東京・新宿
大日本帝国の闇が集う混沌の街
風水的にも浄化値の高い京都や奈良と比べ、この街はまさしく日本の魔都
犯罪発生率はダントツの日本ワースト1。うちグラップラー犯罪の確率が36%
そう、ここ新宿は人口に対するグラップラーの比率が圧倒的に高いのだ
日々猛者達の凌ぎを削る争いが繰り広げられる、戦闘都市なのである
薄暗く細い裏路地を抜けたところにひっそりと立つ小さな露店
無秩序の街にはあまりにも不釣合いなその店・・・・・それは占い屋であった
更に驚くべきことは、毎夜のように客入上々だという事実。それほどに当たる占いなのか?
占い師 「アンタの運が落ちてきている・・・暫く無理な戦闘は避けて通れ
ラッキーカラーは青。今月は青い物を身につけて大人しくしていな
俺の占いは当たる」
大男 「ありがとうございまっス。失礼しまっス」
身の丈2m以上もあるスキンヘッドの大男。今の話から察するにグラップラーであろう
そんな大男に命令口調でアドバイスを進言した占い師は驚くほど小柄だ。身長は150cm前後か
見るからに強面の男は占い師にペコペコと頭を下げて去っていく
客と店の態度がまるで逆の、なんとも妙な風景。だがこの占い屋ではこれこそが毎日の風景である
夜も更け、客足がバッタリ止まったところで小柄な占い師は店じまいを始める
今日の売り上げも上々だ。意気揚々とねぐらに帰ろうとしたその時
路地の脇にポッと炎の明かりが灯った
ライターの炎に照らし出されたのは金髪の長髪が美しい若い男
身長180強、身の丈ほどもある刀を背負い、瞳に宿る光には底知れぬ胆力を感じとれる
この男もグラップラーだ
しかもこの小宇宙は相当に強い・・・・・占い師がそう思った瞬間。金髪男が口を開いた
シンエモン 「夜分失礼、モハメド・あぶどぅる殿であらせられるか」
あぶどぅる 「そうだが。アンタは?」
シンエモン 「名はシンエモンと申します。あぶどぅる殿
貴方は他の人間とは違う特別な力を持っているそうですな」
金髪は良く通る声で静かに言葉を続ける
初対面の相手に開口一番「人とは違う力を持っている」などと。一体この男は何者だというのか
あぶどぅると呼ばれた小柄な占い師はあからさまに不快感を露にして眉をひそめた
シンエモン 「ひとつ・・・それを私に見せてくれると嬉しいのですが・・・・
うッ!?」
瞬間、金髪男が苦悶の声を上げた
突然ライターの炎が大きく燃え上がってその前髪を焦がしたのだ
何が起きたか理解できず目をパチクリさせた金髪だったが、すぐに何かに気付いたように小さな笑いを漏らした
シンエモン 「・・・・なるほど。これは確かに珍しい能力ですな」
あぶどぅる 「何者かは知らんがこの新宿では口の利き方に気をつけろ
お前の5分後のアンラッキーカラーを教えてやろうか?
燃えるような紅蓮だ。俺の占いは当たる」
魔都の夜は紅蓮に染まって (あぶどぅる編)
あぶどぅる 「包み隠さず答えろ。いったいキサマは何だ?」
シンエモン 「将軍家剣術指南役シンエモン
貴方を対グラップラー犯罪の特殊部隊に勧誘にきた」
あぶどぅるの謎の力の片鱗。その能力は突然ライターの炎を燃え上がらせシンエモンの髪を焦がしてしまった
その力に満足いったように笑いながら、シンエモンはザイナースのゴールドブラックカードを見せ用件を伝える
黙って話を聞いていたあぶどぅるだったが、最後まで聞き終えると相手をバカにしたように笑った
あぶどぅる 「随分と本末転倒な話だ。この俺が新宿を離れてどうする?
