夢は、さっそく欠席の間のノートのコピーを手渡します。雰囲気もいい感じですが・・・
仲良さそうに話す二人を遠くから見つめる人影あり。ジェラシー丸出しのひとみです。これはお約束の三角関係発動か
その頃、どこぞの竹林。ヒビキはみどりが新たに開発した新武器の実験を行っていました
「はああああああああああああああああ・・・・・」
響鬼が音撃棒に気合を込めると、なんと噴き上がった青白い炎が鋭い剣のような形を成したではないか
シュパァアアアン!!ガコーン
袈裟斬りに振り下ろした炎の剣は鋼鉄の棒をまるで大根のように真っ二つ。切断対象を高温で溶断するのか、ものすごい切れ味です
しかし満足のいく結果が出たと思ったその直後、突然棒の先端の鬼石が破裂。まだ出力に難があったようだ。つまり失敗作である
ヒビキとみどりは落ち込む間もなく、すぐに気合いを入れ直してまだ数種類ある新型武器を次々と試していく
敵は何者かの手によってパワーアップを遂げている。火炎鼓のように、猛士側もそれに対抗できるだけの新たなる力が必要なのだ
「でもこないだの・・・乱れ童子だっけ?あれ以来は鎧になるヤツとかは出てないんだよな・・・
焦って実験して失敗したもんだから慎重になってんのかもな。それで今は別の実験をやってんのかも」
「またやっかいなのが出てくるってこと?縁起でもないこと言わないでよね」
だが。そんなヒビキの悪い予感を裏付けるように新たな童子と姫が活動を開始していた
しかも今度は東京のど真ん中。さっそく道に迷ったOLを路地へと誘い込むと地下へ落とし、姿を現さぬ魔化魍のエサにしてしまう
同じ頃、イブキは香須実を伴ってブティックへ買い物に。香須実ご推薦のお店でシャツなどを見て回るイブキ。浮かれてます
そのくせ意外と優柔不断でなかなか決められないイブキに苛立つ香須実。俺もコイツとの買い物には付き合いたくないな
「まったくイブキくんは一人じゃなんにもできないんだから・・・吉野にいた時から変わってないわ」
「そうですね。香須実さんに任せておけば安心っていうか。確実だからつい・・・・」
そんなしんどい洋服選びも無事終了。喫茶店で一息入れる二人ですが・・・なんでしょうかこのイブキの甘えん坊ぶりは
少年のようにキラキラした瞳と相まって、全国の腐女子にヒットしてそう。そのときイブキが雑踏の中を徘徊する童子と姫を発見した
「・・・・・そんなまさか!?童子と姫です!」
いつにもまして怪しさ満点の童子のビジュアルが笑える。インチキ中国人みたいな変なヒゲ生やしてます
こんな街中に魔化魍が出たというのは前例がない。やはり品種改良された特異体なのか。いずれにせよ放っておけない緊急事態である
店を飛び出したイブキはディスクアニマルを放つとすぐにあきらに連絡。香須実と一緒に謎の都会童子を追撃します
ちなみにディスクアニマルは工学迷彩によってその姿を背景に溶け込ますことが可能。おーすごい。製作単価どれくらいすんだろうな
仲よさげな明日夢とあきら。そんな二人の雰囲気に不安丸出しのひとみ。恋してます少女。マジで明日夢には勿体無い
しかし察しのいいあきら。ひとみの気持ちにすぐに気がつくと、明日夢がヒビキに頼まれて自分のためにノートをコピーしてくれていることを知らせる
「ヒビキさんに頼まれて・・・?そっか、そうなんだ」
途端に表情を明るくするひとみ。明日夢のドコがそんなにいいんだ!くそう俺のねんごろになってくれよ!
すっかり仲良くなった美少女2人はそろって明日夢の前に立つと、とびきりの笑顔を見せるのでした。両手に花とはまさにこの事。明日夢め・・・
しかしイブキからの連絡を受けたあきらはすぐに学校を早退。家に帰って烈風とディスクアニマルを準備し、イブキ達のもとへと向かいます
イブキの連絡を受けたおやっさん。とりあえず第一発見者のイブキを今回の担当とし、“特別遊撃班”のヒビキをサポートにつけると連絡
連絡を受けたヒビキは一刻も早く合流すべく現場に向うが、それより先に童子と姫が新たな人間に狙いを定めた
しかし丁度ディスクアニマルの導きで現場に到着したイブキ&香須実。機転を利かせて狙われた人たちを逃がすと、イブキが颯爽と鬼笛を取り出します
変身!仮面ライダー威吹鬼!
