21話

引き合う魔物

「おかげさまで我が子、ウブメを育て上げることが叶いました」
「此度は我が兄妹たちと落ち合うのが楽しみです」

冒頭、とある山中。例の
バンパイアハンターDの前で恭しく頭をたれる童子と姫
話を聞くにコイツらはウブメの童子&姫で、魔化魍も十分な大きさに育っているようですが。兄妹て何でしょ?落ち合う?はてな?




その頃たちばな。そんな悪意の胎動を知ってか知らずか、過去の文献資料をひっくり返しつつ魔化魍対策を練るおやっさんら
「奴等は確実にパワーアップしてる。俺達ももっともっと鍛えて強くなるしかないんだよ」
力説するヒビキ。まぁ今更なんぼ鍛えたってどれだけ伸びるの?って話なワケで。もうじき登場となる強化形態「紅」の前フリですな
たちばなにかかってくる電話。おやっさんらが作戦室に篭っているので、店番をしている明日夢が対応するのですが・・・
『あーダンキですけど。みどりちゃんおる?・・・・・って誰だ?アンタ』
「すみません。みどりさんはおりませんが・・・えっと僕はアルバイトの安達といいます」
『バイトぉ?たちばなが?おいおい冗談言うなよ』
第13話で乱れ童子と少しだけ戦闘した
弾鬼です。演じる伊藤慎さんは響鬼のスーツアクターを演ってる方ですが・・・
なんか見た目
ガラの悪いドランクドラゴン鈴木。えらい短パラな男のようで、会話が一方通行です
見かねたヒビキが電話を代わってくれましたが、明日夢はもう電話の相手に
完全にビビリ気味。気の毒になー
ちなみにダンキの出番は
これだけ。今後も出演はあっても、これくらいのチョイ出しかないと思われ
明日夢より気の毒なのは実はこの人だったり




さて。場面変わって湖の畔に立つ童子と姫、そして大きく成長したウブメ、更にはバンパイアハンターDが居合わせていた
と、そこへウブメ退治の仕事にやってきたイブキとあきらが到着。鬼としてはイブキが初めてのDとの直接対決になります
「コイツが・・・・ッ!?」
すかさず烈風を構えるイブキ。だが余裕のDがすーっと手をかざすと、その手の平に黒い炎のようなものが出現
強力な思念波のようなものをイブキとあきらを捕縛すると、そのまま湖中央まで吹っ飛ばしてしまいました。流石に強いぞD
追い討ちをかける童子&姫。しかし何故かこのチャンスにトドメは刺そうとはせず、ウブメとともに去っていってしまいました


その頃。イブキ達とそう遠くない現場でヤマアラシ退治をしていたのは、ザンキさんとのコンビも復活して勢いに乗る轟鬼
しかしヤマアラシとの戦闘に気を取られている隙に姫童子の奇襲を喰らってしまい、
いいようにボコボコ
「鬼は外・・・鬼は外だ。これに懲りたらもうついてくるなよ」
こちらもやはり
トドメを刺さずヤマアラシとともに去る童子&姫。理由があって見逃してるワケじゃないよなぁ・・・
いわゆる
特撮のお約束で見逃してもらったイブキ組&トドロキ組。果たして逃げた魔化魍達の目的とは・・・・?




「ヒビキさん。今日みたいな事もあるし、ボクもできるだけ猛士の事を知っておくべきだと思うんです」
「おお・・・そうかそうか。いやあ少年からそう言ってくれるとはありがたいな
今日はイブキは嬬恋、トドロキは軽井沢でそれぞれ仕事があってな・・・・」

茶道教室をやっているお得意様へ菓子を届けるため、ヒビキと一緒にでかけた明日夢。道すがら猛士の事をレクチャーしてもらいます
ところが何故か話は脱線していき、いつの間にか
ひとみあきらどっちが好きなんだ?」という色恋話に
恥ずかしいので、ヘラヘラと話を適当にはぐらかす明日夢。踏み切りの隣に立ったセクシー女性の胸元に視線釘付けです
ヒビキさん
オヤジモード全開
明日夢
エロ小僧モード全開
なんなんでしょうかこの二人組は。んなやりとりをする2人の前に噂をすれば影。偶然ひとみが現れて一緒になりました
「若い子の話すのが好きなお婆ちゃんでね」と、ひとみも一緒にお得意様のお宅へ。しかし、ヒビキが声をかけても誰も出てこない
異変を察知したヒビキが庭の方へと回ると、なんと
胸を抑えて苦しむお婆ちゃんの姿が!
持病の発作か何かでしょうか。ヒビキは明日夢とひとみに看病を任すと、自分は医者を呼びに街へと駆け出していくのだった
なぁ、これって救急車呼んだほうが適切じゃないか?




イブキとザンキさんから報告を受けたおやっさんは、魔化魍の逃げた方向を地図の上で照らし合わせてみます。すると・・・・
両者の移動方向はちょうど浅間山あたりで交わることに
そう遠くない場所に出現した魔化魍が2匹、同じ場所を目指して大移動をしている。これはやはり偶然とは思えません

ラスト。案の定、お互いの魔化魍を追ってきたイブキとトドロキは浅間山で鉢合わせの合流。2匹の目的地は浅間山だったのだ
得体の知れぬ危機感を募らせる2人の前に、ヤマアラシの童子&姫、ウブメの童子&姫の4体が現れる。役者さん2人4役だー
変身!仮面ライダー威吹鬼!仮面ライダー轟鬼!
臨戦体制の鬼に対し、なぜか4体は攻撃を仕掛けようとはせずに少しずつ退がっていく。まるで二人を誘い込む罠のように
そして
何も考えずこれを追走する鬼二人。もう少し慎重になれお前ら。果たして彼らの狙いは?

その頃、ヤマアラシとウブメの2体の魔化魍は、創造主とも言えるバンパイアハンターDの目の前で互いの体をぶつけ合っていました
唸り声を上げ、戦うような動きを見せる2体。さながら
怪獣大決戦といった絵面。いったいこれから何が起こるというのか?
だいたい予想できる次号に続く!※(ヒント 邪教の館)


22話

化ける繭

冒頭は戦闘シーン。ウブメとヤマアラシの童子&姫、計4体を相手に入り乱れて戦う威吹鬼と轟鬼
轟鬼が18番の烈雷ぶん投げ攻撃で一体を倒すが、その烈雷を
姫に奪われピンチに。いつかこうなると思ってたぞ
マヌケな戦法のしっぺ返しで次第に追い詰められていく威吹鬼&轟鬼だったが、この窮地救ったのは我らのあきら
ディスクアニマルを使って烈雷を取り戻すが、その時姫の針を脚に浴びてしまいます。
あ、あきらー!(速水風)
「あきらくん!」
ズバァッ!!!
「あきら!くっ邪魔だどけ!」
ドドドドゥッッ!!

あきらからなんとか烈雷を受け取った轟鬼は、童子と姫を横薙ぎ一閃で粉砕。威吹鬼も組み付いてきた姫に音撃管を打ち込み撃破する
4体の怪童子、妖姫すべてを退治した威吹鬼と轟鬼でしたが、代償として傷ついたあきらは気を失ってしまうのでした
その頃。バンパイアハンターDの前では、互いに傷つけ合っていたウブメとヤマアラシが重なるように倒れ
相討ちに
しかしなぜかDは慌てず騒がず満足げな表情。やがて2体の魔化魍をなにやら黒い繭のようなものが覆い始め・・・?