俺がこの新宿でどういう役割を負っているか知ってるのだろう?」
シンエモン 「魔都・新宿の仕切り屋。”炎の占い師あぶどぅる”
グラップラー人口過密のこの都市で大規模な事件が起きないのは
貴方という絶大な力をもった実力者が頭に座っているからだ」
10年前。新宿で「悪魔の衝撃デビルインパクト」と呼ばれる事故が起きた
小さな隕石が地表に落下し、半径3kmほどの範囲が一瞬にして灰塵と化したのだ。死者4000人を越えた大惨事であった
復興はすぐに済んだ。しかし隕石の及ぼした影響か、それ以来新宿の磁場や風水値が異常な数値を弾き出すようになる
やがてこの特殊な力場が人体に突然変異をもたらし、後天的なグラップラー能力に目覚めた者が多数出現し始めた
これが「戦闘都市・新宿」の発祥だ
通称”炎の占い師” モハメド・あぶどぅる
彼はこの混沌の戦場で、占い師という生業のかたわら長きに渡って荒くれ者達を統括してきた実質的な支配者である
あぶどぅる 「その俺がここを離れてみろ。新宿の秩序は崩壊する」
シンエモン 「それは及ばぬ心配。金閣寺には門ゲートがあります
何時如何なるとき日本中何処で事件が起ころうとも、
特殊部隊は瞬時に現場へ急行することが可能です」
あぶどぅる 「空間転移装置か。なるほど・・・ならば何も問題はないな
その話、前向きに考えてみてもいい」
シンエモン 「おおっ、まことですか。それはありがたい!」
あぶどぅる 「ただし金髪、お前が俺に勝てたらな」
快い返事をもらったとシンエモンが安心した直後
あぶどぅるはマントを翻して半身に構えた。同時にその小さな身体から凄まじい小宇宙が噴き出す
シンエモン 「これは異な事を・・・何故立ち合いなどを所望されるか」
あぶどぅる 「キサマこそおかしな事を言う。闘う理由だと?
今後供に闘っていくかもしれん男の実力、知りたくはないか?
”自分とコイツとどっちが強いのか”気にはならんのか?」
シンエモン 「なるほど。それはたしかに気になりますな」
あぶどぅるの答えにニヤリと笑顔で応えるシンエモン
ゆっくりと斬岩剣に手をかけて腰を落とす。同じく全身から噴き上がる圧倒的な小宇宙!
あぶどぅる 「俺はこの新宿で最強。いまだ全力を出し切って闘ったことがない
金髪・・・・お前は俺に全力を出させてくれるか?
グラップラーファイトォオオオオオオ!!!」
シンエモン 「フッ!そちらこそ俺の全力を引き出せるか!
レディィッ!ゴォオオオオオオオオウ!!!」
ズギャッ!!
金髪の剣士がアスファルトを蹴る。まっすぐに敵に迫るその速度はまさに疾風
しかし小柄な占い師は猛烈な勢いで迫る剣士にまったく動じず。す・・・と右手を前にかざして叫ぶ
あぶどぅる 「魔術師の赤マジシャンズ・レッド!!」
あぶどぅるの身体からズワッっと何かが飛び出した
人間・・・・・?否!身体は人間だが鳥の顔!鳥人だ!
炎を司るタロットカードNo1のスタンド!これが「炎の占い師」の正体か!
シンエモン 『スタンド使いか!たしか魔術師のカードの能力は炎!
初弾をかわして間合に入ればッ!』
ゴウッ!ボボボボオウッ!!
鳥人から吐き出された炎が渦を巻いてシンエモンに襲いかかる!
だが音速戦闘をも可能とする竜の騎士にこの程度の火炎が当たるハズがない
ライトニングダッシュでこれを難なく回避したシンエモン、斬岩剣をスラリと抜き放つ
シンエモン 「俺の間合いだあぶどぅる殿!もらったァ!!」
あぶどぅる 「百八式・闇払い」
シンエモン 「なにッ!?」
ポツリと呟いたかと思うと、あぶどぅるは右腕を大きくアンダースローで振った
シュバアアッ!!
同時にアスファルトを切り裂くように炎が地面を走ったではないか!
瞬間的に反応して脇に飛び退いたシンエモン。体勢を崩しながらも一回転して起き上がり、剣を構え直す
シンエモン 「古式闘術草薙流!?タダのスタンド使いじゃない!