「きぃ・・・・鬼か!」
「お前達の相手はボクがするよ」
喫茶店での甘えん坊はドコに行ったのやら。ひとたび戦闘となればこの凛とした格好良さ。そこにシビれる!憧れるゥ!!
妖姫の水流攻撃に苦戦しつつも爪パンチ一発でこれを撃破する威吹鬼。童子がドラム缶やら鉄パイプやらを思いっきり投げつけてきますが・・・
「はあああああああああああああああああああ・・・・・ッ!」
シュオオオオオオオオオオ・・・・・・・!!
おっとなんだコレは。威吹鬼が気合を込めると、その両腕に凄まじい風が発生してそのまま留まったではないか。さながらカマイタチのグローブ!
投げつけられたドラム缶も鉄パイプも、その風の拳に触れるや否や真っ二つに切り裂かれてしまいました。うひょー威吹鬼カッケー!
ズシュッ!ぼが―――ん!
フライングニールキックが童子の体を深く斬り裂く。足にも発生できるのかカマイタチ。乱れ童子と闘った時もコレ使えよ
が、ホッとしたのも束の間。地面がガボン!と大きく陥没すると、地中から不気味な肉色の塊が飛び出してきた。なにこれ酷くグロテスクね
「魔化魍か・・・」
モゾモゾ蠢く巨大ナマコのような醜い姿。全身からウジャウジャ生えた触手。今までの魔化魍のデザインとは一線を画した気持ち悪さです
触手をムチのようにして襲い掛かる謎の物体X。主人を援護するため、3匹のディスクアニマルが飛び掛りますが・・・・
「なにィッ!?」
”バクンッ!!!”
ギャーなんだこりゃ!巨大ナマコの口がまるで寄生獣のように開いて、ディスクアニマル一口でを飲み込んでしまった!
一瞬口の中でバタバタと暴れるも、すぐに強力な消化液で溶かされてしまうディスクアニマル達。まるでB級ホラーのモンスターのようだ
いったいこの謎の物体Xは何なのか?次週に続く!
18話
挫けぬ疾風
謎のグロテスク魔化魍物体Xと戦う威吹鬼。襲い来る触手をキックで払うが、中から噴出す液体を浴び傷を負ってしまう。強力な酸か
だが地下の穴から物体Xにヘソの緒のように伸びている長い触手に目をつけた威吹鬼。鬼ヅメを突き立ててみると、これが予想通りのビンゴ
体液を吹き出し苦しみ始めた物体Xはたまらず地下へとトンズラ。とりあえずこの場は撃退に成功したが、酸を浴びた鬼ヅメは溶かされてしまう
それにしてもグロテスクなあの遊星からの物体X。いったいいかなる魔化魍なのか
「大ナマズ・・・・ですか」
「うん。イブキくんが戦ったのはおそらく大ナマズの胃袋だ」
おやっさんに報告したイブキ。早速物体Xの明解な正体を聞かされました。なんとアレ大ナマズの胃袋ですって
大ナマズの生息地として、行徳か八丁堀、東雲の地下のどこかにいる可能性が高いという事になり、イブキは香須実とともに探索を開始
連絡を受けたあきらもイブキらと合流すべく急行。同時にヒビキもみどりとともに東京へと道を急ぐ。はたして大ナマズはどこに?