一方、突然の発作で倒れこんだお茶お師匠さんはまだ苦しそう。明日夢は布団を持ってくるとテキパキとそれを敷き始める
苦しむ婆さんの目の前でひとみとHか!
無論そんワケなく、お師匠さんを布団に寝かせてやる明日夢。苦しさに顔を歪める婆さんの手を優しく握って安心させます
なにやら普段のオドオドっぷりがなりを潜め、頼もしげな明日夢。それを見たひとみも一緒に婆さんの手を握ってやるのでした
「ありがとう・・・」
必死に介抱してくれる見ず知らずの若者に感謝の言葉を伝える婆さん。そこへようやく医者の爺さんを連れてヒビキが帰還
爺医者は婆さんのかかりつけって言うか
ちょっと男女の仲のようで、少し症状を診るなり「大丈夫だ」と一安心
胸をなでおろす明日夢らでしたが、おやっさんから魔化魍退治の連絡が入り、ヒビキは迎えにきた香須実と現場に急行する事に
「よくやってくれたな少年。ありがとう」
「ヒビキさんに”頼む”って言われましたからね」

明日夢に礼を言って不知火に乗り込むヒビキ。へタレ小僧も無事任務を成し遂げた自分に誇らしげな感じです




浅間山へ移動中のヒビキ、香須実のもとにおやっさんから魔化魍発見の連絡が入る
イブキ、トドロキが魔化魍の居場所をキャッチしたらしいが、心音がウブメのようでもあり、ヤマアラシのようでもあると言う
一体正体は何なのか。青磁蛙に先導されたイブキとトドロキが見たのは
例の黒い巨大な繭
「な・・・何ですか?あれ」
と。そのとき繭が表面がバラバラと剥がれ落ち、、中からウブメとヤマアラシの合体魔化魍
『ナナシ』が姿を現した
ヤマアラシの哺乳類系の巨体+ウブメの魚顔。超キモイ
ワレハマカモウナナシ。コンゴトモヨロシク・・・
うーむ
メガテンだ。やっぱ新月や満月の晩には合体事故とか起きるんだろうか。ゲラゲラ
すかさず鬼変化するふたり。威吹鬼は鬼石をビシバシを打ち込み、続いて烈風を吹き鳴らしますがまったくのノーダメージ
さらに轟鬼が烈雷突き刺し必殺の「雷電激震」をかき鳴らしますが、やはりこれまた払いのけられてしまいませす。ナナシ強え
『清めの音が効かない!』
必殺技が通じない=打つ手を失ってしまった威吹鬼と轟鬼。反撃に出たナナシの尻尾でギリギリと締め上げられてしまう

「俺の出番のようだな」
そこへ颯爽と現れた特別遊撃班・ヒビキ。
登場台詞もバッチリ決まって超カッケー
すぐさま響鬼に変身すると、烈火剣で尻尾を切り落としてふたりを救出する。なんかすげー頼れる兄貴って感じね
「助かりましたヒビキさん!」
「コイツ音撃が通用しないんです!一体どうしたら・・・!」
「3方向から同時に仕掛けるぞ。お互いの清めの音を共鳴させるんだ」
響鬼はとっさの判断により、3人の清めの音を共鳴させる作戦を提案。やっぱり頼もしいぞ
ナナシの攻撃をかわしてそれぞれポジションについた3人の鬼は、3方向から同時に激しい音撃を見舞う!

ドコドコドコドコドコドコドコドコドンドドコドコドコ!!
ゴッバァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

ギャイィィ――――ン!!ドリュドリュドリュドリュドリューン
ズギャギャギャギャギャギャギャバリバリバリバリバリ
ビィーン!

3方向から浸透する清めの音がナナシの内部でぶつかり合い、互いの威力を増幅させていく。ヒビキの狙いは効果てきめん
ぼが――――――ん!!!!
さしたる抵抗も見せずにあっさり砕け散るナナシ。
合成魔化魍『ナナシ』滅殺完了!
つーかもう少し強さ加減を見せつけてほしかったぞ。出てきてすぐやられちゃなぁ・・・・




「お疲れさまでしたヒビキさん」
「流石っすよ!清めの音を共鳴させるなんて考えつきませんでした!」
「はっはっはイヤイヤ。あぁそういえばトドロキ・・・例のあれやらないのか?」
「ええっ!イヤあれは今日はいいっすよ!ヒビキさんとイブキさんも一緒だったし!」
「え?なんですか例のあれって。僕にも教えてくださいよ」
トドロキをからかうヒビキと、それに合わせるイブキ。合成魔化魍の脅威がウソだったように和やかに笑い合う3人の鬼達だった
次週へ続く!


23話

鍛える夏

とある山中。ドンドコドンドコ巨大な太鼓を激しく打つ二人の鬼の姿・・・響鬼と、そしてもう一人は何故か轟鬼だ
しかしヒビキは度々ストップをかけつつ、トドロキに叩き方を厳しく指導。なんなんでしょうかこのスパルタは。まるで師匠みたいです
太鼓に関しては素人のトドロキ。懸命にヒビキの言葉に耳を傾けますが、いつになく厳しいヒビキはなかなかウンと言ってくれません
朝練を終え、下宿先の猛士の爺ちゃんが振舞ってくれる朝食を食べるヒビキとトドロキ。
トドロキ食いすぎ
爺ちゃんと楽しく談笑しながら御馳走になるヒビキに対し、一心不乱に
白飯をおかわりし続けます
「おい、トドロキ。お前も食ってばっかいないで会話に参加しろよ
まったくロクに鍛えてないくせに、食べるのだけは一人前・・・イヤ
6人前だな!」

太鼓がうまく叩けないことを飯の場でもしつこく引っ張るヒビキ。なんだ
この粘着ぶりは。普段の爽やかはドコいった
さすがに面白くないトドロキは
「専門外なんすから」と言い返しますが、それでもヒビキのイライラは収まらない。浅倉様かお前は!

その頃。山林を疾走する”謎の男”・・・って出た白D!これまでの黒い衣装に身を包んだバンパイアハンターDの白装束版
同一人物が夏の衣替えをしたというワケではないらしく、どうもあの黒い男とは別人みたい。持ってる杖も金色じゃなくて銀色だし
で。黒Dと同じく杖を地面に突き立て、童子と姫を誕生させるのですが・・・なんでしょう今回の童子と姫。妙に明るくて愛嬌あるな
「我々が今年初めての・・・?いやぁ〜ありがたいありがたい」
「うわあ〜。いい田んぼだなぁ〜」
魔化魍魎・泥田坊の童子と姫。ペラペラとよく喋り、その表情も笑顔が多く見て取れます
ま、いくら愛嬌あっても。何の罪もない農作業中の爺さんを
田んぼに沈め殺すトコはいつもと変わりませんが





そんな山特訓生活3日目。日菜佳の携帯に入ったのはトドロキの
泣き言。よほどヒビキのスパルタに耐えかねたのか
「一応、オレとしては一通り太鼓のことを覚えた感じで・・・でもヒビキさんが厳しくて
え?ええ、
飯は美味いです。今朝も11杯おかわりしました
とりあえずトドロキ飯食いすぎ。が、いつもならトドロキの味方の日菜佳が今日はそうでもりません
「太鼓なら鬼で一番のヒビキさんの指導だから。信じて頑張って!」
あえて突き放すかのような言葉。頼みの日菜佳にも励まされるだけに終わったトドロキはすっかり意気消沈してしまいます
魂の抜け殻みたいになったトドロキを叱咤するヒビキ。ついにトドロキは半切れで口応えを!