グラップラーとのハイブリットか!?」
だがシンエモンの驚きは、直後更なる衝撃でかき消されてしまう
あぶどぅる 「灼熱の火球よ 我が敵を撃て」
シンエモン 「なッ!?呪文詠唱だと!?そんなバカなッ!」
シンエモン驚愕。あぶどぅるの呟きと同時に、その指先に炎が宿る
自動照準で敵を補足し、襲いかかる神秘の攻撃スキル 「魔法」
グラップラークラスの中でも希少種とされる「魔法使い」にしか使えない秘術である
あぶどぅる 「メラ火球射撃魔法!」
シンエモン 「魔法使いウィザード!?トリプルハイブリット・・・いやまさか!」
ドドドドドドドドッ!
高速でシンエモンを襲う火球。魔法により生み出されたこの炎は、生物のように標的を追尾する
更にその攻撃にかぶせるように、自身も間合を詰めながら炎を繰り出してくるあぶどぅる
隙のない波状攻撃にシンエモンは防戦一方。まるで手も足も出ないダルマだ
あぶどぅる 「タダのスタンド使いが新宿で頭を張れるとでも思ったか」
シンエモン 「まさかとは思ったが・・・実際に戦うのは初めてだ
大属性クラス!”炎使いフレイムマスター”かッ!」
一体さんワールドガイダンス用語解説 『大属性クラス』とはッ!? グラップラーは「行使できる力」が狭い範囲に限られているのが普通だ。それがクラスという概念の基になっている 「徒手空拳での肉弾戦」という条件でのみ戦闘力を発揮するのが「グラップラー」 「剣での戦闘」という条件でのみ戦闘力を発揮するウェポンマスター「セイバー」のように そしてその「グラップラー」と「セイバー」を併せ持っているのが技能重複クラス「ハイブリット」なワケだが・・・ こういった細かい枠ではなく、もっと広い条件で戦闘力を発揮できるクラスが存在するのだ それこそが「大属性クラス」 例えばウェポンマスター。剣を得意とする「セイバー」銃を得意とする「ガンナー」と細分化されているクラスだが もし「ウェポンマスター」というクラスが居るとしたらどうか?それが大属性だ 剣や銃など使用武器に制限はなく、得物を持てばどんなものでも戦闘力を発揮できるクラスである このケースの場合、あぶどぅるのクラスは大属性「炎使い(フレイムマスター)」 「炎を触媒とする戦闘スキルならば、なんの制限もなく使用できる」いう非常に強力な特殊クラスなのだ!! |
あぶどぅる 「ご名答。さあ俺に本気を出させてみろ!金髪!」
明かされたあぶどぅるの能力の秘密
それは「炎使い」という極めて攻撃力に特化した特殊クラスであった
無尽蔵に生み出される灼熱の炎が、絶え間なくシンエモンを襲う!
あぶどぅる 「焼き尽くせ紅蓮の炎よ!
バーニング・マンダラァ―ッッ!!」
あぶどぅるの背後に浮かび上がった無数の炎。まるで曼荼羅のような模様を描く
その全ての炎が激しく回転しながら一斉に撃ち出された。その凄まじさはさながら炎のガトリング砲だ!
迫り来る炎を絶妙なフットワークで交わし続けていたシンエモンが、その動きをピタリと止めた
シンエモン 「流石は新宿最強のグラップラー・・・だが!」
ズアァッ!!ゴバアアアアアアアア!
瞬間、シンエモンの全身から爆発的に噴き上がる蒼い光
無数の炎の弾丸は、すべてその身に触れることなく光に遮られてしまったではないか!
あぶどぅる 「今の攻撃をまともに受けてダメージが無いだと?
・・・・ならば最低でもLV8以上の耐火力レジストファイア!
き、キサマは一体!?」
シンエモン 「さてね」
何をするでもなく、ただ気合を込めてオーラを出しただけで炎をかき消した金髪の剣士
新宿で10年間無敗を誇った炎が効かない?まさかこんな相手がこの世に存在するとは!
