41話

目醒める師弟

木霊に苦戦する響鬼と威吹鬼を目の当たりにしたあきら。まさかの鬼変化で木霊に単身突貫します
しかし強力な木霊に初変身のあきらが敵うハズもなく、あっさりと跳ね飛ばされて木に激突。気絶して変身を解除してしまう
トドロキの前例があるので視聴者の期待していた通り
全裸になるあきらハァハァ
前に立ってる木のせいで肩口から下部分が見えない残念なカメラアングルですが、その肩だけでも十分なエロスです
あぁ舐めたい。あきらの全身をあますトコなく舐め回したい
全国の男性視聴者が劣情を催した名シーンですがすぐに終了。響鬼と威吹鬼は子供達を庇いつつ森から脱出するのでした




「なに考えてんだお前達は!あきらに弟子入りするなんて!」
「あきら、キミもキミだ。どうして勝手に弟子なんて・・・」
たちばなに戻った一同。ヒビキは明日夢と京介らに対して烈火のごとく怒る。鬼になるのはお遊びじゃないんだぞ!と
「そんな事は承知してします。それでも僕は鬼になりたいんです!」
「僕も同じ気持ちです」
どんな手段を使っても自分は鬼になりたい。だから誰でもいいから弟子になりたいという気持ちをアピールする京介
明日夢も京介の気迫にに引っ張られるように鬼の修行をしたいと宣言し、さすがのヒビキも言いくるめる事が出来ない
むぐぐ、と閉口するヒビキの隣でただ一人、イブキは貝のように押し黙っているあきらを見つめる

ほどなくしてあきらと2人きりになったイブキは、なぜ明日夢と京介を弟子にしたのかあきらから真意を聞き出すが
あきらはかたくなに口を閉じたまま。苛立つイブキは珍しく声を荒げて、あきらの細い肩をガクガクと揺さぶる
「どうして・・・・どうして話してくれないんだあきら!?」
「すみませんイブキさん・・・」

決して目を合わせようとせず、ただうつむいて謝るだけのあきら。イブキはあきらとの距離を改めて実感するのだった

「木霊の森現れたるのち、オロチ来たる・・・オロチ・・・まさか」
その頃、一人猛士の間に閉じこもって山のような古文書と睨めっこのおやっさん
そんな折、どこから入ってきたのか黄色い蝶がヒラヒラと飛んでくると、おやっさんの目の前で折り紙へと姿を変えた
「これは・・・式神?」
式神は再び蝶に姿を変えおやっさんの前から飛び立つ。後を追ったおやっさんの前に現れたのは、なんと紳士淑女だった
どうやら式神はおやっさんを呼び出すための使いだったようだ。思わず身を固くするおやっさんだが、2人に戦意は見えない
「木霊の森の出現は前兆に過ぎない・・・オロチが近づいている
鬼を集めろ。このままでは
全てが滅ぶぞ」
「オロチを阻止するため、鬼を終結させろ」と。敵であるハズの猛士に対して助言ともとれる発言をする紳士
それにしても”全てが滅ぶ”とは随分と穏やかでありません。いったい『オロチ』とは如何なる存在なのだろうか?




「にょっ!」
「”にょ”じゃないよ!”ヨッ”!」
「ヨッ!」
「おうよし!そんな感じだ!」

一方、明日夢と京介はバッタリ出会ったヒビキは
何故かお得意の挨拶を教え込んでいました。しゅっ
戸惑いながらもマネをする明日夢と京介。これはもしや弟子入りを承諾してくれたという事なのか?
「二人とも俺の弟子にしてやる。その代わり俺の言うことは必ず聞くんだぞ」
おおマジか。飛び跳ねて喜ぶ二人でしたが、直後のヒビキの言葉はおよそ薄ら寒いものでした
「二人とも鬼の事も魔化魍の事も忘れて普通の高校生に戻れ
さっき俺の言うことは必ず聞くって言ったよな?」

「バカにしないでください。僕は天美さんの修行を続けますよ」
「・・・・・すいませんヒビキさん。僕も失礼します」
「ちょッ・・・・なんだおい!どうした!」
当たり前だろ。詭弁もイイトコですヒビキ。あまりにも子供騙し
これを聞いた明日夢と京介は冗談じゃないとあきらのもとへ。あとには呆け顔のヒビキだけが残されるのでした

その頃、イブキは久しぶりに香須実とデートを。どうやらあきらのことで元気のないイブキを心配してくれたみたい
そんな2人を覆うかのように
街のド真中に出現した木霊の森。いきなりの危機です
根に巻かれ、木に縛りつけられる香須実。グッドタイミングで駆けつけた轟鬼とともに、威吹鬼は木霊に立ち向かう




明日夢・京介とともに居たあきらのもとに、日菜佳から緊急の電話が入った
『木霊の森は森に非ず ひとつの木によりて操らるる也』
おやっさんが古文書から見つけ出した木霊の森に関する伝承。これを携帯の通じない威吹鬼らに伝えて欲しいという
「”ひとつの木によりて”って事はつまり・・・・」
「一本の木が森を操ってるってことか!」

つまり木霊の森の弱点はたった一本の本体。子供3人はイブキ達を助けるため、急いで現場へと向かう

森へとやってきたあきら達。また全裸を期待してしまいますがここでは変身はなし
いつも通り普通にディスクアニマルで威吹鬼をサポート。そして明日夢&京介コンビは木に縛り付けられた香須実を発見
ちょうど吹き飛ばされて目の前に飛んできた轟鬼の烈雷を目にすると、互いに顔を見合わせてこれを手に取ります
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」
”ズドッ!!!”
『グウウウウウオオオオオオオオオオ!!!』
香須実が縛りつけられている巨木に向かって突貫。烈雷の渾身の一突きを見舞う二人
途端に苦痛の叫びをあげ、その幹に巨大な顔を浮かび上がらせる巨木。それに呼応して魔化魍木霊も苦しみ始めた
一気に攻めに転じる威吹鬼は必殺の疾風一閃で木霊を撃破。、駆けつけた響鬼も明日夢らを助けて巨木と対峙する
「鬼神覚声・・・・・・はあああッッ!!!」
ドバァッ!ぼが――――ん!!!
アームド響鬼必殺の鬼神覚声により、巨木は木っ端微塵に破壊された。
木霊の森・滅殺完了!




森が消滅し、普段の街並みへと帰還したヒビキたち。あきらはイブキに駆け寄り自分の出した答えを伝える
「イブキさん私・・・最後のサポートが出来て嬉しかったです」
「ッ!!・・・・・そうか・・・・それがキミの出した答えなんだな」

「勝手に弟子を取ったりしてすいませんでした・・・
いつか鬼になるかもしれない二人に、私がイブキさんから学んだことを伝えたかったんです
そうすれば

私がイブキさんの下で修行した時間に意味があったと思えるから
今まで・・・本当にありがとうございました!」

鬼修行を辞める。それがあきらの出した答え。勝手に二人を弟子にするという、一見ムチャな行動の真相だった
イブキも快く納得し感無量といった感じで何度も何度も頷く。そこには師弟の間にだけ伝わる無言の感動があった

「ヒビキさん、私から最後のお願いがあります
どうか安達くんと桐矢くんを弟子にしてあげてください」

あきらはヒビキに明日夢と京介を弟子にしてやって欲しいと懇願。イブキも一緒に頭を下げて頼み込む
それを受け、ヒビキは黙って歩き去ろうとするのだが・・・ふと立ち止まると後ろを振り向いて二人に声をかけた
「どうした。ついて来ないのか?・・・・・明日夢、京介」
「・・・ヒビキさんそれじゃあ!」
「やったァァァああッッ!!!」

ようやく降りたヒビキの弟子取り承諾。ついに二人は晴れてヒビキの弟子、猛士の「と金」になるのだ
はちきれんばかりの笑顔でヒビキの後を追いかける明日夢と京介であった。
次週へ続く!