「でも大ナマズってイブキくんの音撃管じゃ戦いにくい相手なんでしょう?どうするの?」
「大丈夫。烈風があれば戦い方はあるんです」
心配そうに聞く香須実に対し、笑顔でそう答えるイブキ。爽やかベビーフェイスに歴戦の鬼の頼もしさというギャップが格好イイぜ
というワケでまずは行徳にある地下のダムを調べたイブキ達ですがここは空振り。次に2番目のポイント、八丁堀へと向かいます
連絡を受けたあきらは八丁堀へと行き先を変えるが、そのあきらの前にあの謎の男が現れる。バンパイアハンターD
男の発するすさまじい邪気に当てられ、意識を失て倒れこむあきら。だがDはあきらには目もくれず歩き去ってしまいました
あきらが変態ロンゲの餌食になってしまう!とハァハァした視聴者には肩透かしです。何なんでしょう
その頃、明日夢はあきらに渡すノートのコピーを持ってたちばなへ。すると店は客でいっぱいで日菜佳はてんやわんやの忙しさ
店の奥へと行こうとした明日夢は客に店の人間と間違えられ、否定もせずにお茶を汲んであげたりとお人好し炸裂
てんてこ舞いの日菜佳に頭を下げられると、明日夢は急遽ピンチヒッターとして店を手伝うことに。ユニフォーム姿がハマッてるぞ
で。2番目のポイント八丁堀も外れ、大ナマズの巣は東雲に絞られました。意識を取り戻したあきらも連絡を受けて東雲へ向かいます
東雲へやってきたイブキと香須実。地下の排水施設へと入ろうとするイブキを、香須実はあきらかヒビキが来るまで待つよう提案するが・・・
「もう随分時間が経ったしさっき与えた傷も癒えてる頃です。放っておけばまた人間を襲かもしれません
すぐにあきらも来ると思いますし。鬼として頑張ってきます」
「・・・・・鬼としてのイブキくんは一人前ってことだね」
そう言って排水施設へと入っていくイブキの背中に、香須実はカチカチと火打ち石を打つマネを
猛士の鬼・威吹鬼としての顔。それは彼女の知っている甘えん坊の青年イブキとはまったく別の、力強く頼もしい男の顔であった
地下排水施設を見回るイブキは、やがて貯水槽にオオナマズの巨大な魚影を発見。でっかくてすげーこえー!
いや大きさ自体は今までの魔化魍と同じくらいなんですが。やはり巨大水棲生物が水面下にヌーッとうごめく姿ってものすごい怖いよね
変身した威吹鬼の前にさっそく現れる物体X・・・もとい胃袋。先週使ったカマイタチをまとう術を使って攻撃だ!
ズシュバシュドシュ!あんま効いてねえー!鬼ヅメを突き刺しますがやはり体液を撒き散らすだけで致命傷にはなりません
ついにその消化液をまともに全身に浴びてしまう威吹鬼。苦悶の叫びをあげて大ピンチ・・・・って火炎弾ぼがーん!
「響鬼さん!」
「無事か威吹鬼!そら、あきらからの届けモンだ!」
救援に間に合った響鬼がピンチを救う。受け取った烈風を手にすると俄然本来の戦闘力を取り戻す威吹鬼。ガンガン銃撃を撃ち込みます
たまらず本体に引き上げる胃袋。威吹鬼は烈風をトランペットモードにするとその後を追って水中へダイブ。自殺行為?いやいや・・・
既に鬼石は十分に撃った!漆黒の水中でうごめく巨大な魚影に対し、威吹鬼は真っ直ぐに烈風を向けた
たやすいぞ!音が水中を伝わるのはッ!(ジョジョ第1部風)
音撃射『疾風一閃』!!!
バッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!
ぼが―――――ん!!!!
胃袋に鬼石を大量に撃ち込まれていた大ナマズはひとたまりもありません。派手な水柱を上げて飛び跳ねるとそのまま大爆発!
魔化魍大ナマズ滅殺完了!東京魔化魍クライシスはイブキの手によって防がれたのでした
ラスト。満員だった客も帰り、日菜佳も明日夢もクタクタのたちばな。そこへ仕事を終えたヒビキら一行が帰ってきた
店員着姿の明日夢に声を出して喜ぶヒビキ一同。照れる明日夢はさっそくあきらにノートのコピーを手渡して談笑
若い二人のやりとりをからかうイブキと、そのイブキを目を細めて見つめる香須実
「いつの間にかイイ男になっちゃってさ・・・・」
あー今更だけど今回の話はイブキ×香須実の成立話だったわけか。「子供扱いしてた彼が急に男に見える」ってなんてお約束だ
そこへひとみもやってきて一気に賑やかになるたちばな。おやっさんがサービスでだんごを振る舞うことになり、大騒ぎの一同でしたとさ
キレイにまとまったところで次週に続く
19話
かき鳴らす戦士
「音撃斬!雷電激震!!」
ギャイーン!ばごーん!