あぶどぅるの額に、動揺の汗がうっすらとにじむ
一体さんワールドガイダンス 「竜の騎士の力」 伝説では「全てのグラップラーの能力を超える力を持つ」とされる、絶対最強クラス”竜の騎士” その身には本職のグラップラークラス「魔術師」と比べても遜色の無いレベルの魔力回路が備わっている シンエモン自身が魔法を学んでいないため魔法の行使こそ出来ないが、その抗魔力たるや絶大である まして竜闘気を全開に放出した状態であれば、並大抵の攻撃スキルでその障壁を突破することは難しい |
あぶどぅる 「ぐくっ!これでもくらえ!ガンフレイム!」
シンエモン 「どこを狙っている?」
あぶどぅる 「え?」
あぶどぅるが渾身の力を込めて炎を撃ち出したその時
その声はすぐ隣で聞こえた
驚いて横を向いた瞬間、顔面にパンチを一発もらって派手に吹き飛ばされてしまうあぶどぅる
そこに立っていたのはまさしくシンエモンである。たった今目の前20mの距離にいたのに?
あぶどぅる 「残像・・・か。どうやらまるでスピードが違うらしいな」
シンエモン 「そうだな」
あぶどぅるがアドバンテージを取れたのは相手が初めて戦う「炎使い」に動揺を見せた最初だけであった
今。自分を見下ろす金髪の剣士はまるで息を乱さず、その身には僅かのダメージも負っていない
「炎使い」の能力は言わば攻撃特化型である
あらゆる炎攻撃を制限なしで使用できることは強力無比であるが、それはあくまで攻撃面のみ
基本的な身体能力だけで見比べるならば「グラップラー」には劣るワケだ
事実あぶどぅるはシンエモンの動きを目で追えてない
(先に手合わせしたぴーの、ハッタリ、レオンハルトには見えていたのに)
鼻血を拭きながらゆっくりと起き上がったあぶどぅるは、笑いを噛み殺しながら口を開いた
あぶどぅる 「ククク・・・まさか本当に俺が本気を出すことになるとはな
だがそれもここまでだ。俺の最大攻撃で今お前を・・・・」
シンエモン 「カッコつけんなって」
あぶどぅる 「なに?」
シンエモン 「カッコつけんな。”必死です”って言いなおせ
”今ボクは必死です”って言えよ」
あぶどぅる 「!」
シンエモンの言葉は辛辣極まりないものであったが。そこに相手を侮蔑した嫌味な感じは一切ない
むしろ何かが吹っ切れたような気がして、あぶどぅるはとても清々しい気持ちになった
目が輝くのが自分でわかる
心が透明になっていく
未だかつて感じたことない強大な小宇宙が身体から沸きあがる!
この男に 勝ちたい!
ゴオウッ!!!
突然。鳥人のスタンド「魔術師の赤」が燃え盛る炎に包まれた
炎はそのカタチを大きく変化させ、やがてどこかで見たことのある巨大なフォルムを成型する
優雅で力強い両翼を雄々しく広げたその姿―そう
―火の鳥!
あぶどぅる 「炎狂化攻撃フレイムバーサークフレイスカロス
焦点温度1万度を超える一撃必殺奥義だ
使わせてもらうぞ・・・・
こっちも必死なんでな」
雄々しく羽ばたく翼は全てを焼き尽くす紅蓮の炎
あぶどぅるの切り札は焦点温度1万度を超える超高熱の火の鳥であった
そのケタ外れの熱量にシンエモンが思わず後ずさる
シンエモン 「ぐうッ?なんという熱量!」
あぶどぅる 「攻防一体必殺奥義!もうキサマは近づくこともできん」
なるほどまさに攻防一体
火の鳥の周囲は摂氏千度を超える灼熱地獄で、もはや生物は近寄ることもかなわない
もし八方から拳銃で狙われたとしても、弾丸はあぶどぅるに届く前に空中溶解してしまうだろう
これこそが戦闘都市・新宿で10年間無敗を誇った炎使いの必殺奥義である
すっ、とあぶどぅるが右手を動かすだけで凄まじい熱風がシンエモンを襲う
全開で放出している竜闘気をもってしても、この熱量は防ぎきれるものではない
シンエモン 「なんという・・・!これが炎使いの真の力という事か!」
あぶどぅる 「形勢逆転だな。剣士であるキサマに攻撃手段はあるまい」
シンエモン 「・・・・・・フッ」
「ふっ」と
金髪の剣士はその端正な顔に笑みを浮かべ、どうという事なく応えた
シンエモン 「貴方の本気見せてもらった・・・俺も本気でいくとしよう」
あぶどぅる 「!?」
ドオオッ!