「ヒビキさん、そのう・・・生意気な事を言ってるのは自分でもわかってるんですが・・・
俺、どうしても太鼓の特訓に身が入らないっていうか・・・

自分はまだまだ弦の腕も未熟ですし・・・こうやって太鼓の修行に時間を割くくらいなら
むしろ弦の修行に時間を使うべきではないんでしょうか?教えてください何故俺が太鼓を?」

トドロキの言い分はたしかに正論。自分が太鼓を叩かなければいけないワケがあるのであれば、それを教えてくれとの嘆願
そう、納得のいく理由があれば練習にも身が入る・・・すると水飲み場で一息ついていたヒビキは言葉を濁しながら答えました

「ん。んん〜・・・特に理由があるってワケじゃないんだけどな」

「ええええぇぇ――――――!?
そんなぁ!特に理由もなく三日間も自由を拘束して
ガボガボガb

「ばっ、バカ!なにやってんだ溺れるぞ!」
あまりの返答に
極まったトドロキ。水飲み場に顔を突っ込んで水中で大絶叫
想像を超えた取り乱し様に慌てたヒビキはなんとかなだめようと必死です
「あのな、トドロキ。つまりお前は鬼の新人で、オレは鬼の先輩であるからしてだな・・・」
しかし必死の説明も
やはりワケがわからず、トドロキは更に精神的に追い込まれていくのでした

その頃、たちばなでバイト中の明日夢のもとにブラスバンド部の部長が部活のことについて話にきていました
ドラムの希望が通らず、ホイッスルをやらされて気合いの入らない明日夢を励ましに来たのだ。よくケアのできた良い部長だ
やはり心境的には今ひとつ納得できないが、こうして気を配ってくれる部長の手前ここは素直に「はい」と答えるしかない明日夢
弦の特訓をしたいのに、無理に太鼓を叩かされてるトドロキとの境遇が重なる演出であります





ヒビキらが訓練中の村近くに童子と姫が出現。。現場へと向うヒビキ&トドロキだが、なんとここでヒビキが香須実に電話
かつてザンキさんが使った事もあるというバチと音撃鼓を持ってくるよう依頼する。つまり轟鬼に音撃鼓を使わせるつもりなのだ
「ええーっ?」
心底イヤそうに声をあげるトドロキ。香須美が到着する前に現場にはやってきたので、烈雷を持って気合を入れるのですが・・・
「トドロキ。夏のバケモン相手には烈雷はあまり役に立たないんだ
童子と姫を相手にする分にはいいけど、
魔化魍が出てきたら退がっとけよ」

一体何だというのか。『太鼓がそんなにエライのかよ!弦バカにすんな!』ヒビキの物言いに、さすがにトドロキもムッとした表情
しかしこのヒビキの言葉に今回の特訓の意味が集約。つまり夏に現れる魔化魍に最も効果的な音撃が太鼓ということか

さて戦闘。泥田坊の童子と姫は創造主と同じ白っぽいカラーリング。これまでにない機敏な動きで攻撃をヒョイヒョイ回避します
烈雷も避ける。炎の剣もよける。まるで
ガオグライ・ゲーンノラシンのディフェンスのような避けっぷり
妖姫が吐き出す毒泥を浴びて苦しむ轟鬼。後輩のピンチに割って入った響鬼は襲いかかろうとする妖姫を火炎弾であっさり撃破
なんだ
飛び道具に弱いのか?あんな火の玉くらい、その華麗な回避テクニックなら避けられるだろうが
これは有効だ!と残った童子にも火炎弾を放つ響鬼だったが、何者かが怪童子をかばうように出現した。
ばしゃーん!
響鬼の火炎弾にもまったく動じず、ゆっくりと振り向いた生き物・・・・
魔化魍・泥田坊である。次週へ続く!


24話

燃える紅

現れた魔化魍・泥田坊と対決する二人の鬼。烈雷を手に泥田坊に向かっていく轟鬼を、何故か響鬼は制止する
「轟鬼!やめておけ!」
しかしその意味のわからない轟鬼。俺をバカにするなとばかりに、響鬼と戦う泥田坊の背中にザックリと烈雷を突き立てます
するとなんだこれは。斬られた泥田坊の背中が盛り上がり、ボタリと地面に落ちたその部位が泥田坊に成長したではないか!
”分裂”れが轟鬼に烈雷の使用を禁じた理由
泥田坊は単細胞生物のように、切断された部分から無限に増殖していく魔化魍だったのだ。すなわちそれ故の太鼓修行
愕然とする轟鬼を横目に気合いをこめる響鬼。件の「紅」に変化しようとしたのだが、腕のみが炎に包まれて赤くなっただけ
だがそれでもパワーアップした音撃棒の攻撃に泥田坊(オリジナル体)は逃走。生まれた子のほうは爆裂強打の型で撃破
変身を解除したヒビキは深い息をつきつつ轟鬼をジロリと一瞥。まったくもって返す言葉もない轟鬼はガックリと肩を落とすのだった
でもさぁ。これは
事前に説明してない響鬼のほうがアレだよな。トドロキは悪くねえよ

「増ーえろ♪増ーえろ♪」
逃げた童子は田んぼでヘンテコな踊りを。それを見つめる白D・・・おっと、これはすげえ
田んぼから手ぇいっぱい生えてきたー!あれです。ドラクエのマドハンドみたいな絵面ね




野山を駆け、滝つぼに身を浸し、一人ヒビキは何かにとりつかれたように鍛えている。まさに一心不乱の境地である
分裂を開始した泥田坊を駆逐するためにも、一刻も早く
夏の強化形態「紅」にならなければならない
一方ベースキャンプに残るトドロキのもとには香須実が到着。かつてザンキが使っていたという緑の音撃棒を手渡す
まだ割り切れない顔をするトドロキに、香須実はかつてヒビキが音撃管や音撃弦の練習もやらされたという事実を明らかにする
「その時ヒビキさんが師事したのはザンキさんのお師匠さん。先代の斬鬼さんよ」
「知らなかった・・・・そうだったんですか」
「ヒビキさんもね、トドロキくんみたいに納得できなくて反抗したりしたんだって。でも・・・
例え自分が嫌なことでも、一生懸命やればそれがいつか役に立つ時がくるってわかったみたい」

香須美がトドロキを諭していた同じ頃、たちばなでも日菜佳が明日夢に同様の話を
部長からホイッスルに真剣に取り組めと諭されはしたものの、やはり自分がやりたいのはドラムというこだわりを捨てきれないのだ
「ねぇ明日夢くん、知ってた?あのヒビキさんが
音撃菅や音撃弦の特訓もしたことがあるって」

「えっ・・・そうなんですか?」
日菜佳が烈風を吹いたり烈雷を弾く演出がイカス。今週のメインは戦闘よりここかも

『今は回り道に思えても、それはいつかきっと自分の力になる時がくる』
オロナミンCのCM風に言えば
「それがキミの力になる」つーことである
香須実の話に刺激を受けたトドロキは迷いを完全に断ち切り引き締まった表情で音撃棒を手に練習を開始
明日夢も明るい笑顔を取り戻すのだった。余談だがブラバンの部長は
ナイス眼鏡ガイだったので再登場に期待したい




そんなこんなでベースキャンプにイブキも合流。ヒビキ、イブキ、トドロキの3人は、太鼓による泥田坊一掃を誓い合う
「よし行くか、紅登板の第一戦。すげェ!とか言って腰抜かすんじゃねえぞ
名付けて太鼓祭りだ!」
泥田坊が大量に生まれた田んぼへとやってきた3人。おー増えてます増えてます。その数ひーふーみー・・・・多ッ!
20〜30匹なんて数じゃありません。どう見ても50以上・・・もしかしたら
100近いか?もんすごい大軍です
揃って変身する3人の鬼。威吹鬼と轟鬼の手にはトランペットもギターもない。泥田坊を倒すための音太鼓だ
太鼓祭り開始!童子は轟鬼が雷撃拳で瞬殺。群れで襲い掛かってくる泥田坊を次々と打ち倒していく3人
戦闘エリートたる威吹鬼はやはりセンス抜群というか。慣れない太鼓での戦闘にも不具合さを微塵も感じさせません
轟鬼も序盤こそ悪戦苦闘するものの、特訓でヒビキに教えられた太鼓の基本を忠実に守り、次第にコツを掴んでいく
そして響鬼は流石に本職。先陣切って群れの一番深いところまで突っ込むと、必殺の火炎弾を撃ちまくっての大暴れ
なんか
1人で30匹くらい倒してるのでこのままでも全滅させられると思うんですが。ここで更に精神統一
全身から真っ赤な炎を噴出させ、その鍛え上げられた鬼の肉体が紅色に染まっていく

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオ・・・・!