42話

猛る妖魔

「ヒビキさんもついに弟子取りッスかぁ・・・しばらくは二人の修行に専念してくださいよ
そのあいだ魔化魍は俺とイブキさんでなんとかしますから!最初が肝心ッスよ!」

明日夢と京介を弟子にする事を決めたヒビキ。後輩が2人もできるとあって、トドロキは妙にハイテンションです
しかし魔化魍の力が日増しに強力になっていきている今、そんな都合のいい事は言っていられない
現におやっさんは吉野での会議が長引き、まだ帰って来ない。これはやはり大きな事件が起きつつあるのか

さてヒビキの弟子になった明日夢。高揚する気持ちを抑えられないのか、チャリを使わず走って登校
昼休み、あきらと一緒にお弁当を食べながら談笑していると京介がやってきていつもの暴言を吐く
「精一杯頑張らないとな。天美さんみたいにならないように」
「天美さんみたいにって・・・・どういう意味だよ」
「決まってるだろ。落ちこぼれないようにって意味さ」

鬼修行を辞めたあきらを非難するかのような物言い。さすがの明日夢も怒りをあらわにして京介を睨みつけます
コイツ前回いいトコ見せたのになぁ・・・一週経ったらすぐこれかよ。脚本のザルさ加減が見ててツライぞ




その頃、仕事中のトドロキとザンキが魔化魍出現をキャッチした。ターゲットはうぶめのようだが・・・
ところがぎっちょん。現場に駆けつけた轟鬼らの目の前で、2体目、3体目と次々に現れるうぶめ!
夏の小型魔化魍ではなく、
巨大魔化魍が数匹です。これは分が悪いと轟鬼らは一時退避します
「魔化魍の大量発生・・・やはりオロチかもしれない」
吉野から戻ったおやっさんは、トドロキの報告を聞くや眉をしかめて真剣な表情に
魔化魍が異常発生するという現象は
”オロチ”と呼ばれ、吉野の古文書に記されているという
ただそれはあくまで伝承であり「オロチ」が過去に起きたという事実はない。単なる伝説という可能性もある
「おやっさん。最悪のシナリオは・・・どうなるんです?」
「・・・・・全てが破壊される。全ての人間が魔化魍に食い尽くされる」
”最悪”のシナリオは世界滅亡。あまりにも想像を絶する話に改めて身を硬くするヒビキらであった




イブキ、トドロキらのベースキャンプをスーパーつがいが急襲。しかし戦闘の最中、突如動きを止めてしまう童子
そんな童子を軽々とかついでその場を撤退する姫。実は童子が動きを止めたのはエネルギー切れが原因だった
「すまなかったな・・・餌をやるのを忘れていたか」
洋館へ戻り紳士からエサを与えられ復活した童子だったが、その様子を見ていた姫は何かを考えて視線が泳ぐ
調子が戻った童子は何か様子がおかしい姫に気付き、二人っきりのときに話かけるのだが・・・
「どうした?何を考えている?」
「別に。ただ・・・我々は一体なんなのだろうと思ってな」

どうやら自分たちの生き方、というか存在理由について疑問を感じ始めたようです。フランケンシュタイン症候群ってヤツか




明日夢と京介の猛烈な要望に応え、ついにヒビキは2人の特訓を開始。何はなくとも基本は体力だ
まずは水泳。すいすいと泳ぐ明日夢に対し、京介は飛び込むとすぐにプールサイドにしがみついてしまいます
「お前・・・もしかして泳げないの?」
「ち、違います!足がつっただけです!」

あれだけ自信満々だったのにまさか金槌とは・・・拍子抜けするヒビキに、京介は足がつっただけと言い訳する
「いーち、にーい・・・どうした京介?」
「ち、違います!これは手がつったんです!」
つづいては鉄棒を使っての懸垂。ここでも数を重ねる明日夢に対し、京介は一回もできずに落ちてしまう有様
こいつマジ運動ダメ男
なんであきらに対してあんなに自信満々な嫌味が言えたんだろう。本物のアホちゃうか

「で・・・・・今度はドコがつった?」
神社の長い石段を使ってトレーニング中、ついに動けなくなる京介。半ば呆れ顔でヒビキがそう言うと・・・・・
「ヒビキさん、こんな特訓意味あるんですか?
鬼になる修行ってもっとこう、神秘的な物なんじゃ・・・!」

すごいなコイツ
なんで生きてんだ。死ねばいいのに
いい加減視聴者が京介の身勝手さにウンザリしたその時、近くで魔化魍大蟻が出現。ヒビキは現場へ急行する
しかし現場では巨大魔化魍大蟻に加えて多数の化け猫までが現れ、響鬼は思わぬ苦戦を強いられることに




一方、威吹鬼と轟鬼の二人も河童、大なまずの胃袋(胃袋だけかよ)おとろしの軍勢と交戦中
おとろし安売りすぎる。100年に一回しか出ない魔化魍のハズなのに、今回で3回目の登場です
「くッ・・・・やはりオロチなのか!?」
苦戦しながらも一匹、また一匹と敵を駆逐していく二人でしたが、一瞬の隙を突いて轟鬼の眼前に迫るおとろしの巨体!
咄嗟の事に不意をつかれ、まったく反応できない轟鬼。敵を相手にしていて助けに駆け寄れない威吹鬼
それはまさに一瞬の不覚だった

”ぐしゃっ!!!”

勇次郎が倒したアフリカゾウほどの大きさはゆうにあるであろう、おとろしの巨体
その全体重をかけた前足が、轟鬼の身体をまるで虫ケラのように踏み潰した
「轟鬼さぁああああああん!!!」
「轟鬼ィィいいいいいいッッ!!!」

威吹鬼怒りの疾風一閃によって爆発四散するおとろし。しかし意識を失い変身解除したトドロキはピクリとも動かない
「おいトドロキ!しっかりしろトドロキ!
トドロキィいいいいいッッ!!」

ザンキさんの悲痛な叫びが河原に響く。果たしてトドロキの安否や如何に?次週へ続く!


43話

変われぬ身

おとろしに踏みつけられ瀕死の重傷を負ったトドロキ。ザンキが見守る中、すぐに緊急手術へ搬送される
「ざ・・・ザンキ・・・さん・・・・お願いがあります・・・・
ヒビキさんには・・・黙っててください・・・
俺・・・約束したんす・・・ヒビキさんの分まで・・・俺が頑張るって・・・・」

「ッ・・・・!あぁ、わかった・・・・ッ」
息も絶え絶えのトドロキがザンキに懇願したのは、「ヒビキに心配をかけたくない」という事だけだった。お前って奴は!(号泣)
緊急手術はなんとか成功に終わり、トドロキは一命を取り留めた。おやっさん、香須実、日菜佳が病院へ駆けつける
集中治療室で横たわるトドロキの変わり果てた姿。取り乱して大声で泣き叫ぶ日菜佳がなんとも痛々しいシーンです




「いつまでこんな事を続けるんです?身体を鍛えるのだけが鬼の修業なんですか?」
トドロキがそんな大変な事になっている頃、今日も視聴者をうすら嫌な気分にさせるクソガキ
桐矢京介
今日もヒビキのもとで明日夢と一緒に特訓中。懸垂が一回もできない京介が悪びれずに言い放つ言葉がコレです。殺したい
「運動神経が悪いことは恥じる事じゃない。今の自分を乗り越えていくことが大事なんだ」
「・・・・・・くっ」
ヒビキにまったくの正論を返され、ぐうの音も出ない京介。弟子がいずれ1人に絞られると聞いている彼は焦っているのです
何としても明日夢には負けたくない。長距離ランニング中、京介は卑怯にも
タクシーを使ってショートカット
お前はおぼっ茶魔くんかと。不覚にもウケた
しかしばっちりヒビキに目撃されてしまった京介。ペナルティとしてたちばなのトイレ掃除をさせられるのでした。バカな奴