シンエモンの全身から噴き上がる膨大な小宇宙
それはさっきまでとはまるで比較にならない圧倒的な力!
本能的な恐怖を感じ取るあぶどぅる
一撃で決めなければ・・・・やられる!
あぶどぅる 「シャイニングフェニックス!!」
ゴッ!
あぶどぅるの掛け声と同時に巨大な火の鳥が飛び立った
行く手を遮るものは全て焼き尽くし、溶かし尽くす破壊の化身
高速で迫る不死鳥を前にシンエモンは・・・・・
斬岩剣を正眼に構え、静かにその瞳を閉じた!
シンエモン 「心涼しきは・・・・無敵なり!」
火の鳥の嘴が斬岩剣の切っ先に触れる
瞬間
灼熱の火の鳥はその形をぐにゃりと変え、斬岩剣へと吸い込まれていくではないか!
あぶどぅる 「吸気術だと!?バカなことを!
1万度の高温!刀身など瞬時に溶けてなくなるわ!」
【吸気術】
不定形のエネルギーを、何かしらの触媒をもって封じ込める秘術
この場合シンエモンは膨大な熱量を「斬岩剣」という触媒の中に封じ込めようとした
だが普通これはあぶどぅるの言うように愚策である
1万度を超える高熱。そんなものを吸い込めばどんな金属だろうが一瞬で溶け落ちるのは明白だ
・・・・・・・そのハズであった
ゴオオオオオオオオオオオオオ・・・・・!
膨大な炎は、刀身を中心に渦を巻きながら確実に吸い込まれていく
斬岩剣の刀身はまばゆく白熱するものの、溶けるという前触れはまるで見られない!
目の前で展開する信じられない光景に、あぶどぅるが悲鳴に近い絶叫をあげる
あぶどぅる 「1万度の高温で溶解しない金属だと!?
そんな物質がこの世に存在するワケが・・・・うっ!
い、いや・・・・あるッ!」
驚愕に目を見開くあぶどぅるの前で、ついにシャイニングフェニックスはその全てを斬岩剣に吸い込まれてしまった
まばゆく輝く斬岩剣が夜の闇にギラリと光る
閉ざされてていたシンエモンの瞳がゆっくりと見開かれた
あぶどぅる 「五大元素聖剣!」
フ ァ イ ブ ア ト ミ ッ ク ソ ー ド
シンエモン 「いかにも」
一体さんワールドガイダンス用語解説 【五大元素聖剣ファイブ・アトミックソード】 遥か太古の昔。神話の時代に、5人の神々が鍛えたと言われる5本の聖剣 斬岩剣はそのうちの一本である 一体さんワールドでは過去、歴史の節目節目に出現しては時の英雄の手に握られた伝説の武器達 神々の炎で鍛えられた五大元素聖剣は決して折れず、またどんな炎でも溶けないとされている |
ゆらり、と残光がゆらめき斬岩剣が上段に構えられる
その時
あぶどぅるはシンエモンの右手の甲に輝く紋様をたしかに見た
あぶどぅる 「ド・・・竜の・・・・騎士!?」
シンエモン 「返すぞ・・・受け取れ!鳳凰烈風剣ッ!!」
思い切り振り下ろされた斬撃は烈風剣の炎バージョン!
螺旋を描いてあぶどぅるを襲う炎のかまいたち
それが何か巨大なカタチを形成して・・・・・火の鳥!!!
目の前に迫る巨大な嘴を前にした時、あぶどぅるは満足気に笑った
あぶどぅる 「フッ・・・・俺の完敗だ」
”バアッ!!!”
―数刻後
意識を取り戻した炎使いは、己を負かせた金髪の剣士と供に京都へと向かっていた
特選部隊候補メンバー、全員集結
エピローグ
疾風!!溥儀禁衛隊!
プロローグ
対グラップラー特殊部隊
1 地獄の魔術師 (男爵ぴーの編)
2 映し鏡の最強忍者 (ハッタリ編)
3 ゲルマンのランボー (レオンハルト編)