火 炎 変 化
「響鬼紅!」
『響鬼紅』は夏に現れる強力な魔化魍に対抗するため、響鬼の持つ炎の力を極限にまで高めた強化体である
身体能力の大幅な向上に加え、炎の力を伴った強力な音撃が使用可能となっている

燃え盛る音撃棒で泥田坊を1叩きすると、たったそれだけで火炎鼓を打ち込まれたように爆発四散する泥田坊
バキッ!どかーん!ズゴッ!ぼがーん!
これは愉快痛快。モグラ叩きのようにボコボコぶん殴るだけで派手にぶっ飛ぶ泥田坊達。まさに圧倒的な攻撃力
「コイツが親だな・・・・・っはあああああああああッッ!
灼 熱 真 紅 の 型 !」

ズドン!ズドドォン!ぼがーん!
最後は大技「灼熱真紅の型」で泥田坊のオリジナル体を仕留め、見事これを滅殺完
同時に残敵を掃討したイブキとトドロキも両手を振って嬉しそうに駆け寄ってきた。チームワークの勝利です
「やりましたヒビキさん!俺やったっスよ!」
「な?だから先輩の言うことは聞くもんだろ?」

体育系丸出しで喜びを表現するトドロキ。そんな後輩を優しい目でみつめるヒビキだったとさ。
次週へ続く!


25話

走る紺碧

室内プール。スイムスーツ着用で泳ぐヒビキは、まるで世界水泳にでも出場するかのような熱の入れよう
そんなヒビキをストップウォッチ片手に見守るのはイブキと水着姿の香須実。どうやらヒビキの特訓の一環みたい
とりあえずなんで水泳なのかよくワカりませんが
香須美の水着姿はいい感じです
時同じくして。明日夢は母・郁子、トドロキ、日菜佳、そしてひとみという珍しい取り合わせでレジャープールへ
「さあ明日夢くん!特訓中のヒビキさんに負けずに俺達も鍛えるッスよー!
まずは300mを10本行くッスよー!!」
「ええ!?3km!?」
相変わらず
無駄にパワフルなトドロキ。年下相手にも「ッス」口調なのがバカっぽくて最高です
家族連れでごったがえす回るプールに颯爽と飛び込むと、
流れに逆らって猛スピードで力泳
料理上手の郁子が作ってきたお弁当に一同舌鼓のシーンも、トドロキが
一人で半分以上平らげ、
更にはひとみが郁子に明日夢との仲からかわれ真っ赤になっているのに、愚鈍なトドロキは豪快に飯を喰らいながら一言
「ん?オイどうしたひとみ?熱でもあるのか?」
どんだけ空気読めないねんお前
恥ずかしさに居た堪れなくなったひとみは小走りでその場を逃走。勢い余って売店に詰まれたビーチボールや浮き輪を崩してしまう
どうしよう、としょげかえる彼女の前に颯爽と現れる一人の青年。今時気の良い若者で、片付けを手伝ってくれるではありませんか

おかげですぐに商品棚は元通り。青年と話していたひとみのもとに、心配したトドロキが追いかけてやってきましたが・・・
「あれ・・・お前・・・努か?!」
「富蔵さん!」
おっとこれは偶然。なんと「努」と呼ばれた青年はどうやら猛士の関係者のよう。トドロキと日菜佳相手に談笑などしています
「今はバイトしたり・・・まぁ適当にやってます」という努に対し、「テキトーとはなんだ!テキトーとは!」と激昂するトドロキ
エライ人に捕まってしまった、といった風に苦笑いの努。ヒビキのようなポーズで別れを告げると、明日夢の肩をポンと叩いて去っていきました





その頃。とある山中ではヤマアラシ戦で負った傷も癒えた裁鬼さんが、魔化魍河童との戦いの真っ最中でした
が、ゼリー状の吐瀉物を浴びせかけられると川に突き落とされ、
水中でいいようにボコボコに
なんだこのヤムチャぶり
哀れ裁鬼さんはこの敗戦により、当番組における「やられ屋」のポジションを確立してしまったのでした。合掌
裁鬼さんをやっつけた河童は首がにょいーんと伸びると
ナメクジのように地面にボトリ
うぞうぞ蠢く頭部からニョキニョキと手足が生えて一匹の河童に成長。うわキモッ!
首がもげ落ちたほうの身体からは、新しい首がスポーンと生えてきて一匹の河童に。うわキモッ!
夏の魔化魍は泥田坊に限らず分裂増殖するのだ。それにしてもキモイなこの増え方は

すぐさまプールで特訓中のヒビキにおやっさんから「裁鬼が河童にやられた」という連絡が入り、特別遊撃班出撃と相成った
さあ出ました”仮面ライダー”ヒビキのバイク。その名も
『凱火』
えーこれはベースになってるのは
ワルキューレ・ルーンという排気量1800ccのマシーンですな
初のバイク出撃となったヒビキ。当然香須実は置いてけぼりで口を尖らせますが、イブキがなだめるようにたちばなへ連れ帰ります

颯爽と風を切って凱火を走らすヒビキ。その姿からは今までの機械音痴のオッサンの影は微塵も感じられません





現場に到着したヒビキ。河童を河から陸へと引っ張りだすと、早速気合いを込めて響鬼紅に変身する。ハナから全開です
灼熱真紅の型で一気に河童2匹瞬殺。そういえば今回は童子と姫がいないんだな
ところがバットしかし。ほっとしたのもつかの間、既にカ河童は新たな子を生み出していた!
トンズラー!!
逃げる河童。追う響鬼紅。裁鬼もくらったゲル物質攻撃を受けてしまうが、意に介さない響鬼紅は河童を追って川へとダイブ!
プールで鍛えた水泳を見せつけたい響鬼紅ですが、両腕につけられたゲル物質が思いのほか重くて水の中では大苦戦
あわや裁鬼の二の舞か、と思われたその瞬間。渾身の蹴りで水上まで河童を吹き飛ばす紅!
大ジャンプでこれに飛びついた紅は、追撃の音撃打を
そのまま空中で叩き込むッ!
”エリアル灼熱真紅の型!”
ズドンズドン!ズドドォン!!ばごーん!
空中爆散!魔化魍・河童滅殺完了!
戦いを終えたヒビキはやれやれと腕に絡まった物質をはがし始める。すっかりカチコチになって真っ白コンクリートみたいになってます
「はぁ・・・さてコイツがなぁ・・・・」
心底イヤそうな顔をしながらガリガリと物体を削るヒビキ。ぶわっと舞い上がる白い粉にゴホゴホと咳き込みながら・・・・・




ラスト。ヒビキの戦いを心配するたちばなの電話が鳴るが、受話器を取った香須美は通話相手の変な声に眉をひそめる
『あぁ、おやっさんいる?』
「え?あの・・・どちらさまですか?」

ヘリウムガスを吸い込んだような奇妙な声。そう、電話の相手は実はヒビキ
河童の吐瀉物から発生するガスはヘリウムと同じように、一時的に人間の声をおかしく変化させる特性をもっていたのだ
『ああもう!俺だよ俺!河童のせいで声が変になっちゃったの!』
だから香須実に内緒で一人で戦ったのに・・・・自棄になったヒビキはおかしな声のまま、苛立ちをぶつけるのでした。次週に続く!