「音撃斬!雷電激震!!」
ギャイーン!ばごーん!
師匠ザンキから免許皆伝を受け、鬼として独り立ちしたトドロキ。昨日は海で、今日は河で、バケガニ退治に奔走します
どういうワケか最近はバケガニがやたらと発生しており、弦の使い手である轟鬼は休む間もない大忙しの毎日なのだ
「6月3日!バケガニ通算3匹目撃破っ!」
溢れる若さを持て余すかのようにバケガニを軽くぶっ飛ばすと、ノリノリで一曲かき鳴らして自らに気合いを入れる轟鬼
記録映像を撮影中のリョクオオザルもウッホウッホと嬉しそうに小躍りしてます。むう、可愛いなコイツ
一方その頃、どこぞのモトクロス練習場。華麗なジャンプを決めて疾走するライダーはなんとヒビキさんじゃありませんか
どうやら本格的にバイクの練習始めたみたい。コースに迷い込んだ子犬を避けようとして転倒したものの、そのライディングは見事なもんです
「すごい上達したじゃない!まだ止まるのだけは苦手みたいだけど」
練習を見に来ていた香須美もその上達ぶりには感心した様子。これで作品タイトル通り、ヒビキもいよいよ”ライダー”デビューか
同じ頃、たちばなではイブキとあきらがオオナマズ退治&例のバンパイアハンターDに遭遇した報告を
吉野の本部からは「十分警戒するようにと言って来ている」と、おやっさんもいつになく真剣な表情です
さて。そんなたちばなは今日、明日夢がアルバイトとしてデビュー
指導を受けながら、暖簾をかけたりしているとトドロキがやってきました。途端に浮かれまくる日菜佳
猛烈アタックに押されてあたふたするトドロキでしたが、明日夢を紹介されると例によって几帳面に挨拶
「安達明日夢です。始めまして」
「始めまして、自分はトドロキっす。よろしくお願いします」
一回りほど年下の小僧相手にも「〜っす」ってのが体育会系丸出しで笑える。なんて実直な男なんだコイツは
「この人も鬼なのか」と興味津々な明日夢。それにしても日菜佳とトドロキの関係って一方通行なんだろうか
「いやぁ〜、若さだねぇ。見事な食べっぷりだ」
「ハイ!やっぱり体力使うんでしょうか。独り立ちしてから以前より食うようになりました!」
たちばな特製三色だんごを凄まじい勢いで食い尽くすトドロキ。流石は体育会系。大皿てんこ盛りのだんごがあっという間に胃袋へ
食い終えるとニコニコ笑いながら活動記録のディスクをおやっさんに手渡し、ふかぶかと頭を下げる。爽やかすぎるぜお前!
「活動記録ッス。見ていただいて気がついた所などあれば是非御指導してください!」
「本当に真面目だねぇ君は。日菜佳と一緒に居るときもそんな感じなのかい?」
おやっさんのメガネがらりーんと光る。やはり男親。お父さんモード発動です
気まずくなったトドロキは逃げるように撤退。日菜佳はトドロキを見送りながら、次のデートの約束などとはしゃぐ
店を出ようとした時、丁度そこへ入ってきたのは従姉妹のひとみです。意外なところでの再会に驚く従妹同士
「あれ?富蔵兄ちゃんなんで?」
「あ・・・う、うん。ちょっと仕事の関係でな」
バカ正直に話すぎ。そんなんじゃそのうち正体バレるぞお前
なんとかその場をごまかしたものの、勘のいいひとみは「ヒビキさんと同じ仕事してるのかな」などと。ほらバレそうじゃん
こりゃヤバイ、とその場をトンズラ雷神に乗ったトドロキ。ハンドルを握ると前を向き、鬼としての心得を高らかに斉唱するのだった
「一つ、常に平常心で事に当たるべし!
一つ、常に力まず自然体を心がけるべし!
