第五話「敵の名は紅華会!」







のび犬   「あらためて自己紹介させてもらおう
        俺の名は野比のび犬。コイツは・・・・」
謎の男B  「メガドラえもんだ。
        メガドラと呼んでくれればいい」

二人の男は静かに語りはじめた
自分達の事、一体さんを頼ってきた経緯・・・・・


のび犬   「我等は青幇ちんぱんの生き残りです。
        一体さんの助力を得るためにやってきました。
        どうか我等と一緒に紅華会と戦って頂きたい!」
一体さん  「?! ”生き残り”ってのはどういうことだ? 
        まさか青幇のみんなは・・・」
のび犬   「・・・紅華会に・・・殺されました・・・
        潘の師傅は・・串刺しにされ皮まで剥がされて・・・」
一体さん  (潘やみんなが!)


衝撃にうちひしがれる一体さん
 光琳は一体さんの無二の朋友だったのだ
だがそんな一体さんに追い打ちをかけるように謎の声が響きわたる!


  声    「フッ!そんなに悲しまなくとも
      お前もすぐに同じ所に送ってやるぜ!」 

シュタタタタタタタタ!
突然の声とともに猛スピードで一体さんに迫る人影!

そしてッ!





バケツマスク「ロンドン名物タワーブリッジ!

ガキィッ!

  溥儀  「うわらば!

間一髪で謎の男の技から逃れた一体さん!
でもそのかわりに溥儀


のび犬   「ちッ!新手の刺客かッ!食らえ紐切り!
       ・・・しぇやぁああああああああッ!!



ガツッ!!






紐切り炸裂せず!
のび犬の指拳は、その頑強な鎧を貫くことが出来なかった!
指を押さえてうずくまるのび犬!


のび犬   「ぬうッ!俺の指拳が通じぬとは!
        その鎧・・・タダの鎧ではないな!?」
バケツマスク「フッ・・・その通り!俺の鎧は
        硬度9のサファイアでできているのだ!
        貴様ごときの拳など蚊ほども効かぬわ!」


硬度9のサファイア!
それを聞いたシンエモンが、ゆっくりと刀の柄に手をかける

シンエモン 「笑止!硬度9のサファイアがいかほどの物か!
          見せてやろう・・・一文字流斬岩剣!
          この世に斬れぬものはなし!

 



と!

ここでシンエモンの前に割って入る男が!
メガドラである

メガドラ   「悪いな・・・体がなまってたところだ。
        コイツは俺にやらせてもらうぜ          

シンエモン 「おお・・・なんという構え・・・!」
バケツマスク「くっ・・・そんな構えコケおどしだ!
        脇腹がガラ空きじゃねえか!」 
  溥儀  「イヤ違うッ!

さすがです溥儀。虫の息でも解説はわすれません




  溥儀  「あの構えはメガドラなればこそ

      絶対のタフネスに支えられた・・・・

      打ち込む拳に全体重を乗せられる

            攻撃のみに的を絞った

        メガドラという漢にしか
    できぬ
構え!」 







ドゴオオッ!!!




メガドラ渾身の鉄拳はバケツマスク自慢の鎧を一撃で粉砕した!
断末魔の悲鳴をあげることも出来ずに事切れるバケツマスク!

 溥儀   「な、なんという漢・・・・・! しかし
        この男といい、紐切りのび犬といい・・・
        これほどの漢達が揃っていても
      尚、閻王の助力が必要だと言うのか?
        紅華会という組織はそれほどの力を持っていると?」    
のび犬   「このバケツ野郎くらいの刺客なら今の紅華会にはゴロゴロいる。
        俺とメガドラの二人だけでは到底太刀打ちできん。
        閻王・・・いや、一体さん
ッ!!
        頼む!どうか我々と一緒に闘ってくれ!!」

一体さん  「顔をあげてくれ朋友(ポンヨウ)
        どうやら俺の残した後始末をしなければいけないようだな」

そう言って彼方を見つめる一体さん
その瞳には決意の輝きが!

一体さん 「紅華会は俺が叩き潰す!」




  溥儀  「・・・シンエモンよ、お前も一緒に行くがいい」

溥儀が静かに口を開いた
その言葉に驚くシンエモン

シンエモン 「そ、それはなりませぬ!拙者は禁衛隊筆頭!
        その拙者が上様のお傍を離れるワケには・・・・」
  溥儀  「勘違いするでないぞシンエモン。
        お前の剣は朕を守るためにあるのではない・・・
        牙を持たぬ人々すべてを守るためだ!
      紅華会に苦しめられている弱き人々を
        お前のその剣で救ってやるがよい」
シンエモン 「上様・・・ははぁッ!
      シンエモン承知つかまつりました!」 





かくしてここに類まれなる戦闘力を持った漢達が集まった!
一体さんがみんなに向かって叫ぶ!

一体さん  「よし・・・行くか上海に!
        かの地を血風渦巻く修羅の地に変えるために!」 
メガドラ   「イヤ一体さん!
        実は今の上海は
ヤツらの数ある拠点の一つにすぎんのだ
        俺達が叩かねばならない、今の本拠地は・・・」
一体さん  「今の本拠地は?



メガドラ   「エジプトッ!
    その首都カイロだッ!!


TO BE CONTINUED・・・


次回予告!

紅華会の本拠地はエジプト・カイロだった!
かくしてエジプトへと旅立つ漢達
そして遂にその姿を垣間見せる、紅華会の首領
ミスターX!」
次々襲い来る刺客達に一体さんの鉄拳が炸裂する!


次回!一体さん第六話

「ミスターX登場」

キミの後に黒い影!


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