26話

刻まれる日々

ある夏の日。明日夢はヒビキと一緒にポカポカ陽気の下でドラムの練習中。クッションをパタパタ叩くそのスティック捌きはなかなかです
「やるな少年。ホイッスルになったって聞いたけどこっちのほうもちゃんと鍛えてるんだな」
「はい。やっぱりドラムが好きですから!」

はじめてみる明日夢のドラムの技量に驚いたヒビキ。今度の祭で一緒に太鼓を叩くことを提案し、明日夢も大喜びで話に乗るのだった
そんな明日夢は今日もたちばなのバイト。香須実が外出中、おやっさんが吉野の会議からまだ戻らないので今日は日菜佳と二人だけ
今日は忙しくなりそうだーぜー。と気合を入れる明日夢に届いた激励は香須実と一緒に買い物中のイブキからの電話だった
「今日は忙しくなると思うけど頑張ってね。あとでひとり助っ人が行くかもしれないから」




そのころ轟鬼は今日も今日とてバケガニ退治。沸きすぎだろ蟹。このペースじゃまた網切りが出るんじゃないか
「音撃斬!雷電激震」
例によってさしたる苦戦もせず仕事を終える轟鬼。しかしその戦いを遠目から見届けるかのように現れたのは
白衣のDだ
まんが日本昔話に出てきそうな。マジでオバケでも出てきそうなボロボロに朽ち果てた古寺を見つけると、おもむろに杖を突き立てます
「ここが我が子のゆりかごなのですねぃ」
「美しい・・・・」
ペロリと舌を出して身体をくねらせる姫は大変セクシー&エロスなんですが、童子のほうは・・・・オイオイなんだよコレ

ドラえもんみたいな6本ヒゲマジックで顔に書いてますよ
今回の魔化魍はもしや化け猫か?でも童子のほうは猫っていうより鬼太郎の
ネズミ男にしか見えないが




店のガラスを磨いていた明日夢の前にあきらがやってきました。差し入れの大きなスイカを見てご機嫌になる明日夢
「あ、そういえばイブキさんが助っ人とか言ってたけど・・・もしかして?」
「はい」
あきらが手伝ってくれると聞いて明日夢
更にご機嫌。羨ましいのう。可愛い同級生と一緒のバイトなんて男のロマンだよな
張り切って下げ物をしていると、突然目の前に
包丁振りかざしたみどりが。思わず後ろに飛びのく明日夢
怯える明日夢の視線に気付いたみどりは手にした包丁を後ろに回して「スイカがあったから」と釈明。と、そこへ今度はあきらが
「あらぁ。あきらちゃん来てたんだー」
包丁を持つ手をブンブン振り回すみどり。すげえ危ねえ。あきらも怯えきってます
ヒビキ帰宅。明日夢はさっきトドロキから受け取った「夏の魔化魍が出た」という伝言を伝え、それを聞いたヒビキはすぐさま出発
「みどりさん、聞いていいですか?”夏の魔化魍”っていうのは・・・」
いい機会なので疑問をぶつけてみる明日夢。”夏の魔化魍”は普通の魔化魍とは何が違うのだろうか。みどり解説!

魔化魍には黒い謎の男から作られる大きな魔化魍と、白い謎の男から作られる人間サイズの魔化魍の2種類があるという
で、後者の人間サイズ魔化魍は夏になると出てくることから
「夏の魔化魍」と呼ばれているそうな
夏の魔化魍の特徴はなんといっても例の
分裂増殖。ゆえに連中を一撃で倒すことの出来る響鬼紅は、夏の魔化魍担当になっている

だそうです。なので夏は響鬼が分裂魔化魍どもを受け持ち、他の鬼達が響鬼の分まで大きな魔化魍を倒す特別シフトが組まれるのだ
明日夢が話を聞き終わってしばらくして、たちばなに思わぬ来客が来訪。先日プールで出会った青年・努です
「あっ・・・このあいだはどうも。おやっさんは居ませんけどみどりさんは下に」
「やぁこのあいだは。そっかみどりさんだけか・・・下だね?じゃあちょっと挨拶してくるよ」

おやっさんと日菜佳が留守であることを聞いた努は、勝手知ったる様子で地下への階段へ。あきらも挨拶もできず見送るだけで・・・




一方、買い物を済ませて香須実を後ろに乗せて竜巻を走らせていたイブキ。香須実との思わぬタンデムに思わず顔もニヤけます
が。どこかから異様な邪気を感じ取って竜巻を急停車させるイブキ。頭をぶつけた香須実がブーたれますがそれどころじゃありません
『この異様な気配・・・どこからだ・・・・?』
周囲を見回し、その中心が和服を着た男女のカップルであることを察知。姫と童子か?イブキは走ってその男女の後を追う
しかし2人との距離は詰まるかと思うとなぜか再び距離を広げられてしまい、一向に追いつくことができない。これは幻術の類か何かか
3匹のディスクアニマルを男女に放ってさらに尾行を続けるが、100mも行かないうちにディスクアニマルは半身を溶かされて機能を停止
必死の追跡をからかうかのような行動と、ディスクアニマルを一瞬で無力化した底知れぬ力。流石のイブキにも焦りの色が見え始める

ラストシーン。トドロキ達の現場に到着したヒビキは早速童子と姫の動きをキャッチ。襲われていた子供達を間一髪で救い出すと
童子らの相手をしようとしていたヒビキの前に
魔化魍・化け猫が出現。既に一回目の増殖を終えて2匹になっています
っていうか
やっぱ猫だったのかドラえもん。個人的にはネズミ男でも良かったんだが
すかさず響鬼に変身して迎え撃ちますが、そこはやはり猫科の魔化魍2匹の連携攻撃。そのスピードになかなか対応できません
「チッ!やっぱ紅が必要だな」
響鬼はさらなる気合いを込めると紅に変化。改めて化け猫へと向かっていくのだった
次回に続く!


27話

伝える絆

冒頭、紅に変化して化け猫を追い詰める響鬼。しかし一匹を瞬殺するも更に木陰に隠れていた3匹目が姿を現し、そう簡単には勝てません
更に童子と姫も攻撃に参加すると、4人がかりの連携攻撃で僅かな隙をついてトンズラ。紅はそれを見送りつつ追撃のディスクアニマルを放つ

一方、たちばなでは努がみどりと久々の再会に話を弾ませてました。あきらの話によると、鬼の弟子だった事情があって修行を辞めた人だという
「鬼の弟子・・・まさか師匠って響鬼さん?」
「いえ」
この真性ホモ小僧め!
ヒビキさんLOVEの明日夢。やはり気になったのはその事でしたが、あきらからそうではないことを聞かされてホッと胸を撫で下ろすのでした




さて、こちらはヒビキらとは離れて魔化魍を追っていたザンキさん。紅から逃げ延びた化け猫の童子と姫にバッタリと遭遇します
「オマエ鬼か」
「・・・前はな」
たちまち戦闘になるザンキさんと童子&姫。ザンキさんは変身できないのか、できるけどしないのかワカりませんが人間体のまま
更には烈雷もない素手の状態で、しかも1対2というハンデの中互角に渡り合います。
アンタ引退早すぎたよ!
巧みに童子らの攻撃をかわしつつ、パンチや蹴りを決めていくザンキさん。しかし敵も素早い動きで決定打を与えず次第に持久戦に
と。突然周囲の空気が変わったかと思うといつのまにか化け猫は消え去り、ザンキさんの眼前に例の
白装束男が現れる

同時刻。異様な邪気を放つ男女を追っていたイブキは、立ち止まった2人を前になぜか金縛りにあったかのように動けなくなってしまう
虚空を仰ぐように顔を上げ、すーっと右手の人差し指をかざす男女。するとどうしたことでしょう
遠く離れた場所でザンキさんと対峙していた白Dも、
謎の男女の動きをトレースするかのように
右手の人差し指をかざし、謎の念動力でザンキさんを河に弾き飛ばしてしまったではないか。今の一連の動きは一体・・・・?
イブキ側もまったく動けないまま結局邪気を放つ男女を見失ってしまい、合流した香須実とたちばなへ帰還。はたして謎の男女は何者なのか





「童子と姫にバッタリ遭遇してな・・・戦ってたら傀儡(クグツ)まで出てきやがった」
「白い傀儡ですか?」
「あぁ、例の念力みたいなのでぶっ飛ばされた。それとDAはほとんどやられてるな。撒き直しだ」

すぶ濡れでキャンプに戻ってきたザンキさんの報告を聞くヒビキ達。・・・・・ってえ?なにコレ。『クグツ』?
ゆで級の後付け出た。今週になって突然オフィシャル名称が判明した魔化魍を生み出す存在
黒いのも白いのもひっくるめ、猛士では彼らの事を「傀儡」という名で呼んでいるようです。・・・ほう・・・あれが何者かの「傀儡」だとすると・・・
イブキが遭遇した男女こそがその
か。黒いのも白いのも、あの男女に作られた存在ってことだろうか。朋友諸君はどう推察する?