「すんませんザンキさん・・・なんか俺ポカやっちまったみたいで・・・」
麻酔から覚め意識を取り戻したトドロキ。安堵の表情を見せる日菜佳だったが、ザンキさんは彼女に席を外してもらう
これは何か真面目な話を言われるな、と身を引き締めるトドロキ。しかしザンキさんの言葉は彼の想像を超えて衝撃的だった
「トドロキ。お前はもう・・・・鬼にはなれない」
「・・・・・・・なに・・・・言ってんスか・・・?」
「・・・・・・・」
「何言ってんスか!?俺なら大丈夫ッスよ!
ほらこんなに・・・・」

ガシャーン!!!!
自由の利かぬ身体で無理に起き上がろうとしたトドロキはベッドから転落。病室へ戻ってきた日菜佳が慌てて駆け寄る
「嘘ッスよ・・・・そんなの・・・嘘ッス・・・・うう・・・うううううっ!」
「・・・・・・・」
トドロキの身体はもはや現場復帰は不可能だった。医師の下した判断は
戦線離脱である
話しぶりからして日常生活を送れるくらいには回復できるようですが。おやっさんとザンキさんの会話がもう
「トドロキくんの話は聞いたよ。・・・・・・残念だが」
「・・・・”残念”なんて・・・
そんな簡単な言葉で言わないでください
アイツは・・・トドロキは根っからの鬼なんです!
鬼であることがアイツの全てなんですよ!」

愛弟子の愚直なまでの直向さ。それを誰よりも知るザンキさんにとってあまりにも辛い現実であった。
うぐぐ・・・・・
弟子思いザンキさん超泣かすぜ!




宣告を受けて以来すっかり落ち込んでトドロキ。日菜佳が食事を食べさせようとしてもまったく反応しない生ける屍状態
つとめて明るく元気付けようとするザンキさんだが、トドロキは魚の腐ったような目でとんでもない事を言う
「ザンキさん・・・俺を殺してください・・・
もう俺・・・生きてても仕方ないッスから・・・せめてザンキさんの手で・・・」
「何言ってるんですか・・・何言ってるんですかトドロキさぁん!」
あまりにも弱いトドロキの言葉。怒りつけたのと同時にわんわん泣き出してしまう日菜佳
ザンキさんは表情を押し殺したまま、真正面からトドロキの目を見据えて静かに言った
「トドロキ・・・俺は今、心の中でお前を殴った。お前には何度も教えたハズだ
鬼というのはひとつの生き方。常に自分に勝つ・・・そういう生き方だと
改めてかつての教えを説き、弟子を納得させようとするザンキさん。トドロキとしてもその言葉が理解できないワケではないが・・・
「すんません・・・今は1人にしてください・・・・1人に・・・」
トドロキはザンキらに一人にしてほしいと呟き、再び自分の中に閉じこもってしまうのだった




何をやっても明日夢に勝てない京介。今日も崖登りの特訓でヒーコラヒーコラバヒンバヒン言ってます(茶魔語)
このままでは弟子をやめさせられると恐れた京介は例によってバカな行動に出る
「見てください。これは数学の全国大会の賞状、これは絵画コンクールのトロフィー、これは・・・」
それまで自分がとってきたトロフィーや賞状を大量に取り出し、自慢げにヒビキに見せるという暴挙。もう見てられません
「どうですか?僕にはこれだけ優れた点があるんです。安達くんと違ってね
それをヒビキさんにちゃんとわかってもらいたくて」
「ほう・・・スゲーな京介。だがそんな過去はすべて忘れろ」
「・・・え?」

ヒビキはそっけなく言うと、トロフィーや賞状をずさんにつっ返す。まったくもって当たり前の反応です
「明日夢、お前はもう帰っていいぞ。京介は崖登りもう一度だ」
「ふざけるな・・・わかってんだ!アンタは俺の事嫌いなんだろ?
だからこんな嫌がらせをして辞めさせようとしてるんだ!辞めてやるよ!
お前の弟子なんかこっちからお断りだッ!」

京介逆ギレ。俺がヒビキならこの崖から蹴落として殺す。間違いなく
鬱積した怒りが大爆発した京介。師匠をお前呼ばわりした挙句、弟子なんか辞めてやると走り去ってしまいました

その頃、イブキはザンキさんをサポート役に魔化魍退治へ。海辺の現場に現れたのは化蟹、天狗、うわんの大軍団
次々と襲いかかる魔化魍軍団を相手に、威吹鬼はたった一人の戦いへと身を投じる




『鬼というのはひとつの生き方
”常に自分に勝つ”・・・そういう生き方だ』

病室のベッドの上。幾度も脳裏をよぎる師匠の言葉に唇を噛み締めるトドロキ
思い通りに動かない身体でベッドから転がり落ち、床の上を這って懸命に手足を動かそうとする姿が泣かせます
うごけ!うごけ!どうして動かないんだ俺の身体よ!悔しさと哀しさにボロボロと涙を流すトドロキ・・・・・と
「まったく。いつも頑張り屋だなお前は」
そこにやってきたのは誰あろうヒビキ。日菜佳から連絡を受けトドロキの状況を知るや、一目散に駆けつけてくれたのだ
「うっうっ・・・・ヒビキさん・・・・俺・・・・すいません俺・・・・・うっうっ・・・
ヒビキさんの分まで頑張るって・・・言ったのに・・・・ッ!」

うーチクショウここ泣かすなぁ。ウルウルする
「ありがとうな。お前は十分に頑張ったじゃないか
身体を治したらまた一緒に人助けしてくれよ
今度は俺が頑張る。お前が戻ってくるのを・・・待ってるから」

「ヒビキさ・・・・うっうっ・・・・・ううううううううう・・・・!」
超泣ける。二人ともカッコよすぎるぜ
ここで病室に駆け込んできた日菜佳がザンキさんの応援要請をヒビキに伝える
ヒビキは二人分の気合を込めると、颯爽と病室を走り去るのだった




ラストパート。孤軍奮闘する威吹鬼だったがやはり多勢に無勢、次第に追い込まれ窮地に立たされてしまう
しかしここでお約束のグッドタイミングでヒビキが到着。ザンキさんとの一瞬の会話が死ぬほど燃える
「遅いぞ!何してた!」
「力をもらってきたんですよ」
「・・・・・そうか。ならいい早く行け!」
「行ってきます!響鬼・・・・装・甲!」
気合二人分のアームド響鬼参戦でにたちまち形勢は逆転。寄るな寄るな寄らば斬る!縦横無尽に斬りまくります
最後は鬼神覚声、疾風一閃とそれぞれの必殺技で魔化魍達を一掃する
が。ホッとしたのもつかの間、すぐに海辺からザバザバと上がってくる化蟹ども。巨大な奴が3匹はいるでしょうか
鬼神覚声連発すればいいじゃんと思うんですが、あっという間に追い詰められてしまう二人
危険を察知し、崖の上へと駆け上がるザンキさん。その手に握られているのは
音撃真弦・烈斬だ!
医者からは変身を固く禁じられているザンキさん。変身すれば確実にその命を削ることになると!やめろザンキさんー!
じょわーん!意を決して掻き鳴らす音錠。自らの命をも顧みない、斬鬼の悲壮な決意の表れだった
変身・仮面ライダー斬鬼!
次週へ続く!