一つ、常に周囲に気を配り視野を広く持つべし!
一つ、常に笑顔を忘れず!女性には……やさしく接するべし」
結局のところ、日菜佳との仲は結構上手くいってるみたいです
トドロキが仕事に出発してからしばしの後。療養を終えたザンキさんがたちばなへやってきました
「あれ?あなたはたしか・・・・」
「ん。君はあの時の病院の・・・・?何かと縁があるな」
病院で出会ったあの人もどうやら鬼だったみたい。明日夢のバイト一日目は猛士のお客さん万来で興味津々です
しかしザンキさんは明日夢とツーショットになると途端にホモっぽく見えるのは何故だ
さて。明日夢との挨拶を済ませて奥の部屋に通されるザンキさん。おやっさんからトドロキの活動報告を見せられますが・・・
「・・・・・・・どうだいこれ?」
「・・・・・・なんでしょうかね」
そこには魔化魍を倒した後、ノリノリで一曲演奏するトドロキの姿が
「ザンキくんが教えたワケじゃあないんだね?」
「ええ。これはあり得ないですね」
理解不可能なトドロキの行動に対し、眉をひそめて首をかしげるおやっさん&ザンキさん。おいおい了見が狭いなオッサンども
勝ったら気持ちよく一曲も弾きたくなるだろ普通!大目に見てやれよそれくらい
ラストシーン。ハイキングに来ていた家族連れを人間を襲おうとしていたバケガニの童子と姫。颯爽とそれを救うトドロキ
すぐさま轟鬼に変身すると、さしたる苦戦もせず2体を切り裂いた。烈雷Vの字斬り!ぼがーん
余裕の瞬殺。しかしホッとしたトドロキをぐわっしと挟む巨大なハサミ!いつのまにか背後に忍び寄っていたバケガニだ
巨大な赤いバケガニのハサミで体を締め付けられた轟鬼。一転ピンチに陥ったところで次週へ続く!
20話
清める音
ギリギリと轟鬼の身体を締め上げるバケガニの大ハサミ。しかしここで体育会系のパワー爆発
持ち前の馬鹿力でハサミを押し戻し、果てはそのまま粉砕!一気に反撃に出るや烈雷をバケガニの腹に突き刺す
更に体育会系パワーはおさまる所を知らず、なんと烈雷をブッ刺したままバケガニの巨体を持ち上げる!
バケガニを担ぎ上げたまま、バックハンド奏法で叩き込まれる雷電激震。バケガニは轟鬼の頭上で爆発四散した
「いよっしゃあ!!」
でーででででーででーででーでででーでででー♪
勝利するや否や激しく烈雷をかき鳴らす轟鬼。おやっさんとザンキさんが首を傾げた例の行動。一体どんな意味があるのか?
たちばなでのアルバイト初日、さっそく皿を割ってしまう明日夢。つーかお盆の持ち方変すぎ。そら落とすわ
いきなりの失敗に落ち込む明日夢。おやっさんはそんな明日夢に声をかけると、店の地下にある猛士の部屋へと連れて行く
皿を割った件で怒られると萎縮していた明日夢に、おやっさんはそこが猛士の関東支部であることを教える
魔化魍が現れたときには自分も日菜佳と部屋に篭ってしまうことになるから、その時は店を任せっきりになる。という説明であった
怒られると思っていた明日夢は安心して胸をなでおろす。つーかあの変なお盆の持ち方は直しとけよお前
さて、新たな海岸へとやってきたトドロキは早速ディスクアニマルを放ち魔化魍の捜索を。と、そこへザンキさんがやってきました
師匠の訪問に大喜びのトドロキ。が、ザンキさんは轟鬼の奇妙なパフォーマンスの意味を聞くためワザワザ来たのだった
「で・・・・アレ、何なんだ?」
「いやその・・・何かと言われると答えづらいんですけど・・・アレはそのう・・・
俺的には戦った場所を清めてるつもりなんです
俺はまだ未熟だから・・・魔化魍を倒してもまだそこらに邪気が漂ってるような気がして」
勝利の余韻でノリノリで弾いてたんじゃなかったのか!