ザンキさんの指示で改めて撒き直したDA達が帰還。しかしその多くは化け猫の手によってボロボロにされた無惨な姿に
中でも当たりと思われるミサギワシは、
片羽、片足をもがれた痛々しい姿。ピーピー鳴いて可哀想です
映像ディスクも再生できない状態なので、みどりに電話するヒビキ。
機械オンチのくせに自分で修理するみたいです

そのみどりの傍らには努と明日夢の姿が。あまり歳も離れていない同姓同士ということもあって、もう随分親しげになったみたい
明日夢がヒビキに懇意してもらっているとみどりから聞いた努は、人生の先輩として自分の経験をもとに明日夢にアドバイスを送る
「俺は色々あって鬼になるのリタイヤしちゃってさ・・・でも。今はライフセーバー目指して頑張ってる
キミもさ、そういう自分のやりたいことあるだろ?頑張りなよ」
親の反対で鬼になることをあきらめた努。どうやらほろ苦い思い出として残っているらしい
明日夢にこんなことを言うのは、もしかしたら自分がなれなかった鬼になる夢を明日夢に継いで欲しいからだろうか
当然今は鬼になるつもりなど毛頭ない明日夢だが、真剣な表情で話してくれた努の言葉を素直に受け止めるのだった
話も終わって地下室から店に戻った明日夢はびっくり。そこにはんなんと、たちばなの制服を着た
ひとみが
一人でキリキリ舞だったあきらを見かねて助っ人に入ってくれたのです。うーんこの娘は和服も似合うな・・・なんて美少女なんだろう




一方、DAを修理中のヒビキはザンキから「弟子を取るつもりはないのか」、と聞かれたヒビキは明日夢の名前を持ち出します
「俺的にはもう弟子取ってるつもりなんですよ。もちろん少年を鬼にしたいって事じゃなくてですね
なんていうかその、とにかく・・・男として何かを伝えたいっていうかですね」
「猛士の鬼」としてでなくとも、一人の男として明日夢を導きたいというヒビキ。そんな思いを聞いたザンキさんも深く納得するのでした

さて、機械オンチのヒビキでしたがDAの修理もなんとか完了。映像記録によって化け猫のアジトである古寺が判明しました
さっそく出動した響鬼&轟鬼はワラワラと湧き出した化け猫どもを相手に縦横無尽の大暴れ。20匹くらい数がいますが紅が強い強い
ボコボコとまるでモグラ叩きのように一撃で化け猫どもを屠り去る紅。最後に残った親猫もまるで意に介せぬザコ扱い
「灼熱真紅の型ァ!!」
ドドォオン!最後の親化け猫を派手にぶっ飛ばす紅。童子と姫は爆発に巻き込まれて死亡
エエエエエエエエエエエエ。マジかよ化け猫の童子と姫。
今までで一番ヘッポコな死に方しやがった

ラスト。その夜の花火大会。たちばな関係者&ひとみの主要人物が浴衣で全員集合。し、花火を見ながら楽しいひとときを過ごす
ひとみも買って来て
3個になってしまったスイカを全員が美味そうに頬張る中、自分の分だけなくなったので
仕方なく焼きそばをズビスバ食うトドロキがどうにも笑えます
昼間に努から言われた
「鬼になるのは大変」という言葉を改めてヒビキに報告する明日夢。ヒビキは優しく笑って応えるのだった
「そうだな。ま、だからオレたちは鍛えているってことなんだけさ」
言葉少なくとも伝わる絆。花火に照らされた二人の笑顔は、その関係の深さを物語っていた。
次週へ続く


28話

絶えぬ悪意

どこかの古い洋館。なんとビックリ中には黒と白の傀儡が7〜8人、まるゾンビのように徘徊しているではありませんか
「コイツらこんなに人数いたのかよ!白黒一人ずつじゃなかったのか」という視聴者の驚きを尻目に、その中をスタスタ歩く一人の女
実験室のような部屋へ入っていくと、そこには若い男の姿が。言わずもがな先週イブキが弄ばれた
親玉と思われる男女
今回初めて口を開きますが、童子&姫とは違って男は男、女は女の普通の声です。やっぱり彼らは化物も類ではなく人間なんでしょうか
「あら?またヨロイ作るんだぁ」
「うん。でもこれは傀儡用でさ。今回のは傀儡を通して魔化魍を強くするんだ
ま、とりあえずは黒に飲ませて試して・・・・」

「待って。そろそろさァ・・・
私の傀儡で試してみてよ」

傀儡用の強化物質を開発したという男。以前作った武者童子を再び作るらしいですが・・・なんと女のほうから「私の傀儡」という声
おっとすごい。
女の傀儡出てきましたよ。例の真っ黒い衣装を纏ってはいますが、たしかに女バージョンで
あーと・・・ってーことはなんだ。傀儡は黒いのと白いの、それに男女の性別で・・・
全部で4種類いるのか?
かくして強化された女傀儡はどこぞの山へ。試験管に自分の血とそこらへんの蜘蛛を入れるとそれをシェイクシェイク
あとはいつものようにその液体を地面に注ぎ込めば・・・はい出来ました。新たなるパワーアップを遂げた魔化魍・土蜘蛛です





足立家の朝。母・郁にうながされ朝食のテーブルについた明日夢ですが・・・なんでしょう。激しく目が虚ろです
心ここに在らずといった感じでモソモソと飯を食らう明日夢。よくよくみればその顔には
殴られたようなアザが
「ホラ、急いで食べないと」
「・・・・・うん」
今日はヒビキといっしょに山へ行くことになっている明日夢。朝食も軽く口をつけただけで、母とまともに目も合わせず家を出る
しかし郁子もそんな息子を叱るでもなく、のっそりと玄関を出て行く背中をただ心配げに見送るだけであった

一方、早くも人間を襲った土蜘蛛の童子と姫。その2体を追ってやってきたのは今回は初登場となる猛士の鬼・鋭鬼さん
響鬼や弾鬼と同じ太鼓の使い手。実力は未知数ですが、とりあえず
今回のやられ役であることは疑う余地ありません
「なにッ!武者童子だと!?」
魔化魍の棲家を発見した鋭鬼は童子と姫に戦いを挑みますが、強化体である2体は
武者童子&鎧姫に変身
圧倒的なパワーの前にたちまちピンチに追い込まれてしまう鋭鬼。しかも以前のバージョンと違い、時間切れで元に戻る気配もない
ついには高い崖の上に追い詰められ、一撃くらって川まで落下。そのまま消息不明になってしまう





その頃、山へと入っていくバスの車中でヒビキの肩にもたれかかり爆睡する明日夢。ホモ小僧全開です
やがてバスはキャンプ場に到着し、2人は神秘的な雰囲気さえ漂わせる深い緑の山の中へと入っていく
「ヒビキさん、この山・・・まさか魔化魍が出たりしませんよね」
「はははは。ない、とは言いきれないけどな。まぁ大丈夫さ」

いるよ。スンゴイのいるよ。明日夢いいカンしてるな
ヒビキとともにキャンプの準備を始める明日夢。出かける前の暗かった表情もだいぶ和らぎ、どうやら元気になってきたみたい