44話

秘める禁断

医師に変身を止められているにも関わらず加勢した斬鬼の活躍により、すべての魔化魍を清める事に成功した3人
身体の事を心配する響鬼達に、変身を解除したザンキは何事もなかったように返事するとそそくさと去っていく
「あぁ、なんてことはない」
しかしそのポーカーフェイスとは裏腹に、もはやザンキの身体は限界の悲鳴をあげていた

トドロキは日菜佳の助けを受けながら歩くリハビリを開始。しかし手すりにつかまり何歩か足を踏み出しては、すぐに転んでしまう
そんなトドロキを見つめながらヒビキとザンキは表情を曇らせる
「ザンキさん、やっぱりトドロキはもう・・・」
「あぁ・・・信じられるか?アイツがもう鬼になれないなんて」

トドロキは「自分に勝つのが鬼の生き方だ」というザンキの言葉を胸に頑張るという
すっかり立ち直ったかに見えるトドロキだが、ヒビキは時折見せる暗い表情からその底知れぬ悲しみを感じるのだった




喫茶店で楽しげに談笑する明日夢とあきら、ひとみの仲良し3人組
しかしテーブルを挟んだ座り位置が
明日夢&あきらと反対側にひとみ。ひとみ的にはコレはどうなんだ
と、ここで近くの席に偶然知り合いの姿を発見する3人。
我等がヘッポコ小僧・桐矢京介
なにやら前の学校の同級生と鉢合わせし、「運動音痴がバレて転校した腰抜け」だとからかわれているではないか
弟子を辞めたことで心がすさんでいる京介は怒りが爆発。元同級生にいきなり食って掛かり、大喧嘩になってしまう

「どうもスイマセンでした。ホラ京介お前も謝れ」
明日夢から連絡を受けたヒビキは、保護者として警察に補導された京介を引き取りに。これまた京介は面白くありません
少しも怒らず、「俺はお前の師匠だから味方になるさ」というヒビキ。その優しさが今の京介には耐えられない
「もう弟子じゃないって言ったろ!俺に構うな!」
吐き捨てるように叫ぶと、そのまま猛ダッシュでトンズラ。どうにもこうにも救いようがない小僧です

そんなあくる日、 明日夢はヒビキから『陰陽環』という猛士の戦闘アイテムを貰い受ける
腕にはめることで、シュキが使ったのと同じ炎の鳥を式神として操れるナイスな道具です。いいなー俺も欲しいなー
「ま、こんな感じだ。使い方には気をつけろよ」
ヒビキの実演では木の幹に大きな焼け跡を残す火の鳥。低位式神とは言えなかなかバカにならない攻撃力を秘めています
肌身離さずつけていた明日夢だが、体育の授業で外したとき明日夢の着替えにそっと手をのばす何者かの姿・・・
いや何者かっていうか
モロ京介なんですけど。このバカ陰陽環かっぱらいました
盗難に気付いた明日夢に体育の授業中早退した京介の姿がよぎる。慌てて京介を追いかけた明日夢はそこで謎の事故に遭遇
街中で突然の大火傷を負って倒れた高校生。それはまさしく、前日喫茶店で会った京介の元同級生であった
『桐矢くん・・・まさか・・・!』
猛士の道具を盗み出した挙句、己が恨みを晴らすために凶行に及んだ京介。もうマジダメぽ
こういうのって例え「歩」であっても
鬼祓いの対象になると思うんだが。イブキさんに殺られればいいのになぁ




いつものように日菜佳に応援されながらリハビリを続けるトドロキだが、何度やっても転んでしまう
トドロキは自らの苛立ちをぶつけるかのように、日菜佳に迷惑をかけたくないから帰ってほしいとあえて自分から突き放す
「俺、必ず自分の足でたちばなに行けるようになりますから・・・
だから今は日菜佳さん・・・
帰ってください・・・お願いします」

ショックを受ける日菜佳。しかし辛いと言われれば帰るしかない。涙をこらえ、笑顔で日菜佳はリハビリ室を後にする
そして日菜佳と入れ替わるように病室へ入ってきたザンキさん。師匠を目にした途端、トドロキは思わず本音を漏らして泣き崩れる
「ザンキさぁん!俺、俺・・・一生懸命頑張ってるんですけど・・・
だめなんス、どんなに頑張っても体に力が入らないんス・・・!」

ボロボロと流れる涙をぬぐわず、師匠にすがりついて嗚咽するトドロキ。師匠は弟子を抱き締め、力強く励ます
「トドロキ・・・もう一度俺の弟子になれ。また二人で一から頑張ろう」
「もう一度・・・ザンキさんの弟子に・・・?はい・・・はい・・・ッ!」
敬愛する師匠から「もう一度最初から始めよう」と。今のトドロキにとっては何よりも染みる言葉だった。生きる希望と言ってもいい

だがしかし
残酷なるかな運命

ひとり洗面所で咳き込むザンキさん。その手には真っ赤な鮮血。無理を押して変身した彼の身体はもうボロボロだった
「まだ死ねない・・・・・まだ俺は死ねん!」
もし今自分が倒れれば、トドロキも生きてはいけまい。あの可愛い弟子を残してどうして死ぬことが出来ようか

その夜。どこぞの山中に篭もり、焚き火の前で怪しげな呪文を唱えるザンキさん。呪術・・・しかもかなり仰々しそうな・・・・
と、やがて力を入れたザンキさんの右腕に、ぽぅ、と梵字が浮かび上がった。どうやら儀式は終了したようですがコレは一体?
「俺は・・・・・・死なない」




ザンキさんとマンツーマンで再び歩く練習を始めるトドロキ。そこへ香須実から魔化魍出現の連絡が入った
現場へ急行し、アームド響鬼、威吹鬼と合流、そしてザンキさんはここでも斬鬼へと変身してしまう。やめろー!
獅子奮迅の活躍で魔化魍達を蹴散らす斬鬼だったが。傷ついた体は既に限界、そんな隙を突かれついに・・・・

「ザンキさん!ザンキさーん!」
互いに離れた場所で戦っていたイブキが、戦闘を終えてザンキを探してやってきた。そこでイブキが見たものは
全裸でうつ伏せに倒れているザンキさんの姿
全裸です。オールヌードです。バックショットなので
キュッと締まったケツ丸出しです
お茶の間の奥様ザンキさんフィーバーです

慌てて駆け寄ったイブキはザンキさんを抱き起こして絶句。その身体は既に冷たく、脈も心音もなかったからだ
「ザンキさ・・・そんなバカな・・・死んでいる・・・・ッ」
ザンキさんは死んでいた。ヘッピリ腰で立ち上がると、狼狽しながらもヒビキを呼びに走っていくイブキだった


ラスト。その夜、外は冷たい雨が激しく降りしきる中、一人病室で眠るトドロキのもとへゆらりと現れる人影
それは・・・・・
「あ、ザンキさん・・・」
「大丈夫かトドロキ?何も心配することはない。俺がついてる」
これは夢か幻か。そこに立っていたのは
昼間死亡したハズのザンキさん
いつものようにトドロキに優しい言葉をかけるザンキさん。あの謎の呪術が関係しているのは間違いない
果たしてザンキさんは己の身体に何をしたのか?次週へ続く!


45話

散華する斬鬼

「え?ザンキさんっスか?昨夜も見舞いにきてくれましたよ」
ザンキの遺体を確認したと言うイブキとともにトドロキの病室を訪ねたヒビキ。だが昨夜ザンキは昨夜病室に来たという
「お前の勘違いだよ」と、ヒビキに軽く非難されるイブキだが確かにあの時ザンキは死んでいたハズ・・・
「それより聞いてください!俺またザンキさんの弟子になったんすよ!」
輝くような笑顔で喜びを露にするトドロキ。しかしどうしても納得ができないイブキは、一人改めて病室へ足を運ぶ
そこに居たのは紛れもなくザンキさん本人だった。腕をまくってトドロキの足をマッサージなどしている
やはり昨日のは自分の間違いだったのか?と納得しかけた次の瞬間。ザンキの右腕の梵字をイブキは確かに見た
「あれは・・・ザンキさんまさか!」
思わず飛び出したイブキ。その言葉に一瞬動揺したようなそぶりを見せると、ザンキさんは逃げるように病室を後にする