邪気を払う為、戦った場所を清めている意味での一曲演奏。それがあの行動の理由。ホント真面目なやっちゃなーコイツは
ザンキさんの言いつけを守り、あくまで「自分なりのやり方」を貫いていたトドロキ。その奇妙な行動も「俺流」の一つだったのだ
「けど確かに・・・そんなんじゃダメなんすね。これからは不安が残らないように音撃を鍛えます」
サポーターもおらず、たった一人で日々の戦いにいっぱいいっぱいのトドロキ。そんな弟子を見て師匠・ザンキは何を思うのか
少しの後。ヒビキと香須実が大量のメロン大福持ってトドロキの陣中見舞いにやってきました
魔化魍退治ににトドロキが出かけた後、ザンキにトドロキのサポーターになることをそれとなく勧める香須実
「頑張り屋の新人さんにこそ、ちゃんとサポーターがいてあげた方がいい思うんです」
「”網切り”ですか」
「うん、バケガニが連続して現れる時がよくない事が起こるって文献を調べてたらね。間違いない」
おやっさんの連絡で今回の魔化魍がバケガニではなく網切りである可能性が高くなった
網切りと言えば水木しげるの絵でもおなじみの空を飛ぶ妖怪。弦では戦いにくい相手ということで、急遽響鬼がフォローに向かう
一方。現場で怪童子と妖姫と戦っていた轟鬼は羽根によって自在に飛行する2匹に、今回の敵がバケガニでない事を確認する
しかし例によって烈雷をぶん投げるといったワイルドかつ単純戦法でこれを撃破。魔化魍網切りとの勝負に挑む
羽根を広げその巨体を舞い上がらせようとする網切り。一度飛び立たれてしまえば苦戦は必死と、尻尾を引っ張って食い止める轟鬼
馬鹿力でなんとか押さえつけてはいるものの、烈雷を弾き飛ばされ攻撃に移ることができない。どうしようと困っている所で響鬼推参!
網切りの背に飛び乗ると音撃棒を炎の剣に変える。過去の経験を踏襲し、絶妙のバランス感覚で暴れる背中からも振り落とされません
「そう何度も振り落とされないっつーの!」
シュパァァアアアアアン!!!!
袈裟斬りに振り下ろした炎の剣は見事に網切りの羽根をスッパリ。苦痛で飛び跳ねる網切りに放り出されて響鬼海へ転落
何だよ結局落ちてんじゃん!なんて駄目なロデオカウボーイだ
そこへタイミングよく走りこんできたザンキさんが烈雷を拾い、轟鬼にパス!そのまま背中に飛び乗って突き刺した!
掻き鳴らせ!清めの音をッ!
「音撃斬!雷電激震!」
ギャイィィーン!!ドリュドリュドリューン
ズギャギャギャギャバリバリバリビィーン!
ばごーん!響鬼の援護と師弟の息のあったコンビネーションにより、「魔化魍・網切り」見事滅殺完了
力尽きてです座り込む轟鬼に近づき声をかけるザンキさん。弟子は師匠と再び一緒に戦えたことにスゴイ嬉しそうです
「ありがとうございましたザンキさん!烈雷を投げてくれたタイミングとか完璧だったっすよ!」
「どうした?例のアレはやらないのか?」
「え?いやでもアレはもう・・・・」
「何も間違ったことをしていたワケじゃないんだ。あれがお前流だろう。これからも続ければいいさ
勘違いされやすいのは仕方ないが・・・それもお前が頑張っている証拠だ
これからは一人前になったお前の尻拭いをしてやるか
おやっさんからはコーチの話をもらっていたがな。サポーターに変更してもらうよ」
「それって・・・それって・・・ザンキさん!イヤッホー!!!」
ザンキさんの言葉の真意を悟った轟鬼は大感激。この嬉しさよ天に届けとばかりに、激しく烈雷を弾き始めるのだった
頭に海草をのっけたまま海から上がってきたヒビキは、そんな轟鬼のパフォーマンスを不思議そうに首をかしげる
「なんですかあれ?」
「フッ・・・・ま、あいつ也の鬼らしさってことだな」
一心不乱に掻き鳴らす清めの音が、いつまでも海辺に響いていた。師弟コンビ復活で次週に続く!