一応今回のキャンプの目的は、折れてしまったヒビキの音撃棒を新しく作るための霊木取りであり、明日夢はその付き合いだったのですが
本当のところ、沈んでいる明日夢を元気付けてやろうという部分のほうが大きなウェイトを締めているのでした
実は明日夢は数日前、以前目撃した書店の万引き少年に襲われてそりゃもう
ボッコボコに殴られたのだ
何も悪い事してないのに、悪党の逆恨みで傷つけられた明日夢。ヘッポコ小僧である彼は心身ともにショックを受けてしまったというワケ
ちょうどその頃、たちばなでは女性達が集合してその話を。明日夢のことを心配するひとみは、香須実やみどりに励まされて思わず涙を
いいコすぎるぞひとみ!マジで明日夢には勿体無い娘だよこのコは!是非俺のねんごろに(ry




ラスト。土蜘蛛退治に向かった鋭鬼が行方不明との連絡が入り、近場に居合わせたイブキとトドロキが現場へと向かう
現場で合流したイブキは2人で鋭鬼の捜索を開始。まもなく見つかったした土蜘蛛の住処で、鋭鬼が落とした音撃棒を発見
と、そこへ武者童子&鎧姫が強襲。鋭鬼と違って2対2ではありますが、それでも武者童子達の戦闘力を前に大苦戦
そしてヒビキと山を登っていた明日夢は足を滑らせ、急斜面をすごい勢いで滑り落ちていくのだった
両サイドピンチ!完全武者童子に弱点はあるのか?次号へ続く!


29話

輝く少年

威吹鬼と轟鬼は時間制限なしの完全体となった武者童子&鎧姫に大苦戦。それぞれ窮地に追い込まれていまいます
「ハァ・・・ハァ・・・強いっスねこいつら・・・」
「まずはどちらか片方を二人がかりで倒しましょう!」

タイマンで分が悪ければ
二人でフクロだ!標的を鎧姫に絞った二人はみごとな連携でまずはこれを撃破する
あとは残った武者童子、と思った次の瞬間!大地を揺るがす振動とともに土中から土蜘蛛が現れ、童子を助け出して逃走
土蜘蛛はまだ成長途中のようでしたが、どうもコイツも親と同じく
装甲皮膚を持っている様子。これは相当な強敵です




一方、足を滑らせて斜面から滑り落ちた明日夢。途中で大きな枝に引っかかったおかげで特に大事はありませんでした
膝を少し擦りむいて、携帯電話を川に落としてはしまいましたが。運よく命が助かっただけでもめっけもんです
やがて屋久島を思わせるような神秘的な森の奥で、ヒビキさんは音撃棒にするために具合のいい太い枝を発見
「また力を借りるね」
目を閉じて拝みながら木に声をかけるヒビキ。明日夢の転落で想定外の時間を食ってしまったため、急いでテントに戻ります
どざ――――っ!!!!
テントに戻るのとギリギリのタイミングで降り出した激しい夕立。おかげで夕食も作ることができない状況に明日夢が口を開く
「すみませんでしたヒビキさん・・・僕が落っこちたせいで余計な時間を・・・」
明日夢は斜面で足を滑らせたことを詫びるが、ヒビキはもくもくと木を削り、音撃棒を作りながらそれに答える
「少年・・・そんな風に考えちゃったらキリがないだろ
じゃあ聞くけど突然雨が降ってきたのも少年のせいか?違うだろ?
人生晴れの日もありゃさ、雨の日だってあるよ

少年はさっき携帯をなくした。俺は帽子をなくした・・・・でもさ
生きていくって、なくすことばかりじゃないぜ?」

人生は山あり谷あり。晴れの日もあれば雨が降るときもある。人生は失うことばかりじゃない
アギト風と言うと
『世の中いろいろあるけど野菜は育つ』みたいなモンでしょうか

ちなみにその頃、同じく夕立にやられてずぶ濡れのトドロキが車に帰還。待機していたザンキさんから吉報を受ける
先週童子と姫にやられて崖から落とされた
鋭鬼さん。現地のサポーターの人に助けられて無事なそうです
「幸い、傷のほうも大したことはないそうだ」
「そうっスか!
鋭鬼さんにはゆっくり休んでもらって英気を養ってほしいっスね。なんつって」

もんすごいベタな駄洒落をぬかしてザンキさんを凍えさせるトドロキが笑えます。それにしても寒いな





雨が上がり、夕飯の支度をするヒビキと明日夢。まだ心が晴れない様子の明日夢に対し、ヒビキはついに例の件について意見する
「少年・・・・その顔のアザさ。『なんで自分ばっかり』って思ってる?」
「!」
ズバリ図星を突かれ、思わず顔を背ける明日夢。ヒビキさんは視線を合わせないまま言葉を続けます

「少年はなんにも悪いことしたワケじゃないから・・・今すごくツライと思う
でもね。すごくツラくても・・・・
それが現実なんだ
どれだけ正しく生きてても、傷つけられたり踏みにじられたりする
けどそれでも。少年の人生は少年のもんなんだよ
もし今すごくツライと思うなら・・・これからはツラくならないようにすればいい」
「”鍛える”・・・ってことですか」
「生きてりゃさ。何度も転んで・・・その度に傷を作って、アザを作ると思うんだよね
でもそんな時、心だけは強く鍛えておかないと自分に負けちゃうじゃないか

自分の信じたことを信じて・・・生きていってほしいなぁ」
うーむ今日はヒビキさんの説教祭でしょうか。雨の時からずっとすげーいいこと言ってるな
そんな温かい言葉に、ようやく明日夢のモヤモヤしていた心は晴れていくのでした。まったくイカス兄貴だぜヒビキさん




翌朝。山を下る準備を始めるヒビキと明日夢。携帯を落としたため、たちばなのみんなが心配してるだろうと早めの下山です
その頃、イブキとトドロキは再び童子遭遇。武者童子は強いですが、やはり2対1なら鬼コンビの圧倒的優位
しかしここで土中から成体となった
鎧土蜘蛛が出現。轟鬼に襲い掛かると下半身噛み付いた!がぶー!
「あぐわああああああああーッッ!!!!」
山中に響き渡る苦悶の絶叫。一転してピンチに追い込まれる鬼コンビ!だが!
その時、一陣の風が吹いたッ!
”バゴォッ!!!”
「無事か?轟鬼!」
鎧土蜘蛛に一撃くれて轟鬼を救出した影・・・それはなんと武者童子らにやられたはずの
鋭鬼さんだ!
「鋭鬼さんッ!鋭鬼さんこそ身体は大丈夫なんですか?」
「フッ。俺は一日ゆっくり休んで
英気を養ったから大丈夫さ。なんつって」

「ええぇ―――」
鋭鬼さんのオヤジギャグ炸裂。うはーやばいぜ!面白すぎるぞ鋭鬼さん!
頼もしい援軍によって態勢を立て直した鬼トリオ。この強敵・鎧土蜘蛛を倒すにはコイツしかない!くらいやがれ!
音撃打・必殺必中の型!」
「音撃射・疾風一閃!」

「音撃斬・雷電激震!」

ドコドコドコドコドコドコドコドコドンドドコドコドコ!!
ゴッバァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

ギャイィィ――――ン!!ドリュドリュドリュドリュドリューン
ズギャギャギャギャギャギャギャバリバリバリバリバリ
ビィーン!

浅間山の合体魔化魍・ナナシを滅殺した、三人同時攻撃による
共鳴音撃!いかな強敵でもこの合体攻撃ならば!
しかしあと一押しというところで土蜘蛛は三人を振り落として逃走。後を追おうとした三人の前に、死にかけの童子が立ちふさがります
が、「お前邪魔!」とばかりに
殴られて撃たれて斬られて瞬殺される童子。可哀想すぎる!