どうやらザンキさんは『返魂の術』を自らに施したらしい
返魂の術とは、死を覚悟した鬼が死後再び魂が自分の体に戻ってこられるようにするための生き返りの呪術
今でこそしっかりした意識を持っているが、やがては少しずつ意識を失い最後には永遠の闇に落ちてしまうという
「わかった・・・・トドロキには教えよう。それがあの二人の為だ」
どうしたらいいかと相談するイブキ。やはりここは真実を伝えるべきだと、ヒビキは辛い決断を下すのだった




「バカな事を言わないでください。いくらなんでも冗談が過ぎますよ
ザンキさんが死んでるなんて」
ヒビキとイブキから反魂の術の話を聞かされたトドロキだが、まったく信じようとしない。当然と言えば当然の反応です
「トドロキさんを一人残して死ねないから・・・ザンキさんは反魂の術を使ったんです」
「ザンキさんの為に自分の足で立ちあがるんだ。そして今度こそ弟子を卒業しろ」
「やめて下さいって言ってるじゃないっスか!
俺は絶対信じないっスよそんな話・・・・・二人とも帰って下さい」

師弟のことを案じて敢えてそう言うヒビキとイブキであったが。トドロキはそんな二人に怒りを爆発させるだけだ
しかしそうは言ったものの、やはりヒビキたちに言われたことがどうしても頭を離れない
マンツーマンでのリハビリ中、バランスを崩してザンキさんの手を触ったトドロキはその感触に愕然とする

その日イブキの携帯が鳴った。トドロキからだった
「イブキさん・・・ザンキさんの身体・・・冷たいんスよ・・・
まるで死んでいるみたいに・・・冷たいス!うっ・・ううう・・・
ザンキさん・・・俺なんかの為に・・・俺の為にあんな・・・ッ」

携帯の向こうで嗚咽をもらすトドロキに、イブキはザンキさんを救えるのはトドロキしかいないと訴えかける



「陰陽環?さあ知らないな・・・君は何の根拠も無しに人を疑うのか?」
かっぱらわれた陰陽環の事を京介に問い詰める明日夢だが京介はこの態度。明日夢は京介を尾行します
すると先日京介をバカにした高校生の片割れの姿が。片方だけでは飽き足らず、彼にも復讐する気なのか
「やっぱり君だったんだな!返せよ!」
京介が腕に陰陽環をはめたところを現行犯で取り押さえた明日夢。抵抗する京介と大乱闘を始めてしまう
互いに力尽き、「俺は火の中から人を助けるため命を落とした父を乗り越えたいんだ」と改めて言う京介
「そのための力ってのはわからなくないけど・・・
復讐なんて!」
「俺が復讐だって?・・・ハッやっぱり君は何もわかってないな
とにかくコイツは俺が使わせてもらう」

非難をなぜか鼻で笑ってその場から去ってしまう京介。
イヤ陰陽環返せよ
明日夢もなんで無理矢理にでも取り返さないんでしょうか。二人揃いも揃ってバカたれで見ててイライラします

しかし京介の行動の真実はこの後すぐ明かされることに。再び例の高校生の後ろから忍び寄る京介
なんでわからないんだ!と明日夢がまたも止めようとすると、なんとここで
魔化魍・火車が出現
つまり京介は復讐ではなく、火車につけ狙われていた高校生を
守ろうとしていたのだ
暴れまわる火車に京介は陰陽環で立ち向かおうとするが、なぜか土壇場になって攻撃を躊躇してしまう
今度は明日夢がそんな京介を助け、2人で逃走。明日夢は自分が誤解していたことを素直に詫びる

あとはお約束のタイミングで響鬼と威吹鬼が現れ、魔化魍を颯爽と撃滅。二人は事なきを得るのだった




「京介、なんで陰陽環を使わなかったんだ?」
「俺の力じゃないからです」

「自分の力を信じて戦うこと・・・大切なことを学んだな京介」
「ハイ!」

自分の力で戦おうとした京介をヒビキは褒め、京介も今までになかったような明るい笑顔を見せる・・って
なにこれ
戦い終えて京介とヒビキとの会話ですが・・・・・何か絶対おかしいよねこの会話
絶対的に戦闘力が及ばない相手に武器を以って立ち向かうのも「自分の力じゃない」のか?バカじゃないのか
『巨大な人間に立ち向かうノミの行動は勇気とは呼べない』
使えよ。使うのが正しい行動だよ。そんなんじゃ使えば救える命まで救えないよ
そもそも命を狙われてる人間に気付いたのならヒビキにまっさきに知らせろ。自分でどうにかしようと思ってるトコが腹立つ
ましてや「自分の力」じゃなく陰陽環を頼ってかっぱらっておいて。
土壇場で使わないだァ!?
支離滅裂にもほどがある。こんなバカを褒めるヒビキも同様のキチガイだし
このヘボ脚本を書いた人間はもっとキチg(略
こんな脳みそに虫が湧いてそうな師弟パートは放っておいて、真の主役たる師弟パートにカメラ移動です




辛い現実を噛みしめつつ、ザンキさんとのリハビリに励むトドロキ。必死に自分一人の力で歩こうとするが・・・
なんと病院の外にまで魔化魍が出現。現場へ飛び出そうとするザンキさんをトドロキは必死に止める
「もういいんス!ザンキさんはもう戦わなくていいんスよ!」
「情けないことを言うんじゃない。だったらお前が俺を止めてみろ」
小さくなっていくザンキさんの背中。自分はなんて情けないんだ。いつまで経っても師匠に迷惑ばかりかけて・・・
ザンキさん俺は・・・・・
俺はッッ!!!
「うおおおおおおおおおおおおおおあ〜〜ッ!!」
壮絶な叫び声とともに立ち上がるトドロキ。ついに自らの両足で歩き始める。一歩、また一歩と
その歩みにまだ力はないが。確実に師匠の背中を追い始めていた
「斬鬼さァ――――ん!!」
「トドロキ!」

大量の魔化魍を相手に苦戦する斬鬼のもとにトドロキが到着。自分の足ですっくと立つ弟子の姿に師匠は安堵を覚える
烈雷を片手に持ちながらいきなり敵のまっただ中へと駆け出すトドロキ。咆哮とともにその音錠を掻き鳴らす!
変身!仮面ライダー轟鬼!
うおーーー!
すごいね。人体
マホメド・アライJrも裸足で逃げ出す超回復。もう二度と鬼にはなれないだろうと言われた轟鬼がまさかの復活を遂げたのだ
自らの犠牲も厭わぬ弟子を思う師匠の心と、その師匠に応えた弟子の絆が起こした奇跡だった

「音撃斬!雷電激震!」「音撃斬!雷電斬震!」
ギャイィィーン!!ドリュドリュドリューン

ズギャギャギャギャバリバリバリ
ビィーン!

息のあった連携で次々と魔化魍を打ち倒す二人。最後は2人同時の音撃斬を叩き込み、巨大魔化魍火炎蜘蛛を撃破する
例によって戦闘終了後の一曲を掻き鳴らす轟鬼に、なんと今日は師匠・斬鬼も合わせて烈斬を鳴らす
最初で最後の師弟のギターセッションであった
別れを惜しむかのようなセッションが終わった2人。変身を解除すると、ザンキはいつもと変わらぬ微笑で語りかけた
「よくやったなトドロキ・・・ありがとう」
「ザンキさん俺・・・もう一人で大丈夫ッスよ。本当に大丈夫ッスから
今まで本当に・・・・ありがとうございましたッッ!」

深々と頭を下げるトドロキ。ぽん、とその肩にザンキの手がやさしく触れて・・・・・
トドロキが顔を上げたとき、すでにザンキさんの姿はその目の前から消えていた。音錠と烈斬だけをそこに残して
涙をこぼしそうになるのを堪え、トドロキは空を見上げて大声で叫ぶ
「ザンキさァ―――――ん!!
俺、泣かないッスよ・・・もうザンキさんに心配かけないように」
その時、まるで「あぁわかった」とでも言うように。紅葉に染まった木の葉が風で舞いあがった
この日1人の鬼がこの世を去り、その弟子は更なる強さを得てその意思を継いでいくのだった
次週へ続く!


