第四話「闘神」






謎の男A  「はぁあああああああああああああッ!

ババババババッ

謎の男の凄まじい連撃が一体さんを襲う!
一体さんもそれを見切り、紙一重でかわしていく
だがしかし!
一体さん頬や腕から鮮血がほとばしっているではないか!
わずかにかすっただけの攻撃は、まるで鋭利な刃物のように皮膚を切り裂いていた!

一体さん  「・・・!」
シンエモン 「な、なんと!かすっただけで!」
謎の男A  「フッ・・・野比流空手においては、突きも蹴りも
        打撃技ではない・・・斬撃技だッ!

それを聞いたシンエモンの顔色が変わる

シンエモン 「野・・・比流・・・? ・・・まさかッ!?」
  溥義   「そう、あの”紐切りのび犬”だ!」

叫んだのは溥義。いつの間にかシンエモンの隣にいるし

シンエモン 「おお上様!いつの間に?・・・イヤ、それよりも今のお言葉
        まことでござりますか?ヤツがあの野比のび犬!?」
  溥義   「間違い無い。一度直接会った事がある。
        禁衛隊への
スカウトのためにな。 そのときは断られたが・・・
        むっ、見ろシンエモン! 出るぞ・・・紐切りじゃ!」
シンエモン 「紐切り!指で直接神経をひきちぎるという、あの!?」

のび犬   「見せてやろう・・・紐切りッ!! 
        閻王、貴様にこれが受けられるか!?
        ・・・っっはぁあああああああああッ!!!

バババババババババッ!

先にも増して凄まじいのび犬の連続攻撃!

一体さん 「あたあッ!!!

バキィッ!
間隙をぬって一体さんの鉄拳がのび犬の顔面に炸裂する!
だが攻撃がヒットしたその一瞬の隙! それをのび犬は見逃さなかった!

のび犬  「ッ!!! ・・・しぇやぁッ!!!」  

ついに!のび犬の攻撃が一体さんを捕らえた!



ズシュッ!

・・・ープチンッ!


シンエモン 「い、一体さ〜〜〜ん!!!
  溥義   「え、閻王!!!
謎の男B  「フン・・・勝負ありのようだな・・・」
のび犬   「貴様の左足の神経を断った・・・
        もはや次の攻撃をかわすことはできまい。
        
閻王・・・所詮は噂ほどではなかったようだな!」  

勝ち誇るのび犬
しかしすぐにその顔は驚愕の表情に変わった!

のび犬   「・・・なッ!?
        なんだこの強大な小宇宙(コスモ)は!


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
一体さんの小宇宙が急速に高まっていく!


一体さん  「よかろう・・・北斗神拳が闘神(インドラ)
        の化身であることを教えてやろう!
        ・・・・・・・はぁああっ!!!



シンエモン溥義 おおっ!!!
謎の男B  「・・・!
のび犬   「くッ! ・・・こ、こけおどしをッ!
        こうなれば心臓をえぐり出してくれるわッ!
        くらえいッ!


トドメの一撃を繰り出すのび犬!一体さんは左足が動かない!
危うし一体さん!



ブシュウ〜〜〜ッ!!!

ほとばしる鮮血!だがッ!
のび犬の貫手が突き刺さったのは胸ではなく肩!

のび犬   「な・・・!なぜ俺の突きが急所をそれたのだ!?」
一体さん  「貴様が俺の足を封じたように
        俺は貴様の視神経を封じていた
のび犬   「ぶお!!

一体さん  「震えるぞハート!!
        燃え尽きるほどヒート!!
        ・・・っおおおおおおおおおお!
        あーーーたたたたたたたたたた
        たたたたたたたたたたたたたた
    たたたたたたたたたたたたたた
        たたたたたたたたたたたたたた
        たたたたたたたたたたた!!!



北斗百烈拳!














日本に
闘神
(ファイティングゴッド)がいると聞いた



その鉄拳は木材を断ち切り 虎をも屠り去ると



君ならあるいは?










一体さん  「たたたたたたたたたたたたたた
        ・・・・・ほ〜あったあ!!!!

一体さん渾身の一撃が唸りをあげてのび犬の顔面へ伸びるッ!

のび犬   「


ビタァッ!

寸止めッ!一体さんの拳は、のび犬の顔面ギリギリで止まっていた!

のび犬   「・・・なぜ・・・打たぬ?」
一体さん  「ならば聞こう・・・なぜ貴様の拳には殺気がない?」
のび犬   「!   フフ・・・気付いていたか・・・・・
すまぬ。
          
命を賭けねば貴方の力を知ることが出来なかった

シンエモン溥義 なんと・・・・それではお前達は・・・?」 
のび犬   「我々は捜していたのだ!
        紅華会を倒せる唯一の漢を!
        北斗神拳伝承者をッ!!」  



次回予告!

謎の二人組の正体は一体さんに助力を求めにきた漢達であった!
一体さんとシンエモンは二人の願いを聞き、紅華会を叩き潰すことを決意する
そもそも紅華会とはいかなる組織なのか!?

それは次回の講釈で・・・


次回! 一体さん第五話

「敵の名は紅華会!」

今、冒険のゲートが開く!



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