テントをたたみ終え、出発しようとしたヒビキが突如ニュータイプのように迫りくる気配を察知、明日夢に向かって叫ぶ
「少年・・・・・走れッ!」
いきなり怒鳴られてワケもわからずに走り出す明日夢。その目の前にどばーっ!と現れたのは手負いの鎧土蜘蛛だ
明日夢を助けたために胴体に食いつかれ、ピンチに陥ってしまう響鬼でしたが、紅変化の炎で難なくこれを脱出
必殺の炎の剣でばったばったと鎧土蜘蛛の足をぶった斬ると、懐に潜り込んで火炎鼓をセットオン!
「爆裂真紅の型ァッッ!!」
おーこれは灼熱真紅の型よりもワンランク上の音撃打か。嵐のように叩き込まれた連打はついに鎧土蜘蛛をは爆発四散させる
ドッガァアアアアアアン!!!
大轟音のあと、再び山に訪れる静寂。
強化魔化魍・鎧土蜘蛛滅殺完了!
後を追ってきた鬼トリオに気付き、いつもの決めポーズで挨拶する響鬼は流石の貫禄。それにしてもマジつえーな紅
久しぶりに「猛士の鬼」としてのヒビキの戦いぶりを目の当たりにし、その力強さとカッコよさに激しく感動する明日夢
戦いを終えてゆっくりと自分に近づいてくる響鬼の姿には、何か神々しいまでの威厳を感じるのでした

ラスト。明日夢の母・郁子やひとみらが待つたちばなにヒビキと明日夢、そして一緒になったイブキらが帰ってきた
「ちょっ・・・な、なんでいるのさ?」
予期しなかった母の姿に驚く明日夢だが、すぐに山での出来事を嬉々と話し始めた。その表情に昨日までの陰りはない
すっかり元気になった明日夢の横顔を、ヒビキは頼もしげな見つめながらポツリと呟くのでした
「ふふ・・・少年、第一歩だな」
うむぅ、今回の話はなかなかいい脚本だったな。次週へ続く!


30話

鍛える予感

ある日の帰り道。いつもと変わらずのほほんとした顔で自転車を漕ぐ明日夢に、背後から見知らぬ少年が自転車で迫る
「よーい・・・・ドン!」
並走するや否や、掛け声と同時に全力でペダルを漕ぎ始める少年。なんでしょうこの
勝負師。いきなり競争仕掛けてきました
ワケもわからないのに、とりあえず勝負に付き合ってペダルを踏み込む人の良い明日夢。なんてノリ。お前そういうキャラじゃないだろ
激しいデッドヒートになるも、道に飛び出してきた子犬を避けようとした明日夢はあえなく敗北。
テリーマンです
「やったァ!勝ったぁあああ!」
寂海王のような勝利の雄叫びを上げ、意気揚々と去っていく謎の少年。明日夢はただただ呆然と見送るだけであった




翌日、明日夢のクラスに転入生がやってきました。名は桐矢京介。言わずもがな昨日のチャリンコ勝負少年です
学園モノのお約束に漏れず、明日夢の隣の席にすわることになった京介ですが。コイツがとんでもないアレっぷりを発揮
「先生、失礼ですが先生の英語の発音には少し南部なまりがあります
僕と勝負しましょう。どちらが美しい発音ができるか」

英語教師に向かって
いきなり発音勝負。しかも自分は何故かフランス語を喋り出す意味不明さ
「僕は英語を喋るとは言ってませんよ。こういう勝負もあるという事です」
勝負バカのくせに勝負の定義が曖昧なトコとか最高すぎ。
頭良いけど頭悪い人間の見本みたいなヤツだな
昼飯は
豪華な寿司を学校まで出前とったり、その傍若無人ぶりはとどまるところを知りません

放課後、京介は明日夢の案内で部活の見学。文化部を中心に一通り回ってみますが、いたる所でパーフェクト超人ぶりを見せつける
将棋部では多面指しで全部員を負かし、漫画同好会では
オタク受けしそうな美少女イラストまで披露
しかし明日夢が運動部を紹介しようとすると、「どうせ自分が一番だから興味ないよ」と見に行こうともしない京介。おやこれはもしや
「いやぁ何でもできるってのはつまらないよ。・・・で、キミは何が得意なんだい?」
「えっ僕?ぼ、僕はこれといって何も・・・・」
「ふーん・・・知り合って間もない人間にこんなこと言うのはアレだと思うけどさァ
キミってつまらない人間だよな」

思うなら口に出すなよボケ
本人に面と向かって「つまらない人間」と酷評する京介。いったい何様のつもりなのか。可哀想に明日夢はすっかりしょぼくれてしまいました




たちばなではおやっさんと日菜佳が風邪ひいてダウン。こんな時に限って客は多く、急遽ヒビキも接客に狩り出されての大忙しです
しかし慣れないヒビキは接客に大苦戦。お茶をこぼしてお客さんにかけてしまったりと、まったくの
ダメ中年丸出し
「つまらない」と言われたことを気にして
超ブルーの明日夢はヒビキに相談しようとするが、大苦戦のヒビキはそれどころではない

その頃、街中では鬼火をあやつる魔化魍火車が出現。現場にはイブキ達が駆けつけるが、すぐに逃げられてしまう
童子や姫の姿はなく、そして魔化魍本体も人を餌として喰らうのではなく、炎で焼き殺すという今までにないその行動パターン
これはまた新手の魔化魍が生み出されてきたということだろうか。渦巻く悪い予感にイブキもあきらも困惑を隠せない




次の日、京介の豪邸に招待された明日夢。ビリヤードに興じたり美味そうな菓子を御馳走になったりと、厚いもてなしを受けまくる
そのときリビングの真ん中に置かれたテレビ電話のスイッチが。映ったのは身なりのいい女性・・・どうやら京介の母親です
「京ちゃん元気にしてる?寝るとき腹巻忘れてない?ポンポン弱いんだから気をつけてね」
「わ、わかったよママ!もういいから!」
あたふたと応える京介はそれまでの強気の表情が一変している。カッコ悪い自分を明日夢に見られたのがやはり恥ずかしいらしい
「あらお友達が来てるのね。初めまして」
「あっ、どうも初めまして!足立といいます」
「まぁ礼儀正しい良いコだこと。どうか京ちゃんのことよろしくお願いしますね」

息子はこれでもかというほど甘やかして育てたようですが。お金持ちなのになかなか腰が低くて、とても優しそうなお母さんです
幼い頃に父を亡くした京介。母は仕事でフランスへ行っているため、今はこの豪邸でたった一人で暮らしているとの事
あの傍若無人な振る舞いと自分の能力に対する評価は孤独な生活のコンプレックスか。そう考えるとなかなか可哀想なヤツなのかも

その夜。明日夢と京介が街を歩いていると、魔化魍火車とバッタリ遭遇してしまう
「・・・・・・魔化魍!!」
身構える明日夢。しかし何が何やらワカらずあたふたする京介は、逃げようとしてスッ転んだり無様な姿をさらしてしまう
「あの・・・桐矢くん・・・もしかして運動音痴?」
痛い図星を突かれて狼狽する京介。あーやっぱコイツは運動がダメだったのね。チャリンコ勝負はどうなんだって気もするがな
で、逃げまどう2人をかばうように颯爽と現れたイブキがこれに応戦。しかし圧倒的な炎攻撃の前に次第に追い詰められていく
しかしここであきらからの応援要請を受けたヒビキが見参。昼間接客で溜まったフラストレーションをぶつけるかのように大暴れです
「よっしゃあ!今日の俺は一味違うぜ―!!」
炎攻撃をものともせず勇猛果敢に突っ込む響鬼。そんな姿を見つめていた京介から意外な言葉が漏れたのを明日夢は聞くのだった
「あ・・・アレは・・・・
父・・・さん!?」




なんじゃそらって引きで次週に続く!
ヒビキが父親のハズはないから・・・死んだ京介の親父がもしかして猛士の鬼だったんだろうか。うーむ気になるな


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