46話

極める鬼道

たちばなのメンバー達と初詣にやってきた明日夢。それぞれが目を閉じて祈る中、明日夢だけ具体的な願いがない
何をお祈りしたんだ?と聞かれ、返答に困った明日夢は逆に「ヒビキさんは?」と質問を返した
「お前達2人が早く一人前の鬼になれるように。それと・・・・・
今年一年、また生きることができるように。かな」
「また・・・生きる?」

言葉の意味が理解できない明日夢らに、ヒビキは「死について考えたことがあるか」と問いかける
「死を意識するようになれば、生きることの意味が自ずとわかるようになる」
生きるとはどういうことか。死ぬこととは。明日夢と京介にとって、鬼になる上での最も重要な課題のようだ




一方その頃。みんな揃って初詣をするヒビキらとは対照的に、正月から休み返上で魔化魍と戦う轟鬼
なんとザンキさんの形見の烈斬を受け継ぎ、
2刀流になってます。おーカッケー
「あけましておめでとうございますザンキさん!
俺大丈夫ッスよ!今日も頑張ってるッスよ!」

天空に新年の挨拶をしつつ、次々と現れる魔化魍を撃破する轟鬼。なんかなぁ
魔化魍を全滅させると紳士淑女が出現。2人は追走する轟鬼をまるでどこかへ導くかのように移動していく

ほどなくしてたちばな。全員揃って和気藹々と雑煮を食ってるところにトドロキから連絡が入る
紳士と淑女に山の中まで案内されたトドロキは、そこで妙な遺跡のようなモノを発見したのだった
「奴等はここで見失ってしまったんスけど。コレ・・・一体何なんスかね?」
「これは・・・鬼文字か。しかも相当古いものだな」
それは草むらの中にどっかりと置かれた石碑だった。古ぼけた鬼文字を目をこらして読んでみるおやっさん
『この場所はオロチを祓う、神聖な地なり』・・・なんだって?」

紳士淑女がトドロキを誘ったのはオロチ封印の遺跡だった。館に戻った二人は更にスーパーつがいにも命令を下す
「鬼どもを護る・・・・ですか?」
「オロチを食い止めるにはどうしても鬼達の力が必要だ
今後お前達の仕事は鬼達を魔化魍から護る事だ」
猛士のオロチ封印を成就させるため、今まで刺客として放っていた童子&姫をガーディアンとして使うというのだ
何も言わずに出て行く童子。反抗的な目で主人を睨みつける姫。この終盤にきて2匹の造反フラグは最終段階に






「短い間でしたがありがとうございました。僕は自分の意思で学校を辞めます
皆さんも一度考えてみてください。ハンパな人生にどれほどの意味があるのか」

あくる日、突然京介が学校を退学しクラスメイトを驚かせる。最後までその独善的な物言いは変わりません
学校を辞めて鬼の修業一本に専念するという、京介の並々ならぬ執念。思わず言葉を失う明日夢
「本気で鬼を目指すならこれくらいは当然だと思うけどな
・・・パネルシアターとかいうワケのわからない事をやってるらしいな。せいぜい頑張れよ」

などと、皮肉たっぷりに明日夢を侮蔑する京介でしたが。京介の退学報告を聞いたヒビキはこれに猛反対
今は学校生活の中で色々学ぶ事が一番の修業の場だと説き、。焦って鬼になろうとする京介を諭すヒビキ
「公言した手前恥ずかしいだろうが、退学は取り消してもらえ」
しかたなく京介は復学の処置を取り、翌日ホームルームの時間に恥ずかしい挨拶をするハメになるのでした
ざまあみろ

一方、パネルシアターの活動に顔を出していた明日夢。そこで女の子が意識を失って倒れてしまうのを目撃する
明日夢がきてくれたことを喜んでいた少女・直美ちゃん。ひとみの話では、もともと病弱な子供らしい
直美ちゃんのために出来る限りパネルシアターに協力してやりたい。でも、それでは鬼の修業がおろそかに・・・
「明日夢、今日はもう帰れ。心ここに在らずでは修行の意味が無い」
鬼の特訓中、そんな明日夢の心の迷いを見抜いたヒビキは、修業もそこそこに明日夢を帰してしまうのだった





石碑にあった鬼文字の意味が吉野の本部で正式に解読された
オロチの発現を食い止めるには大地そのものを清める必要があるらしい。太鼓の技をあの地に叩き込むというのだ
太鼓なら俺の出番だな、と意気込むヒビキ。しかし吉野の本部はこの重大な役目宗家の鬼に決定した。イブキである
「清めの儀式では多数の魔化魍が襲い掛かってくるらしい
言いにくいんだが・・・大変に危険な任務だ」
大量の魔化魍が襲いくる中、ひたすらに地面に音撃を叩き込まねばならないという超・危険な儀式
だからこそ本部はその役目を宗家の人間と指名したのだ。死の可能性を大きく伴うミッションである
うーん。太鼓役が地面を叩いてる間、
他の鬼達総出で周囲護るってのはダメなんだろうか?
沈痛な面持ちで切り出したおやっさんに、しかしイブキは宗家の人間としてこの任務を引き受ける覚悟を決める
「ヒビキさんお願いします。ヒビキさんの技を僕に伝授してください」

巨大魔化魍・網切りに挑む響鬼と威吹鬼。本番の日は遠くない。密度の濃い特訓は実戦の中で積むに限る
音撃棒で網切りに立ち向かう威吹鬼だったが動きに精彩を欠き、どうにもこうにもうまくいかない
「どうした威吹鬼!しっかりしろ!疾風一閃!!」
パーパパパーパラッパパー!!!ぼがーん!
ピンチを見かねた響鬼は烈風で魔化魍を撃破。どんな楽器でも使いこなせるんだなヒビキさん。すげー
と、網切りを撃破した直後スーパー童子とスーパー姫が登場。紳士淑女から「鬼を守れ」と指示されている2匹ですが・・・
いつも通り襲い掛かってきました。造反キター!!
「フフ・・・命令は”鬼を護れ”ではなかったか?」
「知るか。やつらの命令に背きたくなっただけだ」
アームド響鬼の前にあえなく退散する童子と姫だったが。逃げながら操り人形ではなくなった自分達を再確認するのだった




その夜、香須実を外へ呼び出したイブキはいきなり彼女を抱きしめるという大胆な行動に出ます
「少しの間だけこのままでいさせてください香須実さん・・・僕は・・・・
僕はまだ死にたくない・・・・死にたくない・・・・ッ!」
「・・・・イブキ・・・・くん・・・・」
気丈に振舞っていても、愛した女の前では吐露するその本心。イブキの心は恐怖で押し潰されそうだったのだ
そんな二人の様子を物陰から眺めていたヒビキ。何かを決心したような表情を見せて・・・・?

しかし猛士サイドがあれこれ思い悩んでいる間にも、魔化魍達は際限なく現れては人間に襲い掛かる
夜の街にわらわらと溢れ出し、我が物顔で暴れ回る小型魔化魍達。いよいよ本格的な「オロチ」が発現を見せ始めた
果たして清めの儀式は成功するのか?次週へ続く


47話

語る背中

ヒビキとともに湖畔で大太鼓を叩きながら音撃棒の訓練を続けるイブキ。清めの儀式まで残された時間は少ない
そこに具合よく魔化魍大蟻が出現。
「実践練習だ」と、音撃棒をイブキに手渡すと黙って戦いを見つめるヒビキ
しかしイブキは先週同様音撃棒での戦いに苦戦。見かねたトドロキが助けに割って入り、雷電激震で大蟻を撃破する
「イブキ・・・戦ったあと生きてなきゃ負けだぞ」
「必ずやり遂げて見せます。それが僕の使命ですから」
精彩を欠くイブキに厳しく言い放つヒビキ。イブキは「頑張る」とは言うが、やはり慣れない音撃武器。ヒビキの心中は・・・

一方、パネルシアターの直美ちゃんが退院。しかし本人によると不治の病だそうで、こんなことは幼少から日常茶飯事らしい
そんな可哀想な直美ちゃんから
「お兄ちゃんのパネルシアターが見たい」などと頼まれてしまった明日夢
当然男としてこの無垢なる願いを断れるハズもなく、自分のパネルシアターを見せてあげることを約束するのでした




そんなある日の特訓だった。出現した化け猫2匹に対し、なんとヒビキは変身せず生身のまま戦い始めた
当然のように苦戦を強いられるヒビキ。京介と明日夢がディスクアニマルを放とうとするも、ヒビキはそれを制して戦い続ける
頬に爪傷をつけられると、おもむろに上着を脱いで音撃棒を手にする。その様、まるで
ブルース・リー
久々に登場の
炎の剣一閃!生身での魔化魍退治を見事に成功させたヒビキでしたが、何故こんな真似を?
その鬼気迫る戦いぶりに恐怖を感じたという明日夢と京介。ヒビキはそんな2人にこう言った
「鬼になるってのは変身することじゃない。怖いと思う気持ちと戦うことだと思う」
「怖い?・・・ヒビキさんでも怖いと思うことがあるんですか?」

「いつも怖いさ。だから一生懸命鍛えている・・・また生きるために」
突然弟子二人に生き死にの覚悟と「鬼になる」ことの意味を説くヒビキ。やはりこれは・・・

ヒビキの言葉から何かを感じ取った明日夢は「しばらく修業を休みたい」申し出た。無論パネルシアターのためだ
「鬼になって魔化魍を倒すことはすごい事です。でも世の中にはもっと哀しい事が沢山あって
そんな人達を助けることができたらって・・・ヒビキさん言いましたよね。「また生きたい」って
それは
死ぬときに後悔しないように生きるってことだと思うんです」
「それは明日夢が今よりも本気になれるものを見つけたってことか?」
「それが・・・わからないんです。ヒビキさん、僕はどうしたらいんですか?」

ヒビキの問いに閉口してしまう明日夢。それが本当に自分が一生懸命になれるものか・・・まだ答えが見出せないのだ
そんな明日夢に、ヒビキはこれまで見せたことのない厳しい表情で言い放った
「明日夢・・・鬼の道ってのは迷いながら歩ける道じゃない
自分の生きる道が決められない奴に、なんの人助けができるんだ」

去っていくヒビキの背中を、明日夢は追いかけることもできずにただ呆然と見送るのだった




大量発生したうぶめと一反もめんを相手に一人戦う轟鬼。イブキのためにも、一体でも多くの魔化魍を倒しておきたい
そこに現れたスーパー童子&姫も轟鬼に攻撃を加えるが、そこに二匹の創造主たる
紳士淑女が登場
「鬼を守れ」という命令に背いた2匹を叱り飛ばしますが、童子と姫も「自分達は操り人形じゃない」と反旗を翻します
「自分達が何なのか答えを見つけてやる・・・お前達を倒すことでな!」
ダブル衝撃波で攻撃を仕掛ける二匹でしたが、そこは流石に創造主の偉大さ。軽く跳ね返して、まるで意にも介しません
これは勝てないと判断し、逃走する2匹。しかし紳士淑女はこれを追おうとはしなかった
「・・・追わなくていい。
どうせ彼等はすぐに死ぬ。私が餌を与えなければな」
「まさか自我に目覚めるなんてね・・・・可哀想に」

そして紳士の言葉通り。餌をもらうこともできなくなったスーパー童子と姫は逃亡の最中、その活動を停止する
「どうした・・・しっかりしろ!」
「こ・・・た・・・え・・・こた・・・え・・・・を・・・」
身体が動かなくなり、目が虚ろになった姫を抱き締める童子。しかし無情にも姫はその腕の中で枯葉と化して消滅
伴侶の死を哀しむ暇も無く、彼自身の手足も枯葉となって崩れ始めた。人一人いない山中に断末魔の絶叫がこだまする
「うおおおおおおおおおおおおおおお〜ッッ!」
「自分達は何なのか」その答えを求めて籠から飛び出した2羽の鳥は。かくしてその答えを見出すことなくその短い生涯を閉じた
つーか必要なかったよな。この裏切り
この終盤になんでこんな不必要なパートを作ったのか。本当にただ可哀想なだけで
物語上何の意味もねえ
全国の視聴者が首を傾げる、ワケのわからん最後を迎えたスーパーつがい。井上脚本の犠牲になった彼等に同情します




そして迎えた清めの儀式当日
太鼓役のイブキ、それをサポートするヒビキとトドロキ。3人はおやっさんらに挨拶、いよいよオロチを鎮めるために出陣する
日菜佳、香須美、みどり・・・決戦前日、「必ず生きて戻る」と男達と約束を交わした女達も彼等を見送ります・・・って
関東の鬼総出でやれよ。バカじゃないのか猛士
しかし現場へ向かう途中「いま魔化魍がいたみたいだ」とイブキ、トドロキを偵察に向かわせ、ただ1人バイクを走らせるヒビキ
「ヒビキさん・・・まさか!」
そう。ヒビキは最初から若い二人を出し抜き、危険な太鼓役を自分でこなすつもりだったのだ

一方その頃、明日夢は直美ちゃんの前でパネルシアターの朗読を。それを見つめる直美も心からの笑顔を見せてくれる
だが。そんな空気をブッ壊して会場に乱入してきたのは我等のキチガイヘタレ小僧桐矢京介

「ふざけるな・・・・こんな事がお前のやりたい事なのか!?」
事情を知らない京介は有無を言わさず明日夢に食ってかかる。パネルを引っ掻き回して叩きつけるという大暴れぶり
直美ちゃんの目の前でなんて事をするのか。これには温厚な明日夢もブチ切れ、京介の胸倉を掴んで大声で怒鳴ります
「お前には関係ないだろう!何も知らないクセに!」
「俺はお前と正々堂々と戦って勝ちたかったんだ!それを・・・!
俺はお前を許さない・・・!絶対に許さないからな!」

もう最終回直前だというのに・・・この期に及んで何をやってんでしょうかコイツ等は。井上脚本マジ理解不能です




ラスト。儀式の石碑へと到着したヒビキは大きく深呼吸すると響鬼に変身。気合い込めて音撃棒を石碑に叩きつける
たちまち出現する大量の魔化魍。出るわ出るわものすごい数!100なんて数じゃありません。
1000匹は超えてます
アームド響鬼に変身し、背後から横から絶え間なく襲いくる魔化魍を倒しながら、石碑を儀式を叩き続ける響鬼。すげえー
「はああああああああああああああああ!!!」
ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドドコドコ!!
その鬼気迫る姿、まさしく
”鬼”!ここで威吹鬼、轟鬼が合流し、魔化魍を倒して響鬼をサポートする
修羅の如く戦う3人の鬼。だがしかし、次々と湧き続ける魔化魍の大軍は一向にその数を減らす様子を見せない
果たして終わりの見えない無限地獄に光明は射すのか!?
次号!「仮面ライダー響鬼」最終回!


最終話

明日なる夢

オロチを鎮めて1年が経過した―
冒頭
いきなり1年後からスタートした最終話。あの地獄の釜を開けたような先週のラストシーン
絶望的な状況から3人の鬼達は見事封印の儀式に成功したのだった。
大したことねえなオロチ
イブキとトドロキが二人でたちばなを手伝っているのを見ると、明日夢はどうやらバイトを辞めてしまったようだが・・・
「明日夢くん元気にしてるかしら。もう随分顔を見せないけど」
会話から察するに、バイトどころか客としても顔を見せなくなったらしい。一体何が彼をたちばなから遠ざけたのか?




さて当の明日夢。大学は医学部を目指しているらしく猛勉強中。クラス一番の秀才として高校生活をエンジョイしてました
下校中、あきらからヒビキやたちばなのことを「最近どう?」と聞かれると、ふっと自嘲気味に笑いながら明日夢は言う
「うん・・・ヒビキさんとの事はもう思い出かな・・・」
自分の生きる道が決められない奴に、なんの人助けができるんだ?

1年前、厳しい言葉で突き放されて以来、ヒビキと顔を合わせづらくなってしまった明日夢。たちばなと疎遠になった理由はこれだった
医者を目指す明日夢は学校が終わると町の診療所でアルバイトに精を出す毎日。診療所が高校生にバイトって何させてんだろうな
・・・・・・と、
「よ!久しぶりだな明日夢」
診療所の前でヒビキと久々の再会。笑顔で気さくに近づくヒビキに、明日夢は変に身構えて気のきいた言葉が出てきません
「どうだ?これから一緒にラーメンでも食べにいくか」
「すいませんヒビキさん。まだバイトが残ってるんで・・・」
せっかく誘ってくれたヒビキに対し、どこかぎこちなく断る明日夢。久しぶりの再会はわだかりを残したものとなってしまいました

「ヒビキさん・・・明日夢くんのことを思ってあえて突き放したのはわかりますけど・・・」
「ずっとこのままでいいんスか?」
たちばな。イブキやトドロキ、みどりらに明日夢との事を詮索されるヒビキ。やはり周囲も皆2人のことが心配でならないみたい
「いま明日夢が過ごしている時間は・・・一番大きくて長い時間だから」
自らを納得させるようにつぶやくヒビキ。1年前の厳しい言葉も、そして今も。明日夢のことを第一に考えての配慮であったのだ





そんなある日。明日夢は足を滑らせて崖から落ちそうになっている少年を発見する。下は海なので超危ないです
覚悟を決めて自分も崖を降りていき、足を挫いてしまった少年を背負う明日夢。ところがどっこい急斜面は甘くない
懸命に登ろうとするも、少年の重さも手伝ってどうしても無理。途方にくれた明日夢の脳裏をよぎる人物はやはり・・・
『もうダメです・・・助けてくださいヒビキさん』
いきなりヘタレてすぐに携帯を取り出す明日夢。通話先は無論桐矢京介
「安達か、何の用だ。ヒビキさん?いるけど・・・」
「あ、いやゴメン・・・・やっぱりいいよ」

なんやねんそら。SOSで電話したクセに、土壇場になって切ってしまいました
腹をくくって崖登りにリトライ。しかし頂上付近まで登ったものの、腕をかけ外して落下しそうになる明日夢
がしっ!と。その腕を力強く掴んだのはヒビキさん・・・・ではなく、なんと京介です
さっき電話の様子から異変を感じて駆けつけてくれたのでした。なんで場所わかったんだ。超能力者かお前

「ありがとう。君が来てくれるとは思わなかったよ」
「人助けは鬼の仕事だからな。当たり前のことをしただけさ
でも俺はまだ君のことを許したワケじゃないんだぜ。自分勝手に修行を辞め・・・」

少しは猛士としての成長が見てとれる京介ですが。やはり1年前に大喧嘩した明日夢には個人的感情を捨ててない様子
と、ここで京介の携帯に日菜桂からの連絡が。なんとあきらと一緒にいたひとみが魔化魍に拉致されたと言うではないか
「なんだって!?なんで持田が・・・・!」
紳士淑女の洋館にも連れてこられたひとみ。会話から察するに、新たなる童子&姫を生み出すための実験体にするようですが
別にひとみに検体として特別な素養があったワケでもなく。単純に手頃だったから誘拐されたみたい。なんかテキトーな展開だ
水槽に入れられて変な虫を入れられるひとみがなんかアレです。
シュルトケスナー藻だったら笑えたのになぁ





京介は現場へ急行。話を聞いた明日夢もいっしょに駆けつけるが、そんな2人の前に魔化魍さとりが立ちはだかる
戦闘で後頭部をしたたかに打ちつけ気を失ってしまう京介。京介を抱えて必死に逃げ、応急で傷の手当を行う明日夢
意識を取り戻した京介は手当てされた傷口を見て、明日夢が医者志望であることを初めて認める
「なるほど・・・医者志望ってのは伊達じゃないらしいな・・・それに
俺を担いでここまで逃げてきたのか。まだ体は鍛えてるんだな」
「まぁ、ね」

和解しかけた二人をさとりが追ってきた。立ち上がった京介は明日夢を後ろに下がらせると敵に向かって突貫する
「でもな!俺のほうがもっと鍛えてんだよ!見てろ!」
さとりの攻撃を音角で弾いた京介はなんとそのまま
鬼に変身。銀色を主としたその姿は仮面ライダータイガみたい
しかし一進一退の攻防を繰り広げるものの、僅かに力及ばず変身解除。
何の為に変身したんだ
そんな視聴者の突っ込みは無視して威吹鬼と轟鬼が現場に到着。2人の華麗なコンビネーションでさとりを撃破する
と、間髪入れずにムカデの巨大魔化魍が出現。へー、公式見たらこれ
ろくろ首だって。面白いデザイン解釈だな
苦戦する威吹鬼と轟鬼の前へ真打登場。颯爽と登場したヒビキは明日夢と京介の肩にポン、と手を置くとアームド響鬼に
鬼声覚醒で難なくこれを撃破して
最終回の戦闘はこれにて終了。なんかなぁ

そして
戦いの最中突如その動きが止まった紳士。これではまるで餌をもらえなくなった童子と姫の症状に酷似していますが・・・
「スマン。餌やるの忘れてた!」
「お前達には私達の手足としてまだまだ頑張ってもらわねば」
なんとそこへ現れたの
洋装の紳士淑女。そう、和服の紳士淑女でさえ彼等に作られた存在だったのだ
結局全話を終了して。魔化魍を生み出す謎の男女はその正体も目的も
依然不明のまま。うーん
「俺達の戦いはこれからだ!」って
ジャンプの10週打ち切りならこれで構わないんですが。50話やってこれかよ
シュルトケスナー藻の水槽から無事にひとみを救出した明日夢。京介とも仲直りして万事めでたし
これから先ひとみが
情緒不安定になるかもしれませんが最終回だし知ったこっちゃねえわな





「覚えてるか明日夢?初めて会った時も屋久島で朝日を見たよな」
はい最終回ラストシーン。明日夢と2人、海岸で朝日を眺めながら初めて出会ったころに思いをはせるヒビキ
「僕はあの時からずっとヒビキさんに憧れてて、ヒビキさんみたいになりたいと思って
でも、それじゃダメじゃないかって気づいたんです。
僕は鬼にはなりません
僕の生き方で沢山の人達を助けていきたいと思ってます」

ヒビキに頼ってその真似をするだけでは「後悔せずに生きる」ことにはならないと悟った明日夢
そんな明日夢にヒビキは、「猛士として鬼になることだけが弟子になることじゃない」、と説いて爽やかに笑う
「よく鍛えたな。出会った頃から明日夢は俺の自慢の弟子だったよ」
「ヒビキさん・・・」
「これからは俺の傍で自分らしく生きてみろ」

なにこのホモ全開ラスト
結局求めてたのは明日夢よりもヒビキか。寒いっつーかキモイつーか、なんかもう会話が薄っぺらすぎて
微塵も感動しません。本当にぺらっぺらです

「これからもよろしくな。しゅっ!」
「しゅっ!・・・・えへへ」

仲良く締めの「しゅっ」をかますホモカップル。ここでエンドロールとともにBGM「少年よ」がスタート
水面をキラキラと輝かせた朝日が、そんな2人の未来を祝福するかのようにいつまでも光り輝いていた

仮面ライダー響鬼・完
はんぺら的には平成ライダーワースト1決定です。前半はあんなにドキドキしたんだけどなぁ
もう響鬼のことはスパッと忘れてカブトに期待したい。29日は引越しなのでカブトレビューは他の日にずらします


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